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コードギアス反逆のルルーシュLOST COLORS SSスレ45

1 :創る名無しに見る名無し:2010/08/11(水) 03:55:14 ID:NLByC90w
ここはPS2/PSPソフト「コードギアス反逆のルルーシュ LOST COLORS」SS投稿スレです。感想等もこちらで。
このゲームについて気になる人は、公式サイト(更新:2008/06/20)をチェックしてください。
基本sage進行で、煽り・荒し・sageなし等はスルーするか専ブラでNG登録して下さい。
(投稿前に読んでください >>2-6

■SS保管庫
コードギアス LOST COLORS 保管庫 Ver.1.35(管理人:保管者トーマス ◆HERMA.XREY )
http://www1.ocn.ne.jp/~herma/CodeGeass_LostColors/2ch/0.html
lcss保管庫 @wiki(管理人:◆1kC3aaXjik )
http://www36.atwiki.jp/lcss/

■前スレ(44)
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1264217314/l50
(過去ログは保管庫スレッド一覧から閲覧できます)

■関連スレ
コードギアス反逆のルルーシュLOSTCOLORSのライ(主人公スレ)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/7666/1237832071/
コードギアス反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ避難所(仮)
・代理投下依頼専用スレッド
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12122/1241695852/
・議論用スレ
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12122/1226990774/
lcss保管庫@wiki 連絡掲示板
・連絡スレッド
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12747/1243581572/
・感想スレッド
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12747/1243673150/
コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ 32(新スレ誘導用)
http://jfk.2ch.net/test/read.cgi/gal/1226828782/

コードギアス【ロスカラエロパロSSスレ】 (18歳未満は立ち入り禁止です)
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/11674/1216996013/
801SS投稿スレ (18歳未満は立ち入り禁止です)
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/7725/1239261602/

■公式サイト http://www.geass-game.jp/ps/
■アニメ公式サイト http://www.geass.jp/
■攻略wiki http://www9.atwiki.jp/codegeasslc/

2 :創る名無しに見る名無し:2010/08/11(水) 03:56:16 ID:NLByC90w
■全般
・支援はあくまで規制を回避するシステムなので必要以上の支援は控えましょう。
 (連投などに伴う規制について参考>>3
・次スレ建設について。
 950レスもしくは460kBオーバーしたら、「スレを立てる?」か訊くこと。立てる人は宣言してから。
 重複などを防ぐために、次スレ建設宣言から建設完了まで投稿(SS・レス共に)は控えてください。
  ※SS投稿中に差し掛かった場合は別です。例)940から投稿を始めて950になっても終わらない場合など。

■SSを投下される方へ
1.推敲は充分しましたか? 1レスに投稿可能な容量(>>3参考)があります。オーバーすると投稿自体ができません。
  スムーズに投下する為に、誤字・脱字だけでなく容量にも気を付けてください。(後述 >>3のSSチェッカーが便利です)
2.投下前後に開始・終了の旨を書いたレスを入れて下さい。(または「何レス目/総レス」を名前欄に)
3.前書き・後書き含めて10レス以上の連投になると同一IDからの投稿が規制されます。(←「さる」状態)
  間に他IDからの「支援」が入ることで規制は回避できますので、規制にかかりそうな長文投稿の際は
  投下前に支援を要請して下さい。逆に、必要ない場合は支援の要らない旨を書いてください。
  前レス投稿から40秒ほどで次レスを投稿することができます。(投稿に関する規制については >>3参考)
4.投下前は、他作品への割り込みを防ぐ為に必ずリロード。尚、直前の投下完了宣言から15分程度の時間を置いてください。
5.投下許可を求めないこと。みんな読みたいに決まってます!
6.なるべくタイトル・カップリング・ジャンルの表記をして下さい。(特にタイトルはある意味、後述の作者名よりも重要です)
  ・読む人を選ぶような内容(オリキャラ・残酷描写など)の場合、始めに注意を入れて下さい。
  ・前書きの中に、以下のテンプレを含むことが推奨されます。(強制ではありません)
   【メインタイトル】
   【サブタイトル】
   【CP・または主な人物】
   【ジャンル】
   【警告】
   【背景色】(後述 >>5に関係)
   【基本フォント色】(後述 >>5に関係)

7.作者名(固定ハンドルとトリップ)について。
  ・投下時(予告・完了宣言含む)にだけ付けること。その際、第三者の成りすましを防ぐためトリップも付けて下さい。
   (トリップのつけ方:名前欄に「#(好きな文字列)」#は半角で)
  ・トリップがあってもコテハンがないと領地が作れず、??????自治区に格納されます。
8.規制により投下できない場合は>>1の 代理投下依頼専用スレッドに投下し、代理で投下してもらう方法もあります。
9.夜更かしは、程ほどに。

3 :創る名無しに見る名無し:2010/08/11(水) 03:57:27 ID:NLByC90w
■創作発表板での投稿規制について。 参考(暫定)

1レスで投稿可能な容量
 ・X:1行の最大 / 255byte
 ・Y:最大行数 / 60(改行×59)
 ・Byte :最大容量 / 4095Byte
  但し、改行に6Byte使うので注意。例えば60行の文なら59回改行するので
  6Byte×59=354Byte これだけの容量を改行のみで消費する。

 ※1レス分の容量の投稿の可否を判断できるツールがトーマス卿の保管庫からDLできます。
  TOP→通常→保管嚮団→保管嚮団本部入室→SSチェッカー
 <使用法>
  1.ダウンロードしたものを解凍する。
  2.SS.xls を開く。
  3.SSをテキストエディタで開く → Ctrl A で全文コピー
  4.貼り付けシートのH11セルを選択。
  5.右クリック → 形式を選択して貼り付け → 値
  6.レスを区切るところに
   <<<<<レス区切り>>>>>
   をコピペ(H6セルのものをコピペする)
  限界値は自由に変えられます。いろいろお試しください。

さるさん( 過剰数の投稿に対する規制 )
 ・1時間に投稿できる数は10レスまで。それを超えると規制対象に。
 ・毎時00分ごとにリセット。00分をはさめば最長20レスの連投が可能。
 ・規制されるのは2人まで。身代わりさるさん2人で、00分を待たずにリセット。

連投規制( 連続の投稿に対する規制。短い間隔で連続の投稿ができない )
 ・40秒以上の間隔をあければ投稿可。

おしりくさい虫など( 携帯のみ?同一内容の投稿に対するマルチポスト規制 )
 ・「支援」などの同じ言葉を繰り返し投稿することでも受ける規制。
  違う内容を投稿すれば解除される。スペースを挟むだけでも効果あり。

4 :創る名無しに見る名無し:2010/08/11(水) 03:58:32 ID:NLByC90w
■画像投稿報告ガイドライン

ロスカラSSスレ派生画像掲示板
 PC用  http://bbs1.aimix-z.com/gbbs.cgi?room=lcsspic
 携帯用(閲覧・コメントのみ) http://bbs1.aimix-z.com/mobile.cgi?room=lcsspic

1.タイトルとコテハン&トリップをつけて絵を投稿する。
  尚、コテハン&トリップについては、推奨であり強制ではありません。
 ・挿絵の場合は、誰の何のSSの挿絵と書く。
 ・アニメ他公式媒体などにインスパイアされた場合は、それを書く。(例:R2の何話をみてテンさんvsライを描きました)

2.こちらのスレに以下のことを記入し1レスだけ投稿報告。
  (SSの投下宣言がでている状態・投下中・投下後15分の感想タイムでの投稿報告は避けてください)
  例)「挿絵(イメージ画像)を描いてみました。 画像板の(タイトル)です。
     〜(内容・注意点などを明記)〜 よかったら見てください」
 ・内容:挿絵の場合は、SSの作者、作品名等。それ以外のときは、何によってイメージして描いたのかなど。
 ・注意点:女装/ソフトSM(首輪、ボンテージファッションなど)/微エロ(キス、半裸など)
      /ゲテモノ(爬虫類・昆虫など) など(絵はSSに比べて直接的に地雷になるので充分な配慮をお願いします)

 画像掲示板には記事No.がありますので、似たタイトルがある場合は記事No.の併記をおすすめします。
 *ただし、SSの投下宣言がでている状態・投下中・投下後15分の感想タイムでの投稿報告は避けてください。

3.気になった方は画像掲示板を見に行く。
  画像の感想は、原則として画像掲示板に書き、SSスレの投稿報告レスには感想レスをつけないこと。
  画像に興味ない人は、そのレスをスルーしてください。

4.SSスレに投稿報告をした絵師は以下の項目に同意したものとします。
 ・SSスレに投稿報告した時点で、美術館への保管に同意したものと見なされます。
 ・何らかの理由で保管を希望しない場合は、投稿報告時のレスにその旨を明言してください。
 ・美術館への保管が適当でないと判断された場合、保管されない場合もあります。
  (ロスカラ関連の絵とは言えない、公序良俗に反するなど)

5 :創る名無しに見る名無し:2010/08/11(水) 03:59:23 ID:NLByC90w
■保管庫(http://www1.ocn.ne.jp/~herma/CodeGeass_LostColors/2ch/0.html)への要望、修正依頼
1.保管庫の安全保障
 保管庫は本人という証拠(投下時のトリップ&メールの本人認証)がなければなにもしません。
2.メールの本人認証の実施
 手順
  1 認証希望の旨のメールを保管庫(geass_lc_ss@yahoo.co.jp)に送る ※1
  2 保管庫より複数のパスワードを返信する ※2
  3 任意のパスワードを1つ選択
  4 避難所の専用スレ(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12122/1249745955/)
    トリップを付けて(←最重要!)3で選択したパスワードを投下

 ※1 そのことが分かれば文面は適当で構わない
 ※2 キー割れをした時の予備のため

3.誤字修正依頼など。
 保管庫への要望、誤字脱字等の修正依頼は次のアドレス(geass_lc_ss@yahoo.co.jp)に。
  ※修正依頼の際には、作品のマスターコード
   (マスターコード:その作品の投稿が始まる、スレ番号-レス番号。保管庫の最優先識別コード)
   を必ず記述して下さい。
   例)0003-0342 のタイトルを○○に カップリングを○○に
     (↑この部分が必須!)
   マスターコードを記述されず○スレ目の○番目の……などという指定だと処理ができなくなる場合があります。
4.文字サイズや色変更、ルビ振りなど。【諸刃の剣システム】
 htmlタグを打つ権限を、職人様に譲渡いたします。(使用可能タグは、保管嚮団資料室を参照)

 【使用方法】
 まずテキストエディタを開きます。次に、保管庫の本文のところにマウスカーソルを合わせ右クリック、“ソースの表示”をクリックします。
 ソースの全文をコピペして、テキストエディタに貼り付けます。改良したものをテキスト形式で保存し、でメールに添付して送ってください。
 従来の誤字脱字修正システムを拡張したようなものです。

                        〜重要!〜

 ・編集は<body>〜</body>間のみです。書式宣言やCSSは改変しないでください
 ・保管の際、文字コードは絶対にUTF-8を選択してください
 ・文字の装飾などは、ある意味文章の創作と同じぐらい感性を問われます。やりようによっては作品自体を台無しにする、まさに“諸刃の剣”です
 ・背景色などは、投下宣言の際に指定(必ず16進数で!)していただければ、こちらで行います (16進数と色の相関は、保管嚮団資料室を参照)

6 :創る名無しに見る名無し:2010/08/11(水) 04:00:24 ID:NLByC90w
■lcss保管庫 @wiki(http://www36.atwiki.jp/lcss/)への作品削除・修正などの連絡

wiki保管庫からのSS作品削除などを希望する場合は
連絡スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12747/1243581572/ へ。
コピペ重複など明確なミスの修正もご指摘いただければ順次直していきます。

<連絡スレッドガイドライン>

●作品の削除依頼
 :作家さん本人からのご依頼のみ対応いたします。

 ・本人確認のため、名前欄にトリップを入れてください。
  (名無しで投稿された作品は削除ができません。
   投下時にトリップなしの作品などは、管理人が妥当と判断できた範囲で対応していきます。)
 ・本文に、削除されたい作品名(掲載ページ名、urlなど、難なく特定できる表記なら何でも可)を記入してください。
  作家SSリストごとの削除を希望される場合は、その旨ご記入ください。

●ページ作成上のミスの発見のご連絡
 :SSページ作成時のコピペ重複、コピペ抜けなど、明らかな間違いをご連絡いただけましたら順次修正していきます。
  こまかな表現の修正、誤字修正などは基本行いません。

 ・ミスのあったページ名、urlなどを特定できるようにご記入ください。
 ・ミスの内容をご記入ください。

スピード対応とは行かないかと思いますが、ご協力をお願いいたします。



----以上、テンプレ終了----

7 :創る名無しに見る名無し:2010/08/11(水) 08:35:14 ID:svq3kJMr
乙、ご苦労様

8 :創る名無しに見る名無し:2010/08/11(水) 12:32:40 ID:hjw9afE4
>>1乙でした!


ちょっと追加すると、より厳密な前スレはこっちだね
・コードギアス反逆のルルーシュLOST COLORS SSスレ45
(板移転トラブルによるDAT.落ち)
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1278556266/

あと、関連スレのlcss保管庫@wiki 連絡掲示板に追加
・ロスカラSS 避難スレッド
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12747/1271516933/

9 :創る名無しに見る名無し:2010/08/12(木) 22:17:03 ID:M5VAOQ7B
明日はコミケだね
スレ住民で参戦する人はいるのかな?
書き込みも特にないので、ネタがわりに直近に誕生日を迎えるキャラを書き込んでみる


8/24 ニーナ・アインシュタイン9/1 千葉凪沙
9/7 セシル・クルーミー

10 :創る名無しに見る名無し:2010/08/14(土) 23:54:01 ID:D7XaNfcs
スレ復活、乙

11 :創る名無しに見る名無し:2010/08/15(日) 15:15:42 ID:DGSF4BWQ
解除されたぽいので来た。
スレ立て乙です。


記憶に残るSSを挙げてみるレス

TYさんの笑顔の話
種明かしですごい!と思った驚き今でも思い出します。
温かくて素敵なお話でした。
他のお話も大好きです。単純に面白いだけじゃなく、上手いなあといつも思います。

羽付き羊さんの、ふたりのライ?の話。
騎士団(学園?)編、軍人編両方からアプローチという発想に驚きました。
展開させるのはすごく大変そうだなあとも思いつつ
軍人サイドのロイドさんとのやりとりが好きでした。


保管庫に潜ればもっと色々思い出すんだろうけどなー

12 :創る名無しに見る名無し:2010/08/19(木) 18:13:28 ID:s9aYJi7N
あ、立て直されてたんだ、乙。
今度はちゃんと作品投下されるまで維持できればいいね。
俺も久しぶりに過去作品を読み直そうかなあ。

13 :創る名無しに見る名無し:2010/08/19(木) 23:43:05 ID:2t6uyCjz
無くしたくないと思う気持ちでレス・・・頑張って

14 :創る名無しに見る名無し:2010/08/23(月) 21:08:42 ID:6iIrNs43
ACERギアス参戦でランスロットクラブが使いたくなって思い出した!
ここ見に来たのも2年ぶりくらいだなぁ。
ライーーー

15 :創る名無しに見る名無し:2010/08/24(火) 22:06:41 ID:S5D0uad2
二年ぶりってすごいなw
作品も随分と増えたから、保管庫に潜ると楽しいですよ

16 :創る名無しに見る名無し:2010/08/28(土) 19:14:39 ID:oKBWYZ5K
最近書き込みが少なくて寂しいな
保管庫に潜って作品でも読んで昔を懐かしもうかな

17 :創る名無しに見る名無し:2010/08/30(月) 00:30:19 ID:hiKUUAg0
アーニャもジノもモニカもルキアーノもビスマルクもドロテアも知らない
R2見てないからね

でも、いつかSSを投稿してみたいと思うのは
やはり無謀だろうか……?

18 :創る名無しに見る名無し:2010/08/30(月) 02:40:39 ID:AVxSa/fo
いいんじゃね?
無謀じゃないと思うよ。
ここのスレでSSデビューした人もいることだしね。

19 :代理投下:2010/08/30(月) 02:44:08 ID:AVxSa/fo
代理投下します。
もし、前スレで投下してたらごめんなさい。
なんか投下されていないっぽいので……。

カナリアさんのSSです。(カナリアさんでいいのかな?)

20 :代理投下:2010/08/30(月) 02:47:08 ID:AVxSa/fo
特区成立より一年。
ライが日本に帰還してから三ヶ月。

彼が帰還時に端を発した人事騒動の熱が冷めつつある今日、それは起きた。





「君は良いよね、役得が有ってさ」
ライが突然呟いた。

彼の副官に任命されている玉城は、書類に捺す判を持ったまま固まる。
「………仕事をサボってゲームをする癖に、優秀だから仕事を沢山回される上司を持った為に休みすら取れない部下に対する言葉か?」

玉城の言う通り、ライの手には携帯ゲーム機が握られている。

「更にその部下が有能なんだから良いじゃないか。君達が優秀過ぎて私は暇だよ」

実際玉城以下ライの部下達は、事務仕事に関しては総じて優秀だ。
騎士団レベルの事務すらできなかった玉城だが、何故か特区レベルの事務では活躍している【税込25帝国ドルのバイブル本のお陰か?】


「暇なら手伝えよテメェ!ゲームなんてやってんじゃねぇ」
「あぁあぁぁ!聞こえなぁい!」
耳に指を詰めてライが言った。


21 :代理投下:2010/08/30(月) 02:51:39 ID:AVxSa/fo
最初仕事に対する意欲が120有ったライは、思ったよりスムーズに流れている特区の政治に意欲を20削がれ、スザクが何もしないでニコニコしているだけの現状に30削られ、直属の部下達【事務仕事オンリー】の否定的な態度に40抉られて、残った意欲は30。

そんなライが、仕事を必要最低限しかしないのは必然と言えた。
しかしその必要最低限を上手く、サラリと処理してしまうから部下達は面白くない。




「で?」
「うん?」
玉城は苛立たしさを前面に押し出した顔で机を叩いた。

「ん?じゃねぇよ?!役得ってぇのはなんなんだってんだよ!!」
ライはヤレヤレと首を振る。

青筋を浮かべる玉城。

「ぶっ飛ばすぞお前」
「返り討ちだよ。………まぁ役得っていうのはだな、ゲーム・その他だ」
「はぁ?」
「分からないか?ゲーム・その他だよ」

電波?
そう問いたくなる程、意味不明な上官の言葉に玉城は脂汗を浮かべた。

―こんなのの下で仕事して、俺に未来はあんのか?―

半ば本気でそんな事を考える部下を、ライは無視して話を続ける。

「君はゲームに出られるじゃないか…」
下を向き、肩を震わせるライに、玉城は焦る。
「俺はゲームになんて出てねぇよ」
「嘘をつけ!出てるじゃないか、発売して直ぐにワゴン行きの片道切符を得たと言う、盤上じゃない方と、盤上にだって!!」
「あぁそれか……………っつ、ゲフン、ゴフン、オッホン!……………お前も両方出てんだろ!このゲームにだって………」
露骨な誤魔化しにライは騙される。


22 :代理投下:2010/08/30(月) 02:55:40 ID:AVxSa/fo


「私には名前は無いだろ」
「あるじゃねえか、ライって名前がしっかり!」
玉城の言葉にライはゲームを置いて立ち上がった。

不穏な空気を感じて2M程後退る玉城。

「それは…………」
「そ、それは?」
「デフォルトネームじゃないかあああああ!!」
眼にも止まらぬ動きで、ライは玉城を殴った。

それで吹っ飛んだ玉城は壁に激突し、のた打ち回る。
「ぐぅふぉ!ゲホッ!!……な、3Mは離れてたのに、一瞬で!?」
「問題はそこじゃない!!」
「ひでぇ……」
「分かるか君に、私の気持ちが!行け、団員B………え?吉田って言うんだ。
知らなかった〜〜って言ってる私が、自分の名前を意気揚々とマイクに言おうとしたら「P1」だったこの気持!!!!なに?吉田なんかに負けてるのか?てか吉田って特区に居たか?見た事ないけど!?」
「やっぱりヒデェ」
「このままだと、無節操にロボット集めて大戦してるゲームにでさえ私は呼ばれず、ギャグ担当でお前が呼ばれる始末になりそうだ…………」


23 :代理投下:2010/08/30(月) 02:58:12 ID:AVxSa/fo


「んなこたねぇよ。……ほ、ほら、あのゲームにゃOVAとか漫画版とかも出れんだからさ、その枠に入れれば良い話だろ」
何故かフォローに走る玉城。
「そうだな!」
単純なライはやはり引っ掛かる。

「んで、ゲーム・その他のその他ってのは?」
「駅伝の次の日にやる番組に出てるだろ?それだよ」
「それは中のひt……中の人なんていないぞ!!」
「だよね。私にも中の人なんていないよ、中の人なんてね。……そう、中の人なんてぇぇ!!」
再び錯乱したライ。
彼を止めるのはやはり玉城。



二人はこんな会話を毎日毎日飽きずにやっているのだった…………


24 :代理投下:2010/08/30(月) 03:00:18 ID:AVxSa/fo
以上で終了です。

なお、一部投下の際、引っかかった部分がありましたので、修正させていただきました。
その点、ご理解をよろしくお願いいたします。

25 :創る名無しに見る名無し:2010/08/30(月) 13:24:38 ID:cj9I6YcD
作者さん、代理投下の方、どちらも乙でした。
久しぶりの投下だなあ、一安心。

>>17
アニメ本編ほとんど知らないで書いた人だって結構いるんだから大丈夫でしょうw
無理してR2キャラ出さなくても良いですしね。

26 :創る名無しに見る名無し:2010/08/31(火) 07:31:30 ID:zOYYLnF2
お疲れっす

27 :創る名無しに見る名無し:2010/08/31(火) 18:45:12 ID:KayRr2V1
>>24

ネタが賞味期限切れで、わかりずらい。
ワゴン行きゲームをプレイした人がどれだけいるか? その内容を覚えている人がどれだけいるのか?
今の時期のゲームネタなら何故ACEを使わないのか?

中の人ネタで
>>駅伝の次の日にやる番組
を持ってくるなら、その番組の記憶が新しいうちに投下しないと効果がうすい。

もっと早く(年初めとか)に投下されていたら、印象が違っていたように思う。



28 :kousei:2010/09/05(日) 23:16:12 ID:23DwffME
こんばんわ。そしてお久しぶりですKOUSEIです。
半年以上も自分のストーリーをほったらかしにしてきて何をいまさらと言われそうですが、恐れずに投下します。
あと、この場を借りて、自分の運営するサイト及び、このスレに関係するサイトで話の続きを希望する旨のコメントを下さった方に感謝致します。


29 :kousei:2010/09/05(日) 23:19:05 ID:23DwffME
 ○シーン12「 初 恋 」Bパート


「無理して付いて来なくても良かったのに。他のラウンズは全員部下は待機させてるんだから」
 紫のマントをなびかせたナイトオブゼロ――ロイ・キャンベルは、政庁の廊下を歩きながら後ろに付き従うアルフレッドに言う。
 アルフレッドは勘弁願いたそうな顔で答えた。
「何か誤解をなさっているようですが、私とマリーカは別段何でもありませんよ」
「いや、さすがアルフレッド先生だ。年下からの人気は学園だけに留まらないらしい」
「……今日はやけに絡みますねキャンベル卿」
「ふふ、すまなかった」
 ロイは足を止めた。そこはシュナイゼル殿下が待機している部屋の扉の前だった。
「少し緊張しているのかもしれない」
「? シュナイゼル殿下とは何度もお会いになった事があるではありませんか」
「いや、そっちじゃないよ」
「そっちじゃない?」
「僕が言っているのは、黒の騎士団さ」
 ロイは腕をのばして扉を開けた。
 部屋に入ると何対もの視線がロイとアルフレッドに集中した。
 政庁最上階にある謁見の間。正面にはシュナイゼル宰相。隣にはナナリー総督の姿もある。ジノを初めとする六人のラウンズ――ノネット・モニカ・ルキアーノ・ジノ・スザク・アーニャはすでに傍で待機していた。
「やあ、待っていたよ二人とも」
 柔和な微笑が、ロイとアルフレッドの入室を促した。
「お久しぶりです。シュナイゼル殿下」
 ロイが片足を地面につけて頭を下げると、アルフレッドもそれに習った。
「今回は困った事になった。また君達の力を貸して欲しい」
「我らの力は、帝国と皇帝陛下のために存在致します。お好きにお使い下さい」
 シュナイゼルは満足そうに頷いた。
「アルフレッド。君にも期待しているよ」
「私の気持ちはキャンベル卿と同じです」
「頼もしいねぇ」
 一通りの挨拶を済ませると、ロイとアルフレッドはカラフルなマントを身につけた同僚達の前を歩き、末席に並んだ。途中、ノネットが軽くウィンクをしたので、ロイは頭を微細に下げて応じた。
「さて諸君、時間になったようだ」
 ロイが定位置に付いたのを見計らってシュナイゼルが言うと、ナナリーの傍に立つローマイヤから指示が飛んだ。
 彼女の部下が動き、シュナイゼルとナナリーの正面にモニターを配置した。モニターにはすぐに光が灯された。
 ブリタニアの権力者達が見守る中、彼らの最大の敵が産声をあげようとしていた。

  ○
 
 連合国家構想。
「やはり予想通りですね」
 超合集国憲章批准式典会場のTV中継に視線が集中する中、シュナイゼルの副官カノンが言葉を漏らした。
 合衆国に組み込まれたのは47ヶ国。戦力的にはブリタニアと比肩する勢力が誕生した事になる。しかも、その戦力は黒の騎士団――ゼロが主導となって組織されたものであるため、ブリタニアに対する敵対行動は約束されたようなものだった。
「しかし、どうなのでしょうか」
 ナイト・オブ・トゥエルブ――モニカ・クルシェフスキーがどこか合点がいかない様子で発言した。
「国単位で組織された軍は連携に欠けるものですし」
「小さな魚がいくら群れて大きな魚に見せようとしても、最終的には少しずつ大きな魚に食べられて、群れすら維持できなくなる」
 そのナイト・オブ・ナイン――ノネット・エニアグラムの例えを聞いて、長身の金髪が声を上げずに笑った。
「エニアグラム卿の言う通りだと思いますよ。所詮、烏合の衆でしょう」
 スリーの称号を持つラウンズ――ジノ・ヴァインベルグである。
 それらの会話を黙って聞いていたシュナイゼルは、テレビ中継に集中しながらも、
「君はどう思う。ナイトオブゼロ」
 と、末席の位置に立つ男。ロイ・キャンベルに問いかけた。
 ロイは即答せずに数秒間黙ってモニターを注視する。部屋中の視線がモニターからこのロイ・キャンベルに移り始めた頃、
「私なら……」
 そうしてロイは告げる。ブリタニアにとってもっとも最悪なパターンを。
 軍人の司令官として必要な素養というのは二つある。ひとつは常に最善のパターンを考え出し、それを実行できること。そしてもう一つは、
「批准した国の持つ軍事権を一箇所に集めます」
 自分達の身に降りかかる最悪のパターンを考え出し、それらに備られる事である。
「なるほどね」
 シュナイゼルは、ロイの答えにとても満足した様子だった。なるほどね、と口では言っているが、それを予想していた事は、ロイから見ると目に見えて明らかだった。


30 :創る名無しに見る名無し:2010/09/05(日) 23:21:40 ID:23DwffME
「宰相閣下もそう考えられたからこそ、ここに来られたのではないのですか」
「ふふ、どうだろうね」
 ロイとシュナイゼルは視線を交わし、そして笑みを浮かべる。二人が話している内容はブリタニアの高官であればピクリとも笑える話ではなく、事実この部屋にいる人物は誰もが皆表情に緊張の色を貼り付け始めていた。
 しかし、二人は笑っていた。まるで同じ考えを持つに至った相手の存在を称え喜んでいるかのようだった。
『最後に合衆国憲章第十七条……』
 TV中継では、今もなお皇カグヤの演説が続く。
 しかし、この場にいる誰もが、もはや先ほどまでのような過剰な興味を持ってモニターを見つめてはいない。彼らが知りうる中でも最高に切れるコンビの答えが同じだったのである。彼らにとってこれ以上の“答え合わせ”は無いのだ。
 だが、世の中とは広いもので、どうやらこの二人にも予想できない事態というものは存在するらしい。
『ゼロよ』
 モニターから重く響く鈍重な声。
 ロイをはじめ、部屋の者達はモニターを改めて注視させられた。
 モニターの奥。先ほどまで合衆国の紋章が映し出されていた画面には、すでに違うものが映し出されていた。
 ガタッと音がした。シュナイゼルが胡桃製の椅子から立ち上がった音だった。彼のその表情に先ほどまでの楽しげな笑みは消えていた
「こ、皇帝陛下が」
「お戻りになられた?」
 スザクは明らかに動揺して、ルキアーノは怪訝そうな顔でそれぞれ驚きを漏らす。
 画面の奥に映っていたのは行方不明となっていた皇帝――シャルル・ジ・ブリタニアだった。
「偽りの劇場を気取られますか。父上」
 シュナイゼルが言う。どこか怒りをこめて、非難とも取れる口調で。
 
   ○

 ロイの執務室では何人かが集まってお茶会が催されていた。先ほどの 超合集国憲章批准式典会場のTV中継で皇帝陛下の生存が判明してから、すでに3時間が経過している。
 あのあと、シュナイゼルはエリア11に臨戦態勢を指示し、何人かのラウンズメンバーにはエリア11のキュウシュウ地方に築かれた拠点への移動を依頼した。
「今回出撃されるのはエニアグラム卿とブラッドリー卿とクルシェフスキー卿ですか」
「何か含んだところがありそうだなアルフレッド卿」
 アルフレッドの淹れた紅茶を口に含んでから、ノネットは言う。
 アルフレッドは、キュウシュウに出撃するラウンズの中にロイの名前が入っていなかった時から少し不機嫌だった。なによりもロイの大成を望む彼なのである。それなのに、今回もその機会がなさそうだった。
「まぁ、お前の上司が今回の出撃に加わってないのには、私も若干の不満はあるがな」
「そうですよねぇ、これでは何のために無理をしてエリア11に来たのやら」
 隣に座るモニカも白い机の真ん中にあるクッキーに手を伸ばしながら言った。小さな机の周りに七人が等間隔で座っているものだから、真中にあるクッキーを取るのは男のロイでも体を伸ばさないと取れないので疲れるのだが、
 先ほどから手を伸ばす回数が一番多いモニカである。
「そもそも、こんなにラウンズが勢ぞろいする必要性あったの」
 と、アーニャは自分の半眼を同僚の女性騎士に向けた。
「おいおい、そんなに私たちがロイの所に来たのが気に入らないのか」
「女の嫉妬というのはスパイス程度なら殿方には好まれる傾向がありますが、行きすぎはよくありませんね」
「そうやって子ども扱いをされるのは嫌いって知ってるでしょ」
「まぁまぁ三人とも落ち着いてくださいよ」
 険悪な空気になりかけていたのを払拭するように、ジノは三人の間に声を割り込ませた。
「アーニャが言ってるのは、ブリタニアの面子の事だ。そうだろ」
 アーニャが頷く。
「今回、私やロイみたいに元からエリア11に赴任していたラウンズにはキュウシュウへの出撃が指示されなかった。人選の理由として、シュナイゼル殿下は諸国にこの反乱がブリタニアの中でもそんなに問題にしていない、
 つまり小さな問題であるとPRしたいから、新たに赴任してきたラウンズとエリアの防衛軍とシュナイゼル殿下の一部の直属部隊のみで対応すると言っていた。だけど、それならこの人数のラウンズをエリア11に集めた意味がよく分からない」
「確かに、この人数のラウンズをエリア11に集めた時点で、結局ブリタニアは合衆国を気にしているとPRしているようなものだからね」
 と、発言したのは途中から話の流れが自分の理解を超えてしまったため、だんまりを決め込むしかなかったロイだった。




31 :KOUSEI:2010/09/05(日) 23:23:09 ID:23DwffME
「まぁ、その辺りはシュナイゼル殿下に何かお考えがあるのかもしれないけど、それでも少しエリア11に戦力を集めすぎかなとも思う。
 僕としてはラウンズの応援はシュナイゼル殿下が来られるのなら護衛で一人、多くて補佐としてもう一人、計二人だと思ったけど三人も来るとは」
 ロイはシュナイゼルの思惑と、実際に配備された戦力の相違にどんな意図が隠されているのかを探ろうと思考の穴に潜り込もうとした。しかし、その直前に親友の声が立ちふさがった。
「あ〜ロイ。その辺りはお前がいくら考えても結論は出ないぞ」
「? なぜそう言い切れるんだジノ」
「元々新たにエリア11に来るラウンズは二人だったんだが、とある事情で三人になったんだ」
「だから、そのとある事情を考えようとしてるんじゃないか。それともジノは何か知ってるのかい?」
「それはだな。そのとある事情っていうのは、好きな男の傍にいる自分よりも明らかに年下な少女に対するどう考えてもスパイス程度を超えた女の嫉妬ってやぎゃあああああああああ!!」
「ああっとヴァインベルグ卿ごめんなさ〜い。手元が狂いました」
「おっとヴァインベルグ卿。すまんな手元が狂った」
 ジノの悲鳴の理由は、突如モニカとノネットが、隣に座るジノの膝にポットの中のお湯を垂らしたからだった。
「ア、アル先輩。今、クルシェフスキー卿とエニアグラム卿は、謝った後にポットを傾けませんでしたか」
 お茶会に特別参加していたヴァルキリエ隊のマリーカ・ソレイシィは、何かに恐怖したのか震える手で隣のアルフレッドの軍服の裾を掴んだ。
「知らん。俺は何も知らん。俺は何も見ていない」
 すでにこういった類で何度か痛い目にあっているアルフレッドは、この件について関わることを放棄していた。
「あと、アル先輩という呼び方はやめろ。今は仕事中だ」
「あ、すいませんアル先輩」
「……」
「す、すいません。私ったらまた」
「ふふふ、よいではないかアルフレッド卿。仕事中と言っても今は休憩の時間だし、それに何よりこれからマリーカは戦地に赴くのだ。今のうちに目いっぱい甘えさせてやれ」
 ポットの中身を空にしたノネットは、それをそっとテーブルに置いた。
「お言葉ですがエニアグラム卿。甘やかすのはこいつのためになりません。って、そういえばマリーカ、お前も出撃するんだったな。どうも、お前は私の中では騎士というより従卒の方のイメージが強いから失念していた」
 アルフレッドは手に持ったカップを皿に戻して、後輩の肩に手を置いた。
「まぁ、あれだ。無事に帰って来い」
「私の事をご心配していただけるのですか」
 マリーカは嬉しそうに両手を手の前に持っていった。アルフレッドは少し拗ねた顔をした。
「……お前な。私を同じ軍の後輩の生還も望まないような人間だとでも思ってるのか」
「いえ、違います。私はただアル先輩に心配されるのが嬉しくて」
「アル先輩? 何度言わせる気だ。一度言った間違いを正せん奴は戦場では早死にするぞ。それともお前は私の助言など聞く価値は無いと考えているのか」
「す、すいませんアルフレッド卿、私……」
 マリーカは先ほどの笑顔もどこえやら、シュンとして元気を無くしてしまった。
「あんまり苛めるなよアルフレッド卿〜」
 ジノが茶化すような口調で咎めた。太ももが大火事な故か目元には涙が浮かんでいるがこういった茶々を入れるのは彼の仕事である。逞しい親友を横目で見ながらロイもは口元をほころばせ、
「女性に優しいアルフレッドにしては珍しいよね」
「……私ってコイツに冷たいんですか」
 アルフレッドは心底意外そうな顔をした。
「うん、まぁ他の女性騎士や学校での女子への対応に比べたらそう見える」
「アルフレッド卿は、私の事お嫌いなんですか……」
「ちょ、マリーカなんでお前半泣きに」
「アルフレッド。年下に何か不満が?」
「アールストレイム卿。なぜそんなに怒ってるんですか……。ってまぁ、理由は何となく分かりますけど」
 そして誰かが笑い始めたのを皮切りにみんなが笑いだした。
 しばらくして、その笑いがおさまると、その場の年長者が会を閉める。
「さて、行くか」
 エニアグラム卿が立ち上がると、モニカも「そうですね」と腰を上げた。マリーカもハッとして立ち上がる。
 ロイが時計を確認すると、すでにモニカ・ノネット・マリーカが出立する時間だった。
「無事に終わったら、みんなでどこか遊びにでも行きましょう。エリア11にはお風呂に入ってドンちゃん騒ぎをするっていう風習があると聞いたけど」


32 :KOUSEI:2010/09/05(日) 23:24:26 ID:23DwffME
 モニカの提案はとても魅力的だった。
「よくご存じですねクルシェフスキー卿。温泉旅館ですか。良いですね。僕も一度行ったことがあるんですけど、楽しいですよあそこは。分かりました予約しておきましょう」
「さすがロイくん。何でも知っているのね」
「がぜんやる気が出てきた。期待しているぞロイ」
「ええ、任せてください。とびっきりの旅館を押さえておきます。だから」
 ロイは立ち上がり背筋を伸ばした。
「三人とも、ご武運を」
 ロイが敬礼すると、待機組の同僚もそれに習った。
 その光景を見てノネットが声を上げて笑った。敬礼を几帳面に返したのはマリーカだけだった。
「そんなかしこまったのはいらん。私達を誰だと思っているのだ」
「ちょっと行ってくるわね。みんなお留守番をよろしく」
「ありがとうございます。がんばります」
「マリーカ」
 敬礼を崩して、アルフレッドはマリーカに歩み寄った。
「はい、なんでしょうかアルフレッド卿」
「強者とは生き残る者の事だ、この一年で強くなったと言うなら、私にそれを証明してみせろよ。いいな」
「アル先輩……」
「お前と言う奴は、最後の最後まで私の事をアル先輩、アル先輩と気安く……」
 アルフレッドが拳を震わせて説教を始めようとしたのをロイがなだめて、マリーカが頭を下げながら半泣きになって、そしてみんなでまた笑ってその場は解散となった。


  ○


「それも積み込むのか?」
 黒の騎士団旗艦――斑鳩の格納庫。そこでKFの積み込み作業を手伝っていた朝比奈昇呉は、せわしなくコンソールを打ち込む整備員に問いかけた。若い整備員は作業の手を止めて、
「ええ、ゼロの指示です」と伝えた。
「何でまたこんなロートル機を」
 朝比奈が首を捻っていると、
「あんたの眼は節穴かい」
 と、隣から声をかけてくる女がいた。合衆国科学長官ラクシャータ・チャウラーである。
「ラクシャータ」
「もう一度目ん玉かっぽじってよーく見な」
 朝比奈は改めて蒼月をジーと見つめ、そしてポンと手を叩いた。
「あ、飛翔滑走翼」
 ラクシャータはたばこの煙でわっかを作りながらフフフと笑った。
「正〜解」
「なるほど、しばらく見ないと思ったらこんな事をしていたのか」
 一見すると、従来と何も変わりが無いが、よく見ると飛翔滑走翼が装着できるバックパックと、空中での機動を考慮してか細部に補強とも取れる装甲板やパーツが装備されている。それに腕も以前の甲壱型腕から徹甲砲撃右腕部、もとい徹甲砲撃左腕部になっている。
「しかし、何でまたこいつにこんな改修を……、まさか、ライの情報を何か掴んだの!?」
 ラクシャータは煙草を味わいながら煙を噴き出す。
「違うみたいよ。私も詳しくは聞いてないけど、たぶんカレンちゃん用じゃないかしら」
「なるほどね」
 朝比奈はその一言で納得した。紅月カレンは現在エリア11の政庁に捕らえられている事は判明しているが、同時に捕らえられた彼女の愛機、紅蓮弐式の行方は依然として不明のままである。
“今回の作戦”でカレンを助け出した後、紅蓮弐式が見つかる保証も無いので念のため似たような機体をカレンのために持っていこうという事だろう。
「蒼月飛翔滑空式、とでも呼べばいいのかな」
「そんな所でしょうね」
 朝比奈は、ずれた眼鏡を人差し指で調節しながら蒼い機体を見上げた。
 “蒼月”。かつて黒の騎士団で作戦補佐を勤めた男の機体である。
 昨年まで黒の騎士団で武勇を轟かせた月下、その先行試作機をカスタマイズしたこの機体は、すでに第一線級の戦力とは言いづらい。


33 :KOUSEI:2010/09/05(日) 23:25:28 ID:23DwffME
 しかし、ある種の神がかり的なものを信じたがる現場の兵士にとって、この蒼い月の存在は心の支えとなっていたため、暁が生産されスペックが二級以下になっても、廃棄される事なく大事に保管されてきた。
 黒の騎士団も人数が増えたとはいえ、この斑鳩に搭乗するものの多くは彼がいたころから共に戦っていた者達である。
 みんな彼に道を切り開かれ、背を守られてきた。その事実は、彼がいなくなった後も変わることが無い。ラクシャータも何やら物思いにふけっているらしく、二人はしばらく無言でそこに佇んでいた。
「私は最近入ったばっかりなので、よく分からないのですが。この機体のパイロットはそんなにすごかったのですか」
 いつの間にか、先ほどの若い整備員が二人に近寄ってきていた。
 朝比奈はその若い整備員に体を向けると、こう訊ねた。
「お前、歳は?」
「十八になったばかりですが」
「じゃあお前、今すぐこいつに乗って僕と互角以上に戦えるか?」
 黒の騎士団で五指に入る実力者、と噂されている朝比奈にそんな事を言われて、若い整備員は困惑の表情を浮かべた。
「そ、そんなことできるわけ無いじゃないですか」
「お前より若くてそれができる奴だったんだよ。この機体の主はね」
 そして朝比奈はその場から背を向けて歩き出した。
 朝比奈は今でも覚えている。彼と打ち合った剣の重さを。日々自分の技能を吸収していく初めての“弟子”の姿を。
 最初は面倒臭かった。押しつけられたような気さえしていた。そもそも他人に教えるなんて柄じゃないと思った。
 尊敬する藤堂 鏡志朗から言われなければ絶対に引き受けなかった。
 ――朝比奈。お前はすでに自分で自分を磨く術を身につけている、今度は他人によって自分を磨く術を身につけなければ次の進歩はないぞ。
 そう言われたから、朝比奈は嫌々ながら“彼”に剣術を教えるようになった。
 しかし、彼は日に日に強くなり、これは自分もうかうかしてられないと、自分自身の稽古にも以前以上に気が入るようになった。
 彼は賢く、稽古の度に技や戦法を変えて挑んでくる。それが楽しみで楽しみで、いつの間にか、朝比奈は彼との稽古の時間というのを大切にするようになっていた。
 それが、あんな事になって……。
「そうだな、今、もしお前がここにいたのなら……」
 今。黒の騎士団は様々な幸運が重なって最盛期を迎えようとしている。
 しかし、もし彼がこの場にいれば、
 自分は黒の騎士団に対してこんな感情を抱かずに済んだのだろうか?
 その考えは、黒の騎士団にとって危険であることは自覚している。しかし、そう思わずにはいられなかった。
「きっと僕にどこまでも、黒の騎士団を信じさせてくれたんだろうな」
 出撃の時は一刻一刻と迫っていた。





 ロイ達がお茶会で様々な談笑で盛り上げっていたころ。その会への参加を断ったスザクは中庭で空を見上げていた。
 空には、黒の騎士団との戦いが今にも始りそうな情勢を表すかのように、軍用機が忙しなく飛び回っている。
 空がまた騒がしくなってしまった。
「……」
 連想するのはあの日の空。あの日も空は騒がしかった。
 ずっと共に生きていこうと誓った少女と、ずっと共に手を取り合っていけると思っていた少年たち。全てを失ったあの日。
 スザクは諦めた。分かりあい、分かち合うという美しき人間関係を。
 諦めた、はずだった。
「なぜ、迷う」
 スザクは手に取っている携帯電話を握りしめる。
「なぜ、僕は一人で奴に会いに行こうと考えている。この事を僕はシュナイゼル殿下にお伝えすべきだ。しかし、なぜそうしようとしない。なぜそうするために足を動かさない。ナナリーのためか。それとも、僕は――俺はやはり奴を……」
 スザクの携帯電話を握る力は、いつになっても弱まる気配が無かった。
 今より六時間後、このエリア11において黒の騎士団とブリタニア軍の戦いが始まる。
 

 シーン12「初恋」Bパート 終わり。
 シーン13「罪を負う者」に続く。

34 :KOUSEI:2010/09/05(日) 23:32:14 ID:23DwffME
「無理して付いて来なくても良かったのに。他のラウンズは全員部下は待機させてるんだから」
→「無理して付いて来なくても良かったのに。他のラウンズは、部下を全員別室に待機させているんだから」
うわー。復帰一発目一行目でソッコー誤字った……
なんかグデグデですんません。
とにかく、ゴールまでもう近いんだしなんとか書き終えたいな〜。
とは思ってますので、またお世話になります。よろしくお願いします。

35 :創る名無しに見る名無し:2010/09/06(月) 07:45:07 ID:jocQVQ+F
>>34
乙!
久々の長編投下でテンション上がってきたw

36 :創る名無しに見る名無し:2010/09/06(月) 09:03:33 ID:660FEw3G
>>34

待ってました。やっぱり面白い

37 :創る名無しに見る名無し:2010/09/06(月) 09:18:06 ID:pIurCng0
おっつかっれ!
久々に読めてよかった!
続きがはよーよみたい!

38 :創る名無しに見る名無し:2010/09/06(月) 10:10:12 ID:nuPi4CYp
乙です。
お久しぶりですKOUSEI卿。続きを楽しみに待ってます。

39 :創る名無しに見る名無し:2010/09/06(月) 14:29:14 ID:+Q9WaPj9
乙です!投下をお待ちしていました。

40 :創る名無しに見る名無し:2010/09/07(火) 02:38:41 ID:BVngA1tp
おつかれさまでした!
深夜に見かけて最後まで読んでしまったw
無理にならない範囲で頑張ってください、次をお待ちしております。

41 :創る名無しに見る名無し:2010/09/08(水) 12:40:55 ID:2a91QLch
久しぶりに来てみたら何たる僥倖!
続き期待してます

42 :創る名無しに見る名無し:2010/09/10(金) 08:28:46 ID:Fy70ZxEQ
新作乙です。
まだこのスレ、結構人が訪れているのを見て安心しました。

43 :創る名無しに見る名無し:2010/09/10(金) 18:56:02 ID:PsDzFJsI
乙です!次回もとっても楽しみです!


44 :創る名無しに見る名無し:2010/09/10(金) 22:28:14 ID:IS5kcvht
待ってました!
相変わらず臨場感のある作品ですな。いよいよ、いよいよライカレ復活か!?
完結までお供します!
それにしてもこっちも半年以上ぶりの書き込みだけど、みんなもちょくちょく来てたんだな…。なんか涙出てきたよ…。
ここがなくならない限りロスカラ2を信じれる。

45 :創る名無しに見る名無し:2010/09/10(金) 22:38:14 ID:C58T0bO8
一日一回は来てるな。
専ブラ使えばタブ1クリックで来れるし。

46 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/09/12(日) 01:44:55 ID:ZkPN8h9o
皆様、お久しぶりです。かなり久方ぶりにこちらに投下します。


作者:余暇
タイトル:都市伝説狂想曲

・本文は6レスほど。
・ライがちょっと空回りしてます。

47 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/09/12(日) 01:45:55 ID:ZkPN8h9o
                               『都市伝説狂想曲』


「よお、ライ!何か暇そうにしているな!」
授業の合間の休憩時間、僕が教室内で座席に座り、何気なく窓の外を眺めていると、リヴァルが声をかけてきた。
「やあ、リヴァル。確かに少し時間を持て余してはいるが、僕に何か用か?」
僕がこう尋ねると、リヴァルは笑みを浮かべたまま、首を横に振る。
「いや、特に用事はないんだがな、お前が暇そうにしているんで、適当に雑談しようと思ったのさ」
「そうだったのか、気を使わせて悪いな。それで、何か話題でもあるのか?」
するとリヴァルが「待ってました」とばかりに、こちらへグッと身を乗り出してきた。そして、思わず身を引きかけた僕を見ながら、彼は話し始める。
「それがあるんだよ、とっておきの話が。トウキョウ租界で最近聞かれるようになった、ちょっとした都市伝説さ」
「都市伝説?」
「そう。租界に夜な夜な現れる、姿なき猫の話なんだが、聞いたことあるか?」
「姿なき猫?いや、初めて聞くな。どういう話だ」
僕はリヴァルにこう尋ねて、続きを促す。すると彼は、意味深な笑みを浮かべながら話し始めた。
「ああ。そいつは必ず夜に現れては、租界の路地裏で鳴くんだそうだ。その鳴き声は非常に甘えた感じで、姿が見えなくても、声を聞いた者に『人懐こそうだな』という印象を与えるらしいぜ」
「へえ。だが人懐こい感じの猫なら、普通にいるんじゃないか?」
「確かにその通りだ。だがそいつの本当に不思議な所は、そこから後なんだよ。何と一度鳴き声を聞いたが最後、その猫の姿を見つけるまで、租界中を追いかけたくてたまらなくなるそうだ」
「租界中を?それはまた、随分とオーバーな話だな」
半信半疑で僕がそう言うと、リヴァルは手をヒラヒラさせながら答える。
「まあ都市伝説なんて、そんなもんだよ。それでだな、これまでも何人かその猫を追いかけたそうだが、まだ誰一人として尻尾の先端すら視界に捉えていないらしいぜ」
「そんなにすばしっこい猫なのか?偶然その猫が、死角に入ってしまうケースが多いだけだと思うが」
「ライ、細かいことはいいんだよ。こういう話は理屈で考えたらダメだ、単純に『面白い』と感じる心が必要なんだぜ」
「考えるではなく、感じる…か。何だかわからないが、勉強になった気がする。世の中には、不思議な猫もいるんだな」
「そうそう、もっと何でも楽しまないとな!おっと、そろそろ次の授業が始まるな。また面白い話を仕入れたら、ライにも教えてやるよ」
リヴァルはそう言って笑うと、上機嫌な様子で自分の席に戻っていった。
(リヴァルのおかげで、有意義な時間を過ごせたかもしれないな。記憶がないせいかどうかは知らないが、なかなか新鮮で興味深い話だった)
僕は心の中でリヴァルに感謝しつつ、次の授業に備えるのであった。

48 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/09/12(日) 01:46:55 ID:ZkPN8h9o
その日の授業が終わると、僕は租界に出て、いつものように街中を歩いていた。目的はもちろん、記憶探しだ。
だが今日も特に収穫はなく、歩き始めた頃はあんなに明るかった租界も、既に夜を迎えようとしている。
「はぁ、今日もこれといった収穫はなしか。一体いつになれば、僕の記憶は戻るんだ」
僕がそう呟いてため息をついた、その時だった。
「にゃあ〜」
「……ん?猫の鳴き声?」
どこかから猫の鳴き声がして、僕は足を止めた。そして周囲を見渡してみるが、猫の姿はどこにも見えなかった。
「あれ、おかしいな。通りにこれだけ人がいて、色々な音が飛び交っているのにハッキリ聞こえたから、おそらく近くにいるはずなんだけど。今のは一体どこから……」
「にゃあ」
「あっ、また聞こえた。間違いない、近くにいる。でも何故だろう、この声…何となく気になってしまう」
僕はまるで吸い寄せられるように、鳴き声の主を探して歩き始めた。しっかり目を凝らし、その影すら見落とさないように。
「にゃぁ」
「あっ、こっちか!いや、向こうかな。とりあえず大通りではなさそうだ、こっちへ行ってみよう」
僕は辺りをキョロキョロ見回しつつ、大通りを外れて小さな路地へと入っていく。やや薄暗く、人も少ない細い道を、僕は猫を追って進んだ。
「……ていうか、何で僕はこんなことをやっているんだ。ただ猫を見つけるために、見つけた後のことなんか何も考えちゃいないのに、どうし……」
「にゃんっ」
「はっ、そこか!」
僕はハッとして振り返ってみたが、やはり猫の姿は見当たらず、なかなか見つけられない悔しさから、一瞬湧き上がった虚しさのような感情も吹き飛んでいた。
そして耳をそばだて、目を凝らして猫を探してみるが、とうとう鳴き声すら聞かれなくなってしまった。
「うーん、これは…逃げられたか。あ〜、何だか無性に悔しい気がする」
星の見え始めた夜空を見上げ、僕は小さくため息をついた。まさか猫一匹に、こんな感情にさせられるとは。
「もう遅いし、今日は帰ろう。でも次こそは……」
僕はそう心に誓うと、クラブハウスに戻るべく大通りへと歩を進めるのであった…が、その途中でズボンのポケットに違和感を覚え、立ち止まる。
「え?おかしいぞ、財布が……」
ズボンの後ろ側にあるポケットの中に手を入れ、そこにあるはずの財布を探るが、何の手応えもない。さらに念のため、他のポケットも探ってみるも、やはり財布はなかった。
その事実をハッキリ確信すると同時に、僕の頭からみるみる血の気が引いていく。
「まずい、財布をなくした。きっと猫を探すのに夢中になって、どこかで落としたんだ。とっ、とにかく早く見つけないと」
僕は焦る気持ちを何とか平静に保ちつつ、たどってきた道沿いを中心に、財布を探し始めるのであった。

49 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/09/12(日) 01:47:50 ID:ZkPN8h9o
「よ、良かった。何とか見つかった……」
それからしばらく後、道に落ちていた財布をようやく見つけ出し、僕は安堵のため息をついていた。一応調べてみたが、幸運なことに中身も無事だった。
「やれやれ。猫の鳴き声が聞こえてきて、何となく猫を追いかけていたら、まさかこんな目に遭うとは。おまけに最後まで猫は見つからずじまいだし、余計な時間をつぶしてしまったな。
とりあえず、二度と財布は落とさないよう気をつけないとな。しかし不思議だな、何故鳴き声を聞いただけで無性に追いかけたく……ん?」
帰り道に戻ろうとしたその時、ふと頭の中に教室での出来事がフラッシュバックして、僕は足を止めた。
「あれ?確かリヴァルが言っていた都市伝説って、夜中に現れる、声は聞こえるけど姿の見えない猫だったよな。しかも声を聞いたが最後、見つけるまで追いかけたくなる…って、話に聞いたそのままじゃないか!」
僕は確信した。今まで追っていた猫こそが、まさに都市伝説で語られている猫そのものだったのだ。まさか、こんな所で自分が出くわそうとは。
「明日リヴァルに、ありのまま起こったことを話してみるか。もともと猫の話をしてくれたのは彼だし、こんなことを彼以外に話しても、何を言っているのかわからない可能性もある。
よし、そうと決まれば今夜は帰るか。だが次こそは必ず見つけ出して……」
「にゃああ」
「!?」
再び猫の鳴き声が聞こえてきて、僕は思わず身を強張らせる。そして当然の如く周囲を見渡すが、猫の姿はなかった。
「今の声は間違いなく、さっきまで追いかけていた猫の声だ。十分くらい前まで散々聞かされたんだ、鳴き声を聞き違えるはずがない。もしかして、戻ってきたのか?」
「にゃんっ」
「……っ!そっちか!」
僕は猫の声を追って、再び歩き出していた。それこそ、鳴き声に魅せられるかのように。

50 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/09/12(日) 01:49:11 ID:ZkPN8h9o
それから十分後。
「えーと、財布財布……」
結局猫を見つけられなかった僕は、またしても財布を落としてしまったことに帰り道で気づき、それを探し回って路地を歩き回っていた。
一応落とさないよう注意していたはずだが、猫探しに夢中になるうち、注意力が散漫になってしまったようだ。
「うぅ、しかし恥ずかしい話だよな。猫との追いかけっこに夢中になって、二回も猫に負けた挙句、これまた二回も財布を落とすなんて。それもこの短時間の間に。
一応リヴァルに話そうとは思うが、何だか気が引けるなあ」
悔しさと恥ずかしさを紛らせつつ、周囲にくまなく視線を送っていると、道の隅に見慣れた財布を見つけた。そう、自分の財布だ。
「おっ、あった。それで中身は…っと、よし今度も無事だ。はぁ、大変な目に遭ったな」
今夜だけで何度目になるかわからないため息をついて、僕は夜空を見上げた。日はすっかり暮れて、星と月が見えるのみである。
記憶探しでも収穫はなく、猫には一方的に振り回され、二度も大事な財布を落としたり、まったくもって散々な放課後であった。
「はぁ。もうさっさと帰って夕食を食べて、風呂に入ったらすぐに寝よう。こういう時は寝て忘れるに……」
「にゃぁ〜」
「えぇっ、またか!?」
再び例の猫の鳴き声が聞こえ、僕は半ば呆れたような声を出した。何て人をからかうのが好きな都市伝説だ。
「くっ、完全に遊ばれている!向こうとすれば遊んでいるのかもしれないが、何だか少し…悔しいというか屈辱的というか、何なんだこの気持ちは!
今度こそ見つけ出して相手の正体を拝みたい所だが、ここは日を改めて冷静な状態で挑戦した方がいいような…でも……」
僕は迷っていた。三度目の正直で、今度こそ猫の姿を見つけられるかもしれない。だが一方で、またさっきまでみたいに弄ばれ、財布を落とすかもしれない。
いや、財布に関しては自己責任の部分もあるだろうが、この冷静さを半ば欠いた心理状態の中での「再挑戦」は、無謀な気もするのであった。
「にゃああ」
「くぅっ、もう行かないぞ、絶対に行くものか!また今度だ、今日は帰って気持ちをリセットして、いずれまた新たな気持ちでその時こそは……」
「にゃん」
「うぅ〜、帰ろう、帰らないと。こんな頭に血の上った状態で、どうにかなるとでも思うな。冷静になれ、冷静になって今日はもう……」
「にゃああ〜」
「うぅっ…ぬっ、くっ、こ…今度こそー!」
僕を誘うように幾度となく聞こえてくる猫の鳴き声に根負けして、結局僕は、三度目の追いかけっこに挑むのであった。

51 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/09/12(日) 01:50:25 ID:ZkPN8h9o
(うぅ、昨夜は完敗だった)
翌朝、授業が始まる前の教室で、僕は机の上にガックリと突っ伏していた。原因はもちろん、昨夜の猫との追いかけっこである。
(まさか三度も挑戦して、三度とも見つからなくて、これまた三度も財布を同じように落とすなんて、本当にどうかしている……)
そう、三度目の挑戦も結局猫は見つけられず、諦めて帰ろうとしたら、またも財布を落としてしまっていたのだ。
その後財布を見つけ出し、中身の無事も確認できたから良かったものの、僕のプライドは軽く傷つき、一夜明けても、猫に負けたショックを忘れられずにいたのである。
「おーっす、ライ!どうした、朝からへこんじゃってさ」
「ん?ああ、おはようリヴァル。まあ大したことではないんだがな」
リヴァルに声をかけられ、僕は力なく言葉を返す。すると前の空いている席に彼が腰掛け、さらに話しかけてきた。
「しょうがねえなあ。よしっ、ならば景気づけに、この俺がとっておきの話をしてやる」
「とっておきの話?」
「ああ、しかも仕入れたばかりの新鮮なネタだ。昨日話した都市伝説は覚えているか?実はアレには、続きがあったんだ」
「何だって?」
昨日の都市伝説の続きと聞いて、僕は体を起こした。どんな続きなのか気になるし、その話から昨日の僕の行動における問題点が、見つかるかもしれないと思ったのだ。
「おっ、食いついてきたな。実はな、姿なき猫には相方がいたんだ」
「相方?一匹じゃなかったのか」
「いや、相方は猫じゃない。何とそいつは、猫と終わりなき追いかけっこゲームに興じる、謎の美形男らしいぜ」
「……は?」
僕は思わず呆気に取られて、リヴァルを見た。自分ではゲームのつもりはなかったが、彼の話すその男が、昨夜の僕そのものだったからだ。
「美形」という言葉には疑問符がつくものの、それ以外には心当たりがある。これは続きを聞かねば。

52 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/09/12(日) 01:52:03 ID:ZkPN8h9o
「そ、それでどんな話なんだ」
「その男と猫は、夕暮れ時になると租界の細い路地に現れ、追いかけっこを始めるらしいぜ。姿を見せない猫が男を誘うように鳴き、そして男が猫を追って歩き回るというお決まりのパターンだそうだ。
そして追いかけっこに決着がつく日はいつになるか不明で、その一人と一匹は、出口の見えないゲームをいつまでも楽しんでいるそうだ」
「な、なるほど。リヴァルが知っているのは、それだけか?」
「ん?ああ、俺が知っているのはそれだけだな。どうだ、なかなか面白いだろ?」
リヴァルがニコニコしながら、僕に尋ねてくる。うーむ、この話の内容は間違いなく、昨夜の僕だ。何だかんだで、少し楽しんでいた部分もあったし。
だが彼の話は、肝心な部分が抜けている。情報の仕入れ先も気になるが、とりあえず話しておかねば。ていうか、個人的に話したい。
「ああ、実に興味深いし面白いと思う。だが少しだけ、補足が必要なようだ」
「おっ、補足だって?この話題でライからそんな言葉が出るとは、意外だなあ。一体どんな補足なんだ、聞かせてくれよ」
興味深々な様子で身を乗り出すリヴァルに対し、僕は昨夜の体験から得たことを語ることにした。自分の失敗談をそのまま話すのはさすがに恥ずかしいので、あくまで都市伝説の補足という形でということにする。
「まず一つ。その男は今の所、猫の姿を一度も目で捉えていない。だがそれはあくまで『今の所』であって、いつか必ず猫を探し出し、決着をつけたがっているらしい」
「おお〜、結構熱い男みたいだな。他にはないのか?」
「他にはだな、えーと…その男は追いかけっこに敗れるたび、財布を道に落としてしまったことに気づくんだ。そしてやっとの思いで財布を見つけると同時に、次のラウンドが始まるそうだ」
「お…おぉー、それは意外にドジな男ってことなのか?」
「ま、まあそういうことかも」
リヴァルの問いかけに対し、僕は少し視線をそらしつつ答える。「実は僕のことなんだ」とは、恥ずかしくて言えやしない。
「サンキューな、ライ。お前の補足、すごく面白かったぜ!また新しい情報仕入れたら、俺に教えてくれよ。俺も何かわかったら、すぐ教えるからさ!」
「あ、ああ」
上機嫌なリヴァルに肩をポンポンと叩かれ、僕は思わず頷いていた。こうやって都市伝説に乗せられているのを考えると、僕も彼も、すっかりあの猫に踊らされているのかもしれない。
だがそんな時間があっても、少しくらいはいいのかもしれないとも思えた。息抜きと、役立つかは微妙だが記憶探しのためにも。
(とりあえず今度から、財布はズボンのベルト通しに引っかける、チェーン付きにしようかな)
そんなことを考えながら、僕は一時間目の準備を始めるのであった。

53 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/09/12(日) 01:55:12 ID:ZkPN8h9o
以上で終了です。SS一本仕上がるのって久しぶりな気がします。


54 :創る名無しに見る名無し:2010/09/12(日) 17:41:52 ID:QwLxPMW4
余暇卿、乙です。
また昔みたいにどんどん投下してほしいです。次回の投下をお待ちしてます。

55 :創る名無しに見る名無し:2010/09/13(月) 02:22:20 ID:ozef17rX
乙でした。
何回も懲りずに財布を落としたり猫を探して彷徨う男の話ですよね、分かりますw

56 :創る名無しに見る名無し:2010/09/14(火) 07:13:54 ID:bEL+sp4p
乙です
いや〜、余暇卿が投下する話は面白いw
次も期待しています

57 :創る名無しに見る名無し:2010/09/15(水) 18:42:05 ID:Gcs0kzTi
乙!!
ロスカラのあるあるネタ?で思いっきり笑わせていただきましたww
次も頑張ってください。

58 :創る名無しに見る名無し:2010/09/18(土) 06:13:59 ID:GCCst4Co
>>KOUSEI

ずっと待ってたよ
投げ出したかと思ってたけど

59 :創る名無しに見る名無し:2010/09/19(日) 19:25:14 ID:HqcDafn7
このスレで興味出たんでゲームを今更買ってきてプレイしてるよ。
はぁ、ナナリーかわええ・・・。

60 :創る名無しに見る名無し:2010/09/19(日) 19:39:08 ID:iAWcB9F7
ナナリーは天使

61 :創る名無しに見る名無し:2010/09/19(日) 19:45:10 ID:DrgGRo7f
天使はフレイヤで虐殺しないけどな

62 :創る名無しに見る名無し:2010/09/20(月) 00:05:24 ID:3seRyHEP
書けるかテスト

63 :創る名無しに見る名無し:2010/09/20(月) 00:07:46 ID:3seRyHEP
カナリアさんの代理投稿
以下本文です

・・・・・
気持ちの良い微睡み。
空は白く、地面に雲が沈んでいて、それは夢なのだと知る。

「カレン」
夢の中の彼は私だけを見つめるのだ。
優しい色の籠った眼で。
「カレン?」
「綺麗な顔よね。嫉妬しちゃう」
普段は言わない事も夢なら言える。

臆病な私、意地っ張りな私。
なんで夢でしか言えないのかしら…

「カレン………」
少し困った顔をしている彼に、私は言った。

「でも好きよ、好き。私は貴方の総てが好き」
「そ、そうか………」
「大好きなんだから」
多分私の顔は真っ赤だろう。

けど知ったことじゃない。

夢なのよ、何を言ったって良いじゃない。


彼が躊躇いがちに私の肩を叩いた。

触れられた箇所から熱を感じる。

なんて幸せ。


「いや、な。その気持ちは嬉しいし、もっと言ってほしかったりもするんだが……………」
そこで彼は私から顔を背ける。

なにか言いづらい事でも有るのかしら?
私は優しいから、彼を促してあげる。
「なぁにぃ?」
「…………えぇい、ままよ!今は会議中なんだよカレン」
「はい?」
「今は会議中なんだ!!」

そこで私の意識は覚醒する。



起き上がって前面を見れば、そこには特区の重役達がいた。

ユーフェミアやスザクはあいも変わらずニコニコしているし、玉城はニヤニヤ。
扇さんは唖然としていて、その肩に南さんが手を置いていた。

64 :創る名無しに見る名無し:2010/09/20(月) 00:10:08 ID:3seRyHEP


呆然とする私の後ろから、バンバン!!という音が鳴っていて、見ればCCが涙目になりながら壁を叩いている。

普段のキャラが崩壊しているその反応をみて、私は悟った。

これは夢じゃないんだということを…

そして、恥ずかしい事を言っちゃったということを………


「ああ、あ、あ………あたあたあた、あたし………あのそのえと」
「あぁうん。だだ漏れだったよ」
スザクはにこやかに言った。

朝比奈さんが軽く手を上げ、肩を震わせつつ言う。
「こ、紅月。失敗は、だ、誰にもあるから………気にする事はないさっっ」
「…………くっ」
堪える朝比奈さんの言葉に、堪えきれなかったのか藤堂さんが盛大に吹く。

それを契機に、私と彼を抜いた全員が爆笑した。

「「「「「ふははははははははははは」」」」」








ゼロが乗り移ったのではないかと思われる笑いの後に残ったのは、苦笑を浮かべるライと、顔を髪と同じ色に染めたカレンだけだった……………

・・・
以上 御目汚しでした


・・・・・
以上、本文とご本人のレス終わりです。

65 :創る名無しに見る名無し:2010/09/20(月) 06:55:57 ID:T3J7Z0sT
GJ!
カレン可愛いっ!!

66 :創る名無しに見る名無し:2010/09/20(月) 07:12:16 ID:SuRuKS6d
カナリアさん、代理投下の方乙です。
ライカレはニヤニヤ出来る話が多くて楽しいです。

67 :創る名無しに見る名無し:2010/09/22(水) 18:28:02 ID:tc9RHezC
乙です!
確かにカレンならやりかねないww
特区日本公認カップルの誕生ですね。

68 :創る名無しに見る名無し:2010/09/27(月) 00:46:06 ID:wOK/EB3g
乙です。
うーんカレンがかなりメロメロになってるなあ、、、、、、だがそれがいい!
出来れば続きが読みたいですね。
ところで、保管庫の最新20件から職人さんの領地へ行くリンクが切れてるんだけど、ぼくだけ?

69 :創る名無しに見る名無し:2010/09/27(月) 00:57:46 ID:DAYiNoWL
黒い方の保管庫なら、だいぶ前から色々リンク切れてるはず

70 :創る名無しに見る名無し:2010/09/28(火) 08:46:25 ID:uRpA0u1/
旧保管庫って保管再開してるの?
夏コミがどうとかあったからその頃更新したのはわかったけど

71 :カナリア:2010/09/28(火) 20:36:11 ID:Var6Hx1n
テスト

72 :カナリア:2010/09/28(火) 21:18:55 ID:Var6Hx1n
投稿します。
CPは……謎ですね。







特派のトレーラー。
前日は完徹になった二人のパイロットは、各々の仮室ベッドで寝ていた。

場面は朝の7時、ハンガーに置かれたテーブルで、スザクがお茶を呑んでいる所から始まる。





「僕は君が好きなんだ。世界で一番愛してる」
「………え?」

ある日の朝、突然ライが言った。
何やら恐ろしい事を言っている気がするが気にせず
「ごめん。何の話?」
そう尋ねると、彼は大きく頷いた。
「勿論、カレンでもミレイさんでもシャーリーでもニーナでもCCでも千葉さんでもユーフェミア様でもコーネリア殿下でもノネットさんでもヴィレッタさんでも井上さんでもセシルさんでもない。君が好きなんだナナリー!」

あの大きな頷きは、了承の証では無かったらしい。



――だから……………なんなの?ナナリー?――

少し電波な所も彼の魅力だ………とは言えるかどうか。


「そ、そうなんだ。けどそれはナナリー本人に言うべきじゃない?」
そう、僕に愛を語るより本人に語るべきだ。

「ふふふ、分かっているよナナリー。どうやって君のお兄さんを突破したか知りたいと言うんだろ?」
通販の男性のような仕種で僕に指を向ける。
どうやら話が通じてい

73 :カナリア:2010/09/28(火) 21:20:28 ID:Var6Hx1n
「いや!簡単な事だよ。ナナリー、君への愛故……いや、いやいやいやいや、いや!!恥ずかしがる事はない、君が僕を好きなんだと言うのも理解している!そう、だから僕は何があろうと君を守ってみせるぞー!!!」
一人で盛り上がる彼は、端から見たらかなりの変人だが、間近で見たら度が過ぎた変態だ。

恐らく十人中、八人が顔を背けて二人が塩を撒くだろう。

「どうしたんだいナナリー、Kissして欲しいのかい仕方がないな。さぁ、あーんしてご覧。あげるよ。あ・げ・る、はぁと」

言いたくは無いけどとてもキモい。
近寄りたくない。
友達だとすら言いたく無い。

今誰かが「知り合い?」なんて聞いてきたら「ううん、知らない人」って言える気がする。


「あれぇ、二人とも早いね?」
ロイドさんが出現【?】もとい現れた。


僕はロイドさんに駆け寄り、後ろに隠れる。
何もないよりベニヤ板に隠れた方がマシだね。

「た、助かりましたロイドさん」
「おや、どうしたんだいスザク君、二式波動方程式の証明をしなさいと言われたような顔をして」


74 :カナリア:2010/09/28(火) 21:22:28 ID:Var6Hx1n
「見ればわかりますよ」
僕が言うと同時にライがまた電波を飛ばし始めた。


「おや、眼が悪いのかな。ナナリーが二人いるぞ?あはは幸せ倍増か?ははは、うふふ、二人とも好きさ好きさ好きさ!」
「……………あぁうん。理解しました」
「早いですね?」
「伊達に科学者はやってませんよぉ」
ロイドさんが手を振る。
それに反応したのかライがクルクルと回転を始めた。

スルーしてロイドさんに聞く。
「でもなんで、あんな風になっちゃったんでしょう………?」
「さぁ、なにか病気かな?」
「……うーん寄生虫?でもライが……ねぇ?」
「そうそう、どこで拾うのさ。拾い食いでもするならともかく……………あ」
笑っていたロイドさんが凍り付いた。


「ど、どうしました?」
「失念していたよ。うちには人体に毒な物が沢山有ったじゃない」
「え……?」
「サクラダイトしかり重油しかり、バイオアルコールしかりね。………けどもっと被害を撒き散らす物があったでしょ?」
その凶悪な物を、残念ながら僕ら特派員は全員知っている。

「………まさか?」
「うん、そのまさかだよ」
ロイドさんが言うと同時に、その元凶が入口から姿を表した。

ある人が「悪意がないからなおさら始末が悪い」と称した彼女、セシル・クルーミーその人である。



――枢木卿の足跡〜二巻、愉快な仲間〜より抜粋――


75 :創る名無しに見る名無し:2010/09/28(火) 21:33:26 ID:0vEiYthV
ここにルルーシュがいたらライは・・・・・・・・・・・・

ともあれカナリアさんgjです

76 :カナリア:2010/09/28(火) 21:35:07 ID:Var6Hx1n


「あの、私が作って冷蔵庫に置いておいたサンドイッチ知りません?」
セシルさんが優しげな笑みを浮かべて言う。

ロイドさんも負けじと優しげな笑みを浮かべる。
「さぁね……それよりセシル君、そのサンドイッチには何が入ってたのかな?」
「なんでそんな事を?」
「単純な興味ですよぉ」
セシルさんは頷いた。

「マムシと……」
「「マムシ?!」」
「静かに!!」
「すいません」
「マムシとウコンと、クサヤ。それと片栗粉です」


うん?あれ?変だぞ?
うん?あれ?変だね?


僕はロイドさんと小さく話す。
――別に彼処まで狂う代物じゃないですよね?マムシって――
――ウコンやクサヤもね――

二人して首を捻っていると、セシルさんが項垂れた。
「あの片栗粉、高かったのに………」
「いくらしたんです?」
「三万」
その言葉に驚く。
「えぇー!?どんな高級素材ですか!!!」

「なんでも特別なんですって。疲れが吹き飛ぶとか、頭がスッキリするだとか………あ、痩せるとも言ってたわ!」
セシルさんの言葉に僕たちは絶句した。


「覚醒剤じゃないですかぁぁぁ!!!!!!」


僕の叫びと共に、ライの奇声がトレーラーに響いていた………









――秘密の特派〜あの事件の謎〜――


終わり

77 :カナリア:2010/09/28(火) 21:37:17 ID:Var6Hx1n

CPってほどの物じゃ無かったですね。

とりあえず目汚しでした。

78 :創る名無しに見る名無し:2010/09/29(水) 10:47:01 ID:alx83H4O


79 :創る名無しに見る名無し:2010/09/29(水) 16:40:21 ID:mhvCAPwW
カナリアさん乙です!
最初はてっきりキレたルルーシュがライに変なギアスでもかけたんじゃないかと心配しましたが、まさか薬だったとは……
セシルさん、ジャムはともかくそれはヤバいですってww

80 :創る名無しに見る名無し:2010/09/29(水) 18:42:20 ID:u2H2+kyc
カナリアさんGJ!
ぶっ壊れたライに笑わせてもらいましたw常識人ほど暴走すると酷いことに…
冷静にドン引きするスザクと盾にされるロイド、やっぱりやらかしていたセシルさんと
それぞれがそれぞれにしかない良い味を出していて面白いな
特派組マジ家族

81 :創る名無しに見る名無し:2010/09/29(水) 21:22:59 ID:A8v9M5e/
カナリアさんGJ!
ついにイカレタかと思ってみていたら、まさかの・・・
どっから手に入れたんですかねw

82 :創る名無しに見る名無し:2010/09/29(水) 21:40:09 ID:4VsRWj3V

何だかんだで特派ファミリーは和むなw

83 :創る名無しに見る名無し:2010/09/30(木) 08:55:47 ID:mE+4emDP
和みもありドタバタもありで楽しいなw
アニメでも最後までずっと一緒だったし絆が感じられるのがいい
カナリアさん投下乙でした

84 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/10/01(金) 01:34:11 ID:qqeLSnaz
こんばんは、次レスから投下します。

作者:余暇
タイトル:素朴な疑問

(設定)
・特派編スザクEND後の話です。
・リーライナとマリーカの性格とかは、結構自分の中でのイメージが入ってます。


85 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/10/01(金) 01:35:00 ID:qqeLSnaz
                                  『素朴な疑問』


特区が成立して数ヶ月後、僕はシュナイゼル殿下の命により、EU戦線に参加していた。とは言っても、ここ数日は小康状態が続いており、今日もアヴァロン内で待機である。
(まあ本来であれば、戦闘がこれ以上続かずに平和的に終わってくれた方が、一番いいんだろうけどな。でもそれでは、ブラッドリー卿が収まらないだろうなあ)
休憩室のソファに腰掛け、同じく今回の作戦に参加しているナイトオブテンことルキアーノ・ブラッドリー卿の顔を思い浮かべながら、僕はため息をついた。
あの人はあまりにも好戦的過ぎて、どうも苦手である。そしてついでに言えば、僕にはどうしても理解できないことがあった。
(アレのデザインは、一体誰が考えたんだ)
僕が言う「アレ」とは、ブラッドリー卿直属の親衛隊・ヴァルキリエ隊が着用する、あのとんでもないパイロットスーツのことである。
アレを着た彼女たちの姿を初めて見た時、ハッキリ言って僕は、カルチャーショックに近い衝撃を受けた。
(やっぱりアレは、露出が大き過ぎると思うんだ。胸の辺りもそうだが、下の方は色々な意味でまずいだろう。いまだに恥ずかしくて、アレを着た彼女たちを直視できないんだぞ。
それにあんなのを着せられて、彼女たちは恥ずかしくないんだろうか。もしブラッドリー卿が考えたものだとしたら、一体何のために?)
そんなどうでもいいようなことが、どうしても気になってしまう僕は、一人でずっと考え込んでいた。
念のため言っておくが、彼女たちをいやらしい意味で見ているわけではない。ただ単に、興味本位で気になってしまうだけである……多分だが。
(って、そろそろやめよう。彼女たちの姿が脳裏にチラついて、だんだん恥ずかしくなってきた)
小さく頭を振って僕が思考回路をリセットしようとすると、休憩室のドアが開いて、二人の女性が入ってきた。その二人は、さっきまで頭の中にいた当事者たちであった。
「あら、ライ卿じゃないですか。お疲れ様です」
「お疲れ様です」
「あ、ああ。お疲れ様」
ヴァルキリエ隊所属のリーライナとマリーカにあいさつされ、僕は若干動揺しつつも、あいさつを返した。間が悪いというか、タイミングが良過ぎる。

86 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/10/01(金) 01:35:57 ID:qqeLSnaz
「ライ卿も休憩中ですか?」
向かい側のソファに腰掛け、リーライナが僕に尋ねてきた。彼女の隣に座ったマリーカとの二人分の視線を浴びながら、僕は頷く。
「ああ、そんな所だ。君たちもか?」
「ええ、そうです。さっきまでは、シミュレーターでフォーメーションの確認をしていたんですけど、一通り終わったので休憩です。ねっ、マリーカ?」
「はい。でも…今日は何だかルキアーノ様のご機嫌が優れないみたいで、いつもより怖かったです」
「あー、仕方ないわよ。最近は出撃回数がめっきり減ってきているから、きっとフラストレーションが溜まっていらっしゃるのよ。一回出撃すれば収まるから、気にしないで」
「そ、そうですか」
(何だか、微妙にブラッドリー卿の扱いが……)
二人の会話を聞きながら、僕は何とも言えない気持ちになっていた。ラウンズの親衛隊ってくらいだから、もっとお堅いイメージを持っていたんだが、意外に年相応っぽい。
リーライナに至っては、「本当にブラッドリー卿を尊敬しているのか」と思いたくなるようなことを、平気で言っている。
すると、そんな僕の思考を読み取ったのか、リーライナが微笑んだ。
「ふふっ、意外でしたか?ラウンズの親衛隊といっても、やっぱり人間ですから色々と思う所はあるんですよ。でも、決してルキアーノ様をお慕いしていないわけではないので、勘違いしないで下さいね。
それと、今のはオフレコとして聞き流していただけると、助かります。オンとオフの切り替えはしていきたいですけど、たまーにご本人に聞かれたくない話なんかも出ちゃうので」
「あ…ああ、わかった。何だか意外な裏側を知ってしまった気分だが、君たちを困らせるのは本意じゃないからな」
「理解していただけたようで、感謝します」
リーライナがウインクしながら、僕に礼を言った。初対面の時からそうだが、結構フランクな人である。
そしてリーライナの横では、マリーカがオロオロしながら、困ったような表情を浮かべていた。
「あ…あの、先輩。いくらオフレコだからって、ルキアーノ様のことをそんな風に言うのはどうかと……」
「そんなに心配しなくても大丈夫だってば、あまり過激なことは言わないから」
「そっ、そういう問題じゃありませんよぉ」
(楽しそうだな、きっとすごく仲がいいんだろう)
そんな風に言い合う二人を眺めながら、僕は微笑ましく思っていた。だが彼女たちを見ているうちに、いったん心の中にしまっていた疑問が、再び湧き上がってくる。
(うーん、どうも気になるな。リーライナはともかく、マリーカはこの様子を見る限り、あのパイロットスーツは恥ずかしくて着られそうにないんだがな。
もし仮にそうだとすれば、彼女はかなり無理をして着ていることになる。実戦なら集中しているから大丈夫だろうが、シミュレーターだと、少しモチベーションに影響しないだろうか)
そんなことを考えていると、やがて目の前にいる軍服姿の二人が、次第に例のパイロットスーツ姿に見えてきた。そして僕の思考回路は、ますますヒートアップしていく。
(いや、もしかするとシミュレーターによる訓練そのものが、パイロットスーツに対する羞恥心を取り除くプログラムなのかもしれない。
もしそこまで考えているなら、そこまでしてあのスーツを着せたい、あるいは着たいということになるが、一体何のため…に……)
ふと我に返ると、僕はマリーカとリーライナから視線を向けられているのに気がついた。マリーカは何やら戸惑っているような、リーライナは少し面白げな表情にも見える。
しまった、夢中になり過ぎた。

87 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/10/01(金) 01:37:18 ID:qqeLSnaz
「あっ、いや、その…すまない。少しボーっとしていた」
僕があわてて謝ると、リーライナが笑みを浮かべながら言った。
「いいえ、お気になさらず。でもどうしちゃったんですか、随分と真剣に私たちを見ていらっしゃいましたけど」
「そ、そんなに僕は君たちを見ていたのか?」
「は、はい。その…すごく……」
僕の問いかけに対し、マリーカが小さく頷く。どうやら僕は、自分の世界に入り込み過ぎて、彼女たちを困らせてしまっていたようだ。
「いや、本当に重ね重ねすまなかった」
「あ、いえ…大丈夫です。ですから、謝らないで下さい」
「ええ、マリーカの言う通りですよ。ところで……」
不意にリーライナが身を乗り出し、興味深そうに僕に尋ねる。
「一体、何を考えていらしたんです?こっそり教えて下さいよ」
「えぇっ?そ、それは……」
「あ、あの先輩。そんな無理に聞かなくても」
返答に窮する僕を見かねて、マリーカがリーライナをたしなめる。だがリーライナは「心配無用」とばかりに、手をヒラヒラさせながら言った。
「大丈夫ですよ、ここでの話は全部オフレコにしますから。さっき私たちの方もオフレコにしてもらったし、お互い様ですよ」
「えっ…あれ?私ってさっき、オフレコにしないといけないような発言しましたっけ?」
「一蓮托生、連帯責任よ」
「えぇーっ!?そんなぁ……」
マリーカは抗議するも、あっさりとリーライナにあしらわれ、しょげてしまった。頑張れ、マリーカ。
「で、どうなんですか?もし言いにくかったら、お隣まで移動して、小声でお話しできるようにしますけど」
「えーと、話しにくいと言えば話しにくいのは確かだが……」
「じゃあ、決まりですね。マリーカ、移動するわよ」
「えっ、ちょ…ちょっと先輩!?」
リーライナはソファから立ち上がると、マリーカの腕を引っ張りながら、僕の前まで来た。そしてマリーカを僕の隣に座らせると、僕を両側から挟むように、その反対側に腰掛ける。
二人の少女に密着されて僕が戸惑っていると、リーライナが僕の服の袖を引っ張った。
「さあ、これで大丈夫ですよ。どうぞ話して下さい」
「し、仕方がないな。じゃあ話すが、その…二人ともこの話を聞いたら、怒る…かもしれないぞ」
「あら、私たちを怒らせるような、いかがわしいことでも考えていたんですか?」
「うっ…み、見方によってはそうかもしれない」
「ラ、ライ卿が私に関する…いかがわしい想像を……」
頭の中で何をイメージしたのか、マリーカが顔を真っ赤にした。多分…だが、僕の考えていたことは、そこまで過激じゃないような気がする。もっとも、自分の中の基準でしかないが。
「マリーカが何を想像したのかは知らないけど、ライ卿も思い切って打ち明けて下さいな。怒ったりなんかしませんから。ねっ、マリーカ?」
「あっ、は、はい。ライ卿が何を考えていらしたのか、気になります。だから、私たちに教えて欲しいです」
「ま…まあ、そこまで言うなら」
僕は軽く咳払いすると、二人の顔色をうかがいつつ話し始める。
「実は前から気になっていたんだが、その…ヴァルキリエ隊のパイロットスーツは、かなり派手というか過激過ぎないか?
あっ、け…決して変な意味ではなく、『アレを着せられて恥ずかしくないのか』とか、『誰がああいうデザインにしようと思ったのか』とか、色々気になってしまうんだ。
本当に単純な興味本位の疑問なんだが、その…そんな感じのことを考えて…いました……」
ためらう前に一気にまくし立てた僕であったが、次第に二人の反応が気になり、最後の方は何故か丁寧口調になってしまった。そして、恐る恐る二人の顔を見てみる。
「へぇ〜、なるほどねぇ。ライ卿がアレに興味を持っていらっしゃるなんて、いいこと聞いちゃったかも」
「はぅぅ、ライ卿が私のあんな格好を、そんなに観察していらっしゃったなんて……」
僕の話を聞いた二人の反応はというと、リーライナは何やら楽しそうな表情をしており、マリーカは恥ずかしいのか、顔を真っ赤にしてうつむいてしまっていた。
「もしかしたらこれは言わない方が良かったのかもしれない」と、僕は今さらながらに後悔するのであった。

88 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/10/01(金) 01:38:50 ID:qqeLSnaz
「でも意外ですね。ライ卿は真面目な方って印象があるから、こういう少しエッチなことには興味をお持ちにならないと思っていたんですけど」
「いや、だからそういう意味じゃなくて」
僕を見てニヤニヤするリーライナの言葉を、僕は必死に否定する。まあ内容が内容だけに、簡単に納得してもらえるかは自信がないけど。
「ふふっ、冗談ですよ。でも少し安心しました、変な目で見られていなくて。そうでしょ、マリーカ?」
「は、はい。興味を持たれたこと自体は恥ずかしいですけど、変な意味じゃないなら……」
「そ、それはどうも」
どうやら、納得してもらえたらしい。
「それで、実際にはどうなんだ?あの格好に抵抗ないのか?」
僕がそう尋ねると、リーライナが人差し指を顎の辺りに当てながら答える。
「うーん。確かに初めの頃は、ちょっと恥ずかしかったですね。何しろ胸が見えちゃうし、下の食い込みもすごいですから」
「く、食い込みって……。だがその言い方からすると、リーライナは慣れてきたのか?」
「ええ、最初の頃に比べれば。でもマリーカの方は、相変わらず恥ずかしがっていますけどね」
「せ、先輩は早く慣れ過ぎなんですよぉ……」
リーライナにからかわれ、マリーカが頬を染めた。
「何となく予想はできていたが、やっぱりマリーカは恥ずかしいのか?」
僕が尋ねると、マリーカはコクリと頷く。
「当然ですよぉ。最初にアレを見せられた時、本気で抵抗したんですから。結局逆らえなくて、着ることになりましたけど。
戦闘中や訓練中は、まだそっちに集中できるから気にならないんですけど、そうじゃない時は、いまだに恥ずかしくてたまらないんです」
「なるほどな。こういう時何て言えばいいかわからないが、その…大変なんだな。早くあの格好に慣れる…というより、いつでも平常心を保てるようになるといいな」
「そ…そうですね、ありがとうございます」
マリーカが頷きながら、笑みを見せる。そして疑問の一つを解決させた僕は、もう一つの疑問を投げかけた。
「それじゃあ、もう一つ聞きたい。あのパイロットスーツは、誰が言い出してああなったんだ?二人の様子から察するに君たちではないのだろうが、その辺はブラッドリー卿から何か聞いているか?」
そう言って僕がマリーカの方を見ると、彼女は首を横に振った。
「いいえ。入隊してから今まで、ルキアーノ様からは何も聞かされていないです」
「ふむ、ブラッドリー卿からの説明はなしか。このことについて疑問に思ったり、尋ねようと考えたことは?」
僕がさらにマリーカに尋ねると、途端に彼女の顔が青ざめた。
「そっ、そんなことルキアーノ様に聞けませんよぉ!確かに『何でだろう』とは思いますけど、ただでさえ話しかけるのが怖いのに、そんな質問なんか余計にできません!」
「あー……。ま、まあそうだろうなぁ」
マリーカの怖がり方を見て、僕は納得した。確かにこんなくだらない質問をしようものなら、ブラッドリー卿にどんな反応をされるかわかったものじゃないし、彼女にとっては命がけの冒険になってしまうだろう。
そんなことを考えつつ、僕は次にリーライナの方を見た。
「じゃあ、リーライナはどうだ?」
「うーん。確かに気にはなりますけど、あえて聞こうとは思いませんね。聞きづらいのもありますけど、色々想像した方が楽しいし」
「想像?それはどういう意味だ?」
僕が聞き返すと、リーライナは言葉を続けた。
「ふふっ。例えばですね、『ルキアーノ様は女性にああいうキワドイ格好をさせる趣味をお持ちなのかな』とか、『お年頃のヴァインベルグ卿を困らせるためのいたずらかしら』とか、そりゃもう色々と」
「想像とはいえ直属の上司、それもラウンズのブラッドリー卿に、そんなコメントに困る趣味を持たせるのはどうかと思うぞ。あと、ヴァインベルグ卿まで想像のネタにするな」
僕は一応、リーライナに注意しておいた。別に頭の中だけで想像して楽しむのは自由だが、さすがに怖いもの知らずにも程があると思ったのだ。

89 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/10/01(金) 01:40:13 ID:qqeLSnaz
「ふふっ、ライ卿って真面目だけど意外に楽しい方なんですね」
「かっ、からかうな。とにかく二人の話をまとめると、『二人ともパイロットスーツに対して何かしらの疑問を持っているが、色々あって聞きにくい』ってことだな?」
「そしてライ卿も興味がある、と」
「そういうことになるな」
リーライナの言葉に僕が頷くと、彼女がニッコリ笑って続けた。
「じゃあ、もう決まりですね。この疑問を解決するには、ライ卿がルキアーノ様に質問すればいいんですよ」
「えっ…いや、それはちょっと待て。僕だって、こんな質問をブラッドリー卿にするのは恥ずかしいし、反応が怖いんだが」
ただでさえ話しかけにくいのに、「ヴァルキリエ隊のパイロットスーツは何故あんなにキワドイんですか」なんて尋ねようものなら、ブラッドリー卿に変な誤解を持たれてしまう。
それに下手をすれば、もしこの話題が彼の前ではタブーだった場合、死活問題になりかねない。
「ふふっ、大丈夫ですよ。ルキアーノ様はああ見えて、意外とお優しい方なんです。
ライ卿の質問がお気に召さなかったとしても、『ナイフでジワジワ責める』、『銃で楽にする』、『ナイトメアで苦痛もなく一瞬で』、この三つの選択肢から自由に選ばせて下さいますよ」
「制裁前提!?ていうか、それのどこが優しいのか、さっぱりわからないぞ!」
「同じ死ぬのでも、苦痛があるのとないのでは、かなり違うじゃないですか。その辺の相手の心情を優先なさるのが、ルキアーノ様の『せめてもの』優しさです」
「ああ、そういうことか…って納得できるか!こんな質問のために、何故命を危険にさらす必要があるんだ!」
戦場で騎士として散るならまだしも、こんなトリビア級の疑問を解決するためだけに、命を投げ出す真似はできない。まだやりたいことは、たくさんあるのに。
「オホン…と、とりあえず真正面から質問をぶつけるのはやめよう。少し無謀過ぎる」
「じゃあ、それとなく聞き出してみます?色々と質問してみて、そこから推察するとか」
「で…でも、そもそもこの疑問って、そこまでして解決しないといけないものなんでしょうか。
だって、ヴァルキリエ隊のパイロットスーツがああいうデザインなのは事実ですし、別に疑問を解決しても、日々の生活に特に影響もないのでは……」
するとマリーカの言葉に反応したリーライナが、人差し指を「チッチッチ」と振りながら答える。
「それを言っちゃあおしまいよ、マリーカ。私たちがこの疑問を解決したい理由は、損得勘定でも何でもないの。ただ、真相を知りたいだけなの。
ほら、疑問が解決した瞬間の快感を味わうのって、気持ちいいでしょ?その疑問が今回は、偶然パイロットスーツだっただけのこと。だから難しく考えないで、楽しんじゃえばいいのよ」
「な…なるほど、そういうものなんですね。私はやっぱり、まだまだ視野が狭いです。ありがとうございました先輩、勉強になります」
妙に熱い調子で、納得できたらしいマリーカが頷いた。この変に生真面目な所は、あの兄譲りなんだろうか。
「だがリーライナ、今の僕には、とてもじゃないがこんな質問はブラッドリー卿にできない。戦い方や今までの経験談を聞くならともかく、こんな話題はよほど親しい間柄でないと、切り出すのすら難しい。
それに、僕は大した階級もないただの軍人だが、向こうはあのナイトオブラウンズだぞ。親しいか否か以前に、僕があの人にこんな質問をするのは、失礼過ぎると思う」
「あ…た、確かにそうですよね。直属の親衛隊である私たちでもためらうような質問なのに、ライ卿にとってはもっと大変なお話ですよね」
僕の問題提起に納得したマリーカが、表情を曇らせる。そう、現実的に見て、僕とブラッドリー卿の間にある壁は、色々な意味で強固で高い。
もしその現実を無視した会話を僕が持ち出せば、冗談抜きでどうなるかわからないのだ。
「ふむ、今のライ卿には無理難題…ってことですか」
「ああ、残念ながらな」
顎に指を当てて思案顔になるリーライナに対し、僕はそう返した。「個人的に気になる疑問ではあったが、疑問のままで終わるのも仕方ないか」と、考えながら。

90 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/10/01(金) 01:42:44 ID:qqeLSnaz
「まあそういうことだし、申し訳ないがこの話は……」
僕がそう言って話を切り上げようとした、その時だった。
「そうだ!この手があったわ!」
「うおっ!?」
「ひゃあっ!?せ…先輩、どうしたんですか?」
突然リーライナが叫び、僕とマリーカは飛び上がって驚いた。どうやら何か思いついたようだが、一体どうしたんだろう。
「今のライ卿とルキアーノ様の間には、確かに色々な問題があります。だったら時間をかけて、それを取り除いてしまえばいいんですよ!」
「うーん、『取り除く』とは言うが、具体的にどうするんだ?」
僕が首を傾げながら尋ねると、リーライナは得意げに言った。
「簡単な話ですよ、ライ卿もルキアーノ様みたいに、ナイトオブラウンズになっちゃえばいいんです♪」
「「……はい?」」
その言葉を聞いた瞬間、僕とマリーカの思考回路が、ほぼ同時に凍りついたような気がした。とりあえず、何なんだこの展開は。
「いや…リーライナ、『なっちゃえばいいんです♪』じゃないだろう。ノネットさんにも『ラウンズを目指せ』とは言われたが、ラウンズなんて、そんな簡単になれるものじゃないって」
「大丈夫ですよ、ライ卿ならきっとなれます。すごく優秀だと思いますし、私の周りの人たちのライ卿に対する評価も、結構高いんですよ」
「うーん。そうやって期待されるのは光栄だが、ラウンズになる自信なんてないぞ。
それにだな、その…『ヴァルキリエ隊のパイロットスーツができた経緯を知りたいから』という動機は、ラウンズを目指し始める動機としては、あまりにも不純過ぎると思うんだが」
「そっ、そうですよ。確かにライ卿なら、ラウンズにだってなれるかもしれません。でもさすがにその動機は、周りの方々や皇帝陛下には口が裂けても言えませんよぉ」
僕に同調するかのように、マリーカもリーライナに訴えた。だがリーライナは、僕たちの反対意見をサラリと受け流す。
「それなら表向きの動機だけで、何とでもなりますよ。でもどうせなら、洗いざらい皇帝陛下にお話ししてもいいんじゃないですか?
逆に『面白い奴だ、自分も気になっていたのだ』とかおっしゃって、ラウンズ入りを認めて下さるかもしれませんよ」
「たっ、他人のことだからって無茶苦茶言うなぁ!」
「もう問題発言はやめて下さーい!聞いているこっちの方が、怖くなっちゃいますよぉ!」
リーライナの問題発言に対して、僕とマリーカが鋭くツッコミを入れた。とんだ猫かぶりである。
「あははっ、冗談ですよ。本当に二人とも、反応がいちいち面白いんだから」
「まったく、君って人は……」
「はぅぅ、先輩の冗談は体に悪いです〜」
僕とマリーカは、そろって大きなため息をついた。まさか、休憩室でリラックスどころか、こんな嵐みたいな時間を過ごす羽目になろうとは。

91 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/10/01(金) 01:44:30 ID:qqeLSnaz
「まっ、パイロットスーツの謎は、もう少しだけ謎のままにしておきましょうか。現状を考えると、解決するのは難しそうですし、もう少しだけ色々と想像したいですから」
「想像云々に関してはノーコメントだが、現状を考えれば、先送りが賢明かもな。いつか解決できる日が来るといいが」
「そ、そうですよね。そんなに無理してまで、疑問の解決を急ぐ必要はありませんよ」
別に解決できなくても良さそうな小さな話題が、いつの間にやら解決することを前提にした話題へと変化してしまったものの、この場は何とか収まりそうな気配がしてきた。
待機中のこの時間で、知り合って間もないこの二人との距離を縮め、少しでも仲良くなれたという意味で、この話題は意外に良かったと思う。彼女たち以外の人には、なかなか切り出しにくい部類のものではあったが。
「よし、ではそろそろこの辺で……」
僕がそう言って立ち上がり、休憩室を出ようとした時だった。不意に僕の服の袖をつかみ、リーライナが声をかけてきた。
「あっ、待って下さい。もう少しだけ、ライ卿にお聞きしたいことが」
「ん?どうしたんだ、リーライナ」
首を傾げつつ僕が尋ねると、リーライナがいたずらっぽく笑う。
「パイロットスーツに関する疑問は、とりあえず保留でも構いません。でも個人的に、ライ卿が私たちのパイロットスーツ姿をどう思っていらっしゃるのか、もう少し掘り下げて知りたいんですよねー」
「えっ、ほ、『掘り下げる』って…具体的には?」
何だか嫌な予感のしてきた僕を見上げながら、リーライナは答えた。
「まあ言ってしまえば、『男性としてどの辺が気になるか』ですね。そう、例えば『食い込みに見入ってしまう』とか、『胸の谷間が気になる』とか。あっ、でもマリーカに谷間はないか」
「ちょっ、まだこの話題を続けるのか!?しかも一気に話しづらい内容になってきたぞ!」
「せっ、せんぱーい!ライ卿の前でそんな、わっ、私の胸の話なんかしないで下さいよぉ!しかも『谷間がない』とか、一番気にしていることをあっさりと!」
そんな恥ずかしい話など、できるはずがない。いや、確かにヴァルキリエ隊のパイロットスーツ姿は目に毒で、男として気にならないこともない。
でもさすがに、その辺の話を当人たちの前ではできないし、何より今にも卒倒しそうな表情のマリーカを見ていると、自分の返答次第で本当に倒れそうだから怖いのだ。
「マリーカ、これは大事な話よ。ライ卿が私たちを、もっと言えば女性をどういう風に見ていて、好みの傾向がどういう感じなのか、推察できるんだから。
あなたは胸を気にするけど、もしかしたらライ卿は、小さい方が好みかもしれないじゃない。そう、あなたやアールストレイム卿みたいな、慎ましい女性がタイプかもしれないのよ。これって、確かめる価値あるんじゃない?」
「あぁっ、そ…そう思うと、少しだけ…気になってきたかもしれません。でもこれってライ卿に迷惑をかけているような、でももし…ライ卿さえよろしければ、ぜひ……」
「なっ、マ、マリーカまで!?」
今までリーライナを止める役割の多かったマリーカまでもが、僕の予想に反して彼女側に回り、遠慮がちな上目づかいで僕を見つめてきた。
そして、その反則的な表情のおかげで、僕はすっかり逃げ場を失ってしまった。ていうか、申し訳なくて逃げられそうにない。
「ふふっ、どうやら観念なさったようですね。ではもう少しだけ、お付き合い下さいね」
「ごめんなさい、でももう少しだけ…いいですか?」
「くっ、し…仕方がないな。じゃあ少しだけだぞ。あっ、それと…お手柔らかに頼みます」
とうとう観念した僕は、自分でも情けなくなるような態度と声色で二人にお願いした後、再び二人の間に腰を下ろすのであった。


それからしばらくの間、僕は二人から質問攻めに遭い、かなり恥ずかしい思いをしたのであった。ていうか、意外にマリーカが積極的で驚いた。
まあ僕が解放された頃には、二人とも満足そうな表情をしていたし、僕にとっても二人の意外な一面を見ることができて、それなりに有意義な時間だったと思う。まあ願わくば、もうこれ以上の恥ずかしい思いはしたくないけど。

92 :余暇 ◆kkvclxzIds :2010/10/01(金) 01:45:36 ID:qqeLSnaz
以上で終了です。

93 :創る名無しに見る名無し:2010/10/01(金) 20:22:26 ID:9IWXSyVM
乙です。
誰もが一度は思う疑問ですね。

94 :創る名無しに見る名無し:2010/10/01(金) 21:30:05 ID:xdN436AA
乙!
パイロットスーツに対する疑問は確かにありますね
大丈夫か、ブリタニアww

95 :KOUSEI:2010/10/02(土) 14:54:25 ID:REdxnKsP
こんにちは、KOUSEIです。
前回の続きを投下します。

96 :KOUSEI:2010/10/02(土) 14:55:22 ID:REdxnKsP
 ○シーン13「罪を負う者」Aパート


ナイトオブゼロとナイトオブセブンの直属開発機関“キャメロット”に割り当てられた政庁格納庫の一角。整備員が忙しなく動いているのはどこでも同じだが、元々技術開発を専門としていた特派のころから人員は特に変わっていないので、
他に比べて技術者の姿が現場で多く見られるのが特徴である。
 キュウシュウにおいて黒の騎士団との戦闘が始まり、数日が経ったある日。ロイドに呼び出されたロイは、この格納庫にきていた。隣には自機の整備を終わらせたアーニャの姿もある。
「それで、話とはなんですか」
 目の前に立つロイドは、常に現場で作業しているにも関わらず一切汚れのない白衣を揺らしながら、珍しく苦笑を浮かべた。
「まぁ、大した用事じゃないんだけど。“フレイヤ”の件でちょっと」
「フレイヤ?」
 聞きなれない単語を耳にして、アーニャが首を傾げた。
「……その話ならすでに済ませたと思いますが」
 ロイは少々乱暴にメガネの位置を指で直す。
 “フレイヤ”。シュナイゼル直属の研究チームが開発した新型爆弾の名称である。その威力は――資料を読み終えたロイの額に冷たい汗を浮かばせるものだった。その“フレイヤ”をランスロット・クラブに搭載したいと話をされたのが三日前、
ノネット等の三人のラウンズがエリア11に来てすぐの事だった。
 その話に色々思うところはあったものの、拒否をする理由も見当たらなかったロイは、クラブへの搭載を許可した。
「すでに僕のクラブへの搭載は済ませてあるんでしょう?」
 自身の専用KF――ランスロット・クラブを下から見上げる。流動的な青い装甲を持つ、小柄な騎士を連想させる機体である。現在、その機体の腰部には、外観に不釣り合いとも言える巨大なハンドキャノンのような武装が取り付けられていた。
 それがフレイヤの射出装置だった。ロイが、自身の機体に装備を許可したが使用を固く戒めた新兵器だった。
「資料にはすべて目を通し、指示されたシュミレートもすべて済ませました。この兵器の説明なら僕にはもう必要ないと思いますが」
 言葉に少し刺が内在していることを自覚し、思い直して修正する。確かに、ロイはこのフレイヤに対して嫌悪感に近いものを抱いているが、だからと言ってそのフレイヤを避けるような言動は、あまりにラウンズとしてふさわしくないものだった。
「追加の情報でも?」
 そうロイが聞き返すと、ロイドは否を示すように軽く手を振った。
「そうじゃないよ。実は、クラブに取り付けたフレイヤをスザク君のランスロットに付け替えようと思ってね。君の許可をもらいたいのさ」
 ラウンズ専用機の武装・仕様の変更は、すべてそのラウンズ本人の了承を経て行われるもので、フレイヤという武装をクラブから取り外すためにはロイの許可が必要である。
ちなみに、現在のクラブに装備されている可変型ハドロンブラスターなどはロイの知らぬ存ぜぬところで開発された経緯はあるものの、換装はロイの了承の下で行われたのである。
「許可を出すのは構いませんが……」
 と口では言いつつも、ロイは視線で理由を求めた。それを察したロイドは、何から説明すればいいのか分からないといった様子で考え込んだ。
「一人、頑固者がいてね」
「ロイド先生。その先は私から」
 その時、ある女性がそう遠くない格納庫の入口から姿を現し、ロイ達に近寄ってきた。体格は細見で歳は十代後半程。大きな眼鏡をかけている点はロイに共通するところがあるが、瞳が除けないほど分厚いレンズではなく、
その少女の表情はロイ達からでも良くうかがえた。
「紹介するよロイ君。彼女はニーナ・アインシュタイン。フレイヤを開発したグループのチーフだ」
 そう少女を紹介したあと、ロイドはロイに近寄って、
「そして戦術兵器に、戦略兵器を搭載する事を思いついたユニークな子さ」と呟いた。
 フレイヤは戦略兵器どころか、国の存亡をも直接的に作用する政略兵器だ、とロイは思っていたが、この場ではあえて口には出さなかった。それよりも、噂には聞いていたが、フレイヤを作ったのがこんな少女だという驚きで言葉を失ってしまった。
「はじめましてキャンベル卿。ニーナ・アインシュタインと申します」
「はじめまして。ロイ・キャンベルです」
 型通りの挨拶を済ませたとき、ロイの頭の中で何かがひらめいた。
「ニーナ・アインシュタインって、まさか、アッシュフォード学園の」
 ニーナはすでに思い当っていたのか、ロイの反応を面白そうに眺めている。
「生徒会役員をしていたことがあります」
「先輩でしたか」

97 :KOUSEI:2010/10/02(土) 14:56:26 ID:REdxnKsP
 ここでロイは初めて微笑を浮かべた。しかし、それも長くは続かなかった。ニーナの表情が真剣なものに変わったからである。
「今回の件ですが、私がスザクのランスロットへの搭載を希望しました」
 差し出そうとしていた右手は出番を失った。それを他者に感じられない程度に困惑しながら戻しつつ、ロイは尋ねた。
「私では、ご心配ですか?」
「いいえ、違います。スザクはユーフェミア様の騎士ですから。彼に、その意思を継いで欲しいんです」
 すんなりとニーナから出たその言葉は、ロイの思考をひどく惑わした。
「それは、どうゆう意味ですか」
 ニーナの言葉は、取りようによってはひどく偏った認識のように思えた。
「だから、申し訳ありませんがキャンベル卿。どうかスザクにフレイヤを譲ってくださいませんか」
「ちょっと待ってください。それって本当にどうゆう意味ですか」
 ロイの言葉に混じりだした迫力に、ミーナは少し鼻白んだ。えっ、私何か変なこと言いました? と言いたげに首を傾げる。
「あなたの言いようだと、まるで」
 ユーフェミアが喜んでイレヴンの虐殺をしていたような言い草である。
 その時、二人の間に浮くような足取りで割り込んできた人物がいた。ロイドだった。
「と、こう言う人がいるんだよロイ君」
 出鼻を挫かれて、ロイはつま先に移動しかけていた体重をかかとに戻す。少々感情的になりかけた頭を冷やすために、次の発言には数瞬だけ間を置いた。
「……スザクは何と言ってるんですか」
「取り付けてくれてかまわないそうだ。どうせ使わないからと」
 そう言われてしまえば拒否する理由はロイには無い。しかし、そうすることに対して、言いようのない不納得感がロイの中で広がっていく。
 その原因は分からない。いや、それは嘘だ。ロイ自身、分かっていたけどそれが分からないように誤魔化してきただけだった。
 スザクを信じられない?
 自身に問いかける。一年前までなら鼻で笑ってそんな馬鹿な、と否定しただろう。しかし……。
 ――ロイ、君なら分かるんじゃないのか。
 シャーリーが亡くなった後、スザクに言われた言葉が脳内で反芻される。あの時、スザクはロイに疑惑をかけた。その瞬間、ロイとスザクの信じ、信じられて成り立っていた強固な関係は確実に崩れ去っていた。
 ロイは、少し強めに指で頭を掻いた。
「いいでしょう、許可します。別段断る理由はありませんから」
 ロイドが意味深に瞼を細めると同時に、ニーナは小さく頭を下げた。
「申し訳ありません、無理なお願いをしてしまって。しかし、これできっと戦争はおわります」
「……ニーナさん。最後にひとついいですか」
「はい」
「戦場に向かう軍人に余計なものを背負わせると、総じて上手くいかないものです」
「……え?」
「僕が言いたいのはそれだけです。行こう、アーニャ」
 ロイがニーナ達から背を向けて歩き出すと、呼びかけに従ってアーニャもその後に続いた。
 残されたニーナはしばし呆然としていた。
「ロイ君の言う事はもっともだよニーナ君」
 と、彼女の横からため息交じりに告げたのはロイドだった。



 政庁最深部。未だ、監禁状態から抜け出せない紅月カレンは、建物の中心をを貫くように作られた檻の見えない天井を見つめながら、彼に再び会うための考えを巡らしていた。
 絶対に、彼にまた会って、そして改めて確かめなければならない。しかし、そのためにはここから抜け出さなくては。
「そうやって何を考えているのかな」
 カレンの思考に、軽薄だが好感のもてる声が割り込んだ。天井から視線を戻すと、そこには白い軍服を着た長身の男が立っていた。
 隣の部屋で息を潜める人数と、性別まで把握できるカレンに気付かれずに入室してくるとは、相変わらずラウンズという人種は底が見えない。
 カレンは警戒心を強めつつその名を呼んだ。
「ナイトオブスリー」
「二人の時はジノでいいよ。同じ生徒会役員なんだし」
 ナイトオブスリー、ジノ・ヴァインベルグは油断ない足取りで、曇り一つ無い強化ガラスの檻の前まで歩いてきた。
「なぁ、スザク。来てないか?」
「そんなこと、私が知るわけ無いでしょ」
「そうか、てっきりここに寄ってると思ったんだが」
 きょろきょろとあたりを見渡すジノ。この部屋は広大とは言え、人が隠れられる遮蔽物などは一切ないので、この部屋に入った時点でカレン以外に誰もいない事は分かるはずだが、多分こういう無駄な行動が好きな性格なのかもしれない。
「用事が終わったのなら出口はあっちよ」
 冷笑を返すと、それを中和するかのようにジノは緩んだ笑みを浮かべた。

98 :KOUSEI:2010/10/02(土) 14:57:38 ID:REdxnKsP
「そう邪険にしないでくれよ。いいものを持ってるんだ」
 ジノは手に持っていた分厚い本を、檻越しに開いて見せた。
 そこには懐かしいアッシュフォード学園生活の写真が貼り付けてあった。
 カレンは思わず冷笑の衣をはがして尋ねてしまった。
「それって、アルバム?」
「スザクの。ロッカーの裏に大事そうにしまってあった」
 改めてアルバムを見ると、そこには笑顔のみんなが写っている。楽しかったあのころがカレンの記憶の中で猛烈に呼び起される。
「……」
「そういう顔もするんだな」
「えっ」
「すごく、いい顔してた」
 恥ずかしげもなく女性の容姿を褒めるジノの言動に、カレンは困惑した。どことなく、そういうことを平然と発言するところは彼と似ている、とめくられていくページを眺めながらも、カレンはそんな事を考えていた。
「こんなものでもスザクの気晴らしになるかと思って持ってきたけど。君にとっても効果はあったみたいだね」
「……」
 懐かしい顔や、楽しかった思い出をそのまま焼き付けたアルバムは、最初、カレンの心に穏やかな風を吹かせたが、その表情は次第に険しく――いや、寂しげに変化していった。
「彼の写真は無いんだよ」
 カレンの表情を察して、ジノがその心境を代弁した。
「まぁ、君たちと仲良くしている写真が見つかれば、スザクとしてはまずいから手元に残しておけなかったんだろうけど、さすがに一枚も無いとは少々がっかりだ……なぁ、カレン。君は持ってない?」
 そして、ジノはどこか不敵に口元を歪めた。
「興味があってね」
 カレンは心の中で警戒心を強めた。軽率な発言はまずい。このナイトオブスリーの傍にはいつも彼がいる。
「テロリストが仲間の写真を肌身離さず持ってると思う?」
 そんなもの持っていたら、万が一捕まった時、他のメンバーの顔が割れてしまう。追われる立場の人間はそんなもの持たない。特に大切な人なら尚更だ。
「分かってたよ。聞いてみただけさ」
「つかめない男ね、あなた」
「親友にもよく言われるよ」
 カレンは、ジノの言葉に心を揺らして口を閉ざした。ジノが親友と呼ぶのは二人しかいない。それぐらいカレンは知っていた。スザクと、
「んっ、どうかしたか?」
 ジノの問いに、カレンは即答できなかった。
「まぁ、いいや。女性の秘密を無理に聞くのは趣味じゃない」
 ジノは手元の分厚いアルバムをゆっくりと閉じた。
「さて話を変わるけど。紅月カレン。檻の外に出たくないか?」
 唐突な提案に、思い描き始めた彼の笑顔が頭から追い出される程にカレンは困惑した。
 そんなカレンに、ジノは無邪気な笑顔で応じた。
「スザクを探してたのは本当だけど、正直に言うと君にこの事を提案しに来たんだ。どうだろうカレン。君にはもう一つの名前がある。それなら、“こっちに戻ってこれるし”、さらに望めばラウンズにだって――」
 ジノの言わんとしている事を、カレンは瞬時に理解した。
 カレン・シュタットフェルト――過去に捨てて、二度と名乗らないと誓った名前。その誓いを破ってブリタニア人になるなど、黒の騎士団の零番隊隊長としては決して許容できることではない最悪の裏切りである。しかし……、
 同時に、自分はただの紅月カレンでもある。一年前、それに気付かされた……。
「少し考えさせて」
 カレンの返答に、ジノは肩をすくめた見せた。
「そう言われるとは思ってたけどさ、少しは考えてみてくれてもいいんじゃ……」
 とここで、ジノは目を見開き、思わず檻代わりの強化ガラスに顔を近づけた。
「今、何て言った?」
「少し考えさせてほしい。急には決められない」
 カレンは、はっきりとした口調で告げた。
 自分で提案しておきながら、ジノが一番驚いていた。



 森に囲まれたその神社は、外で起きている激しい戦争がまるで別世界の出来事と思えるぐらい静寂な空気に包まれていた。
 その境内の中心に立ちながら、スザクはとある人物を待っていた。
 しばらくして風が彼の気配を運んできた。不審者を訝しがるように、木々で羽根を休めている鳥たちが小さく、しかし重ねて鳴き声を漏らす。
 スザクは、待ち人の姿を確認して組んでいた腕を解いた。
「よく僕の前に顔が出せたね」
 黒い髪の持ち主――スザクの親友だった男は学園生活ではひた隠しにしていた、野望じみた雰囲気を復活させて、姿を現した。
 スザクの待ち人とは、記憶を取り戻した黒の騎士団リーダー、ルルーシュ・ランペルージだった。

99 :KOUSEI:2010/10/02(土) 14:59:12 ID:REdxnKsP
 スザクの携帯にかかってきた一本の電話。それは記憶を取り戻したルルーシュからのものだった。ルルーシュは自身が記憶を取り戻したことを明かし、そしてとある懇願をしてきた。
 スザクはその懇願を聞き届ける場として、この神社を指名し、そして今に至る。
「約束だからな」
 その言葉に、スザクは自身の中で湧き上がる憤怒を感じ取った。脳裏にかすめるのは桃色の長髪をなびかせながら、子供のようにころころと表情を変化させる少女の姿だった。
 いつの間にか、スザクの拳には力が込もっていた。
「約束? 君との約束なんて僕が信用すると思っているのか?」
 ルルーシュの顔が目に見えて強張った。
「なら、なぜお前はここにいる。お前だって俺の事を――」
「信用したからここに来たとでも?」
 スザクは奥歯を強く噛んだ。
「笑わせるな。そんな感情を君に抱く次元などとうに通り越している」
 スザクは、ルルーシュから視線を外し囲まれた森の木々から覗かせる青い空を見上げて、小さく深呼吸した。気持ちを落ち着けるための行動だった。しかし、感情は穏やかになるどころか、ますます加速していった。
「ずっと僕を裏切っていたくせに。僕だけじゃない。生徒会のみんなも、ナナリーも、ユフィだって!」
 最後には言葉があふれ出した。気づけば涙が頬を伝っている。
 その声を、ルルーシュは苦しげな表情で受け止めていた。その姿が、スザクにとってはとても腹立たしかった。
「確認したい。君がユフィにギアスをかけたのか」
 無理に激しい感情を抑え込んだような震えた声の問いかけ。返答は、すぐに返っては来なかった。
 スザクはしびれを切らし、続けて問いかけた。
「それとも、“君達”がやったのか」
 ルルーシュは目を伏せて、その場の景色と同化したかのように佇むだけだった。



 六対四。それがキュウシュウブロックにて切って落とされたブリタニア軍と黒の騎士団の戦いの戦力差だった。
「三日間も戦っていて、未だに勝利の目処が立たん。まいったまいった」
 と、キュウシュウブロック、そのブリタニア防衛軍の軍司令に任命されたナイトオブナイン――ノネット・エニアグラムはG−1ベース艦橋の巨大モニターを眺めながら、うんざりするように言った。
 周りには参謀が並び、それぞれの職務を果たさんと、移り変わる戦況を逐一確認し、意見を述べようとする。しかし、彼女の軽口に応える人物はその中にはいない。
 借り物の軍隊はこれだから扱い辛い、とノネットは思った。しかし、自身に常に同行しているはずにの側近はモニカとの模擬戦でことごとく病院送りにされてしまったため――しかも責任は自分自身にもあるため――仕方がないと納得する他無かった。
「あなたに責任はありませんよエニアグラム卿」
 ノネットの呟きに反応したのは、同じく自身の側近を連れて来れなかった同僚、ナイトオブトゥエルブ――モニカ・クルシェフスキーだった。彼女は、司令席に座るノネットの傍に立ち、この三日間副指令的な立場で軍に指示を出していた。
「局地的に部隊を突出させて、損害を与え、こちらが対応するころには突出してきた部隊は守備を固めて後退。指揮系統が極端に一本化されているこちらの弱点を突いた良い作戦です」
 一般的に拠点攻めは守備の方が有利と言われているが、それは一点に防衛を絞った時の話で、今回のように防衛目的が国のような広大なものに変わってくると話は別である。
 守る範囲が広大で、どうしても指揮系統が一本化、つまりノネット・エニアグラムの指示ありきの行動が徹底されているキュウシュウブロックブリタニア防衛軍では局地的に戦力を集中され攻撃されると、
状況報告、指示発令、指示伝達と経緯を踏まなければいけない防衛軍の反応は少々遅れてしまう。本来ならこういう場合、攻撃を事前に知っておくための情報戦が重要で、どこを攻撃されるかの情報収集は徹底的に行っているのだが、
相手の部隊の隠密移動が巧妙でなかなか先手を取れない。もっとも、しょせん隠密行動を行える程度の戦力しか攻め込んで来れないため、防衛軍の被害は大きくならないが積み重なれば小さくもない。
 ノネットの感覚で言えば、チマチマと攻めてきて非常に面白くない!
 対策としては、こちらも局地的に権限を持った司令官を配置し、局地の攻撃には局地で迅速に対応させるというのがあるが、モニカと話し合った末に、この手段は却下した。理由は簡単。強固な指揮系統の確立こそブリタニアの強みなのである。

100 :KOUSEI:2010/10/02(土) 15:05:47 ID:REdxnKsP
しかし、逆を言えば指揮系統が強固であるが故に、現場で適切な判断ができる司令官たる器の軍人が育ちにくい環境であるため、全体的にはそう言った軍人の数が少ない。
 上からの命令を適切に遂行できる司令官と、現場の状況を見て、場合によっては己の考えだけで適切に判断し任務を遂行できる司令官は似ているようで本質が違う。特にブリタニアという国は前者は育ちやすいが後者は育ちにくい。
 その上、今回ノネットとモニカが指揮する軍隊の現場指揮官達は、元々二人が指揮していた部隊ではなく、いわば借受の部隊。
指揮に優れた適切な人員配置を一日二日で見極めて実行するのも難しいため、結局ブリタニアとしては指揮系統を一本化したスタンダードな戦法を取るしかない。
もちろん、ノネットとモニカが自身の部下を連れてこれていれば状況も違うのだろうが、無いものねだりをしても仕方がない。
「いっその事、もっと積極的に攻めてきてくれればな」
「そのつもりはないみたいですね」
 モニカの言葉はおそらく真実だろう、とノネットは思った。事実、会戦当初は全軍を動かすような激突もあったが、現在は黒の騎士団の攻勢が弱まっているので小康状態である。
普通に考えたら、海をわたって攻め込んできている以上、補給線等の問題もあるため、黒の騎士団は短期でこちらを落したいはずであるのに、である。
「あいつらは何のために攻めてきてるんだ」
 問いかけるというよりは、自分の疑問を自分に認識させるような呟きだったが。モニカは意見を求められたと思ったのか目線を上に向けて、少々思考を巡らせた後、
「……拠点を攻略する気の無い軍隊の目的というのは、歴史をひも解いてみたら選択肢はそう多くないですよね」
 ノネットは背もたれに預ける体重を増やし、腕を組んだ。
「陽動か」
「ゼロはいままで自身も前線に立つ事を信条とし、それを是としててきました。その彼がこのエリア11を奪還する戦いに未だ姿をさらしていない。気にするなと言う方が無理でしょう」
 ゼロが姿を現していない件については、ノネットも気にしていた事である。確かに、黒の騎士団の司令官――黎星刻は前に出てきているものの、やはりここはゼロの姿が見えなければ安心はできない。
 そうなれば、ゼロは今どこで何をしているのか。
 ノネットは考えを巡らして、やがて諦めた。結論を出すにはあまりに情報が少なすぎる。
「推論のやり取りをしていても仕方がない。とにかく、我々は受け持った現場の被害を最小限にする方法を考えよう」
「まぁ、そうでしょうね。考えをまとめるには情報が足りませんから。それにもし敵がこっちの本丸に奇襲をかけたとしても大丈夫ですよ。あそこには、うちの隠し玉がいますし」
 どこか得意げに言うモニカを見て、ノネットは愉快そうに笑みを浮かべた。
「えらい信頼のしようだな」
「私が惚れるぐらいですから」
「言うねぇ」
「若いですから」
「それは誰と比較して言っているのかな」
「さぁ、誰でしょうね」
 二人の乾いた笑い声が司令室に響く。と、その時、若い兵士が司令室に飛び込んできた。
「何事だ。騒々しい」と、参謀チームの一人が飛び込んできた若い兵士に近づいた。
「ほ、報告いたします!」
 若い兵士は、ひどくあわてているらしく、うわずった声を漏らす。
 そうして告げられた報告を聞いて、ノネットとモニカは自身の推論の正しさをため息交じりに確認したのだった。


 シーン13「罪を負う者」Aパート 終わり。

101 :KOUSEI:2010/10/02(土) 15:08:10 ID:REdxnKsP
以上で終了です。また、よろしくお願いします。

102 :KOUSEI:2010/10/02(土) 15:11:36 ID:REdxnKsP
以上です。またよろしくお願いします。

103 :創る名無しに見る名無し:2010/10/02(土) 15:25:25 ID:7U0XPP7V
もう仕事は良いんか?

104 :創る名無しに見る名無し:2010/10/02(土) 19:46:39 ID:/ckhe6op
GJです。
おそらく次の話では、ルルーシュとスザクの舌戦が見られるのでしょうね。
原作では、スザクがユーフェミアのことを責め、ルルーシュがそれに甘んじていましたが、
この話では、ルルーシュによるライの所在についての反撃が見られるのでしょうか?
それとも、ナナリーの安全のために主張を引っ込めるのでしょうか? 
どんな展開になるにせよ、すごく続きが楽しみです。

105 :創る名無しに見る名無し:2010/10/02(土) 20:09:36 ID:eO0HRzyL
自らの非について言い訳をしないあのシーンでルルーシュが開き直るのはどうかと思うが
「生まれて初めて」頭を下げるルルーシュとその罪を憎みつつも涙ながらにルルーシュを受け入れようとするスザクの
最強タッグ二人の和解の大きなフラグ、またシュナイゼルの工作による騎士団裏切りの第一歩がどうなるのかが見物だな

106 :創る名無しに見る名無し:2010/10/02(土) 22:46:53 ID:QprdlPGj
余暇さん、KOUSEIさん乙です。
久しぶりに複数投下があってうれしいな。

107 :創る名無しに見る名無し:2010/10/02(土) 23:00:34 ID:X4UGekpJ
週末に二本も投下があるとは嬉しいな
余暇さん、KOUSEIさん 乙
流石に二人とも読み応えがあって楽しいです

108 :創る名無しに見る名無し:2010/10/03(日) 18:22:20 ID:HoY2zeaj
投下乙です
寒くなってきたので身体に気をつけてくだしぁ

109 :創る名無しに見る名無し:2010/10/03(日) 22:17:51 ID:Z048KZrl
KOUSEIさんGJ!
色々フラグが立ってるようで先が楽しみです。ジノの誘いに前向きな返答をしたカレンの動向もとても気になります。
本編とは違いライというイレギュラーが混ざったR2の終焉はどこに向かうのか。
ワクワクしながら次の投下をお待ちしています。

110 :創る名無しに見る名無し:2010/10/04(月) 19:14:26 ID:Izo54zbi
KOUSEiさん乙です!
続きがたのしみです!
最近は寒くなってきたので体に気をつけてください

111 :創る名無しに見る名無し:2010/10/11(月) 10:13:43 ID:oSJwVMXB
乙です。

112 :創る名無しに見る名無し:2010/10/14(木) 00:32:30 ID:SMt2CkX4
最高でした

113 :創る名無しに見る名無し:2010/10/23(土) 19:48:10 ID:2l76Wq99
KOUSEIさん乙です!いやー続きが気になる気になる
お身体に気をつけてー

114 :創る名無しに見る名無し:2010/10/27(水) 19:15:43 ID:xqtkMYuY
このスレまだあったんだ
二年前のゲームのSSスレがまだある…これってすごいことだな

115 :創る名無しに見る名無し:2010/10/27(水) 22:50:03 ID:GhTkJsVN
早く続きが読みたいです。

116 :創る名無しに見る名無し:2010/10/30(土) 13:15:14 ID:8v3BNXSI
続きwktk(・▽・)

117 :創る名無しに見る名無し:2010/10/30(土) 13:29:12 ID:hjO77hDD
同一だろうがクレクレもいい加減にしろよ
うぜえ

118 :116:2010/10/31(日) 02:47:24 ID:qCclT2+W
>117
同一違う。
そして>115
巻き込んでスマンorz

119 :創る名無しに見る名無し:2010/10/31(日) 02:49:04 ID:bi25hZ93
ID変わってから言っても説得力ないよな
どうでもいいけど

120 :創る名無しに見る名無し:2010/10/31(日) 09:39:20 ID:ueExbuUn
そろそろ亡国のアキトの季節
R2はもうだめなのか・・・

121 :創る名無しに見る名無し:2010/10/31(日) 18:02:18 ID:NYccqgGK
アイマス2騒動でゲーム部門に影響でるかもね
すくなくともリサーチをキチンとしていないのがバレてしまった訳だし

122 :創る名無しに見る名無し:2010/11/06(土) 13:24:34 ID:qZEd+BHV
hoshu

123 :創る名無しに見る名無し:2010/11/13(土) 09:29:01 ID:Uy1OHIVS
上げ保守

124 :創る名無しに見る名無し:2010/11/14(日) 22:32:01 ID:9JS4bTCO
最近ロスカラやってここに流れ着いたんだが、エタってるの多すぎで悲しいわ。

125 :創る名無しに見る名無し:2010/11/15(月) 06:10:34 ID:mRV2YTSg
長編が途切れがちになるのはSSスレの宿命だから仕方ない。
時間かけながら続けている人もいるし、ここはむしろ頑張ってる方だよ。

126 :創る名無しに見る名無し:2010/11/21(日) 23:11:56 ID:QA1FDdW+
保守

127 :創る名無しに見る名無し:2010/11/26(金) 22:29:40 ID:99ETJCUd
hoshu

128 :創る名無しに見る名無し:2010/12/02(木) 15:12:55 ID:6RtexXQ6
保守

129 :創る名無しに見る名無し:2010/12/02(木) 21:05:39 ID:LFXT19KV
kousei
帰ってこい

130 :創る名無しに見る名無し:2010/12/02(木) 21:38:41 ID:u6TpcvQM
うっざ

131 :創る名無しに見る名無し:2010/12/09(木) 09:07:24 ID:ltE4mJnK
保守

132 :創る名無しに見る名無し:2010/12/15(水) 15:06:38 ID:5pO8yToI
保守

133 :創る名無しに見る名無し:2010/12/17(金) 15:11:11 ID:qC0PpZTz
なんか輝きのタクトで出るゲームにデジャブを感じる
タクト見ないと

134 :創る名無しに見る名無し:2010/12/18(土) 16:39:15 ID:evHe0hhO
保守

135 :創る名無しに見る名無し:2010/12/22(水) 10:59:30 ID:oT8cKR7L
保守

136 :創る名無しに見る名無し:2010/12/23(木) 14:36:46 ID:tr9aNltI
年内1回くらい更新あるといいなぁ


137 :創る名無しに見る名無し:2010/12/23(木) 14:46:47 ID:Db2lgo2S
いつまでも待ちましょう

138 :創る名無しに見る名無し:2010/12/30(木) 00:15:52 ID:KPVLqAjD
保守

139 :創る名無しに見る名無し:2011/01/02(日) 01:22:40 ID:mI/n0bEk
投下したいけど、人いるかな

140 :蒼イ鴉 ◆F.9o83kBbA :2011/01/02(日) 01:30:17 ID:mI/n0bEk
久々の投稿。三時間程度で書き上げたのをリハビリ感覚で投下。
ライ×ノネットのSSです。7kbぐらいです

141 :蒼イ鴉 ◆F.9o83kBbA :2011/01/02(日) 01:32:46 ID:mI/n0bEk
静かで綺麗な夜であるが雪明りに寝付けず、仕方なく書物を読み耽っていた夜半。窓枠が軽く鳴った。
音の正体に関しての予想は大体つく。手を伸ばして窓を開けた。外気がひやりと頬を首筋を撫でる。息を吐くと、それは白く凝った。
「ノネットさん?」
ライの口が開くと同時に白い息が吐き出される
「邪魔したか?」
ライの手元を見やって、彼女――ノネット・エニアグラムは笑う。
「上がりますか?」
そう問い返すと、それもいいが、と彼女は言った。
「ちょっと散歩してみないか?本当にいい夜なんだ」
ライの諌言を防ぐためもあろう、ノネットの方は準備万端であるようで、すらりとした長身が着膨れている。ライも笑み返した。
「コートを取ってきますね」
少しの間だけ待つように促して、ライは栞を挟み本を閉じた。


黒い空に月は眩く、本当にいい夜だった。さくさくと雪を踏む。空気は凍るようで、それがいっそ清々しかった。
「ノネットさん、どこか当てでもあるんですか」
「ん?特に無いが?」
ノネットは当然とも言えるような口調でライの言葉に答える。ライは彼女らしいその言葉に微笑みを浮かべる。
「まぁ、それもいいですね」
ただ二人並んで歩くだけの時間。向かう先はなくとも、共に居られるならそれでいい。
ただ、あり得ないとは思うがここ数日はかなり寒い。ライがこの領地に引き取られて初めて体験する寒さだ。エニアグラム家の使用人達も例年に無い寒さだと危惧している。
ノネットがこの寒さに風邪を引いてしまわないかだけがライの気がかりだったが、そんなことは要らぬ心配というやつだろうか。ノネットは衣を何枚も重ねて、首にはマフラーを巻いている。ずいぶん前にライが自作して贈ったものだ。
月が明るいから、灯りは持ってこなかった。影のかかる方には行かないように歩く。
ライは隣を歩く横顔を見上げた。
月の白い光を緑髪が照り返し、きらきらとしておりとても綺麗だ。
見ていたら、灰色の双眸がこちらに視線を向けてきた。
「どうした?」
やわらかく降りる深い色だ。見られているだけなのになんだか嬉しい気分になる。
「いいえ。何でも」
「そうか?」
「ええ」
それからしばらくは他愛ない話をした。それぞれのラウンズ達に起きた些細な出来事や何かを幾つか。
幾つか話したところで、ノネットが頭を掻いた。
「なんだかずいぶん会っていなかったようだなあ」
殊更に話が弾むのをノネットはそう評した。
その言葉通り、ここしばらく顔をあわせていなかった。寒い日が続いた割に体調を崩すこともなく、かといって用を作れるほどの暇もなく。
決して遠い距離ではないのだけれど。それ以外のものが二人を隔てる。
「ですが、ノネットさんに何もなくてホッとしていますよ」
ラウンズと言えど、皇帝の勅命あらば有無を言わさずに危険な死地に飛び込まされることもある。歴代のラウンズのメンバーの中には戦死して遺体となって本土へ帰ってきたことがある者もいたそうだ。
長く会えなければ寂しいが、それでもノネットが傷ついたりせずに済んでいるのだと思えばつらくはなかった。それなのに。

142 :蒼イ鴉 ◆F.9o83kBbA :2011/01/02(日) 01:35:48 ID:mI/n0bEk
「そりゃそうなんだが…」
ノネットは苦笑する。苦笑するノネットにライは珍しく目に剃刀のような鋭さを持たせた。
「肯定してくださいよ。僕は嫌ですよ、ノネットさんが…いなくなったりでもしたら」
目を沈みこませると、ノネットはライの頭に手を乗せてゆっくりと動かした。
「悪かった悪かった。そうむくれるなよ」
そしてふ、とライの視線は彼女の反対側の手に留まるとライは思わず立ち止まった。
「…ノネットさん?手袋をしないで来たんですか」
一瞬の間。の後には“しまった”と言わんばかりの顔。ライの頭に乗せていた手も離し、両手は彼女のコートのポケットの中へ隠れた。
「あー…まぁな」
ばつの悪そうな顔に、溜息が零れる。一つ、白く凝って流れて消えた。
「忘れてきたんですか?でしたら、言ってくれれば良かったのに」
そう言うとなぜだかノネットは済まん、と一言謝った。別に謝ってもらうようなことではないことだ。
「仕方ありませんね」
ライは自分のしていたのを取って、ノネットに差し出した。
「無いよりましです。着けてください」
「それじゃお前が寒いだろう。わたしは要らん」
もちろんライも譲る気はない。
「良いんです」
「良くない」
「僕のほうが丈夫です。ノネットさんは女性なんですから」
拗ねられるのを覚悟で。折れてくれるだろうか。ノネットはぷいと前を向き、口を結んだ。どうやら、拗ね始めた。
「…わかりました」
仕方がない。とライはほんの少し溜息を吐いて
「これならどうですか」
怪訝な眼差しがこちらを向く。どうやらライの行動に興味を示したようだ。ノネットの視線を受けるライは片方だけ差し出した。
「…わかった」
ノネットに手袋をもう一度差し出し、彼女は手袋を渋々と受け取った。
片手に手袋を一つずつ。ライは左手にノネットは右手に手袋を着けている。
「じゃあもう片方はどうするんだ?」
「仕方ないですから、ポケットに突っこんでもらうしか…」
きんと冷えた空気が素肌を撫でる。もちろん痛いくらいに冷たい。そう思っているとノネットがその剥き出しの白い手を差し出した。
「ノネットさん?」
問いかけるライにノネットは微笑みながらライが手袋を差し出した時のように、もう一度白い手を差し出す。
ライの瑠璃色の双眸が真ん丸に瞠られた。
「手を繋げばきっと温かいぞ?ホレ早くしろ」
瞠られたそれを覗き込んで尋ねれば、次には赤面。ライは恐る恐るとノネットの手を取った。
冷たい。こんなに冷え切ってしまうまで気付かなかったなんて失態だなとライが考えていると
「あったかいな」
ぽつりとノネットが言った。
「冷たくないかライ?」
「大丈夫ですよ。すぐに同じくらいになりますから」
「参ったな、お前の手も冷やしてしまうな」
眉を少しだけひそめる優しい彼女、とても優しい彼女の言葉にライは
「いいえ。ノネットさんの手が温まる、ということです」
二人は止めていた足を動かし、歩き出した。
雪夜の月は充分に明るくて、白い雪道にくっきりと影が落ちていた。繋がった二つの影。さっきまでのような弾む会話もなく、ただ二人は黙々と歩いた。
夜気にふれる手の甲は冷たかったけれど、それとは違う部分でなんだか温かかった。
自然と口許が綻ぶのをライは止められなかった。


143 :蒼イ鴉 ◆F.9o83kBbA :2011/01/02(日) 01:37:32 ID:mI/n0bEk

屋敷の敷地を周りを一巡りして、戻ってきたときには月はずいぶん傾いていた。
「おやすみなさい、ノネットさん」
そう言って見送る別れ際、名残惜しそうな顔をした彼女を呼び止めたい気持ちがあった。
けれど“おやすみ”の言葉と共にそっと押し込める。緑髪を翻してノネットは背を向けた。だが数歩行ってふと足が止まる。
足元の影をじっと見るように俯いて、少ししてそれから、彼女は振り返らずに言った。
「ライ…実はな、手袋は忘れたんじゃない。わざと置いてきた」
ノネットの言葉の意味が何なのか判らず、ライは首を傾げた。首を傾げて振り返らない背中をよくよく見てみた。
「わたしが手袋を忘れれば、お前は当然手袋を差し出すだろ?だけどそれじゃダメだ」
表情は見えない。髪の隙間から、真っ赤になった耳が見える。
「お前に…触れたかった。お前を感じたかったからあんなことをしたんだ」
彼は口篭る。そして。
「おやすみ。また散歩しような」
言い残して、長い足を目一杯に使ってあっという間に帰ってしまった。取り残されて、ライは思わず笑った。一人でくすくす笑った。
繋いだ手は冷たかった。こんなに冷え切ってしまってと思うくらいに冷たかったのだ。それなのに今、繋いでいた手はぽかぽかと温い。
温い手を胸に抱いて、見えない背にライは静かにそっと囁いた。
「今度は僕も手袋を忘れていきますからね」
凍るように冷えた黒い空に綺麗な月が眩いほどに輝いている。


144 :蒼イ鴉 ◆F.9o83kBbA :2011/01/02(日) 01:39:01 ID:mI/n0bEk
投下終了です。遅くなりましたが新年あけおめです。

145 :創る名無しに見る名無し:2011/01/02(日) 02:21:48 ID:LpZ7jC0v
>>144
おけおめ。GJ、そして、お久し振りです。
二人の距離感が、二人の雰囲気とマッチしてとても素敵です。

ただ、ノネットさんの髪が緑髪と言うのはアレ?と思いました。


146 :創る名無しに見る名無し:2011/01/02(日) 02:47:45 ID:anFHEFte
灰色の双眸だしなあ
内容はふたりに合っているし、またすげ替えってこともないんだろうけど

147 :創る名無しに見る名無し:2011/01/02(日) 10:30:38 ID:FFruow3J
久しぶりに投下があったと思ったらコイツのか。がっかりだ

148 :創る名無しに見る名無し:2011/01/02(日) 13:13:56 ID:Fm1JCCJt
おー久しぶりの投下だ、あけおめおつです!
今年もよろしくお願いします

アニメ系の色は描写が難しいんですよね
ノネットさんの髪の色はあれ、何と書くのが一番近いのか微妙かもw

149 :創る名無しに見る名無し:2011/01/02(日) 13:30:32 ID:QqTDnv07
いや色がどうこう抜きにしても単純に話がつまらん
ぶっちゃけ面白ければそういうツッコミ入れる気にもならんもんだ
すげ替えSSで気を悪くするほどキャラに愛着持ちすぎるのもどうかと思うしな
まあとりあえず乙

150 :創る名無しに見る名無し:2011/01/02(日) 15:18:39 ID:FFruow3J
とりあえず乙。
〈〈149と同じ意見だ。この話つまらない

151 :創る名無しに見る名無し:2011/01/03(月) 14:27:32 ID:iuH8Aq1h
きたー
GJです

152 :創る名無しに見る名無し:2011/01/03(月) 16:13:46 ID:iLK9SLmo
>>144
あけおめ&久々の投下乙です
なんか気持ち悪いのが湧いてますが
気にしないのがいいと思います

153 :創る名無しに見る名無し:2011/01/03(月) 16:44:13 ID:WQSlsaF2
>すげ替えSSで気を悪くするほどキャラに愛着持ちすぎるのもどうかと思うしな
そういう過不足で言うなら足りてないのは書き手側の愛着なんじゃ

緑の髪に灰色の目って明らかにノネットさんではないよな。
前の挿げ替えの時といい詰めが甘い

154 :創る名無しに見る名無し:2011/01/03(月) 16:53:42 ID:zI53RIY7
キャラに愛情がなくてもSSなんて書けるからな、良いか悪いかは別にしても
そういうのはが読み手には伝わるもんだ
そしてそれがSS自体の評価にも繋がってくると

>>152
自分はろくに感想も書かんのに他人の感想には喜々として
いちいち駄目だししてくる奴の方がずっと気持ちが悪いと思うぞ

155 :創る名無しに見る名無し:2011/01/04(火) 02:43:32 ID:qUwkyXpX
自演するなよ

156 :創る名無しに見る名無し:2011/01/04(火) 15:57:57 ID:Ryc2lHaZ
誰の事?

157 :創る名無しに見る名無し:2011/01/06(木) 02:35:45 ID:lzYKfe9z
スパロボ新作にギアス参戦が!

158 :創る名無しに見る名無し:2011/01/07(金) 00:19:03 ID:F9hslimi
隠し機体でいいからクラブでるといいな

159 :創る名無しに見る名無し:2011/01/07(金) 09:36:46 ID:r+yZC17V
>>144乙ですー
これからがんばってくださいねー

160 :創る名無しに見る名無し:2011/01/07(金) 10:39:28 ID:Tdp58EU6
このゲームをやってる人は
だいたい続編を求めてる人が多いですよね
自分的には願ってますけどやっぱり無理でしょう




161 :創る名無しに見る名無し:2011/01/07(金) 12:17:08 ID:Z2oDl6rU
去年暇な時に、保管庫の作品数を数えてみたんだ・・・
そしたら今回ので、1300達成〜

2000とか1500とか今の進み具合では、到達できるか分からないので
数字的には中途半端かもだけど報告です。

162 :創る名無しに見る名無し:2011/01/07(金) 12:24:15 ID:TKVBeMu+
1300!?
うわ、さすがにそこまで行ってるとは思わなかった。
せいぜい数百だとばかり思ってたんだが、すごいなそれは。
こうなると1500の大台まで届かないかなとか期待しちゃうなw

163 :創る名無しに見る名無し:2011/01/08(土) 03:29:08 ID:F3fcGZux
ギアスの新作情報がいろいろ出てるな
これではゲーム発売も期待してしまうではないか

164 :創る名無しに見る名無し:2011/01/08(土) 03:55:36 ID:JDWhsgN7
同人誌とかでカレン×ルルーシュとかジノを見ると、
違和感を感じてしまうのは俺だけじゃないはず

165 :創る名無しに見る名無し:2011/01/09(日) 22:19:47 ID:tNuoNknK
ロスカラ作った会社が、スタードライバーのゲームでまた記憶喪失の主人公出すみたいだな
内容もロスカラみたいに選択次第で敵勢力にも入れるみたいだし
主人公の名前はライでやるかな…

166 :創る名無しに見る名無し:2011/01/09(日) 22:34:27 ID:tSQ/HHiA
どうせすぐサイバディが動かなくなるんだろ

167 :創る名無しに見る名無し:2011/01/10(月) 00:42:48 ID:527I0Rki
しかも"青い"機体だからな
狙ってるのか(ry

168 :創る名無しに見る名無し:2011/01/10(月) 02:17:06 ID:kgVLYrcf
個人的に愛称はタウバーン・クラブで決まりだな(気が早い

169 :創る名無しに見る名無し:2011/01/10(月) 17:37:05 ID:GNkhIF7j
幻の銀河美形の誕生か…

170 :創る名無しに見る名無し:2011/01/10(月) 17:53:50 ID:0HLCYfaS
>>167
言うほど青くなくね?
新OPに出てきた敵のサイバディの方がよっぽど青いタウバーンだったし
まあ話に乗っておいてなんだが他アニメの話はスレ違いだな
ライが出るわけでもないんだから自重しとこうぜ

171 :創る名無しに見る名無し:2011/01/10(月) 23:44:32 ID:eahD3p/c
ライ「綺羅星!」


あんまり違和感ないぞ・・・

172 :自爆と誤爆 ◆nWbdSOcg36 :2011/01/10(月) 23:58:53 ID:UhIl65SD
なんか夜遅いしゲリラ投下しちゃうけどいいよね?
条件は全てクリアした!
ルートは黒の騎士団カレンルートです

題名
「本当の地獄は本編クリア後だったんだ」

173 :自爆と誤爆 ◆nWbdSOcg36 :2011/01/10(月) 23:59:46 ID:UhIl65SD


僕はクラブハウスの自室で合衆国日本の治安についての報告書を作成させる
本当はゼロから自分用の個室をアジトで分け与えられていたけど、合衆国日本の建国後はKMF関連以外の作業はここでするようにしている

姉離れ…いや、親になるのかな?
とにかく、ミレイさんから離れるのが怖いんじゃないか、とカレンに睨まれながら言われた事あるけど、そんな事はない…はずだ、多分

とにかく作業をしていると不意にドアが開けられた

「入るぞ」

それは入りながら言うセリフじゃないだろう、と後から早速チーズくんと共に僕の布団に寝転がる彼女を見ながら思うが、言っても無駄な事は分かってるので黙っておく

緑髪の彼女はフン、と機嫌悪そうに鼻を鳴らしながらゴロゴロしていた

「何だ、またルルーシュ関連か?」

「あの童貞坊やめ。またシャーリーと戯れていた。昼間はカレンやナターシャといて…随分、女に困らん奴だな」

「シャーリーとは仕方ないんじゃないか?あの二人は僕がここに来る前からずっと付き合っていただろう?それにカレンやナターシャとは、黒の騎士団や合衆国日本関連の事ばかりで個人的な関係になろうみたいな話はしてないじゃないか」

「ん?そうか…お前はシャーリーの事…いや、それはいいか。しかし、分からんぞ。あのヘタレは女を口説くぐらいの頭はあるしな」

この子は本当に面倒だな…
妬いているなら妬いているで素直に認めれば僕だって慰めの言葉くらい掛けてやれるのに…

「ルルーシュに素直に言ってみたらいいじゃないか。『少しぐらい私に構ってもいいだろ』とか」

「それは何の冗談だ。私が妬いてるとでも思ったか。童貞坊やめ」

フォローしたつもりだったが、悪口を返されてしまった

「帰るぞ。まぁ、少しは暇つぶしになった」

C.C.は出ていった
彼女の扱いは本当に難しい

174 :自爆と誤爆 ◆nWbdSOcg36 :2011/01/11(火) 00:02:16 ID:FwTYTWqu
しばらくして、今度はちゃんとノックがされた

「どうぞ」

僕が声をかけるとガチャリと扉を開けてナナリーが出てきた

「ナナリー」

「こんばんわ。ライさん。その…お邪魔でしたか?」

ナナリーが少し困った顔で尋ねてくる

僕は彼女を安心させるために、なるべく声を優しくして話しかける

「大丈夫だよ。それより、どうかしたかいナナリー」

するとナナリーは顔を笑顔に変えて、僕に話しかけてくる
やはり彼女の顔は笑顔が一番似合う

「はい。実は、最近また新しい折り紙を考えたんです。見てくれませんか?」

「また考えたのか。ナナリーの折り紙は楽しみだな」

本当に彼女の折り紙は楽しみだ
僕と初めて会った頃には、鶴を折ることでさえ、難しかったのに、今では猿とか兎など、昔日本にあったと言われるエトと呼ばれる動物は全て折れる

「今度はどんな折り紙を考えたんだい?」

「はい。ロケットです」

「ロケット…?ロケットって宇宙を飛ぶ、あのロケットかい?」

「はい。そのロケットです。この前、咲世子さんと一緒に折ったんですよ」

そんな折り紙があるのか
僕は彼女がゆっくりと丁寧に目の前で折り紙を折っていく姿を見守る
するとある程度、ロケットの上半分と思われる所ができた時点で、もう一枚紙が出てきた

「二枚使うのか」

「はい。見ててくださいね」

彼女の懸命な指裁きを見て、しばらくすると、彼女の手のひらに小さく、だが確かにロケットの形をした折り紙が出てきた

「すごいな。ナナリー」

「フフフ。練習した甲斐がありました。今からお兄様にも見せてきますね」

175 :自爆と誤爆 ◆nWbdSOcg36 :2011/01/11(火) 00:04:49 ID:FwTYTWqu
ナナリーがルルーシュのもとに向かおうとするのを止める
先ほどC.C.が言っていた証言が確かなら…

「今はシャーリーが部屋に来ているはずだ」

「え…こんな時間に…ですか…?え…えぇ…!?」

待て
なんで夜にシャーリーがいるってだけで顔を赤くするんだ
誰が君をそうさせるように吹き込んだんだ

「わ、分かりました!咲世子さんに精がつくものを夕食に摂らせるようにいいますね!」

咲世子さんが吹き込んだのか
ナナリーはそういうと車椅子が結構速い速度で移動し始めた
あれは普通に足が動いてても乗りたくなるな

僕がそう思ってるのも、束の間、また扉がノックされる

「…どうぞ」

ガチャリと開いた後には

「…見てたわよ」

僕の赤毛の彼女が恐ろしいほど睨みながら入ってきた

「…怖いから睨まないでくれ。あと、こんな時間に君みたいなお嬢様がクラブハウスにくるのは、色々と不味いんじゃないか?」

「あなた、学園で女子に人気があるのは知ってたけど、C.C.はともかく、ナナリーにまで手を出してたとは思わなかったわ」

僕の問いは一蹴され、彼女の睨みが厳しくなる

「いや…ただ折り紙を見てくれと頼まれただけだし…C.C.は愚痴を吐いただけじゃないか…」

「言い訳無用。話はタップリ聞かせてもらいます」

176 :自爆と誤爆 ◆nWbdSOcg36 :2011/01/11(火) 00:05:50 ID:FwTYTWqu
理不尽だ
これ、多分、報告書は遅れが出るな
ゴメンナサイ、ユーフィミア皇女

「何?ブリタニアのお荷物皇女にまで手を出してるの!?」

しまった声に出てたか
あと、その汚名はちゃんと日本設立の時に挽回したじゃないか

「うるさい!全部答えるまで許さないんだから!」

その時、扉がコンコンとノックされた

「…………どうぞ」

「失礼します。ライ様」

何故か咲世子さんが僕のところにやってくる

あ、そういえば

「晩餐をご一緒したいと(ルルーシュ様が)お約束しておりましたが……今夜は忙しい様子ですね。失礼しました」

「あ、ちょっと…」

弁解を求めようとしたが、咲世子さんは何を勘違いしたのか、そそくさと出て行ってしまった

「……そう。咲世子さんにまで手を出していたのね」

それは違う

上の文章を見れば分かるだろう?あれは誤解だよ

「………ラ〜〜〜〜〜〜イ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

彼女の拳は鋼でできている

僕はそれを身を以て思い知った

177 :自爆と誤爆 ◆nWbdSOcg36 :2011/01/11(火) 00:07:34 ID:FwTYTWqu
終わりです
後日談って事にはしてますが時間設定とかあんま考えてません
リア充っていつになったら爆発するんでしょうね

ありがとうございました

178 :創る名無しに見る名無し:2011/01/11(火) 00:10:24 ID:1jDReIF9

流れ星にお願いしておこう
リア充は早くも〜げろっ☆って

179 :自爆と誤爆 ◆nWbdSOcg36 :2011/01/11(火) 00:21:05 ID:FwTYTWqu
書いた後に気が付いた
「ナターシャ」って誰!?「ラクシャータ」だよ!ゴメンナサイ

180 :創る名無しに見る名無し:2011/01/11(火) 00:27:21 ID:p3ANnAyU
誰だろうと思ってたんだ>ナターシャ

次々人が入れ替わりで登場する舞台劇みたいで
なんか面白かった。


181 :創る名無しに見る名無し:2011/01/11(火) 01:38:15 ID:rgvDdyHw

オリキャラかとおもた>ナターシャ
それと、ユーフィミアじゃなくてユーフェミアな?

あれ?愛称は、なんでユフェじゃないんだろ・・・?

182 :シャドウ:2011/01/12(水) 00:30:35 ID:JVNJGP7D
初めて投稿してみます
ルートはC.Cです

題名
「孤独の戦士」

183 :創る名無しに見る名無し:2011/01/12(水) 00:49:49 ID:iTMtJhsf
乙でした。久しぶりに書くときは人名間違いやすいので注意w

>>181
日本人の愛称でも語尾が変わることは結構あると思う……
けど、英米系の愛称は日本人より変化が大きいんだよね。
ほとんど別物になったりもすることも多いし。
ユフィの「ユーフェミア」って多分「Euphemia」だと思うけど、
愛称は「Effie」になるみたいだよ。
厳密に発音すると「エフィ」のが近いんだろうけど、そこらは「翻訳」上の語感優先じゃないかな。
まあ、そもそも「ユーフェミア」ってのがカタカナ読みなんだけど。
といくら考えても、ブリタニア語が英語と同じなのかって問題があるから無駄っぽいw

184 :創る名無しに見る名無し:2011/01/12(水) 00:51:04 ID:iTMtJhsf
うわ、割り込み失礼。
必要なら支援します。

185 :シャドウ:2011/01/12(水) 01:08:18 ID:JVNJGP7D
中華連邦総領事館の広場は暗闇に包まれていた。黒の騎士団の団員達も混乱の境地に陥っていた。困惑が支配する中、ゼロは姿を現した。団員
達の話声は止み、彼らの視線はゼロへと集まっていった。そしてゼロが最初に口にした言葉は
「すべてはブリタニアに勝つため」、その言葉に四聖剣を始め、多くの団員が言葉を失った。
すると朝比奈はゼロに対する明確な敵意を向けていた。そして、彼も口を開いた。
「真っ先に戦場から逃げた者がよくそんなことを言えたもんだな!あの時お前が逃げなければあの戦いは勝てたかもしれないのに!」
しかしゼロはなのも答えずに黙ったままだった。その行動が朝比菜を余計怒らせた。
そしてゼロに迫ろうとしたが、その隣に扇と藤堂が立った。
「ゼロ、お前はブリタニアを倒すためあの行動をとったんだな?」「あぁ、私の行動はすべてブリタニアを倒すためにある」
「そうか、ならば何も言わん」そして藤堂は団員全員に聞こえるように言った。
「私は彼についていく!、彼以外にブリタニアを倒す頭脳が他にはいない!」「そ、そうだ。みんなゼロを信じよう、彼は今までいろんな奇跡を起こしてきたじゃないか」
扇も皆に聞こえるように言った。その言葉に皆がうなずき始めた。
そして瞳から流れる涙と鼻水をぬぐい、玉城は歓喜の声を上げる。
「ゼロォ…俺は、お前を信じてたぜぇ…」 『ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!ゼロ!…』
『彼ら』は叫ぶ。
しかし、一発の銃声がゼロの腕を貫きその歓声をもみけした。全員の視線がそそがれた。
「ほへ?」 玉城を始め皆がその銃声の発生場所を見た、そして皆は驚愕に震えた。
撃ったのはかつてゼロを一番信用していた人物でいた戦闘隊長ことライであった。
「……ライ、どうして?」ゼロの後ろにいたカレンですら困惑していた、いや団員全員が状況を飲み込めていなかった。



186 :シャドウ:2011/01/12(水) 01:39:17 ID:JVNJGP7D
「ゼロ、もう君を信用することはできない、そしてそんな君についていく黒の騎士団も」
「ライ・・・・・何故、だ」ゼロは撃たれた左腕を抑えながら言った。「何故?おもしろいことを言うようになったな、貴様の行動を思い出してみろ!!」
ライは怒りを撒き散らしていた、そして再びゼロを撃った、しかし弾丸はゼロには当たらなかった。
「C.C、やはりお前はゼロを取ったんだな、僕よりも!あの時、交わした約束は偽りだったんだな!」
C.Cは傷口を抑えながら「ライ、お前の約束はうれしかった、しかし今ゼロを失ってはならない」
C.Cは涙をこぼしながら言った。そしてライは「何故そんな奴をかばう!、裏切ったんだぞゼロは僕を、そして皆を!」
ライもまた涙をこぼしながら言った。「そんなにゼロが大事なら一生ゼロに付き添っていればいいだろ!」
そしてライはその場から走り去り準備してあった自分の月下に乗って言った。
「これからは僕一人で戦う、この場を持って黒の騎士団とは敵対行動をとらせてもらう、C.C、次に会うときは敵同士だ」
そういってライは中華連邦総領事館の広場から去って行った。
「ライを追わなくていい!」ライを追おうとした団員はゼロの言葉で止まった。
「これは私の責任だ、もはやライは、敵だ」その言葉に皆追及しなかった。
「C.C、話がある」カレンはC.Cに詰め寄った。「待て、ゼロ、四聖剣と藤堂、扇を呼んでくれ。話がある」

その後、会議室にはゼロと藤堂、扇やカレン、そして四聖剣のメンバーがそろっていた。
「待たせたな」、C.Cが席に座るとゼロが声をかけた。「では、話とはなんだ?・・・ライのことか?」
C.Cはうなずく。「ライがあのような行動に出たのは私のせいだ」「どうゆうこと?」カレンは尋ねた。
「あの戦いの前、私は・・・・ライに告白されたんだ。」その言葉に皆が驚いた。「ちょ、ちょっとそれは本当なの!」
「本当だ、そして私はそれを受け入れた、そして約束したんだ、ライと」「約束?それはどうゆう?」
朝比奈がたずねた。そして物語は戦いの前にさかのぼる


187 :シャドウ:2011/01/12(水) 01:40:29 ID:JVNJGP7D
以上です。とりあえず今はこんな感じですね。
また出来上がり次第投稿します

188 :創る名無しに見る名無し:2011/01/12(水) 01:46:43 ID:iTMtJhsf
乙です。
ひょっとしてテキストを直接入力しながら書き込んでます?
もしそうなら、先にワープロソフトなりで仕上げてからコピペする方が楽でクオリティも上がりますよ。
一応豆知識です。


189 :創る名無しに見る名無し:2011/01/12(水) 01:51:57 ID:TClG6Q1r
>>187
新作投稿乙です
嫉妬?に狂うライってのもなかなかオツですな

190 :創る名無しに見る名無し:2011/01/12(水) 03:02:12 ID:7Ss9FXer
〜た。
って地の文は多すぎると読みづらいな

191 :創る名無しに見る名無し:2011/01/12(水) 05:42:38 ID:tUpKchJz
乙〜
嫉妬するライでCCルート
素晴らしいな

192 :ラ行:2011/01/13(木) 11:41:56 ID:0CnzI3eB
初投稿です

日本解放戦線編 合流ルート 神楽耶ED

多分神楽耶EDを見た人はライが植物状態になったっと
思う人が多いと思います

そこで神楽耶EDのその後を書きたいと思います

大分時間が掛かると思いますのでよろしくお願いします



193 :創る名無しに見る名無し:2011/01/13(木) 11:52:31 ID:20dLYJJB
おお、楽しみー

194 :創る名無しに見る名無し:2011/01/13(木) 14:47:57 ID:a8k1Zswy
今ごろ頑張って書いてるのかな?w
まだ書きあがってない場合は、いつ頃に投下するとか書いておいた方が良いですよ。
ないしは投下できる状態にしてから予告するとかですね。
読む人or支援が必要な場合は支援する人に親切になります。


195 :ラ行:2011/01/14(金) 10:24:42 ID:Za86rhxp
キュウシュウの戦いで黒の騎士団と真・解放戦線は
ブリタニア軍と中華連邦、両軍を排除した
そしてゼロが『合衆国日本』の建国に宣言し
独立の出発してから

1年後・・・

ゼロの寝室にCCがピザを食べていた
その光景はいつもと変わらない

しばらくピザを食べているとゼロがやってきた
「相変わらず、疲れ気味だな」
「暇人にいわれたくない」
そう言いゼロは仮面を外しルルーシュに戻る、
近くのソファーへ腰を下ろした
「こう見えても、ひそがしい身だぞ」
「・・・わかった、明日も早いから俺は寝る」
ルルーシュはゼロの服装を脱ぎ始める、だがその手が止まる
それにきずいたCCもピザを食べる手が止まった
「どうした?」
「・・・今日だったな、あれから1年・・・」
「らしいな」
「あいつ・・・ライも植物人間になって1年」
CCは手に持っているピザを皿に戻した
「そんなにあいつの事が気になるのか?」
「ライにはキュウシュウのとき恩がある」
「そうだったな・・・で、お前はその恩をどう返すつもりだ?」
「・・・」
しばらくして沈黙の状態が続いたがルルーシュは机に置いた
仮面を手に取りかぶった
「この様子だと、あいつに会いに行くのか?」
「ああ」

ルルーシュはCCを残し部屋を後にした

196 :ラ行:2011/01/14(金) 15:13:38 ID:Za86rhxp
続きは来週になると思いますので
迷惑をかけますがよろしくお願いします



197 :創る名無しに見る名無し:2011/01/14(金) 15:54:27 ID:cjI9WfIL
書き上げてから投稿しなさいな

198 :シャドウ:2011/01/14(金) 21:09:57 ID:313ekO3l
孤独の戦士 第2話投稿です。
書いていたら以上に長くなってしまいました。
第何話まで続くかはわかりませんがとりあえずでき次第順に投稿します

199 :シャドウ:2011/01/14(金) 21:10:48 ID:313ekO3l
行政特区日本はユーフェミアによる日本人虐殺により、崩壊した。
これにより黒の騎士団は、全軍を率いて東京租界を目指していた
そして格納庫ではナイトメアの準備や整備で人があふれている中、ライは目的の人物を探していた
「ライ、どうしたの?あなたの月下なら既に整備は終わっているわよ」
「やぁカレン、CCを見なかった?」
「CCならさっき向こうで見かけたわ」
「ありがとう、じゃあね」「待って!ライ、あなた最近CCとよく一緒にいない?」
「べ、別にそんなことはないよ、じゃ、じゃあね!」
「(ピザ女にライは渡さない)待って!ライ、あなたに言いたいこと「おーいカレン、紅蓮整備終わったから見てくれ」
「あ、はい!ライ少し待ってて・・・・・ってもういないじゃないの!」
少し歩いて空が見えるところにCCはいた。
「CC、こんなところにいたんだね」「何の用だライ?私は今ピザを食べていて忙しいぞ」
「大事な話がある、聞いてくれ」
「ふむ、そんな顔をしていることからよほど大事な話なんだな、わかった何だ?」
「とりあえず、僕の部屋に来てくれ。そこで話したい」
「ふ、童貞坊やが女を部屋に連れ込むとは、大胆な行動だな?」
「いいから、来てくれ」「お、おいそんなに引っ張るな」


200 :シャドウ:2011/01/14(金) 21:15:06 ID:313ekO3l
CCを部屋に連れ込み、鍵をかけた
「で、鍵をかけてまで私に話とはなんだ?」
「CC、君はゼロ・・・ルルーシュのことをどう思っている?」
「いきなりなんだ、ふむ、あいつは口うるさい童貞坊やだな」
「僕が聞きたいのは異性としてどう思うかだ」「何?ライ、いったい何を」
「僕はCCのことが好きだ、大好きなんだ!」「ライ・・・・・」
「この気持ちは抑えなれない、君が他に好きな人がいるなら僕はあきらめる」
少しの沈黙後CCは抱きついた。「うれしいぞ、ライ。私もお前のことが好きだ」
「CC・・・・」「だがな、ライ。お前は知っているはずだ、コードを持つことの意味が」
ライはルルーシュと同じでギアスが使えた、しかし今はなぜかギアスの力を使用することができない。
それでもかつてのギアスの力はルルーシュ以上でギアスに関する知識はルルーシュですら知らないことを知っている。
「お前の愛は本物だ、それはうれしい。だが、お前が死んだら私はまた孤独になる」
「コードを持つのは君一人ではない、僕はVVを探してコードを奪う。君と共に生き愛し合いたい」
「ライ、お前・・・・・」
「僕は本気だ、CC約束してくれ。からなずコードを奪う、そして結婚してくれ」
「ライ・・・・わかった。だが、死ぬなよ私をここまで泣かせたんだから」CCの目から涙があふれていた。
「CC、君も約束してくれ。もう、二度と危険なことはしないと」「ライ、私は魔女だぞ。そう簡単には死なん」
「そんなの関係ない!君に何かあったら僕は・・・」「・・・わかったよ、ライ。約束しよう、たとえゼロの命令でも危険なことはしないと」
「ありがと、CC。愛してるよ」「私もだ、ライ」二人は抱き合いキスをした。
「そうだ、これを渡さなくちゃ」取り出したのは綺麗な指輪だった。
「結婚式はまだだけど結婚指輪、受け取ってくれ。CC」「もちろんだ、ありがとうライ」
「CC、約束だ。もう危険なことはしないと」「お前もな、ライ。共に生きると」
二人は先ほどより深く互いをかんじようとキスをしていると、ピリィィィ
「ライ、そろそろ準備をしてくれ。租界が見えてきた」「わかったよ、ゼロ」「頼むぞ」プッ
「まったく、童貞坊やは空気も読めないとはな」
「じゃあ、CC。気をつけて」「お前もな、互いに約束を果たそう」
そして二人はそれぞれのナイトメア、月下、ガウェインに搭乗した。戦いの火ぶたはもう少しできれそうだった
その先にあるのは二人を切り裂く巨大な鎌があると知らずに。



201 :シャドウ:2011/01/14(金) 21:18:57 ID:313ekO3l
以上です。
次回は戦いの場面の予定です

202 :創る名無しに見る名無し:2011/01/15(土) 08:06:08 ID:3n2tjgfx
なんて前のめりなライだ
間違いなく童貞だな珍しい

203 :創る名無しに見る名無し:2011/01/15(土) 08:48:46 ID:b66pQGuu
いいカップルだ

204 :龍を食べてみたい人knightoftworai:2011/01/17(月) 00:19:51 ID:Z9ScRPyy
唐突に初めまして。
龍を食べてみたい人、と言います。
唐突に、ロスカラssを書きました。
午前一時から投下します。
全部で約7000文字です。
タイトルは
コードギアス LOST COLORS R2
「神逆のライ」
です。

205 :龍を食べてみたい人 ◆dMuqkZO3YCXd :2011/01/17(月) 01:01:40 ID:Z9ScRPyy
空に雲がある。
晴天の下、トウキョウ租界の首都高速を走るサイドカー付きのバイクには、二人の男子学生が乗っていた。運転する少年は防寒用のグローブで包んだ手で、ハンドルを回す。
体に吹き付ける風が、ページを乱雑にめくっていた。シールド付きのヘルメットを被ったまま、単行本の文字に目を走らせる。
「あれれ?もしかして、外れだった?その本」
「前を見ろ。リヴァル」
先日、アッシュフォード学園の図書館に入荷された新冊で、彼の退屈しのぎのために、リヴァルが無造作に選び取ってきたものだ。
それ以上の会話は無かった。
最近知り合った仲でもないので、特段話すこともない。リヴァルは慣れた運転操作で目的地に向かう。
案内先を無機質に知らせるナビよりも、土地勘に強い人間に任せるほうが信用できる、と思いつつ、悪友の横顔をちらりと見た。
数十分も経たないうちに、一般道路に出て、信号に捕まる。
ふいに、読書に耽っていた思考が遮られた。
不愉快な心情を隠さず、顔に出した少年はその原因を睨み付ける。その視線の先にあるものは、大スクリーンに映し出されたエリア11の長、カラレス総督の怒号と映像だ。
公衆の前面で、テロリストの無慈悲な処刑が執行される。
ブラックリベリオン以降、矯正エリアとして認定されたこの植民地は、さらなる弾圧と悲劇が繰り返されることとなった。
瞬く間に、このエリアの救世主と祭り上げられた稀代のリーダー、『ゼロ』の死と、黒の騎士団の事実上の壊滅。いまだに逮捕されていない幹部たちの顔写真が、租界のいたるところで見受けられる。
八年前の戦争以来、この国では激しい抵抗と内乱が続き、いまだに多くの血が流れていた。
様々な感情や情報が頭を駆け巡り、パタン、と少年は本を閉じる。
「リヴァル、青だぞ」
「おっと、いけね」
再び、エンジンが鳴る。
トウキョウ租界に聳え立つ高層ビルは、もうすぐだった。


良質な素材で作られた長方形のバッグを手にし、少年はシートから降りる。制服の襟元を整えると、絢爛に装飾されたバベルタワーの入り口に足を向けた。
後ろから声がかかる。


206 :龍を食べてみたい人 ◆dMuqkZO3YCXd :2011/01/17(月) 01:09:31 ID:Z9ScRPyy
「どうした?」
「まあ、大丈夫だとは思うんだけど…ここってあんまりいい噂聞かないからさ。レートも半端じゃないって聞くし…」
「おいおい。今さらか?リヴァル。未成年の賭けチェス自体、違法だぞ。もしかして、俺が負けるとでも思ってるんじゃないだろうな?」
それを聞いたリヴァルは、
「まっ、それもそうだよな」
にっと笑顔を作る。
「終わったら、電話しろよ。俺は買い物があるからさ」
「ああ。ナナリーとの夕食までには帰るさ」
少年は手を振り、バベルタワーへと入っていった。
近づいてきた黒服の男に、会員証を提示する。大理石で造られた廊下を歩き、直通エレベーターに乗り込んだ。静かに上昇していく機械の箱の中で、目下に広がるトウキョウ租界を一望する。
サクラダイトの利権と、絶え間ない小規模の戦争経済で成り立つ島国、エリア11。
贅のつくしたこの摩天楼こそ、その歪な関係を象徴している。扉が開かれると、都市から人間へという縮図でその真実は突きつけられる。
インフラが整備された租界と、荒れ果てたゲットー。
支配するブリタニア人と支配されるイレブン。
 共和国であるEUであれば、非人道的とみなされる光景だろう。だが、神聖ブリタニア帝国の植民地では、珍しいことではない。
勝者は美酒を呑み、敗者は苦汁を舐める。強者は全てを獲得し、弱者は全てを蹂躙される。
それが、国是。
皇族、貴族、平民、奴隷、といった、命の価値が異なる身分が存在する世界では、必然的に起こりうる情景。リングでは、イレブンの兄弟同士の賭け試合が行われている。血みどろの殴り合いを、大人だけではなく、子供までが嬉々として見物している。
何とも形容しがたい感情が、少年に渦巻いた。
いつからだろうか、このような気持ちを抱くようになったのは――
 益ともならない自問自答が、頭の片隅で蠢いている。年相応に持つ社会の反骨精神だろうか。このような不平等は近い将来、大きな争いを生む。歴史をひも解いても、その推測はあながち外れはいないことは確かだ。
だが、その未来に立ち向かう愛国心も意思もない。己の力で、国家に立ち向かえる術もない。大人になるにつれ、現実を知るにつれ、人よりも頭の回るため、己の無力が誰よりも先にわかってしまう。
 身を覆う憤懣を抑えながら、己が行く場所へと足を速める。
 唐突に、小さくない衝撃が体に伝わる。同時に、冷たい感触が腹部に染み入った。
「申し訳ありません」
 女の声だ。
 艶めかしい女体を露骨に演出したバニーガール姿の女性が、カクテルをひっかけてしまい、少年の制服を濡らす。彼女は手にハンカチを取ると、すぐに水分を拭い始める。
「いや、いいって」
「私はイレブン。あなたはブリタニアの学生さんですから」
イレブン?と、女性の髪色を見て、少年は頭をかしげた。イレブンの髪色は黒だったはずだ。


207 :龍を食べてみたい人 ◆dMuqkZO3YCXd :2011/01/17(月) 01:14:00 ID:Z9ScRPyy
「だったらなおさらだ。嫌いなんだ。立場を振りかざすのは」
「でも、力のない人間は我慢しなくちゃならないんです。たとえ相手が間違っていても」
「君たちの価値観を俺に押し付けないでほしいな」
「申し訳ありません」
彼女の行為を制そうとしたが、男の影が近づき、中断された。赤い髪が乱暴に掴みあげられる。
「…っ!?」
「本日の兎狩り、大量で何よりでございます」
「…私は、売り物じゃない!」
「売り物だよ。勝ち取らない者に権利等ない。悔やむなら力無き自らの生まれを悔やみたまえ。皇帝陛下もおっしゃっているだろう?弱肉強食、それが世界のルールだ」
男の風貌を観察する。
頭のてっぺんから足の先まで、金がかかっている。
言うまでもない。貴族だ。
顔にも、見覚えがある。
「そこまでにしませんか」
少年も驚いた。
なぜ、このような言葉が喉から踊り出たのか。
「なんだ、若造が。この兎は私が狩った獲物だぞ」
「私もその女に興味が湧きました。丁度いい。これで、決着をつけませんか?」
金具のロックを外し、手元にある木箱の中身をさらけ出す。各々が一六個の駒を操り、思考を競う知的ゲーム。
「チェスで?」
「お、おいっ!その男は」
第三者から、驚きの声が飛び出す。
「もう遅い…何も知らないとは本当に愚かな事だな、クククッ…」
「それはどうかな。黒のキング。随分と有名な打ち手らしいが」
「んっ?知った上でかね…?」
男はバニーガールから手を離し、頭一つ低い少年を見つめた。
随分と整った容姿をしている。
黒のキングは青年の胆力に一目置きながら、盤上の勝負に応じた。黒服のスーツに身を包んだ男たちによって、速やかに席が用意される。チェスの名手と美少年の一騎打ち。その出来事を目撃したギャラリーは、自然に集まっていった。



一つだけ、分かったことがある。
俺は、思いのほか、怒っていたのだと――
「チェックメイト」
クイーンへと変貌したポーンが王を捕えた時、勝敗は決した。黒のキングも、周囲の見物客も、この結果に二の句が言えないでいる。


208 :龍を食べてみたい人 ◆dMuqkZO3YCXd :2011/01/17(月) 01:16:18 ID:Z9ScRPyy
実に些末な勝負だった。
見開いていた黒のキングの瞳が、すっと据わる。
「ふん、困ったな。こんな噂が広まっては、私の面子が立たん」
尤もな意見だった。名もない学生に完膚なきまでにやられたとなれば、名誉の失墜は避けられない。観衆の中にはチェスの棋士も混じっているだろう。
「…言いふらしたりはしませんよ」
「違うよ、若造。君の仕掛けたイカサマの話をしているんだ」
 今度は少年が、言葉を失った。
「バカな!?チェスでイカサマなど出来る筈が無い!」
「さて、証拠を作ろうか」
腕がからめ捕られ、二人の男に体の自由が奪われる。ボードに顔が叩きつけられ、白と黒の駒が散らばった。
睨み付けるが、黒のキングの嘲笑は消えない。
「くっ…薄汚い大人がっ!!」
「正しい事に価値なんてないんだよ」
激しい怒りを覚えるが、怜悧な自分の側面が答えを出している。
―――そんなことは、前から知っている、と。
横を視界に入れる。バニーガールは黒のキングが直接、捕まえていた。少年は上半身が組み伏せられ、身動きが出来ない。ポケットがまさぐられ、携帯電話が取られた。
聡明な頭脳が、残酷な未来をありありと映し出す。
非合法なカジノに足を踏み入れた時点で、このような結末は予想できたはずだ。そのリスクも分かったうえで行動していたつもりだった。しかし、その思いが、ただの張りぼてだったことに改めて気付かされた。
心のどこかで、こんなことは起こりうるはずはない、と現実逃避していたのだ。
遅い。遅すぎる。
そんな非力な自分を、悔やんだ。
刹那――

 轟音と共に、建物が揺れた。

一瞬にして、手足の拘束が解かれる。だが、喜んでいる場合ではなかった。パラパラ…と、固形物の破片が散漫する。ガラスが割れ、何か重量がある物体が、近くで落ちた。
地面に木霊する雑音に、少年はゾッとする。
間違いない。
ナイトメアフレームのランドスピナーの駆動音。
女性の甲高い悲鳴が、この広場を戦場へと彩った合図でもあった。恐怖と混乱に陥る人々。それはブリタニア人もイレブンも例外ではなかった。続いて、武器を装備したナイトメアの姿も現れる。
それもブリタニア軍のサザーランドではない。イレブンが持つ、亜種のナイトメアフレームだ。
突然の出来事に呆然自失としていた少年の腕が、強引に動かされた。
「こっちに来て!」
先ほどの、バニーガールだった。声に力があり、赤い髪に麗しい碧眼の双眸、豊かな肢体が目に入る。
「きゃっ!?ちょ、ちょっと!」
袖を振り払い、少年は走り出した。
今日会ったばかりの人間を信用することなどできない。腕のあるチェスの棋士ですら、簡単にルールを破ったのだから。
心に去来する感情を抑えつつ、少年は頭をフル回転させる。
バベルタワーに訪れたことは初めてではなかった。階段とエレベーターにはすでに多くの人間で溢れかえっている。中央に広がる階段はフロントと隔絶しているし、緊急時には、エレベーターは停止することが多い。すなわち、一階に通じる道は途絶えたことになる。
非常階段のある場所を記憶で探り、少年は迷わず向かった。
煌びやかな空間とは違い、コンクリートの素肌が剥き出しにされた場所。周囲には太い鉄筋や様々な建築材料が積み重なっている。少年は、急いで階段を駆け下りた。持ってきたチェスボートはかなりの値打ち物だったが、命には代えられない。
唐突に、足元が爆ぜた。


209 :龍を食べてみたい人 ◆dMuqkZO3YCXd :2011/01/17(月) 01:25:29 ID:Z9ScRPyy
「っ!?」
数発の銃弾が横切り、少年は反射的に振り返る。黒いジャケットに黒のサンバイザーを被り、腕にはアサルトライフルをかかえている。
その服装は、知っている。
「黒の騎士団!?」
少年は、もう後ろを見なかった。テロリストの制止の言葉など、無視した。銃弾が次々と飛び交い、グレー色の壁が小さな穴を作って、抉られていく。
四角形状の螺旋に続く階段を無我夢中で走り抜けた。胸から込み上げてくる寒気が止まらない。「ぐあっ!?」飛び散った金属の粉末が、眼をかすめた。足の歩調が乱れ、手すりから体が投げ出される。
浮遊感に、全身が包まれた。
羽を持たない体は、もがくことも出来ず、ただ重力に引かれていくだけ。黒の騎士団の男の顔を眼の端にとらえた。
段々と体を突き抜ける空気が早くなる。
そして、少年の姿は、闇の中へと消えていった。



「――――――っ…」
少年は、生きていた。
工事の際に安全対策として敷かれている柔軟素材の幕を何枚も突き破って、加速度を緩和し、ようやく体の落下が鎮まったのだ。
九死に一生を得た、というイレブンの諺はまさにこのことだろう――
ひやりとする硬質の地面がひどく心地よかった。呼吸が乱れ、足が震えている。物騒な物音が、遠くに聞こえる。両手で頬を叩くと、少年はすぐさま立ち上がった。ここが戦場になるのも時間の問題だ、と危機感が切に訴えている。
 階段がこの階層で途切れている。
ということは、最上階から半分の位置まで降りたことを意味していた。思わぬハプニングがあったとはいえ、ショートカットできたのは僥倖だった。暗い視界に、徐々に瞳孔が開いていく。記憶では、反対側の場所に、一階まで続く階段がある。
こつこつ、と足音が空虚に響く。
「……!」
咽かえるような匂いが鼻腔を刺激した。
生臭い鉄の匂い。
少年は、これを識っている。
角を曲がった先では、想像を絶する風景が待ち構えていた。物言わぬ肉塊が散らばっている。慣れることのない嫌悪感。込み上げる嘔吐物を、抑えることができなかった。
「う、うえぇえええっ!!」
くしゃり、と何かを踏んだ音に、目を向けた。近くで息絶えている女が、死ぬ直前まで握りしめていたであろう、一枚の写真。家族の写真でも、恋人の写真でもない。
 ブラックリベリオンの際に捕えられ、処刑された仮面の男。
『ゼロ』
「皆、馬鹿だっ!こんなものに踊らされてっ!縋って!だから、お前たちは!」
負けたのだろう―――と、叫ぶはずだった。
喉が詰る。
なぜ、気付けなかったのか。
一機のナイトメアが、目先に佇んでいることに。
少年は、識っている。
黒の騎士団のナイトメア。


210 :創る名無しに見る名無し:2011/01/17(月) 01:48:41 ID:DaV8yQkv
とりあえず支援

211 :龍を食べてみたい人 ◆dMuqkZO3YCXd :2011/01/17(月) 01:51:48 ID:Z9ScRPyy
「飼育日記というところかな。餌の」
「…餌?」
「罠と言ってもいい。その魔女C.C.を誘い出すための」
「シー、ツー…?」
自分の懐で息を引き取った少女に目を配る。
「さあ、処分の時間だ。これで目撃者はいなくなる」
「処分…?」
この状況下で、意味することは一つしかない。
向けられる銃口が。
戦慄した空気が。
全てを物語っている。
(俺は…終わる…?何もわからずに、こんな簡単に……)
悲しいことに、この少年は死神の鎌が明確に見えたとしても、現実から目を背けるほど心が弱くは無かったのだ。
(―――ふざけるなっ!)
今にも噴き上げそうな激情が、体の中でとぐろを巻く。絶望。憤怒。殺意。どれをとっても、言い表せない感情。
(力さえあればっ、ここから抜け出す力っ…!世界に負けない力がぁ!!)
この状況を打破できるのであれば、悪魔に魂を売ってもいい――
その願いは、魔女によって、叶えられることになる。
「んっ!?」
 魔女に、唇を奪われた。
流れ込む意識、情報。二人は、精神がつながる世界で、言葉を交わす。
(力が――欲しいか?)
(その声、さっきの…?)
(もう一度、問う。欲しいか?力が。己の運命を変える程の、力が)
答えるまでも、無かった。
(ああ――欲しい)
 忘却の檻が音を立てて、壊されていく。
記憶が蘇る。
 本当の自分を、思い出す。
世界が、変わっていく。
(ならば―――契約しよう。『ギアス』を―――お前に与える)
魔女は嗤いながら、少年の本当の名前を、告げた。


「契約成立だ―――――――――――――――ライ」


ライ、と呼ばれた銀髪の少年は、魔女に返事をする。
「…礼を言う。C.C.」
死んだはずの人間が息をふき返した事実に、驚愕する兵士たち。
機密情報局の一味である彼も、絶句した。
「ライ……だ、と?ルルーシュ・ランペルージはなく、ライ、だとっ!?もしやっ、き、貴様は、いや、貴方は!」
この瞬間―――魔神は生まれた。
左眼に、悪魔が宿る。


「ライゼル・エス・ブリタニアが命じる」


「―――死ね」
絶対遵守の命令が下る。
その声を聴いた兵士たちは、銃口を仲間同士に向け合う。
『イエス・ユア・マジェスティ!!』
木霊する銃声とともに無数の凶弾が迸る。
彼らは嬉々とした声で、己の命を散らせた。


212 :龍を食べてみたい人 ◆dMuqkZO3YCXd :2011/01/17(月) 02:01:12 ID:Z9ScRPyy
爆風が吹き荒れる。
分厚い壁を突破し、瓦礫をものともせず、二機のナイトメアが降り立った。
魔神の前髪が揺れる。王の忠誠を誓うがごとく、こうべを垂れる機械じかけの騎士。
『お待ちしておりました――――ゼロ様』



コードギアス LOST COLORS R2
「神逆のライ」
turn01 「魔神が生まれる日」




213 :龍を食べてみたい人 ◆dMuqkZO3YCXd :2011/01/17(月) 02:04:52 ID:Z9ScRPyy
投下完了です。
色々とすみません。
2chにssを書くのは初めてで、改行とNGワードに引っかかっていました。
次からは気を付けます。
トリップは変えましたので、問題は無いと思います

長編になると思うので、よろしくお願いします!


214 :龍を食べてみたい人 ◆dMuqkZO3YCXd :2011/01/17(月) 02:58:44 ID:Z9ScRPyy
もうしわけありません!!
>>209>>211の間に、一文抜けていました。
書き足します


215 :龍を食べてみたい人 ◆dMuqkZO3YCXd :2011/01/17(月) 03:00:05 ID:Z9ScRPyy
コクピットのハッチが展開し、一人の少女の姿が光のもとに晒される。緑色の髪を靡かせ、パイロットとしては不的確な白い服を着ている。彼女は少年に眼差しを向け、手を差し伸べた。
「迎えに来た。私は、味方だ」
澄んだ少女の声が耳に届く。
「私だけが、知っている。本当のお前を」
「本当の…俺?」
彼女の話に、裏付けも理屈もない。だが、ひどく心を揺さぶるのだ。まるで聖女に導かれる罪人のごとく、少年は歩み寄る。琥珀色に輝く双眸が、心をとらえて離さない。
 タァン、と一発の銃声が鳴った。
少女の体躯から力が抜け、崩れ落ちた。
少年は慌てて、コックピットから落ちてくる肉体を抱き留めた。胸に刻まれた銃創から、止めどなく血が溢れ、純白の服装が赤く染まっていく。見事に、心臓を撃ち抜かれていた。
即死だった。
少女は、少年の腕で死んでいた。
ランドスピナーが地響きを立て、一機のナイトメアが近づいてくる。それと同時に数十人の歩兵が群れをなし、少年の前に立ちはだかるように静止した。
つい数分前の彼ならば、すぐさま助けを求めただろう。だが、少女を撃ったのが、他ならぬブリタニア軍人だった。何の警告もなく射殺した。
軍は、国民を守る職務である。
その常識が、眼前で覆されていた。タンクをかかえた兵士が豪勢な火炎を放ち、死体を焼いていく。生きていようが関係は無い。銃弾を浴びせ、完全な死体を作り上げていった。
「お役目、ご苦労」
サザーランドのコクピットから顔を出した軍人を見上げる。中年の男で、武装している歩兵とは違い、臙脂色の軍服を着ている。
「…お役目?」
「私達はずっと観察していた。6時59分起床。7時12分より弟とニュースを見ながら朝食。視聴内容に思想的偏りはなし。8時45分登校。ホームルームと1時間目の授業は出席せず、屋上で読書。2時間目、物理の授業は…」
「…今日の、俺だ」
自分の行動が、つらつらと並べ立てられていく。
次々と起こる事態に、頭がついていかない。
なんだ、これは?
なんだ、この世界は?
なんだ、この現実は?
なんだ、この悪夢は?


216 :龍を食べてみたい人 ◆dMuqkZO3YCXd :2011/01/17(月) 03:02:09 ID:Z9ScRPyy
これで終わりです

217 :創る名無しに見る名無し:2011/01/17(月) 16:12:14 ID:SmYCRkaj
ライなんだなと途中で予想はつくんだけど
ほぼベタに本編なぞってて、この話ならではの面白さがあんまり
ロロやルルーシュの行方気になる

乙です
読みやすかった

218 :創る名無しに見る名無し:2011/01/17(月) 22:45:55 ID:kjwHgWnk
乙です。
なぜかよくわからないけど、年明けてから、にわかに活気づいてきたな、このスレ。

219 :アックス:2011/01/21(金) 19:23:52 ID:B+CAFZoL
初投下です
長編の第1話です
初心者ですが、支援ゆろしく
では、行きます


220 :アックス:2011/01/21(金) 19:26:00 ID:B+CAFZoL
かつてある島国に一つの国があった。

その国は多くの強国に囲まれていた。強国たちは徐々にその国を侵略していった。誰もがその国はもう永くは持たないと思っていた。

だがある日、その国に一つの王が即位した。その王は若く、幼いとすら言える歳であったが即位してから数ヶ年でその国を豊かにした。民は彼のことを英雄王などと呼んで崇めた。

やがて王は強国たちに戦争を仕掛け、これを配下に納めた。

島を制定した王は大陸に矛先を向けた。大陸の国々はこれを恐れ、連合軍を作り出した。だが、侵攻を食い止めるどころか、連合軍はあっさり負けた。

そして王はついに大陸の半分をてに入れた。

この時王は一時的に本国に戻った。

しかし、これと同じ頃、王のかつての国の北方にいた蛮族が反乱を起こした。

王の軍のほとんどが大陸に居て、この反乱に駆け付けることができなかった。

そして王は民を率いてこれを迎え撃った。

反乱は鎮圧されたが王は多くの犠牲を出しすぎたことを悔やみ火の中ヘと消えた。

王がいなくなった後、大陸の国々は一気に勢力を盛り返し、王の軍は撤退を余儀なくされた。そして王の国の名は歴史の中に埋もれていった。

それから幾時が流れ、王の国の名は再び歴史にあらわることになる。











その国の名は『神聖ブリタニア帝国』と言う。そして王の名は――――――








221 :アックス:2011/01/21(金) 19:27:30 ID:B+CAFZoL
「主任!被献体の心拍数、呼気数ともに低下!」
「このままでは被献体が…!」
「蘇生機器は!?なぜ働かない!?」
「先程のテロの影響かと思われます!」
「ええぃ!!培養液を強制排除させろ!」
「排水できません!!」
「ならば!!」

研究員の一人が銃を抜き、被献体が入っている容器に向けて銃弾を撃ち込む。
溶液は排出され、一人の青年が容器の中から取り出される。
研究員はすぐさま青年に近付く。

「ゴホッ!ゴホッ!」
「すぐに被献体を治療室に連れて…ん?」

『お前たちは外に出ていき、私がここから出るまでいかなる異常も無視しろ』


「わかった」

青年が研究員たちに『命じる』と彼らはそれに従った。




一人になった青年は黙ったままロッカーに掛けてあった研究員の服を着る。

(それにしてもさっきのはなんだったんだ?とっさの事とはいえ勢いまかせにやったが…
何も思い出せない事とあわせると自分の事とはいえ明らかに異常だな…)

着替え終わった青年は考える事をやめ、研究室のPCまで歩み寄った。





222 :アックス:2011/01/21(金) 19:30:16 ID:B+CAFZoL
「テロリストに襲われたのか…。テロリストに感謝だな」
初めてパソコンを見るはずなのにその操作が『わかる』ことにに戸惑いながら青年はPCのデータベースをあさると同時にこの状況に至った原因を推測する。
(とりあえず出口を探さなくては…ん?)
出口を探すため、いろいろさぐっていたが、青年はあるものを見付ける。
KMF研究室
その研究室だけが明らかにほかの研究室と比べて大きかった。
さらに調べてゆくと、その研究室にはMVS実験機が置いてあること、そしてその研究室にはKMF搬入口があり、それが外に繋がっていることがわかった。



青年はKMF研究室の入り口まで来ると、あらかじめ調べていたパスワードを入力する。
中に入ると、先程のテロリストのせいか誰もいなかった。
(あれがMVS実験機…)
青年はその機体に近寄りながら、その機体についての知識を『思い出す』。


『MVS実験機
ブリタニア軍が現在制式採用している第5世代KMFサザーランドを改造した機体で、新型の近接兵器MVSを試験的に搭載した機体。また、近接兵器を搭載したため、それに合わせて脚部のバランサーの一部をガニメデ式に改修してある。』


サザーランドに歩み寄った青年は機体の状況について調べた。
(マシンガンは装備されていないが…まあ仕方ない。
しかしエナジーフィラーをセットしたままだとは…不用心な)
周りに誰もいないのを確認して、ありったけのデータをメモリ―に移し、青年はサザーランドに乗り込み基地を後にする。


(しかしこれからどうするかな…とりあえずシンジュクゲットーに身を隠すか…)
青年は憂鬱そうに溜め息をつき、機体を走らせた。

プロローグend

223 :アックス:2011/01/21(金) 19:32:45 ID:B+CAFZoL
1話

「殿下っ!殿下っ!」
「なんだ?バトレー。こんな忙しい時に」
いつも通りにエリア11の政庁で晩餐会を終えたクロヴィスは自室に戻る途中、彼の部下であるバトレーに呼びとめられた。
「殿下…その…」
「早くしろ!」
「はっはい!先程例の研究室から入った連絡なのですが、例の被献体codeRに続きcode11が行方不明になりました…」
「なんだと?!なぜいままで気が付かなかった?!」
「研究員によりますと、テロリストどもが『毒ガス』を奪取したため、さらなる襲撃に備え警備していましたが…
code11が自力で脱出し、研究員全員を昏倒させ、さらに実験機まで奪って逃走したとのことです…」


だがそれは青年が研究員を昏倒させたわけではなく、研究員たちは自分になにが起きたのかわからず、
その上確実に責任をとらされるのが分かりきっているためについた嘘であった事を彼らは知らない。
もっとも知ったところで彼らのこのあとの運命が変わるわけもないのだが…

「殿下…このままでは…」
「わかっている。で、code11が何処へ行ったかはわかるか?」
「はっ!今から1時間前にサザーランドが1機、シンジュクゲットーに入ったとの目撃情報がありまして、
恐らくそれがそうなのではないかと…」
「シンジュクか…そこならは区画整備を兼ねた軍事演習ということで本国にも言い訳がつくな
アレをなくすのはもったいないが、仕方ない。親衛隊を2隊に分け、処分しろ。
それといまテロリストを追跡しているのはジェレミアだったな?」
「はっ!現在ジェレミア辺境伯率いる純血派が追尾に当たっています」
「ならば伝えろ!テロリストをシンジュクに追い込み
シンジュクゲットーを壊滅せよ!!」
「Yes,your highness!! 」



224 :アックス:2011/01/21(金) 19:34:52 ID:B+CAFZoL
コードギアス LOST COLORS replay stage1 狂王目覚めた日


「はぁ…」
炊き出しの豚汁を手にしながら青年は溜め息をつく。
彼は基地から逃走した後、いくつもの検問を抜けてくたくたになってようやくシンジュクにたどりついたのである。
その後、サザーランドを多少調整したが、あまりにもパーツが足りなかったため、切り上げて
今はイレブンたちに食事を恵んでもらっている。
彼の容姿を見て怪しむ人たちもいたが、それでも受け入れて食事を恵んでくれた。

ちなみにここまで乗ってきたサザーランドは人目につかせないため少々遠いところに置いてある。
そのサザーランドを整備していてわかったが、問題点はいくつかあった。

1.ガニメデ式の脚部バランサーを搭載したものの、OSが追い付かず、普通のサザーランドとたいして変わらず、きちっとした
調整が必要だということ。

2.MVSヘのエネルギーバイパスが確立しておらず、常時稼働は数分しかもたない。
ただこれは一定時間過ぎるとまた使用出来るため、さほど問題にはならない。調整次第では解決できる。

そして最後に、むしろこれが一番厄介なのだが…エナジー残量があと1時間とちょっとしかない。
元々長時間稼働を想定しているKMFであったが、検問を避けるため相当遠回りしたため、このような結果となった。
相手が1機ならば一瞬でケリをつける自信はあるが、10機20機単位で攻められるとさすがに危険である。
軍の施設に入って奪おうにも一人である上に自分は軍に追われている身。
少なくとも現実的ではない。


ただ、これらを抜けばこの機体は程々な働きをしてくれる。当面の問題はやはりどこからエナジーフィラーを奪って来るかである。


『お前はここか…』

「えっ?」
                 ――――ドクン

突然声が聞こえて青年はふと顔をあげた。

225 :アックス:2011/01/21(金) 19:36:22 ID:B+CAFZoL
すると目の前で一台のトラックが物凄いスピードで通り過ぎたのである。

「ッ!!」


普段ならば驚くに値しないことなのだが、自分がこのゲットーにはいるときにはすでに厳重な交通規制が敷かれていた。
つまりあのトラックは一介の民間人のものではないのである。
軍のものの可能性もあったが、軍のものならばあんなスピードを出すのもおかしい。
ならば考えられるのはテロリストのもので、軍に追われていることだろう。
直後、青年の考えを証明するかのごとく、2機のサザーランドと1機の飛行機がトラックの後を追った。

(このままでは危ない。早くサザーランドへ…)
青年はサザーランドの置いてある場所へと移動しょうとする。


パンッパンッパンッ!


銃声がして、青年が振り替えると、
ライフルを構えた歩兵たちと
先程まで一緒にご飯を食べていたイレブンの人達が血まみれになって倒れていた。

「やはりシンジュクにいたか。code11」
                   ――――ドクン
(ッ!!)
自分のことが知られていることに青年は驚いたが、それ以上に息をするかのように民間人を殺したことに怒りを隠すことができなかった。

「貴様には死んでもらおう。」
指揮官らしき男が銃を構えて近づく。
そしてまさに引き金を引こうとした瞬間、

ゴォ!!

1機の飛行機がビルに突っ込んだ。
見ると、紅く塗装されたグラスゴーがスラッシュハーケンで墜としたのがわかった。

「あっ!貴様ッ!」
指揮官が何か言ったが、この隙を青年が見逃すはずもなく、すぐさまサザーランドへ向けて走った。


226 :アックス:2011/01/21(金) 19:37:39 ID:B+CAFZoL
「チッ!逃がしたか…」

指揮官がつぶやく。
彼はクロヴィスに実験体の処分を命じられたのであった。
だが、後一歩のところで獲物を捕まえられたところだったのに逃がされたのである。
いらつかないはずがない。
(逃げ足だけは速い猿めが…よし…)
「グラートン隊にやつの先回りをさせろ!KMFにのせるなよ!邪魔するやつは皆殺しにしろ!!」
「イエスマイロード!」
(さて…狩りの続きを存分に楽しませて貰おう!)




「はぁっはぁっはぁっ!」
5分ぐらい走って、青年はようやくサザーランドまであと少しというところまで辿り着いた。
そしてサザーランドに近づこうとして
出来なかった。
サザーランドの周囲は敵に包囲されていた。
サザーランドまでの距離は20メートル弱。これをどう突破しょうか考えていた青年だが、
見てしまった

ブリタニアの兵士が幼い女の子その母親に狙いをつけていたところを

「やめろぉぉぉ!!」

反射的に青年は物陰から飛び出して行く。
当然兵士たちはこちらに気付き、追い掛けてくる。
青年は逃げながら目で親子に逃げるよう合図する。
それに気付いた母親は子どもといっしょに逃げていく。
それを見て青年は息をついた。


227 :アックス:2011/01/21(金) 19:40:34 ID:B+CAFZoL
パンッ!
「えっ?」
                     ――― ドクン 

銃声がする

青年はなにか起きたか理解出来なかった。
逃げたと思った親子が倒れていた。

なんで?

どうして?

                      ――――ドクン


「まったく。散々逃げまわり、私の時間を無駄にしやがって…この混ざりものの猿めが」
                   ――――ドクン
現れたのは先程の指揮官の男だった。

「…なぜ撃った…彼らは民間人だ…」
                   ――――ドクン
青年は声を震わせながら聞いた。

「民間人?なにをいうか。奴らはイレブン。敗者なのだよ。
それに私は親衛隊の副隊長だが、さらに出世がしたいのだよ。」
「な…に…」
                     ――――ドクン
青年は信じられなかった。仮にも皇族の親衛隊。騎士道を守るべき存在である。なのに、そんな彼らはただ己の出世の為に関係のない人を殺したのである。
(腐ってやがる!!)

「お前たちに正義ばないのか?!」
「なにを馬鹿なことを。皇帝陛下も仰ったではないか。力あるものこそ正義だと。」

(人は…人はここまで力に溺れられるのか!!)

「無駄話も多すぎた。さてもう処分の時間だ。混ざりものの猿が」

(ふざけるな!!)
                      ――――ドクン!
青年は憤る

(力ッ!カッ!カッ!
力が欲しいッ!
世界に負けない力ッ!
全ての間違いを正す力ッ!
『私』は力が欲しいッ!!!)
                  ――――ドクン!
その時

228 :創る名無しに見る名無し:2011/01/21(金) 20:10:31 ID:clFOKDVz
8時過ぎてリセットされてる気もするけど
支援

229 :創る名無しに見る名無し:2011/01/21(金) 20:37:19 ID:G7Acsvnw
まだ知られていない規制があるのかも?

アックスさん↓を利用するのも手ですよ?

・代理投下依頼専用スレッド
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12122/1241695852/


230 :アックス:2011/01/21(金) 20:43:31 ID:B+CAFZoL
マド…カ…にげ…て…」
「ッ!!」
先程撃たれた母親がまだ生きていたのだ。すでに瀕死状態だったが必死に娘を逃がそうとしていた。
だが
「なんだ…まだ息をしていたいたのか。イレブンの猿が」
「やめっ…!!」

パンッ――――――――

青年には全てがスローに見えた。
そして

そして―――


―――――――銀の狂王が再び目覚める――――――――


覚えているのは血の記憶
――――ドクン!
戦火に焼かれる町
――――ドクン!
にげ惑う人々
――――ドクン!
積み上げられる死体
――――ドクン!
どうしようもない喪失感
――――ドクン!

泣きたい
叫びたい
楽になりたい
でもできない
じゃないと何も守れない
ならばその罪を
全て一人で背負おう
この命が
つき果てるまで
――――――――――――――――

『―――様。あなたは優しいのですね』

そうか
『私』はもう『彼女』に会えないのか
なら、せめて覚えていよう
『私』の―――『僕』の名前を呼んでくれたあなたの事を

『そうでしょ。―――ライ』

その声を脳裏に焼き付けて―――

231 :アックス:2011/01/21(金) 20:44:46 ID:B+CAFZoL
「私を殺す前に、一つ聞いておきたい」
「なっ!なんだ!貴様は!」
突然雰囲気が変わった実験体に指揮官は動揺を隠し切れなかった。
「力が全てだというのならば、
力を持たない者が守ろうとするのは悪なのか?
それとも己の力によって全てを壊してしまってもそれは正義なのか?」
「あっ悪も正義もない!勝者が全て正しいのだ!」
圧倒的にこちらが有利なのに、指揮官は冷や汗をかきはじめた。
「そうか。ならば貴様らにも一つ教えよう。」
「なっ!な…に…」
銃を握る手の震えが止まらず、指揮官は冷や汗が止まらなかった
「貴様らは触れてしまったのだ。
そう。私の『怒り』に―――」
「なっ!なにを言って…」
指揮官は明らかに死を感じた。
そして

「ライが命じる!」

青年の両目が紅く染まり…
(これはまるで―――ッ!)

「貴様らは―――死ね!」

(まるで皇帝陛下―――ッ!)
これが指揮官の最後の思考となり、

『イエスユアマジスティ!』

銃を首に当て、死んでいった。

232 :アックス:2011/01/21(金) 20:45:58 ID:B+CAFZoL
力が全て
勝者が正義を得る
敗者はただ従うだけ
単純にして明快
それが世界の真実だというのならば
いいだろう
ならばそのルールにのっとろう
力によって勝者となり
力が全てではないということを

「ならば―――」
焔の中でただ独り佇む青年―――ライは狂気に染まった笑みを浮かべのであった。


「ようやく彼が目覚めたよ」
闇に包まれた宮殿の中で、男が話しかける。
「ご苦労だ。A.A」
「まったく。こちらの身にもなってくれ。」
A.Aと呼ばれた男はそう愚痴る。
「これで計画の第1段階はクリアした。だから―――」
「第2段階へとシフトする」
「ああ。では頼む」
「わかった。ではもう行くよ」
「失敗するなよA.A」
「私を誰だと思っている」
「そうだったな」
「それじゃ」

A.Aと呼ばれた男は姿を消し、一人になった男は目を閉じた。

「そう。全ては―――」

ただ声だけが響き、

「世界の過ちを示すこと」

やがて、消えていった。

233 :アックス:2011/01/21(金) 20:46:57 ID:B+CAFZoL
見事に規制を食らってしまいました
>>229
ありがとうございます
プロローグと第1話です
3期の情報を見てついやってしまったようです
とりあえずこのまま不定期に投下していこうと思います
今回出てきた『彼女』とは…
次回はついにサザーランドが起動します
ではまた見てギアス
支援よろしく

234 :龍を食べてみたい人 ◆ESQLdlf0uJLf :2011/01/21(金) 21:16:57 ID:Tkz6+z6/
こんばんは
龍を食べてみたい人です
コードギアス LOSTCOLORS R2
「神逆のライ」
TURN02「ゼロ 来たりて」
を21時20分から投下します



235 :龍を食べてみたい人 ◆ESQLdlf0uJLf :2011/01/21(金) 21:19:22 ID:Tkz6+z6/
「ルルーシュ・ランペルージ…」

少年は、拾い上げた手帳に目を落としていた。
無二の友の名であり、少年がこの一年間、名乗り続けた名前でもある。
「アッシュフォード学園高等部三年生、生徒会副会長を務める。授業を欠席し、趣味に興じることが多々あるが、学業成績は至って優秀。友好関係は広く、現在、同じ生徒会役員であるシャーリー・フェネットと交際し…っッ!!」
ライは怒りで頭が沸騰しそうになり、乱暴に本を投げつけた。
この手帳には『ルルーシュ・ランペルージ』として生きてきた自分の日々が事細かく記載されていた。持ち主である機密情報局の男は、先ほどギアスで殺害している。手帳も死体も炎に焼かれ、焦げ付いた匂いが鼻についた。
灰色のナイトメア、『月下』を駆る卜部は、
「作戦補佐が…ゼロだったのか」
モニターに目を向けつつ、コクピットの中で一人呟いた。
 銀髪の少年は魔女に歩み寄る。
彼の形相を見て、はっと気づくがもう遅い。ありったけの力を込められた左手が、少女の胸倉を掴んだ。片腕の膂力だけで、女の体は宙に浮く。苦しみと悲しみが入り混じった顔をする魔女を余所に、魔神は咆哮した。
「…これはどういうことだ!?答えろっ!C.C.!」


時は、一年前に遡る――
幻の露と消えた、行政特区日本の設立。その式典の悲劇から始まった内乱、ブラックリベリオン。
エリア11のテロリストをまとめ、コーネリア率いるブリタニア軍と激突した黒の騎士団は、仮面の総帥、ゼロの突然の戦線離脱によって、指揮系統は乱れ、結果、敗北を喫した。

その詳細を語ろう。
「うっ…うう」
ユーフェミアに撃たれ、気付けば、式典で使われた会場の医務室のベッドに寝かされていた。時は夕暮れ。カーテンから差し込む光が小麦色に輝いている。
「目が覚めたか!?ライ!」
「…ルル、ーシュ?」
ゼロの衣装を着た黒髪の少年が、銀髪の少年の顔を覗き込んでいた。
「…どうしたんだ?その眼は」
仮面を外したルルーシュの左眼には黒革の眼帯が巻かれており、それを聞くと、途端に顔を変えた。苦虫を潰したような表情に染まっている。
「暴走したんだよ。ルルーシュのギアスがな」
答えたのは緑髪の魔女。
その事実を知るや否や、ライはある答えにたどり着く。
腹部の銃創がズキリと疼いた。
「もしかして、君は…」
「…ああ、そうだ。俺は、ユフィに、ギアスを…かけたつもりは無かった!」
胸の内を吐露するように、近くにあった台に拳を叩きつけた。
彼の手が、震えている。
「ルルーシュ…」
ライは、そっと掌を添える。
「それで、現状は…」
「特区日本は終わったよ。多くの犠牲が出た。日本人は、虐殺された。ユーフェミアは…」
「俺が、撃った…」
もう見ていられなかった。ルルーシュの苦渋に満ちた顔を。
言葉の端々から、血の惨劇がありありと伝わってくる。
『日本人を虐殺してください』
普段の彼女からは想像すらできない言の葉。一目ですぐにわかった。彼女はギアスに操られているのだと。
ライは彼女を止めようとした。
だけど、止められなかった。撃たれても、彼女を救おうとしたのに、ギアスの力に打ち勝つことはなかった。
かつての自分が、そうだったのように…
「君も…やってしまったんだね」
「俺、も…?どういうことだ?ライ」
「記憶が全て戻ったんだ…いや、全てじゃないけど、ほとんど思い出しつつある…僕はね。ルルーシュ。この時代の人間じゃない」
「な、に?」


236 :龍を食べてみたい人 ◆ESQLdlf0uJLf :2011/01/21(金) 21:23:42 ID:Tkz6+z6/
「数百年前、ギアスを暴走させ、敵国に全国民をぶつけ、総玉砕させたブリタニア史上最悪の暴君、『狂王』ライゼル・エス・ブリタニア…それが、僕だ」
ルルーシュは大きく目を見開き、絶句した。
それは、長い年月を生きてきた魔女も例外ではなかった。
「…やはり、そうだったのか。確信は、無かったが…」
C.C.の発言に、ルルーシュは訝しげな視線を浴びせる。
「…ライの契約者も、お前なのか?C.C.」
「違う。私はっ…」
魔女の顔に動揺が浮かぶ。
意外な彼女の反応に、ライもルルーシュも目を向ける。
その時、コンコン、とドアをノックする音が三人の耳に届いた。
声で分かる。
「……ッ!」
ライは立ち上がろうとしたが、体中に激痛が巡る。ルルーシュは眼帯を外し、悪魔の刻印は銀髪の少年を捉えた。
「お前は休んでいろ。いいな」
「…ああ。了解した」
ギアス。
絶対遵守の力。
その眼を見たライは、虚ろな表情でルルーシュの言葉に従う。
「ルルーシュ…」
「こうでもしなければ、ライは戦場に出ようとする!自分の命を顧みることも無くな。こいつの性格は、お前もよく知っているだろう!」
「…ああ」
 ルルーシュはおもむろに仮面を顔に当てた。ゆっくりと瞼を閉じる親友の顔を確認すると、漆黒のマントをひるがえし、C.C.は何も言わず、ゼロとなった少年の後に続く。
ドアの先に立っていたのは、予想通りの人物だ。
「ゼ、ゼロ!?それにC.C.まで…」
『あまり大きな声を出すな。カレン。ライは眠っている』
 部屋を出た途端、組織の首領と鉢合わせたカレンは慌てた。変声期を通して、ゼロは紅髪の少女を諌める。
「ライの、ライの容態はっ…!?」
ゼロを前にしても、カレンは胸の内に迫る感情を隠しきれていない。
幹部の不振な態度は、下の人間に余計な不安を与えかねない、と一喝するところだが、彼女とライの関係を身近で見てきたからこそ、ルルーシュは、カレンを気遣った。
『…治療が早かったため、命に別状はなかったようだ。だが、ナイトメアを操縦できる状態ではない。絶対安静、ということだ。本作戦において、ライは外す』
カレンは黙って、その事実を受け止める。ライを出陣させる気はカレンにも微塵もない。だが、ブリタニアとの戦力差は素人の目からも見ても歴然。猫の手でも借りたいこの時に、ライの欠如は手痛い。
彼のナイトメアの操作技術と部隊の指揮能力は、どちらも甲乙つけがたいほど、優秀なのである。
紅蓮弐式を駆るカレンも、ゼロの懐刀と呼ばれるほどの実力者だが、それは戦闘面においてだけだ。
部隊の統制、指揮だけではなく、組織の運営、管理、事務においても遺憾なき実力を発揮する彼は、黒の騎士団にとって欠かすことのできない人材だ。日本貴族の血を引く遺児という肩書が、組織の表の顔となっているといっても過言ではなかった。
事実、ゼロではなく、ライに信頼を置き、黒の騎士団に入隊した人間も少なくない。四聖剣の朝比奈が良い例だ。その長である藤堂鏡志朗もライの実力、人柄に一目置いている。
カレンも、ゼロに重用されている人間とは言え、信頼性の度合いは彼の足元にも及ばない。ライの特別扱いは黒の騎士団でも有名であるし、幹部にすら話すことの無い秘密裏の作戦も、ライに相談を持ちかけている節がある。
「ライのやつ、ゼロとデキてるんじゃねえのか?」という玉城の不謹慎な発言も、ある種の信憑性を持っていた。勿論、カレンは鉄拳の制裁を加えておいたが。
今や黒の騎士団は、ゼロの組織、というより、ライとゼロ、二人の組織と言えるほど、彼の存在は大きくなっていた。
カレンは、それが悔しくもあり、同時に嬉しくもあった。

彼女は病室に足を踏み入れ、静かな寝息を立てて、横たわる少年を見た。人形のように完成された端正な顔立ち。自分の容姿には多少の自信があるカレンですら、引け目を感じてしまう。この少年は、本当に美しい。
そして、カレンは気付いてしまった。
彼に特別な感情を抱いていることに。
否。
気付かないふりをしていた、というほうが正しいのかもしれない。
「ライ…私ね。貴方のことが――――」
彼女は言葉よりも、行動で告げる。
眠れる王子に、少女はゆっくりと唇を近づけていった。


  ◇


――ライが再び目覚めた時、それは、全てが終わっていた後だった。
強い衝撃が頭を揺さぶる。


237 :龍を食べてみたい人 ◆ESQLdlf0uJLf :2011/01/21(金) 21:26:01 ID:Tkz6+z6/
「ぐっ――!?」
冷たい床の温度が頬を通して伝わってくる。乱暴に掴まれた毛髪が、痛い。首を上げると、ライは驚愕した。
(スザク!?)
自分の頭を押えつけている男は、まごうことなき、枢木スザクだった。 
体を必死に動かそうとするが、動かない。全身が拘束具に縛られていることに気づく。
そして、目先に悠然と立つ男は、
(皇帝、シャルル・ジ・ブリタニア!?な、なぜだ?なぜ、ここに!?)
荘厳な風貌と衣装、体から滲み出る存在感は尋常ではない。王、という地位を体現している人間から出た言葉は、存外に柔らかいものだった。
「お目覚めになりましたか?ライゼル・エス・ブリタニア様」
丁寧な言葉遣いが、逆に肌を栗立たせる。世界の頂点に立つ男が、年端もいかない少年に敬意を払う異様さ。自身の正体を知っていたとしても、それが当然のように受け入れられる。
「初めて聞いた時は…信じられなかったよ。君が…あの、狂王だなんて…君も、カレンも…ルルーシュも……皆、嘘つきだ」
スザクが向けた表情は、ライの思考を凍り付かせるには十分な威力を誇っていた。
初めて見る、殺意と憤怒に染まった親友の横顔。柔和をたたえていた彼は、どこに行ったのか。
何か言い返そうとしたが、声が出ない。
口も何かを噛まされ、遮られている。
「陛下。自分を、帝国最強の騎士、ナイトオブラウンズにお加えください」

「ゼロを殺した、その褒美を寄こせと?」

(―――――――――は?)
スザクは力強く頷く。
「はい」
「…ルルーシュ。所詮は、小賢しいだけの弱者であったか」
今、何ていった?
殺した? 
 ゼロを…殺した?
スザク、が?
――――ルルーシュを!?
「気に入った。よかろう。そなたにラウンズの称号を授ける。枢木よ。その者の目を開けよ」
「イエス・ユア・マジェスティ」
実の息子の死を平然と受け止める父親を見ても、ライは驚かなかった。彼も皇位継承権で争い、実の父と実の兄二人を手にかけた男だ。
だが、親友を殺し、それを代償に地位を求める人間の存在を、ライは知らなかった。
鈍器で頭を強く殴られたかように、語られた事実を咀嚼することができない。
「今も名高き狂王様。貴方に、試練を与えましょう」
皇帝の両眼に、悪魔の刻印が浮かび上がる。
(奴も、ギアスを持っていたのかっ!?)
「シャルル・ジ・ブリタニアが偽りの記憶を刻む――」
 両手を広げ、尊大に告げる王の言葉。
 それは、『死』よりも過酷で、生ぬるい、空虚な悪夢の始まり。
ライは声にならない絶叫を喚いた。
(…や、やめろぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッ!!!)
必死の拒絶も、ギアスの前では意味をなさない。
それは、誰よりも知っていたはずなのに…銀髪の少年は抗い続けた。
記憶が消える、最期の一瞬まで。





「ああっ!思い出すだけでも、腹が煮えくり返るッ!」
魔女を振り払い、ライは無頼の装甲を殴った。
ガァン!と、鈍い音が響く。
「C.C.!なぜ私と契約を交わした!?目的は何だ!答えろ!」
「毒を盛って、毒は、制した、か――」


238 :龍を食べてみたい人 ◆ESQLdlf0uJLf :2011/01/21(金) 21:31:47 ID:Tkz6+z6/
彼の行為を咎めることもなく、魔女は言った。まるで行動を予想していたかのような表情に、ライはますます苛立つ。
「なんだと!?」
「お前の絶対遵守のギアスは、本来、持っていたものか?」
「そうだっ!それがどうした!?」
「今は、何とも無いだろう?」
急速に頭が冷えた。ライは身に宿るギアスを確かめる。ギアスを持つ者にしか分からない感覚だが、理解できるのだ。
「…これしか、無かったんだ。二重契約を果たすことで、ギアスの暴走を食い止める。お前のギアスの暴走は、タチが悪すぎる」
ライのギアスは聴覚を媒体とする。
ルルーシュとは違い、相手の目を見ずとも命令を下せるメリットはあるが、暴走した際には、それは全て裏目に出る。C.C.は契約を二重に上書きすることで、ライのギアスの抑制に成功したというのだ。
俄かに信じがたい話だが、事実、身に潜む悪魔は幾分か小さくなっている。
「…私に何をしろと?」
ライは話を切り出す。
記憶を取り戻した以上、虚偽で塗り固められた安息の日々は終わる。
そして、始まる。
悲劇よりも残酷な現実の日々が。
「私たちを救ってくれ。ライ」
いきなり難解な要求をする。
「この作戦に投入した戦力が、今の黒の騎士団の総力だ。ここまで漕ぎ付けるにも、随分と苦労した。退路は、すでに無い」
「C.C.」
「…話は、後にしてくれ。頼む。私は…逃げも、隠れもしない」
目を伏せ、弱弱しい声を吐くC.C.
今の彼女を見ていると、傍若無人だった面影が薄れてしまう。
 ライは暫し黙然とした。
そして、再び、口を切る。
「……情報をくれ。現状の戦力とこのバベルタワーの構図だけでも把握したい」
 蒼い双眸が周囲を見回し、
「まずは――」
魔女の表情に微笑が入り混じる。
「ブリタニア軍のナイトメアを鹵獲する。話はそれからだ」


  〇


バベルタワーの異変に、政庁の内部は慌ただしくなった。中華連邦の大使として招かれた要人たちも、独自のルートを使い、その情報を手に入れつつある。
会食の席で、カラレスも、中華連邦の聡明な武人も、内部情報を聞きつけたのはほぼ同時だった。
「テロリストにやすやすと侵入を許すとは…」
後に続く言葉など聞くまでもない。東洋系の男の目がすっと細くなる。
人知の及ばぬ天候の機微さえ、弁舌の道具となる場でのこの不祥事は、カラレス総督、引いてはブリタニアの威信に関わる出来事である。その隙を、相手が見逃すわけもない。傍に控えていたギルバート・G・P・ギルフォードは軍からの通達を受け、総督に席を外させる。
「面白いものだろう?人間狩りは」
会食の席での鬱憤を隠しもせず、カラレスが吐いた一言がこれだった。弱者を蹂躙する征服感に味を覚えた人間。
礼節を欠いた武人は、ただの獣である――
ギルフォードの胸に、仕える君主の教えが去来する。眼前に立つ武人は、血に飢えた獣のごとく、獰猛な眼を輝かせていた。


巧みな演技力でパイロットをコクピットから引きずりだし、ギアスで奪ったサザーランドのIFF(Identify friends or Foes)を管理室のコンピュータにリンクさせる。


239 :龍を食べてみたい人 ◆ESQLdlf0uJLf :2011/01/21(金) 21:39:47 ID:Tkz6+z6/
多面のモニターに映し出される戦況と飛び交う通信を理解し、分析し、照合する。三次元の空間が脳内に形成され、ようやく、時間軸という一次元が加わった。バベルタワーの構造はすでに把握している。黒の騎士団の活路もすでに見出している。
後は、計画を現実にしていけばいい――
ライは通信機を手に取る。
「――――よくやったQ1。次は21階に向かえ」
サザーランドの一機が、『LOST』と示される。
「P4は階段を封鎖しろ。R5は左30度。N1、そこから50m、天井に向けて斉射」 ブリタニア側の通信は筒抜けだ。敵のKMFと武兵小隊を混乱させ、または同士討ちさせ、次々と撃破していく。淡々と命令を告げるなか、胸ポケットが震える。
ハート型のストラップの付いた携帯電話。一旦、通信機を切り、通話ボタンを押した。
「…リヴァルか?どうした?」
『どうした?じゃないぜルルーシュ!今、どこにいるんだ!?』
ルルーシュ…と、ライを呼ぶ。
込み上げる激情を無理やりにでも押えつけ、平静を取り繕って言葉を紡いだ。
「軍人さんに保護してもらったんだ。戻るには少し時間がかかるかもしれない」
『…はぁー。よかった。心配したぜ。最初見たときは心臓が止まるかと思ったよ』
安堵した声が、携帯越しに伝わる。
ライは小さく笑うと、
「バベルタワーはそこから見えるか?ここから何も見えないんだが…」
『ああ。道路は通行止め。上からは、煙が出てて、あっ!ナイトメアもたくさん来てる!報道陣も詰めかけてるぞ!』
生で見ている人間の情報には価値がある
何処の放送局も規制がかけられたようで、中継の映像無しのアナウンサーと解説者の他愛無い話しか映っていない。建設的な改革は延々と先送りにされる事に対し、醜聞な雑事については、異常なほど対応が速いのが世の中の常だ。
「…ナナリーには、このことを黙っておいてくれないか?余計な心配はかけたくないんだ」
『シャーリーも、だろ!?妹想いなのは、前から知ってるけど、恋人ほったらかすのもいい大概にしろよ!』
「……すまない」
『早く戻ってこいよ。ルルーシュ。これ、貸しだからな』
「ああ。わかっ…」
背中から伝わる衝撃に、携帯を落としてしまった。ぎゅっと締めつけられる白い両手が、ライを包み込む。
 声を聴かなくても、誰だがすぐに分かった。
「…カレン」
ライは振り返り、今度は正面から抱きしめた。
「会い、たかった…」
「それは、僕のセリフだ」
 声も、肩も、震えている。
ライは腕に力を込めた。
それに応えるようにカレンも少年の背中に手を回す。
「この一年、本当に、辛かった」
「…ああ」
「ずっと、貴方に、会いたい、と、思って…」
「…ああ」
「だから、今日まで、頑張って、これた…」
ライはくしゃりと髪を撫でた。
整髪料でセットしているが、触るとわかる。一年前より、艶がない。
「カレン、少し、痩せた?」
「…うん」
「よく、頑張ったね」
「…うん」
ライは、彼女の名前を呼んだ。
吐息がかかるほどの近さで見つめ合う二人。大きな瞳から零れ落ちる涙をそっと指で拭った。
「ライ。聞いて」
カレンの真剣な眼差しが、心を捉えて離さない。
「私、貴方が好き」
「…っ!僕も、カレンのことが好きだ!でも…」
 言いごもるライ。
「シャーリー…でしょう?」
 潤った瞳を向けられ、ライは、力なく頷いた。
「僕は…記憶がない僕は、ルルーシュとしての僕は、シャーリーを…」


240 :龍を食べてみたい人 ◆ESQLdlf0uJLf :2011/01/21(金) 21:44:58 ID:Tkz6+z6/
愛した。
抱いた。
それも、何度も。
「でも今は…ライの口から、好きって聞けただけで、十分よ」
嘘だ、とライは勘づいていた。
カレンは無理をしている。本当は、複雑な想いが巡って、どうしていいか分からないだけだ。自分が愛してやまない男が、偽りの記憶が植え付けられていたとはいえ、他の女を深く愛していた。
さらに悪いことに、相手は、彼女の数少ない友人でもあるのだから。
この1年間、カレンはどんな気持ちで観察していたのだろう。そう考えるだけで、心が潰れそうになる。
「おかえり。ライ」
 許されるなんて、思っていない。
でも、彼女は受け入れてくれた。
ならば、答えるしかないだろう。彼女の全てを受け止めて、それ以上の愛を、彼女に捧げよう。
「…ただいま。カレン」
ライは返事する。
二人は、どちらともなく、自然に口付けた。


  ◇


「エリア11の餌に誰かが食いついたようだな」
「C.C.ですか?」
「まだわからぬよ。枢木、ここにいれるのは、ラウンズでもお前が初めて。シュナイゼルたちも知らぬ場所よ」
神聖ブリタニア帝国第98代皇帝シャルル・ジ・ブリタニアと共に歩む騎士は、ナイトオブラウンズの一剣。
「光栄です、陛下。しかし、どうして自分を?」
「ラウンズの中でお前だけが知っている。ゼロの正体とギアス、そして―――――狂王、ライのことをな」
 深い霧の奥に広がっていたのは、黄昏に浮かぶ神殿を思わせる世界だった。
「……ここは……神殿?」
「違うな。これはそう、神を滅ぼすための武器」
「武器?」
「アーカーシャの剣という」


  ◇


C.C.からの通信が入る。
ブリタニア側に援軍が登場したことが告げられた。
「…どうやら援軍が到着したようだね」
「上からも来てる。これじゃあ……」
 カレンはモニターに映る敵の数に呆然とした様子で呟く。
「そうだな」
ライは着ていた学生服の上着をカレンの背にかけると、焦った様子もなくモニターを眺める。
「なんで?なんでそんなに落ち着いていられるの?ライ!」
「カラレス総督が出てきた。脱出は難しいよ。だから―――――」
口元を歪め、笑いながらライはデスクに広げられていたクイーンを進める。


241 :創る名無しに見る名無し:2011/01/21(金) 21:52:02 ID:B+CAFZoL
支援


242 :龍を食べてみたい人 ◆ESQLdlf0uJLf :2011/01/21(金) 22:00:37 ID:Tkz6+z6/
「私の勝ちだ」
上層から、下層からバベルタワーを制圧していくブリタニア軍。黒の騎士団に残された活路は一つに絞り込まれる。
だが、そこには間違いなく、カラレス総督の本隊が陣取っている。追い立てられて出てきたところを叩く、至ってシンプルな戦略。
「敵は勝利を確信している。あとはそちらのフロアだが…」
ライがギアスをかけて強奪したブリタニア軍のサザーランドに乗り込むのを確認すると、カレンは紅蓮弐式のコックピットに身を潜める。
『C.C.』
『もうすぐだ』
『わかった。ならば、今の配置で守りきれってくれ』
『ディートハルトの仕込みは?』
『…僕も知ってるよ。システムは生きていた。すべては作戦に基づいている』
ライはコックピット内で呟く。
「このまま、何事もなく終わればいいんだが……」
完全などものない。
どれほど綿密に組まれた作戦であろうとも、綻びはある。そんなライの思考をカレンが遮った。
『大丈夫よ』
「え?」
『私がいるから』
力強い声だった。何の根拠も理屈もないのに、胸にすっと落ちる。
これは願いではなく誓い。
どんな状況になろうとも、彼を守るという誓い。
「…それも、そうだな」
そして、数分も経たないうちに、C.C.から完了との伝達が入る。
ライは団員達全員に配置を通達し、起爆スイッチを押した。
バベルタワー内に設置された爆薬が次々と起動していく。崩れ落ちていくバベルタワー内で、瓦礫に飲まれ敵のナイトメアの姿は次々と見えなくなった。上層部から、飛行船を巻き込んで崩壊していく。
『そうか。これで上にいる敵は地面に叩きつけられて…』
「それだけじゃないよ」
『え?』
 バベルタワーは真っ二つに折れてゆっくりと崩れ、それに伴い、大量の瓦礫が零れ落ちていく。その先には、ブリタニア軍を指揮する中枢が、首をそろえて待機していた。
命が、機械の騎士が圧殺されていく。
「さようなら。カラレス総督……く、くくくっ、くははははははははっ!!」
 バベルタワーが激震する。
『すげえ…これが…学生が考える作戦かよ…』
卜部は身に起こる出来事に、畏怖を超える感情を覚えていた。
ナイトメアの操作技術も、常人を逸した身体能力も、戦局を見極める知力も、謀略も、一人の青年が持つ能力ではない。
(これが王の器、というやつなのか…)
武士や騎士は、どこまででも、一つの駒にしかすぎない。だが、彼は違う。肌で理解してしまう。人の上に立つ者は、このような人物なのだ、と。卜部は自分自身も気づくことなく、不敵な微笑をこぼしていた。





『私は、ゼロ!日本人よ、私は帰ってきた。聞け、ブリタニアよ。刮目せよ、力を持つすべての者たちよ!』
ありとあらゆる放送が乗っ取られ、ゼロの映像がエリア11に流れる。


243 :龍を食べてみたい人 ◆ESQLdlf0uJLf :2011/01/21(金) 22:01:53 ID:Tkz6+z6/
いや、それは日本に留まらず、大国のブリタニアや中華連邦にもゼロの復活を声高に告げていく。
『私は悲しい。戦争と差別。振りかざされる強者の悪意。間違ったまま垂れ流される悲劇と喜劇――――世界は、何一つ変わっていない
 彼が真に悲しみ、怒りを抱いているのか、それを知る術は放送を見ている者には存在しない。
存在しているのはただ一つ―――――死んだはずのゼロが再び舞い戻ってきた、それだけだ。
『だから、私は復活せねばならなかった。強き者が弱き者を虐げ続ける限り、私は抗い続ける。まずは、愚かなるカラレス総督にたった今、天誅を下した』

「おやおや、いきなりやってくれるね、イレヴンの王様は。なあ、スザク」
ナイトオブラウンズの面々が集まり、全員が等しく視線を向ける先にあるのはゼロの姿だ。最後に見た姿と同じく、漆黒のマントに、漆黒の仮面。
世界が変わっていないと言った彼の言葉をそのまま使うならば、彼もまた何一つ変わっていない。ジノの声に返事を返すことなく、スザクはゼロを見つめた。ぎりっ、と両手を強く握り締め、画面越しにゼロを睨み続ける。
「なあ、死んだんだろ? ゼロは」
「……ああ」
 肩を組んで問いかけてきたジノに、スザクは画面から視線が外れない。
「じゃあ、偽者か? どちらにしても、総領事館に突入すれば…」
「重大なルール違反だ。国際問題になるぞ」
 笑いながら言うジノに、スザクはあくまで冷静に言葉を返す。
 けれど、本心を言えば今すぐにでもランスロットで中華連邦の総領事館に突入したかった。
 そして、あの仮面の下にいるのが誰なのか、この目で確かめたかった。
 だが、それはできない。以前の自分だったら、きっと己の感情のまま突っ走っていたのだろうが、今のスザクにはそれはできない。良くも悪くも、ナイトオブラウンズ、ナイトオブセブンの地位が、スザクを押し留める。
「ゼロを名乗っている以上、皇族殺しだ。EUとの戦いも大事だけどさ」
「どっちも蟻地獄……」
 手に持った携帯電話に目を落とし、ぽつりとアーニャが呟いた。どの道を選んでも、どの道を進んでも蟻地獄だと言うのならば、スザクが選ぶ道はただ一つ。


世界は変わってゆく。
運命は動き出す。
一人の王によって―――



244 :龍を食べてみたい人 ◆ESQLdlf0uJLf :2011/01/21(金) 22:04:55 ID:Tkz6+z6/
これで終了です
支援ありがとうございます!

改行が多いらしいです
もう少し文章力をつけ投下していきたいと思います


245 :創る名無しに見る名無し:2011/01/21(金) 22:23:59 ID:G7Acsvnw
アックスさん、龍を食べてみたい人さん。お二方共、長文お疲れ様。GJでした。

246 :アマギン:2011/01/22(土) 02:55:29 ID:fvqkMLpe
初投稿したいと思います。ライが大好きです。
職人さんのSSを読んで感動のあまり、自分でも何か書いてみたいと思い
勢いで書いてしまいました。うまく投稿できなかったらすみません。
今回は、ライの過去の話をプロローグとして書いてみました。
設定はオリジナルです。歴史とか全然詳しくないんで、矛盾したところが
めちゃめちゃいっぱいありますし、SSとか書くのも初めてなんで、
文章も稚拙です。どうか生温かい目で見守ってください。
タイトル コードギアス lost colors 永遠の〇


247 :アマギン:2011/01/22(土) 03:01:56 ID:fvqkMLpe
プロローグ

a.t.b 18??. ?

薄暗い謁見の間の玉座に、悠然と鎮座する一人の男がいた。
虚無を想わせる冥界の如き深い闇と、陰鬱な死を宿した瞳。血を求める妖刀のように鈍く輝く、腰まで届くほどに長い銀色の髪。その風貌はまるで、魔界を統べる王のように妖艶な残虐さを秘めており、この世の全ての悪意を全身に収束しているかのようだった。
もう日はとうに落ち、空から月が妖しい光を放つ。呪われた女神リリスがその男を祝福しているかのように、窓から差し込むその妖しき薄明かりが、彼を包み込んでいた。

静寂に包まれた謁見の間に、幾つかの足音が響き渡った。何者かが、彼の座する玉座に近づいてくる。
やがて月明かりに照らされ、その者達の姿が明らかとなった。
「――何用か。ザムディン」
銀髪の男の怜悧な顔に、わずかに怒りが滲む。彼は、豪華で重々しい甲冑を見に纏った男達の中の一人の名を呼んだ。
「陛下、このような時分での謁見、どうかご容赦賜わりたく。しかし、どうしても申し上げたき儀がございますれば」
赤い外套を見に纏った、精悍な容貌を携えた老年の男が膝を着き、仰々しく頭を垂れた。
「貴様が言わんとしておることの察しはついておる。しかし、その言を今ここで余に申した時、貴様は全てを失うことになるぞ」
ザムディンと呼ばれた男は、深々と下げた頭を少しあげ、銀髪の男の眼を睨むように見据えた。しかし、ザムディンの眼には、怒りではなく、途方もない悲しみが満ち溢れていた。
「・・・陛下、何卒、こたびの遠征は御再考下され。ルイジアナのフランス軍を掃討なされてからの絶え間なく続く南大陸への外征で、我々は多くの将兵を失い、民は飢え、国は疲弊しきっております!」
「今は国外にその御目をお向けになる時ではなく、戦乱により衰退したこの国を、内政にて立て直すことこそ、天子の御取りになられる道かと! 陛下! 何卒!」


248 :アマギン:2011/01/22(土) 03:09:21 ID:fvqkMLpe
彼は皇帝であった。
本来ならば皇族の中でも、卑しき血筋を引くこの男が皇位を継承するなどということはなかったはずだが、
彼はそれを力で奪い取った。
立国当初、欧州から遠く離れた大陸にできた小国の一つにしか過ぎなかったフィラデルフィア公国を、
敵対する欧州の列強諸国の植民地を併呑し、大陸全土を平定するまでの巨大帝国に創り上げたのも、
この男の力によるものだった。
「兵も、民も、この国も、全ては余のものだ。それをどう扱おうが、全ては余の自由であろう。
兵を失ったのならば、また増やせばよい。民が飢えるというのならば、屠った敵の血肉を喰らわばよい。
今、国がいくら疲弊しようが、余さえ居れば良い。
弱きものどもは、支配という庇護を乞い、我が元へと集う。それが余の新しき力となる。
御旗さえ健在であるならば、いずれの時にも国の再生は成る」
冷たく言い放つ王。ザムディンは血が滲むほど強く歯を食いしばらせた。
「・・・人心は、すでに陛下のもとを離れておりまする」
ザムディンはすでに死を覚悟していた。今日ここを訪れたのは、王の説得のためではなかった。
しかし、万に一つの望みに賭け、彼は、己が主にそれを試みた。
「――笑止。徳で国を治めるつもりなど、もうとうの昔にない」
王はそう言い放ち、ザムディンを玉座から蔑むように見下ろした。
「国を治めるに絶対的に必要なもの。それは圧倒的な力により与えられる恐怖と絶大なる力を持つ支配者への信仰。
そして、その恐怖と狂信的信仰により形成される不可侵の秩序。
蜂起を繰り返してきた民も、叛旗を翻した貴族どもも、余の無慈悲な粛清を目の当たりにし、
己の、人としての生を諦め、余に与えられた運命を受けいける家畜と化した。
今では、余の力を畏れ、神と崇め奉るものすら居る」
「――あの者達が崇めているのは、陛下の御徳ではなく、その“狂器”でございます」
ザムディンが重々しく、口を開いた。
その言葉を聞き、王は冷たい笑みを口元に浮かべた。
「フフッ、構わん。徳であろうと狂器であろうと、神であることに変わりはない」
その笑みを見やり、ザムディンは静かに訊ねた。
「陛下は―― 神に御成りになるおつもりですか」
王はザムディンの問いに、狂ったように眼を輝かせた。
「そうだ。王とは言え、所詮は人。どれほど優れていようといずれは老いさらばえて朽ちていく。
余が朽ちれば、今まで築き上げてきた律が乱れ、混沌が生じる。
だが、神は不滅だ。余は“約束の地”へと還り、“ヤハウェ”となる。 そして永久にこの世界を支配して見せよう。
しかし、口惜しきかな、神の名を戴く高みには、聖地への帰還には、まだ足りぬのだ、届かぬのだ! 
この世界の生きとし生けるもの全てに余の存在を、その圧倒的恐怖を、知らしめるまでは!」
恍惚とした笑みとともに、狂った思想に酔い痴れる王に、ザムディンは一瞬、絶望に顔を曇らせ、
再び覚悟に満ちた光をその眼に宿し、彼を睨みつけた。
「――最早あの御優しかった陛下はここには御座されない。ここにいるのは一人の狂った鬼でありまする。
・・・このザムディンも、お慕いする陛下を救うため鬼となりましょう!」
ザムディンがそう言い放つと同時に、彼の部下であろう男達が抜剣し、怒声をあげた。
「狂帝シヴァ! 今こそ討つべし!!」
王は、猛々しい号令をあげ殺気立つ兵士達を前に、慌てる様子も見せず、ただ狂気に満ちた笑みを浮かべていた。
その口元は妖しく歪み、その顔には余裕すら感じられた。
直後、彼は凍てつくように残酷な言葉を発した。


249 :アマギン:2011/01/22(土) 03:21:38 ID:fvqkMLpe
「――死ね――」

王の両目に不死鳥を模したような紋章が浮かび上がった。
彼の眼の中に映し出された不死鳥は、その赤き羽根を羽ばたかせながら飛び立ち、
その場にいた全てのものを覆い尽くし、彼らの五感全てを浸食していくようにその魂へと溶け込んでいった。
「イエス! ユア マジェスティ!!」
信じられない出来ごとが起こった。先ほどまで皇帝を誅殺せんといきり立っていた兵士達が、
手にした剣で自らの喉元を一斉に?っ切っていった。鮮血とともに絶命していく兵士達。
ザムディンはその光景を、唖然とした表情で茫然と眺めていた。
彼らはザムディンの忠臣であった。
ザムディンは今日この場所に、己の命と引き換えに一人で訪れるつもりだった。
しかし彼の覚悟を知った臣下達は、彼の諌めを受け入れず、彼とともに死出の旅路へと赴いたのだ。
王は何かを思い出したようにザムディンに語りかけた。
「そう言えば、貴様には一度使ったことがあったな」
ザムディンは暫く、自分の部下に何が起こったのかが全く分からなかったが、
王の言葉により何かを悟り、尊い命を失った部下を想い、悲しみに顔を歪ませた。
「・・・信じてはおりませんでしたが、これで確信が持てた気がいたします。
民達が陛下を神と崇めるもう一つの理由が」
フン、と鼻を鳴らして王はその腰に掛けた刀に手を伸ばした。
「しかし、どういう事情があったのかは知りませぬが、私には効かなかったようですな。
その神の威を借る力は・・・」
王は相も変わらず、冷酷な笑みをザムディンに向けていた。
「主君に剣を向けたとは言え、貴様はよく余に仕えた。
よって、せめてもの手向けとして余の剣によって葬ってやろう」
その王の言葉に、ザムディンは悲愴の表情に少し喜びを混じらせた。
この男との剣を交えた決闘に、武人としての血が騒いだこともあるが、幼少のころから見守り続けてきた彼がどれほど剣の腕をあげたのか、
彼の一人の師として身を持ってそれを感じることのできる喜びが、ザムディンの悲痛をいくらか慰めた。
「陛下、私は卑しくも陛下の御身を守るために選ばれた最強の騎士団、
ナイトオブラウンズの一人、ナイトオブツーのザムディン・ゴードンであります。
いかに老いたとは言え、まだまだ陛下には負けませぬ。
我が剣を持って、陛下を、その御心に巣食う鬼から御救いいたしましょう」
抜剣し、全身から凄まじい闘気を放つザムディン。
対する王は刀の鞘に手をかけたままで微動だにしない。
「――余を討ちとった後、貴様はどうするつもりだ。この国は?」


250 :アマギン:2011/01/22(土) 03:30:30 ID:fvqkMLpe
王は静かにザムディンに訊ねた。
「・・・サティア様とアルティマ様が居られますれば。あの御二人ならば、陛下が御崩御なされた後、この国を立派に引き継がれていかれるでしょう。
 ・・・私めは、陛下とともに地獄へと参る所存。そこでまた、陛下の御身のためにこの剣を奮いたくございます」
ザムディンは、力強い笑みを口元に浮かべ、大剣を構えた。
「・・・余の後を継ぐものか。貴様にそのような儚い望みを与える前に、サティアは始末しておくべきだったやもしれぬな。
 アルティマは、余が神となれば塵と消えゆく存在故・・・」
口元に手をやり、少し考え込む素振りを見せる王。
ザムディンは、彼のその独白にみるみる顔を青ざめさせていった。
「あれほど・・・! あれほど御寵愛なされていた妹君のサティア皇女を・・・ 何たることだ」
ザムディンは、唇をかみしめ、その瞳から大粒の涙を落した。
「もはや、貴方様の中の鬼が、そこまで御心を蝕んでいたとは・・・!」
その瞳に、王の心の中に巣食う悪魔に対し、激しい憎悪の念を宿すザムディン。
「このザムディン・ゴードン! これより討つものは、神聖ブリタニア帝国第3代皇帝、
シヴァ・イクス・ブリタニア、その人に非ず!! その御身心に巣食いし悪鬼羅刹なり!!」
ザムディンは、手にした大剣を振り上げ、怒号とともに王に斬りかかった。
老体とは思えぬ速さで、一気に王との距離を詰め、必殺の間合いへと入り込むザムディン。
その剣が振り下ろされるまでの刹那、ザムディンの脳裏に、幼き日の王の笑顔が浮かぶ。
その尊き想い出が、ザムディンの“仮初め”の殺意を霞め、彼の剣速を鈍らせた。
王は一瞬で鞘から刀を抜き放ち、電光石火の如くザムディンの胴体をその甲冑ごと切り裂いていった。
「ぐはぁぁあ!」
ザムディンが苦悶に喘いだ声をあげた。

王の刀はザムディンの体を完全に両断する途中で止まっていた。
彼の腕ならば、ザムディンの体を真っ二つにすることは容易ったはずだが、彼はそれをしなかった。
王は、自分自身の意思で、ザムディンを切り裂く刃を止めたのだ。
しかし、それは返ってザムディンに耐え難い苦痛を与えることとなった。
「・・・御・・・事です・・・ 陛下・・・ そこまで・・・お強く、られたとは・・・」
ザムディンは、持っていた大剣をその掌から落とし、両の手でゆっくりと王を包み込んだ。
「・・・下に、まだ、人の・・・心が・・・」
ザムディンは涙を流しながら、その胸に王をしっかりと抱きしめた。
王は、その表情を変えることなく、彼の胸の中でまるで人形のようにぴくりとも動かなかった。
「・・・どうか、方・・・様の・・・御・・・心に・・・食う・・・悪鬼に・・・打ち勝・・・下され・・・」
ザムディンは体を震わせながら、血と涙にぬれた顔で王を見つめた。
「・・・ライ様・・・」
ライ、それは王が心を失う前の本当の名前。
父親からではなく、母親が彼に与えたもう一つの名前だった。

体をのたうつ激痛に耐えながらも、王に優しく、まるで父親のように語りかけるザムディン。
その口からは大量の血が吐き出され、切り裂かれた腹からは夥しいまでの鮮血と醜い臓物が飛び出ていた。
王は、ザムディンの腹に刺さった刀を引き抜き、抜き去った刀で彼の胸を深々と貫いた。

今度は、その心の臓を正確に。


251 :アマギン:2011/01/22(土) 03:34:10 ID:fvqkMLpe
王はザムディンの亡骸を優しく抱きしめながら、丁寧に床に寝かしつけた。
彼の脳裏に一瞬、遠き日の想い出が過ぎる。
幼い自分と大好きな妹と母親、そしてそんなシヴァとサティアを一生懸命にあやすザムディン。
なれないことに困惑し悪戦苦闘するザムディンに、まるで大好きな父親に甘えるように、容赦なくじゃれつくシヴァとサティア。
そして、そんな幸せな光景を、優しく見守る母親。
そんな暖かい日々は、彼の人生の中でほんの僅かに起きた奇跡のような時間だったが、あの時、確かに彼は幸せに満ち溢れていたのだろう。

――ただ、守りたいだけだった

王の、この世の悪意の全てを映しだしたような瞳に、暖かな光が差し込んだ。
しかし、それはほんの一瞬のこと。すぐに幼き日の想い出は、シヴァの心の中の鬼に喰い殺され、彼は“もとの”狂帝へと還る。

王は謁見の間を抜け、ふらついた足取りでテラスへと赴いた。
その体はザムディンの返り血により、真紅に染まりきっていた。
頭上の月が妖しく彼を照らしあげた。
鈍く輝く赤く染まった銀色の髪は、まるで鮮血を啜り恍惚とした笑みを浮かべる生きた魔剣のような、
禍々しい気配を漂わせていた。

「ふ・・・ ふ、ふふ・・・ ふはは、ふははっははっははっはっはっはははぁぁ!!!」

王は月に向かい、狂帝の名にふさわしいような狂った笑い声を高らかにあげた。

その瞳から一粒の滴が、頬をつたい、美しい弧を描いて流れ落ちたことを、彼は知る由もなかった。


252 :アマギン:2011/01/22(土) 03:49:48 ID:fvqkMLpe
以上です。お目汚し申し訳ありませんでした。
設定は、物語を進めていく中で、明かしていく方がいいのですが、
ひとつだけ。
このときのライは既にギアスの“力”は完全に制御できているのですが、
彼のギアスは特殊で、使用するたびに“心”を蝕んでいきます。
作者は蚤の心臓なので、きつい批判はご容赦戴けたら幸いです。


253 :創る名無しに見る名無し:2011/01/24(月) 19:44:57 ID:6GX5ijjH
>>252
初投稿、乙です。

最近新人さんが、続々と・・・
今何人ぐらい職人さんがいるのかな?と、感じて今度はコテハン職人さんの人数を調べてみました。
結果――103名でした。
いやー もう100人超えてたんですね・・・



254 :創る名無しに見る名無し:2011/01/25(火) 07:12:22 ID:ZEUNKDmF
アックスさん、龍を食べてみたい人さん、アマギンさん、3人共投下乙です。
長編が3本。皆さん続きを楽しみにしています。

255 :アックス:2011/01/25(火) 19:16:09 ID:3OE+Fvc9
では第二話の前編を投下します。


256 :アックス:2011/01/25(火) 19:17:25 ID:3OE+Fvc9
スザクがブリタニアに殺された。
8年振りの再会を喜ぶ暇もなく。
自分もクロヴィスの部下に殺されかけた。
だがあのC.Cと呼ばれた女が力をくれた。
ギアス
世界に負けない王の力
ならば世界に反逆しょう。
「だから―――」
ルルーシュは―――魔神は目覚める


コードギアス
シンジュク事変


「殿下っ!親衛隊がともに全滅したようです!」
「なんだと!?」
陸上戦艦G1ベースの中でクロヴィスはその報告を聞いた。
「援軍が到着したときにはどちらも全員死亡したとのことです。codeRも11もどちらもいなかったようです。殿下っ!このままでは…」
あまりにも予想外過ぎた。この事が本国に知られれば、自分たちは完全に破滅となる。
しばらく悩み、クロヴィスは言葉を発する。
「やむをえん。目撃者を全員消せ。イレブンを皆殺しにしろ!」



「やはり2時間が限界か」
ライはサザーランドに乗っていた。自分がサザーランドの残留エナジー量から推測した時間と大差なかった。どこかでエナジーフィラーを手に入れるか、逃げるの2択しか今の彼にはない。
そんな事を思いながら、ライは先程の事について考えた。
自分には記憶がない。知識ならばある。今だってKMFの操縦が出来ている。しかし記憶の方は違う。まったくなかったのだ。つい先程までは。
先程、自分がみた記憶はなんだったのかわからない。だが思いは鮮烈に残っている。
あの悲劇を繰り返すな。世界の間違いを正せ。そして

『彼女』を忘れるな

今は意味がわからない。しかし、それが記憶の手掛りなのは間違いない。
そんな事よりも気になったのは
『ライが命じる!』
このフレーズだった。研究所の時もそうだった。ただ根拠なく出来ると思った。恐らく自分には何か能力があるのだろう。そう結論せざるをえない。
そこまで考えて、ライはレーダーに目をやる。
ブリタニア軍の包囲網は7割完成している。このままでは脱出も難しい。
その時

257 :アックス:2011/01/25(火) 19:18:12 ID:3OE+Fvc9

『地下鉄 東口』

(旧地下鉄への入り口か…つかえるなこれは)
旧地下鉄の区画整備は今だ手付かずなため、ライはこれを使えば脱出出来るかもしれないと考えた。
KMFがギリギリ入る入り口をくぐりぬけ、サザーランドを奥に進めた。


「なんなんだこれは…。」
比較的包囲の薄い出口から地上に出たライは驚愕した。
兵士が武器を持たないイレブンを殺し、KMFも狩りを楽しむように逃げ惑う人々を追い掛け回す。
KMFの対人機銃が人体をバラバラにする。
(これは殺戮だぁ!)
先程の記憶が脳裏をかすめてライは顔を歪める。
助けてやりたいと思うがライはブリタニアから逃げる身。加えてエナジー残量も多くない。
(とりあえず、何処かに隠れて…)

「お願いです!せめてこの子だけでも!!」
(何ッ!?)
サザーランドを振り向かせるとそこにはサザーランド3がイレブンの親子に向けてマシンガンを構えていた。
先程の記憶が再び脳裏をかすめる。

「イレブンを皆殺しせよとの御命令が殿下より出されている。恨むなら同じイレブンのテロリストを恨むがいい」
陣形を組んでいた先頭の一機が撃とうとした時に、その機体が火を噴いて爆発する。
(僕は何やっているんだ!?)
ライは無意識のうちにそのサザーランドに向けてスラッシュハーケンを発射した。

『なっ!テロリストのKMFは一機だけではないのか?』
他の2機がまだ状況を把握出来ていない内に再度スラッシュハーケンを発射してもう一機仕留める。
残る一機はそこでようやく反応して後退しながらマシンガンを撃とうとするが、
その前にライは破壊したサザーランドのマシンガンを拾い上げて仕留める。
10秒にも満たない交戦。だが、このサザーランドが敵に捕捉されるには十分すぎる時間であった。
『敵機を確認、各機攻撃開始!』遠くからサザーランドが3機陣形を組んでやって来るのが確認出来る。
さらにレーダーに目を飛ばすと、10機以上のKMFが近付いてきている。
(ヤバイッ!本気で…)



紅月カレンは焦っていた。彼女たちのレジスタンスが毒ガスを奪ったことによって現在、このような惨状が引き起こされた。
『イレブンよ!さっさと死んだらどうなんだ?』
(イレブンじゃない!日本人だ!)
普段なら確実に言い返す彼女だが、さすがに今はその余裕はなかった。
『このままでは狩りにならないじゃないか』
先程から後ろにずっとサザーランドが張り付いていた。エナジーは尽きかけ、おまけに相手はエースパイロットである。
(どうする!?うって出る?)
いよいよ一かバチかの賭けに出ようとした瞬間

『西口だ!環状線の路線を利用して西口へ迎え!』
通信機から知らない男の声が聞こえてくる。
「あなたは誰?」
『誰でもいい。勝ちたければいうことに従え!』
カレンはこの声をどこかで聞いた気がしたが、一瞬だけ迷い、声の主に従うことにした。

戦場の風向きが確実に変わり始める。



258 :アックス:2011/01/25(火) 19:18:53 ID:3OE+Fvc9

(思ったより神経を使う…)
テロリストにKMFを与えたルルーシュは次の手を考えていた。
(なんだ?この布陣は…まるでなにかを追っているような…)
モニターに表示される敵の陣形に引っ掛かりをルルーシュは覚える。
(だが今テロリストが俺の指揮下に入った。これで条件がクリアした。なにがあろうとも問題はない。後は奴らの準備が整うのを待つだけ…)
そこに
『少しいいか?話しておきたいことがあるんだが…』
テロリストの一人が通信を入れてくる。
「お前たちは私の指示だけを聴けばいいと…」
『いや…実はさっき内のグループの一人がKMFが一機でブリタニアと戦っているのを見たって言っているんだ』
「なんだとッ?!」
そこでルルーシュはレーダーを確認する。そこでサザーランド4機がいきなりlostする。
(なっ!)
思わずうめき声をあげるがそれと同時に先程の疑問が氷解する。
(このKMFは追われているのか…これは利用出来るな…)
ルルーシュは通信機を手に取り、テロリストに通信を入れる。
「Pグループ!準備できしだいすぐこのKMFの救援にいけ!エナジー切れも予測される。エナジーフィラーを余分に持っていけ!」
『わかった』
それっきり、通信が切れる
(さあ、そろそろ終わりにしましょう。兄上)
「フッフッフッ、フッフッフッアハッアハッアハッアハッアハッ―――――ッ!!」
暗闇に包まれたサザーランドのコックピットの中で魔神の笑いが響きわたる。


「はぁっはぁっはぁっ!これで9機…」
厚い包囲網のなか、エナジーの切れかかる機体でライはすでに9機もの撃破していた。
だが限界がきた。
たった今、サザーランドののエナジーが完全に尽きた。
突然動きが鈍くなったサザーランドを見て、敵は止めを刺すのか、ゆっくりと銃口をこちらに向ける
(僕は…これで終わるのか…)
死を覚悟して、ライは目を閉じる

だがいつまで経っても衝撃がやって来ない。
おそるおそる目を開けると、
目の前のサザーランドが爆発し、自分を包囲していたサザーランドが全てなくなり、変わりに別のサザーランドが何機か現れた
『あんた、大丈夫か?』
目の前のサザーランドがオープンチャンネルで呼び掛けてくる。
「ああ。助かった。感謝する」
とりあえずライは礼を言っておく。
すると
『お前が先程のKMFを仕留めたヤツか?』
別の男声がチャンネルに入ってきた。
「ああ。そうだ」
『ならば私の指揮下に入れ。』
「なるほど。勝手動かれると面倒だと言うことか。だが指揮官としての能力はいかなるものかな?」
それが問題だった。いくら能力の高いヤツでも無能の下についたらたまったもんじゃない。
『それについては問題ない。私はクロヴィスより強い。』
「大した自信だな。だがいいだろう。貴様の指揮に入ろう。」
『ではお前の認識番号はK1だ。お前のエナジー残量はどれぐらいだ?』
「悪いが完全に0だ」
『ならばP1、お前が補給してやれ。それが終わったら連絡を入れろ』
そう言うと男は通信を切った。




259 :アックス:2011/01/25(火) 19:20:17 ID:3OE+Fvc9

『K1、そのまま600m前進し敵戦車部隊をRグループとともに撃破後、200m後方のPグループが待機している地点まで後退しろ。敵KMFが3機釣れるはずだ。』
「わかった」
ライが男の指揮に入ってから20分が経過し、すでに敵部隊の2割〜3割を撃破した。戦局はすでにブリタニアの一方的な虐殺ではなくなった。
指示を出していた男は奪ったサザーランドのIFFコードが同じだということを利用して、ブリタニア軍を混乱の渦に叩き込み、反対にテロリストの士気を上げっていった。
(なるほど。たしかに戦略家としては優秀だが、これでは完全にゲームだな)
ライはマシンガンを敵サザーランドに叩き込みながらそんなことを考える。すでにこの声の主の判断基準がチェスだということをライは理解した。理解したしたのはいいが、
(この男は恐らく経験が足りないのだろう。いくら駒の扱いがうまくても所詮チェスに基づいたもの。兵士を完全に駒だと考えている…だが人と人の戦いで最終的にモノをいうのはその者の特徴を理解して利用するということだというのに…)
ライは少々もったいないと思った。
(だが逆に言えば、経験さえ積めば、とんでもないものに化けるということか…)
『K1は直ちにPグループと合流し、中心地に集結しろ』
「すぐいく」
(敵部隊に止めを刺すつもりか…)
ライは言われた通りに指定された地点に急いだ。
どちらにしろ、この戦いもすぐ終わるだろう。




誰もがそう思った。



「殿下ッ!わが軍のKMF及び戦車部隊の損害がすでに7割を越えています!このままでは!」
「殿下ッ!」
G1ベースの中は深刻な空気に包まれていた。
先程までテロリストのはKMF1機と小銃火器が少々でこちら側が圧倒的だった筈なのに、いつのまにか同等の戦力になり、こちらが圧されてしまった。
そうこうしている内に、KMF部隊が全滅だという報告が入ってくる。
散々迷い、クロヴィスは決断する。
「あまり兄上に借りを作りたくないが…特派をだせ」
するとモニターに特派の研究主任が映し出される。
『殿下〜ぁ。どうしました?』
呑気そうにモニターの向こうの男が聞いてきた。
「ロイド!お前たちの作っているヤツはだせるな?」
『は〜いぃ!いつでも出せますよぉ〜。フュフュフィヒィヒィ―――』
いつも変な調子のロイドに苦笑を浮かべながらクロヴィスは続けた。
「では、お前たちの作っている『オモチャ』に期待をしているぞ」
するとロイドは目を細める。
『殿下〜ぁ。『ランスロット』とお呼びください』






そして、白き騎士が覚醒する―――

260 :アックス:2011/01/25(火) 19:21:08 ID:3OE+Fvc9
第二話前編を投下しました
後編も近日中に投下しますのでお待ちください
では

261 :創る名無しに見る名無し:2011/01/25(火) 21:26:05 ID:YersEp5X
スパロボ効果か、地道に宣伝してきた結果か、
投稿が増えて嬉しい限りだ

262 :創る名無しに見る名無し:2011/01/25(火) 22:05:32 ID:3OE+Fvc9
>>261
どちらかといえば3期だろ

263 :創る名無しに見る名無し:2011/01/25(火) 22:17:19 ID:YersEp5X
三期なんて大分前HPに画像一枚貼っただけで続報殆どないけどな
完全に蛇足っぽいし、そんなものより主人公ライでアナザーストーリーを(ry

264 :創る名無しに見る名無し:2011/01/25(火) 22:25:03 ID:pKoeHmRT
またオリキャラ主人公厨の本編叩きかよ
アキトが羨ましいのはわかったからいちいち僻んで叩くのは止めとけ

265 :創る名無しに見る名無し:2011/01/25(火) 22:56:43 ID:doYvkrH/
まあ上のは言いすぎというか礼儀なってないけど、いちいち他メディア展開の作品叩くのは止めとけ。
批評すんのは良いけど、それは別の場所でやればいいし、ロスカラも本編も好きだって人だっているだろ。
自分が他はどうでもいいからって、それ前提で話すんのはどうかと思うよ。

266 :アックス:2011/01/28(金) 19:04:16 ID:fZJ4o5l4
突然ですが2話後編を投下します
支援をyorosiku

267 :アックス:2011/01/28(金) 19:05:00 ID:fZJ4o5l4
守りたかったものがあった。そのために手を汚した。
だが、手に残ったの言いようのない喪失感と
第二次太平洋戦争の事実。
思い知らされたのは間違った方法で手に入れたものに価値はないのだという事。
罰がほしいと願って、そして撃たれた。
これでよかったのだ―――


コードギアスLOST COLORS replay 2話後編 覚醒の白き騎士


「ざ〜んねんでした〜ぁ。天国に行きそびれちゃったねぇ〜。枢木一等兵」
名前を呼ばれて目を開けると、目の前にブリタニア人の男女が立っていた。
「あれっ?ここは…いや、僕は撃たれたはずなんじゃ…」
「これがあなたを守ってくれたのよ。」
女性の方が時計を持って答えてくれた。
「正確に言えば跳弾を防いだだけなんだけどね」
男の方はふざけながら付け足す。
「あっあの!戦局はどうなりましたか?」
スザクは気になっていたことを聞く。
「テロリストにKMFを奪われ、こちらの部隊の損害は8割越え。毒ガスは拡散したとのうわさが立っているけど?」
「ルルーシュっていう男は確認されていますか?」
「ルルーシュ?そんな連絡は入っていませんけど…調べましょうか?」
「いえ…いいです…」
ルルーシュが少なくとも死亡者リストに入っていないことにスザクはほっとする。
「時に枢木スザク一等兵、KMF騎乗経験は?」
「イレブンは騎士になれませんよ」
「なれるとしたら?」
目の前の男が試すように聞いてくる
「えっ?」
スザクは何を言われたか判らなかった。
「おめでとう〜ぉ!世界でたった一騎の第7世代KMFが君を待ってるよぉ」
何かを訊こうとしたら、男に先に答えられてしまった。
「これに乗れば君の世界は変わる」
「望もうと望まずとも…」
スザクには女性士官の呟きが聞こえなかった。


268 :アックス:2011/01/28(金) 19:05:57 ID:fZJ4o5l4

『各機、このまま検問を突破しろ』
男から連絡が入った。
その指令に従いながらライは先程の光景をリフレインする。
(敵を一ヶ所に集中させて、地下道を利用して殲滅する…やるな)
男の手腕に感嘆を洩らしながらライはこれからのことを考える。
すでに敵KMF部隊は全滅し、戦力も7割撃破し、突破も容易となった。加えて、エナジーフィラーはすでに交換してあり、念のため予備に2パック持参してあるため活動時間を気にする必要もない。だとすれば―――
(これ以上彼等に付き合う必要もないな)
そのような結論にいたった。
(どうせこの戦いももうすぐ終わるし―――)
ライはサザーランドを左折させて戦線を離脱しょうとする。




「何!?」
まさに戦線を離脱しょうとした時にライはこちらに高速で接近してくるKMF1機を捕捉する。
(サザーランド?いやっ!資料にあった新型KMFかッ!)
捕捉したKMFが研究所から奪ったメモリーにあった新型だという事にライは驚く。
だがライの思考が高速で回るがそんなことはお構い無しに白いKMFは腕部のスラッシュハーケンを地面に撃ち込み空中に跳び上がった。
(ハーケンで飛んだ?!)
呆気に取られたがすぐさま迎撃行動に移る。アサルトライフルを空中に跳び上がり、まだ腕部ハーケンを巻き戻していない白いKMFに向けようとして、
白いKMFが腰部のスラッシュハーケンをサザーランドに向けて発射する。
(何!?ハーケンが4基!?)
すぐさま回避行動をとろうとするが間に合わず、左肩の装甲を削られる。
空中に跳躍するために射出した腕部のスラッシュハーケンが腕に納まると白いKMFはこちらに向けて再び放つ。
両方ともの回避は不可能だと判断すると、ライはサザーランドのトンファーを起動させる。
片方のハーケンをかすめるようにして機体をずらし回避すると同時に左のトンファーでもう片方のハーケンを叩き落とす。
(これで…なっ!しまった!)
ハーケンに集中していたために本体に注意が行かず、白いKMFが真上にいたことにライは気付かなかった。
(まずいッ!!)
すぐさまハーケンを白いKMFに向けて発射するが叩き落とされてしまう。
(この距離でハーケンを?!なんて反応速度…)
くり出される踵落としを後退して避け、続いてくるパンチも機体を右にずらしかわす。
さらに攻撃を繰り返そうとした白いKMFだったがハーケンを警戒してすぐさま距離をとる。
それを見たライは両脇のビルに向けてUN弾を撃ち込み倒壊させる。
無数の瓦礫が白いKMFに降り注ぐ。
だが白いKMFは降り注ぐ瓦礫の雨を瓦礫と瓦礫の間を縫って回避する。
「貴様は曲芸師かッ!」
白いKMFの異常な機動性能に思わず音をあげる。
土煙の中をつき抜け白いKMFが姿を顕す。
するとライはサザーランドの腰に装備されていた『物体』を白いKMFに向けて投げつけると同時にライフルを撃つ。
白いKMFは一瞬『物体』に気を取られたが囮と判断したのか、銃撃を回避しょうとする。
しかし、ライが投げた『物体』はケイオス爆雷だった。
白いKMFもようやくそのことに気付いたがすでにケイオス爆雷は展開されている。
いくら先程の反応速度をもってしてもこれはかわせない。
念のためさらにUN弾を何発か撃ち込む。
(やったな…)

269 :アックス:2011/01/28(金) 19:06:48 ID:fZJ4o5l4
ライは勝利を確信したが、突然殺気を感じ機体を右にそらす。
直後、土煙の中からスラッシュハーケンが飛来し、すでに半分削られていた左肩の装甲をかすめていく。
(まさかッ!!!)
ライの最悪の予感が的中し、土煙の中から白いKMFがあらわる。
(莫迦なッ!!あれだけの攻撃を凌ぎきっただと!?)
UN弾の直撃を受けても白いKMFは健在だった。しかし完全には無傷ではなかったらしく、左腕の銃弾を弾いた装置が微かにスパークしていた。
「完全には無傷とはいかなかったか…だが」
白いKMFが再びこちらを攻撃しょうとした時、ライはスラッシュハーケンを地面に撃ち込む。
今度は完全にフェイクだと判断したのか、白いKMFはそのまま突撃を行う。
だが、突然水蒸気爆発が地面から起こる。
そう。ここには大量の水道管とガス管が通っている。ライはテロリストからここの地図を提供してもらったときからいざという時のためにっとここに目をつけていた。
前方よりテロリストのサザーランドが3機来ている。
「足を引っ張られるのは癪だ…不服だが、一時撤退させてもらおう」
そういいながら、ライはその場を離れた。



「よし!」
背後より攻撃してきたサザーランドを3機撃破したスザクは先程のサザーランドのついて考えていた。
「あれだけの腕を持っていれば、内部から世界を変える事だってできるのに…」
スザクは先程のサザーランドのパイロットが並以上の反射神経と操縦技術を持っていたのにテロリストとして活動していることを悔やむ。だがパイロットの技術が高くとも、サザーランドとの機体性能の差がなんとかスザクに勝たせた。
「そうだった。まずテロリストを全滅させてルルーシュとあのこを助けないと…」
本来の任務を思いだし、スザクはランスロットを走らせた。


『特派のランスロット、敵KMFを11機撃破!』
「おおおぉ〜」
ブリッジで部下たちが歓声を挙げるのを聞いて、クロヴィスはほっと息を下ろす。
「これで兄上に借りが出来たな。」
「はい殿下。」
側にいたバトレーが相槌をうつ。
「一時、イレギュラーズを国外に派遣したのをさっきは後悔したが、まさか特派がこれほどの働きをするとは…今後特派の扱いもあげなくては…」
「はい殿下。」
ブリタニアに復讐の牙を剥ける魔神がここまでたどり着くまであとすこし…


270 :アックス:2011/01/28(金) 19:08:22 ID:fZJ4o5l4

「ねぇセシル君、さっきのサザーランドどう思う?」
「どうとは?」
セシルとロイドは特派のトレーラーにいた。二人の目の前には多数のモニターがあり、その内の一つには現在のランスロットのデータがリアルタイムで表示されている。しかし、今二人ともそちらを見ていない。二人が見ているのは先程のサザーランドとの戦闘だ。
「KMF研究所から送られてきたデータを見るならあのサザーランドは今、機動力が普通のサザーランドどころかグラスゴーよりちょっと上ぐらい。それなのにランスロットと戦闘してもほとんど負傷していない。これをどう思う?」
「実は先程、データを基に敵の行動を予測してみました。その結果が…」
「その結果が?」
口が詰まるセシルをみて、ロイドは口元をつり上げて聞いた。
「その結果、敵は最速時に毎秒12回前後の入力を行ったという結果になりました。もちろん誤差はありますが、それでも8回前後の入力を行っています。ですがこれではサザーランドの反応速度では間違いなくついていけない筈ですが…」
「読まれてるね。スザク君の動きが」
セシルの疑問にロイドは嬉しそうに答える。
「それって、つまり動きが単純だからということですか?でもラウンズならともかく、一介のテロリストにはできるとは…」
セシルは信じられないように聞いてくる。
「確かにスザク君はランスロットに初めて乗ってるから動きも単純かも知れない。だけどそれだけじゃない。現にそのスザク君は20分足らずで敵を9機…いや、今は11機かな。とにかくそれぐらいの数のサザーランドを処理している。なのに敵は逃げ切った。」
「ですがランスロットには従来では想像もできなかった装備を多数搭載しています。それをも予測するのはいくらなんでも無理過ぎませんか?」
それが出来るなら、優秀どころじゃない。化け物だ。
「うん。だからこの場合は敵が異常過ぎるんだろうね。だからスザク君は早急にランスロットに慣れるしかない。」
楽しいそうにいうロイドの横で、セシルはただスザクの無事を祈るしかなかった。



271 :アックス:2011/01/28(金) 19:09:51 ID:fZJ4o5l4

「見つけた!あれが最後の…!」
スザクは先程逃がしたサザーランドをついに見つけた。すでに他のサザーランドは倒してある。
向こうもこちらに気付いたようで、左肩の装甲のないサザーランドは先程とは違い、とくに焦った様子もなく、こちらを迎え討つ。
「これで!」
スザクは確実に決められる距離まで詰め、両腰のハーケンを発射する。恐らく相手はこれをかわす。スザクはそう予測した。
だが現実はスザクの予想を斜め上にいく。
相手は手にしたライフルで高速に動くブーストされたハーケンを撃ち落としたのだ。まぐれではない。明らかに狙い撃ったのだ。
それでもスザクは怯まない。使えなくなったハーケンをパージし、腕部のハーケンをメザーモードで待機。即座に距離を詰めて、格闘戦に持ち込もうとする。
それを察したのか、相手はサザーランドを後退させる。
だが圧倒的に機体性能差がそれを許さない。すぐに追い付く。
放たれるスザクの拳を相手はトンファー起動させて受けながし、続いて繰り出される回し蹴りも姿勢を低くしてかわす。
分かっていたことだが、相手のあまりの操縦技術にスザクは舌を巻く。
ランスロットが拳や蹴りを繰り出す度に、サザーランドの装甲に傷がつくが、どれも外装についた傷で、いまだに戦闘に影響するダメージを与えていない。
しかし、ついにサザーランドが対処仕切れなくなり、スザクはハーケンを手刀のようにして腕を振り下ろす。
何かを切り裂いた手応えがスザクにはあった。
だがそれがサザーランドの本体でもなければ腕でもなく、ライフルであったことに気付いた時、
一閃
ランスロットの右側のファクトスフィアが切り裂かれる。
慌てて距離をとると、相手のサザーランドの手には赤く変色した剣が握られていた。
「あれはMVS?」
『おめでとう〜。あれはMVSであってるよ。』
ランスロットのカメラでサザーランドのMVSを見たのか、ロイドが通信を入れてきた。
「でもなんで敵手に…」
『以前ね、クロヴィス殿下にねたまには研究データを公開したらどうだって言われてね、仕方なく公開したんだけど。まさか先に完成されるとはね〜』
何故か嬉しそうに話すロイドにスザクは戸惑う。
『注意してねスザク君。KMF研究所が公開したデータによると、あれは稼働時間に限界があるものの、切味はこちらのものと同じぐらいで、さすがのランスロットの装甲でももたないわ。気を付けてね』
セシルもスザクの身を案じて注意を促す。
「…はい。」
スザクはランスロットのレバーを握り絞め、機体を前進させた。

272 :アックス:2011/01/28(金) 19:10:57 ID:fZJ4o5l4
「なっなぜ誰もいなくなってるのだ?!バトレー…バトレー!」
突然部下がブリッジから退出したことにクロヴィスは驚きを隠せずにいた。
目の前の男が銃つきつけてくる。
「まっまて!きっ貴様は何が欲しい?金ならくれてやるぞ!」
「ではまず―――」
目の前の男の声をどこかで聞いたような気がしたがクロヴィスはすぐに男の指示に従った。




スザクはランスロットの片方のハーケンをサザーランドに向けて射出する。これに対してサザーランドは同じようにハーケンを射出してこれを相殺する。
スザクは焦らない。対処されるのは予測済み。倒壊寸前のビルを足場にサザーランドに急接近。手刀を振り下ろす。サザーランドは後退してこれをかわすと予想する。
しかしサザーランドは後退するどころかMVSを構え、鍔ぜりあい。
ならばっと目の前のサザーランドにもう片方手刀を振り下ろそうとする。これに対してサザーランドは振り下ろしの動作の反動を利用して距離をとる。
だが運悪く、サザーランドの後ろは突然瓦礫が落ちて行き止まりになってしまう。
「これで決める!」
スザクは両腕のハーケンを時間差で射出する。必殺とも呼べる攻撃。サザーランドにはかわせない。しかし―――
「バカなッ!」
スザクは信じられなかった。
サザーランドは先程のランスロットのようにビルを足場に『飛んだ』。
ランスロットならともかく、グロースターにもできない機動をグラスゴーと同等の機動性能しかもたない目の前のサザーランドがやってのけたのだ。
さすがのスザクでも一瞬怯む。その隙にサザーランドがランスロットに飛び蹴りを食らわす。
回避が間に合わないと判断したスザクはとっさに両腕を交差させて防ぐ。5t近い重量の鉄の塊同士が衝突する。
突き飛ばされたランスロットの中でスザクはサザーランドが何かを投げるのを見る。
思い起こされるのは先程のケイオス爆雷。
「また同じ手を!」
スザクはハーケンを射出して『それ』に命中させる。だが―――
それはケイオス爆雷などではなく、ライが予備として持っていたエナジーフィラーだった。
ドンッ!
「ぐッ!視界が…ッ!」
爆発するエナジーフィラーが出す煙が視界を埋め尽す。
「このままではまた逃げられ―ッ!」
何かを感じとり、スザクはランスロットを後退させる。
煙の向こうからMVSを構えたサザーランドが突進してくる。
突然の後退が功を期したのか、ランスロットとサザーランドの間に距離があった。そして、ほぼゼロ距離でスザクは拳を放ち、
「すり抜けた!?」
スザクにもわかる。現実的にはそんな事は起きていない。しかし敵はギリギリのところで姿勢を低くしたのだ。それがあまりにも速すぎたのでそう見えただけ。
だがそんな隙をついて敵はランスロットの右腕を切り落とす。
「だが、これで!」
目の前のサザーランドの腰に残りの左腕をつきつける。同時にサザーランドもMVSをランスロットの右脇につきつける。
そこから動こうてして、その時―――


273 :アックス:2011/01/28(金) 19:12:39 ID:fZJ4o5l4
『全軍に告ぐ!…』
「えっ?」
ゲット―にクロヴィスの声が響く。
『直ちに停戦せよ!』
「停戦…?」
まったく違うところでテロリストの紅月カレンが同じようにつぶやく。
『エリア11総督にして第3皇子、クロヴィス・ラ・ブリタニアの名の下において命じる。全軍直ちに停戦せよ!』
ランスロットとサザーランドは時間が止まったように一歩も動かない。クロヴィスの声だけが夕焼けに紅く染まった空の下に響いてゆく
『建造物に対する破壊活動を止めよ。負傷者はブリタニア人、イレブンに限らず救助せよ。繰り返す。クロヴィス・ラ・ブリタニアの名の下において命じる。直ちに停戦せよ!これ以上の戦闘は許可しない!』

停戦命令が出されてからしばらく両機は動かなかったが、スザクが手を下ろした。それを見てサザーランドも剣を鞘に戻して、どこかへ去っていった。
紅い空は暗く染まり始める…



「言われた通りに停戦命令を出したよ。」
いまだにブリッジにいるクロヴィスは目の前の男に話かける。
「さて、次は何をする?何でもしょう。歌か?ダンスか?それともチェスでもしょうか?」
「チェスですか…懐かしいですね。昔よくアリエルの離宮で指しましたよね。もっともいつも俺の勝ちでしたが…」
「なに?」
目の前の男が訳のわからない事をいい始める。クロヴィスがその疑問を口にしょうとした時、目の前の男がヘルメットを脱いだ。その下に現れたのは
「お久しぶりですね、兄上」
「ルルーシュ…!」
見間違えるはずもない。8年前に死んだと思われる実の兄弟である。
「よかったよルルーシュ。生きていたのか」
「そうです兄上。」
「そっそうだルルーシュ。私といっしょに本国へ帰ろう…」
「また政治の道具にする積もりか」
怒りを滲ませながらルルーシュは銃をクロヴィスにつきつける。
「答えろ!母さんを殺したのは誰だ?」
「しっ知らない…!」
「ッ…では答えろ。『母さんを殺したのは誰だ!?』」
その瞬間、クロヴィスの目に不死鳥が飛込む。
「…わからない」
「なにッ!…では誰が知ってる?」
ギアスを使ったのに答えが出なかった事に苛立ち、ルルーシュは質問を変えてゆく。
「シュナイゼルとコーネリアが知ってる」
「そうか…もういい」
そう言って、ルルーシュはギアスを切った。
「私はなっなにも知らない!信じてくれ!」
ギアスの切れたクロヴィスが弁解する。
「わかった」
「しっ信じてくれたんだねルルーシュ」
「ええ」
ルルーシュは一旦銃をしまう。それを見てクロヴィスはほっと息をつく。しかし―――
「だが殺した。」
「えっ?」
ルルーシュは再び銃をクロヴィスにつきつける。
「多くの罪のないイレブンたちを」
「やっやめろ!腹違いとはいえ実の兄だぞ!」
クロヴィスは必死に命ごいをするが

パンッ―――

274 :アックス:2011/01/28(金) 19:14:08 ID:fZJ4o5l4

戦闘が終わってからもう6時間ほど経過した。
とりあえずサザーランドをまた誰かに見られないような場所に隠して、ライは外を散策していた。もうすでにブリタニア軍の姿はなく、多くのイレブンたちもすでに眠りについていた。
しばらく歩いていると、ライは緑色の髪をした少女を見つけた。だがもっともライの気を引いたのは彼女が着ていた拘束服だった。あれはライがいた研究所にあったものだ。
「おい、お前…!」
気付いた時には声をかけていた。少女は始め警戒の色を浮かべていたが、そのうちこちらを見定めるような目線に変わった。
「…お前、王の力を持っているのか?」
「王の力…?」
聞き返そうとしたが、一瞬頭に痛みが走った。
「あっ!待って…!」
少女はこちらに背を向け、
「私はC.C。また会うだろう…」
行ってしまった。




とりあえずC.Cの言葉が気になって、ライは気付いたら租界に入っていた。すでに日にちが変わって昼になっていた。一晩中ライはC.Cを探していた。もうあきらめよと思った時、視界に昨日会ったC.Cが飛込んでくる。あちらもこっちに気付いたらしく、突然走り出した。
どれだけ走ったのか、いつの間にかライは廃ビルの中にいた。C.Cを追ってきたが、どうやら見失ったみたいだ。
不意に背後に気配を感じ、ライは振り向く。
「ほぉ、気配を読むのがうまいな。王よ」
C.Cがそこに立っていた。
「C.Cと言ったか。なんで僕の事を王と呼ぶ?」
「なぜかと言われても、お前は王の力ーギアスを持っているだろ?」
「ギアス?」
ライはその単語を聞いた瞬間、何かわかったような気がしたが、それも原因不明の頭痛によって中断された。
気を失いそうな痛みに耐えるライを見てC.Cは笑うのをやめ、真面目な顔つきになる。
「…そうか。記憶がないんだったな」
「ぐっ…なぜそれを…」
しかしC.Cはライの疑問に答えようとはせず、ライの頭を掴む。瞬間―

現世の理はあてはまらないパズルのピース。完成しないパズルの矛盾。
その矛盾を解消するために合わせ鏡の常世が解読不能の原理で持って失われた理想郷を構築する。
天は上に無く地は下に無い。海はダイヤモンドより硬く、星々はどんな闇よりなお昏い。
正と否は入れ替わり混じり合う。誰よりも尊い誰かが涙を流し、生まれた混沌だけが静かに浸透していく無限宇宙―――

そんな世界の中でただC.Cの声だけが響いてゆく。
『お前は人とは異なる理の中で生きている。異なる摂理、異なる時間、異なる命。
王の力はお前を孤独にする。それを忘れるな―――』


275 :創る名無しに見る名無し:2011/01/28(金) 20:01:10 ID:CA/E4Bzr
支援

276 :アックス ki:2011/01/28(金) 20:02:36 ID:fZJ4o5l4

もうどれだけの時間が経ったのかライにはわからない。
ただ気付いたら見しらぬ施設の 中にいた。
「とりあえずどこかに行かなきゃ…」
そう思ったライだが、体から力がぬけ、地面に倒れこむ。
「ごめんね〜急な仕事入れちゃって。でも前にサボったからこれでチャラね」
「ですから、あれは不可抗力だと何度いえば…」
話し声が聞こえる。離れなくてはと思うのに思うように体が動かない。
「不審者…という感じではなさそうだが、生徒じゃないな。どうします、会長?」
「とりあえずルルーシュが保健室に運んで。ほらほら、ルルーシュ。ガーッツ!」
ライはなんとかしょうとしたがあらがいようもなく、意識が闇に落ちた―――



2話完

277 :アックス ki:2011/01/28(金) 20:03:23 ID:fZJ4o5l4
とりあえず規制を食らいました はい
次回からもっとがんばらなきゃですね・・・


278 :創る名無しに見る名無し:2011/01/29(土) 01:58:12 ID:5xwsQMOQ
>機動力が普通のサザーランドどころかグラスゴーよりちょっと上ぐらい。

たしか、サザーランドはグラスゴーよりも上の性能を持っていたはずだから、この「グラスゴー」は「グロースター」の間違いですか?


279 :創る名無しに見る名無し:2011/01/29(土) 01:59:30 ID:5xwsQMOQ
言い忘れました。
アックス卿、投稿乙でした。
次回作期待しています。

280 :創る名無しに見る名無し:2011/01/29(土) 02:46:50 ID:4rOCv+g4
>>277
アックス卿乙です!
今後も楽しみに待ってます。

>>278
通常サザーランド>ライサザーランド>グラスゴー
普通のサザーランドより性能低いのにってことなんで
表現上間違いではないかと

281 :創る名無しに見る名無し:2011/01/29(土) 05:40:06 ID:u1EpDWgF
しばらく来ないうちに大量投下皆さん乙でした
本編沿いシリアス多いみたいだな…

ゆっくり読むでー

282 :創る名無しに見る名無し:2011/01/29(土) 08:29:12 ID:L6qdghFI
アックス卿乙です。
戦闘描写も迫力があっておもしろかったです。

283 :創る名無しに見る名無し:2011/01/31(月) 19:13:17 ID:YBdQSKFo
アックス卿乙です。
なんか読んだことあるなぁと、思っていたらありました。
もの凄くそっくりです。

http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=etc&all=2969&n=2#kiji

参考にしたんでしょうか?
道の大筋が似すぎているので疑問に思いました。

勘違いだったらごめんなさい><


284 :創る名無しに見る名無し:2011/01/31(月) 20:48:55 ID:y6eX2kK/
随分と書き上げるの早いなと思ってたら単なるパクりか
道理で端々に違和感あると思った

285 :創る名無しに見る名無し:2011/02/01(火) 07:49:52 ID:vX8bHFZj
>>284
設定が似ているからってパクリは失礼だろう。
ロスカラのSSは結構な数あるんだから、設定が似た作品があっても不思議じゃないだろう。

286 :創る名無しに見る名無し:2011/02/01(火) 08:40:57 ID:veddakeE
このレベルまで来ると俺にもパクリに見えるけどな
俺自身はこの作品にはあんまり興味が無いからどうでもいいが、
パクろうがそうでなかろうが読者にそう思わせる時点で作品としては失敗だろう

287 :創る名無しに見る名無し:2011/02/01(火) 11:18:53 ID:NRtvG7L3
俺は好きだ

288 :創る名無しに見る名無し:2011/02/01(火) 13:10:25 ID:eSK1H1j/
>>283
ちょっと似すぎてるね・・・

289 :創る名無しに見る名無し:2011/02/01(火) 14:49:08 ID:etPRJSyn
似てても完結まで黙って支援だろ



290 :創る名無しに見る名無し:2011/02/01(火) 19:18:39 ID:3CHsERMX
今後の氏の動向に注目

291 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 07:35:49 ID:rffZynKa
最初は似てても展開が違ってるから、俺は続きwktkなんだが……

292 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 08:22:45 ID:iyAS2LCc
パクリ作品を支援したくはないな

293 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 11:50:38 ID:wBPh4jXe
二次の場合、ある程度設定とか話の運び方が似てくるのは仕方ないところはあるんだけど、
特に冒頭の部分は偶然にしちゃ似すぎてる気がするなあ。
同じアイデアで書き始めても、ここまで似てくるってのは逆に難しいよね。
途中からはそれなりに変化してきてるけどさ。

294 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 11:58:21 ID:a27aZJ9x
展開違ってるならどうでもいい

295 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 16:06:24 ID:zjTYWRJh
並べて書いて、変えられるところは改変したんだろうなと思う程度には似てるな。
ネットで見つかるものはみんなバラして好きに使っていい
フリー素材だとでも思ってるんだろうか。

あちらはシンジュク事変からそのまま騎士団入り、こっちは学園入りか。
この先展開が異なってきたとしても
新たに寄生先見つけて再構築してるのかと勘繰ることになりそう

296 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 16:43:08 ID:3pQpOu/H
もうパクリとか言いあうのは止めにしない?設定が似た作品があればパクリの疑惑をかけられるなら誰も投下したくなくなるだろう。気に入らなけばスルーすればいい。わざわざスレにパクリとか寄生とか書き込んで投下しにくくするのはもう止めよう。

297 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 16:56:48 ID:rffZynKa
とにかく完結してくれるなら支援を続ける

大事なのは結末だとおもうんだ

298 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 17:04:25 ID:B9YsX0Pb
なんか「支援」について勘違いしている人間がいる予感

299 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 17:19:14 ID:7kIZa2Lb
たかだか投稿規制がかからないためだけの支援作業を
さも大事なことのように言われてもなぁ…
あと一旦パクリ疑惑が出るやすぐに確定と思い込んだり、
頭悪いのが数人棲息してる感じだな。

300 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 17:40:10 ID:7REgQASV
俺はパクリよりその糾弾より「たかが支援」と言い捨てる奴の方がよっぽど不愉快だがな
まあ読者やスレ住人を頭悪いと見下してるような奴だし人間性もタカが知れてるが
つーかパクリ疑惑が出たから即確定と思いこんでるわけじゃなく
そもそもパクリと騒がれるような時点でどうなんだ、という単なる感想だろう
今までも既存の作品と似たような設定の作品は数あったが別に何も言われなかった
それと今回の作品との違いだろ、ぶっちゃけ今回のはわかる奴にはわかるレベル
まあこの作品騒ぎのせいで以後投下しづらくなるのが一番良くない展開だから
対処法としてはスルーが最善だと思ってたが…読み手叩きは流石に黙ってられんかったわ

301 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 17:57:00 ID:47FBKUrl
多分297とか289あたりは多分「応援」くらいの意味で「支援」を使ってるよな。
このスレで言う「支援」は基本的に連投規制避けのための「支援レス」のことで、
たまたまその場に居合わせなきゃできないし
支援がなくても時間かければ最終的には一人で投下はできる。

302 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 18:07:12 ID:9OhKO9L3
…投稿サイトなら読者から糾弾されて追い出されるレベルだと思うんだが

303 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 22:49:09 ID:I/a9eu4n
似ている部分があって盗作に見えなくもない、くらいの段階で?

304 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 22:51:26 ID:iyAS2LCc
盗作に見えなくもない、とか言われる時点で
書き手としては筆折りたくなるレベルの恥だけどな
盗作だろうがそうでなかろうが

305 :創る名無しに見る名無し:2011/02/02(水) 23:19:19 ID:LBbsPiUY
面白ければなんでもいい。以上!

306 :創る名無しに見る名無し:2011/02/03(木) 00:30:34 ID:ojIipFsR
どれだけ面白くても人の作品剽窃したものはいらないよ。

307 :創る名無しに見る名無し:2011/02/03(木) 00:59:04 ID:5dN2Znjs
ドライに言えば、大本の作者さんが文句言わなければ良いんだろうけどね。
ここは個人が管理しているサイトではないから、投下するのは自由でもある。
ただ、アックスさんは二次創作作品にも著作権は発生してるんだってことだけは
覚えておいた方がいいよ。
アマチュアといっても物書く人間のけじめとしてもね。
申し訳ないけど、このレベルの類似を偶然だって片付けられないな、個人的には。

308 :創る名無しに見る名無し:2011/02/03(木) 03:14:21 ID:ZqgbRwDe
そして更に投下が減りスレが過疎ると・・・。

309 :創る名無しに見る名無し:2011/02/03(木) 08:03:27 ID:GX5Kp+Ly
あー盗作を投下したのはそれが目的だったのかもな
こうやって読者が揉めるのは当たり前だし
盗作してない他の人は無関係なんだし、普通に投下してもらいたいもんだが

310 :創る名無しに見る名無し:2011/02/03(木) 13:04:25 ID:7ZB2iFW1
出口探してMVS試験機見つける件なんかほぼグラスゴーをサザーランドに挿げ替えただけだな

311 :創る名無しに見る名無し:2011/02/03(木) 18:47:02 ID:5igU/xf8
ここでまさかの
「そのサイトの作品も私が書きました。別ルートのSS書きたくて・・・」
とかだったら、吹く。

312 :アックス:2011/02/03(木) 19:43:38 ID:aYZiYWuG
・・・とりあえず3話前編を投下します

313 :アックス:2011/02/03(木) 19:44:30 ID:aYZiYWuG
夢を見た
悲しい夢だった。否。その夢自体が悲しいのではない。むしろ他人が見たら美しいと感嘆を洩らすだろう。そうではなく、その夢を見ている自分が悲しいっと感じているのだ。
風景はきちんと認識できる。花の香り、太陽の眩い陽射し、飛び回る蝶、あたりに生えている草々…しかし
『ライ―――』
『お兄様―――』
自分の名を呼ぶ二人の顔がよく見えない。
まるでもう二度逢えない人達を見ているような…
たぶん自分は目覚めたら夢のことなど忘れてしまうだろう。夢と認識してしまったから。
そして『彼』の見ていた世界は崩れはじめる。それと同時に『彼』の胸の中にいいようのない感情で満たされはじめる。
泣きたい。
それも大声で。誰かに少しでもいいから理解して貰いたい。
『ライ様ならば大丈夫です。信じてますから―――』
夢から覚める最後の瞬間、そんな声を聴いた気がした。
『だってあなたは―――』




「会長〜、この子の正体がわかったんですか?」
死んだように眠る青年を見ながらシャーリーはミレイに質問した。
「それがねぇ〜失踪届が出ている訳ではないみたいだし…」
「それじゃ旅人の行き倒れですか?」
カレンが会話に加わる。現在、三人がいる部屋はクラブハウスのあき部屋で、そこにミレイとルルーシュが昨日運んできた青年が寝かされていた。
「そういう訳でもないみたい。ていうか財布ひとつすら持っていなかったのよ。旅人な訳ないじゃん」
そうなのだ。この青年は運ばれた時、財布や腕時計とかそういったものをまったく所持していなかったのである。だからこそ身元が特定出来ていない訳である。
「もう〜なんかつまんないなぁ。このままたまった書類をすっぽかしてここに隠れようかな〜」
「会長?サボる気ですか?」
逃げようとするミレイにカレンは釘をさす。
「だ〜って、ルルーシュとリウ″ァルはサボるし、ニーナはなんかのオフ会に行ってていないし。私達だけでやるなんてずるいじゃん」
ミレイはすねたように言う。
「でも会長はこの子をこれからどうするつもりなんですか?」
いつものパターンになることを予想して、カレンはとりあえず話しを進めることにした。
「とりあえずしばらくはウチで預かるけど、まずこの子が目を覚まさなきゃ話しが進まないのよね〜」
打つ手なしですかっとカレンが言おうとした時、眠っていた青年がうめき声をあげる。そして―――

314 :アックス:2011/02/03(木) 19:45:16 ID:aYZiYWuG
夢を見た
悲しい夢だった。否。その夢自体が悲しいのではない。むしろ他人が見たら美しいと感嘆を洩らすだろう。そうではなく、その夢を見ている自分が悲しいっと感じているのだ。
風景はきちんと認識できる。花の香り、太陽の眩い陽射し、飛び回る蝶、あたりに生えている草々…しかし
『ライ―――』
『お兄様―――』
自分の名を呼ぶ二人の顔がよく見えない。
まるでもう二度逢えない人達を見ているような…
たぶん自分は目覚めたら夢のことなど忘れてしまうだろう。夢と認識してしまったから。
そして『彼』の見ていた世界は崩れはじめる。それと同時に『彼』の胸の中にいいようのない感情で満たされはじめる。
泣きたい。
それも大声で。誰かに少しでもいいから理解して貰いたい。
『ライ様ならば大丈夫です。信じてますから―――』
夢から覚める最後の瞬間、そんな声を聴いた気がした。
『だってあなたは―――』




「会長〜、この子の正体がわかったんですか?」
死んだように眠る青年を見ながらシャーリーはミレイに質問した。
「それがねぇ〜失踪届が出ている訳ではないみたいだし…」
「それじゃ旅人の行き倒れですか?」
カレンが会話に加わる。現在、三人がいる部屋はクラブハウスのあき部屋で、そこにミレイとルルーシュが昨日運んできた青年が寝かされていた。
「そういう訳でもないみたい。ていうか財布ひとつすら持っていなかったのよ。旅人な訳ないじゃん」
そうなのだ。この青年は運ばれた時、財布や腕時計とかそういったものをまったく所持していなかったのである。だからこそ身元が特定出来ていない訳である。
「もう〜なんかつまんないなぁ。このままたまった書類をすっぽかしてここに隠れようかな〜」
「会長?サボる気ですか?」
逃げようとするミレイにカレンは釘をさす。
「だ〜って、ルルーシュとリウ″ァルはサボるし、ニーナはなんかのオフ会に行ってていないし。私達だけでやるなんてずるいじゃん」
ミレイはすねたように言う。
「でも会長はこの子をこれからどうするつもりなんですか?」
いつものパターンになることを予想して、カレンはとりあえず話しを進めることにした。
「とりあえずしばらくはウチで預かるけど、まずこの子が目を覚まさなきゃ話しが進まないのよね〜」
打つ手なしですかっとカレンが言おうとした時、眠っていた青年がうめき声をあげる。そして―――

315 :アックス:2011/02/03(木) 19:46:17 ID:aYZiYWuG
夢を見た。
いやな夢だった。
思い出される血の記憶。悲鳴。辺り一面に転がる『同じ顔』をした人たちの死体。そして―――

『どうして…こうなったのかな…』

ただ、自分に弱々しく語りかけてくる少女の声だけがリフレインされてゆく―――




「ッ!」
気付くと背中が汗でびっしょりになっていた。
「居眠りとはいい度胸だな。まったく、たるんでるな。これからキョウトとの会談だというのに」
目の前の男が相変わらずの毒舌を繰り出してくる。
「A.Aか…忌々しい」
「よく言う」
目の前の男が誰なのかを認識して舌打ちをする。
「後少しでキョウトの敷地に入る。準備は出来ているな?」
「無論だ。相手は桐原だからな」
これから会わなくてはならない男の顔を思い浮かべ、再び舌打ちする。そうしている内に車が止まった。
「お二方、到着いたしました。どうぞこちらへ」
言われた通りにA.Aとともに車から降りる。
「ところでさっきお前はどんな夢を見たんだ?」
エレベーターに乗り込み、A.Aが聞いてくる。
「なぜそんなことを聞く?」
「お前が相当うなされていたからだ。」
「ふん。一応心配してくれるのだな」
「これから桐原に会うのだ。引きずられて調子が出ないじゃあ済まされない。」
「…」
「…」
エレベーターのなかに静粛が訪れる。
「…8年前だ。」
そろそろ着くという時に答えた。
「8年前の悪夢だよ。」
「あれか…」
8年前のことを思いだし、A.Aは顔をしかめる。
「お前やっぱり今回降りた方がよくないか?」
「どうしたA.A」
「正直あれを今のお前に交渉が出来るとは思えない。降りた方が―――」
「問題ない」
「だが―――」
「何度も言わせるな」
A.Aの目をしっかり見る。
「確かに俺はまだ引きずっている。だがな、もう決めたのだよ。こんなところでとまらないって。だから俺は引かない」
A.Aはしばしこちらを見た。
「なるほど。問題はないようだな。心配して損した」
「当たり前だ。俺を誰だと思っている」
エレベーターが止まり、扉の隙間から光りが洩れる。
「さあ行くぞA.A。もう二度止まりたくないからな」
足を踏み出す。そして―――


「遠くはるばるからご苦労であった。ようこそキョウトへ―――ライ殿」

全てを狂わすジョーカーが動き出す―――

316 :アックス:2011/02/03(木) 19:46:58 ID:aYZiYWuG
前編投下終わりました
以下はまたいずれかに

317 :創る名無しに見る名無し:2011/02/03(木) 20:41:46 ID:nsUeFnF2
どーすんだこれ。

318 :創る名無しに見る名無し:2011/02/03(木) 21:11:07 ID:ZJJp0vE8
とりあえず、話がつながっていないように見える。
ダブリもあるし、コピペ抜け?にしても???
わけがわからない

319 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 00:39:44 ID:r6gIPr/U
投下の前にすることがあると思うんだけどな、切実に。
黙ってれば忘れてもらえる類のことじゃないよ。
すべきことを先に済ませた方がいい。

で、中身の質についてはさておき、投下が小分けすぎると思うよ。
どこで投下していくかは作者の自由ではあるんだけど、
後編が出来てからでも遅くはなかったんじゃないかね。
まあ現状は投下がどうこう以前だと思うんだけどさ。

320 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 01:19:08 ID:ESKCYK3a
黙っていても逆に疑いが強まるからな
既に盗作と断言している人も何人かいるわけだし
この問題に対するコメントは早めにきちんと言っておくべきだと思うよ

321 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 01:39:01 ID:JVntRfUl
これまでの分は、もう保管もされてるんだな。

322 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 04:46:56 ID:PloIeC6q
つまり、アックスさんに、何を君たちは求めてるの?謝罪?

とりあえず、>>283は、何かコメントしてください。
こうなると、分かってて黙ってた人だっていたはずです。

323 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 04:49:49 ID:PloIeC6q
アックスさんも、否定するなりした方がいいんじゃないですか?
無駄ではないはずですよ。

324 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 05:52:07 ID:IrXovcKo
ぶっちゃけ、どれだけ文章が稚拙で内容がありきたりだったり
作品そのものを賞賛できないときでも
書き手に尊敬と労いの気持ちは持つし乙も言う。
だけど盗作はナシだ。侮蔑されて然るべきだと思う。
正直どの面さげてとしか思わないわ

謝罪もなにもいらないから二度と現れるなよ
やりとりであと引く方が面倒だ

325 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 10:03:00 ID:95tQ8VrF
盗作疑惑でてるのに何も答えず投下してまともに感想もらえるとでも思ってるの?
言いがかりレベルだったらそれで通るかも知れないけど、元となったかも知れない
SSまで公開されてるんだから何かしらの発言しないとどうにもならないと思うけど。

326 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 10:32:04 ID:r6gIPr/U
>>322
事情説明。
まともな説明が返ってきて、それが妥当なものなら納得するよ。
やましいところがあるなら、俺たちよりも元の作者さんに謝って欲しいな。
というか、なんで>>283を糾弾するの?
スレのためなら盗作疑惑(それも可能性が非常に高い)を無視しろということ?
そりゃもう創作スレとして本末転倒というか、末期症状だよ。
作品を発表したり読んだりするためにスレがあるんだよ、逆じゃない。
スレが存続するためなら盗作上等、荒れないためなら無視推奨というなら、
もうこのスレには創作スレとしての存在価値がないってことになる。
まだそこまで落ちてないだろ、このスレは。

327 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 11:33:16 ID:cj4KnuzE
>>326
322はなろう民だろ
何言っても無駄だぞ

328 :ライ×C万歳:2011/02/04(金) 11:49:20 ID:f60ha5LY
えっと…とても大変な雰囲気の中久しぶりにお邪魔します。
皆さん、僕を覚えていますでしょうか?ちなみに僕は自分のPMの跡にトリップがあったかどうかも忘れてしまいました(泣)
しばらく別の場所でSS書いていたのですがロボット魂のクラブと青月下を見ていたら懐かしくなり、久々にロスカラSSを書きました。
文章力は大してあの時と変わりませんが投下よろしいでしょうか?
内容はライ×C.C.のカプで私が以前書いた「魔女の悪戯」の続きです。

329 :ライ×C万歳:2011/02/04(金) 11:57:46 ID:f60ha5LY
えっと…無言は肯定で良いのでしょうか?では投下してみます。お気に召さなかったらすみません。

330 :ライ×C万歳:2011/02/04(金) 11:58:34 ID:f60ha5LY
王の悪夢

僕は自分の部屋のベッドで布団に潜り、睡魔に身を委ね、深い眠りに落ちていた。
最近とても忙しかった。
生徒会、黒の騎士団、経済特区日本…毎日仕事に追われ、殆ど休む時間もなく、大好きな人との時間もほんの少ししか取れない日々が昨日まで続いていた。
今日は久しぶりのすべてを忘れて羽を伸ばせる日…
僕を求めてくるC.C.には本当に申し訳ないが、とにかく僕は眠りたかった。
僕も人間だ、眠らなければ体がボロボロになって破滅してしまう。
現に最近は過労死するんじゃないかと嫌な破滅のイメージを浮かべたこともあった。
だから眠れるときは眠っておこう。
C.C.には悪いが、「埋め合わせはするから許してくれ」と心の中で深く謝り、僕は眠った。

とても幸せな気分だった。
じわじわとだが、疲労が薄まっていく感じがした。
あと数年続くくらいの感覚でこれが続けばいいのに…とだらしない事ながらそんなことを考えたりもした。
だが途中、布団が取り払われたような寒さとほっぺたを軽くつねられたような痛み、とてもくすぐったい感覚と恥ずかしさで心が疼くような感覚が襲ってきた。
煩わしくはあったが、疲れでとても起きる気にはなれず、気にせず眠った。
でも、もしかしたらそこで起きたほうが幸せだったのかもしれない…

331 :ライ×C万歳:2011/02/04(金) 12:00:32 ID:f60ha5LY

急に僕は安眠の闇の中から引きずり出され、目を開けた。
そこで僕は眼を大きく開き、一瞬息を呑んだ。
僕は古い西洋式の甲冑を身につけ、腰には西洋刀を差し、逞しい馬に跨っていた。
だが、もっと驚いたのは眼前に広がった光景だ。
そこには兵士も民も関係なく、武器を手に取り、狂ったように殺しあう人々の姿であった。
それは、僕の過去の光景で、これは夢なのだとすぐに分かった。
だけど、僕の心がそれで安心するはずはなかった。
今僕は記憶を取り戻したときのように自分の過去の過ちを眼前で見せ付けられているのだ。
そして僕は二人の人の姿を殺しあう人々の中に見つけた。
母と妹…僕が最も守りたかった人達が狂気に駆られ、人を殺める姿を…

「止めろ民衆よ!」

耐えられなくなった僕は声を荒げ、叫ぶ。

「武器を捨てよ!元の暮らしに戻れ!!」

夢なのは分かっている、無駄なのも分かっている。
だが僕は両目の紅い瞳の翼を輝かせ、声が枯れそうなくらい大声で叫ぶ。

「頼む!止めろ!止めてくれ!!」

だが、殺しあいはより激しさを増していき…

332 :ライ×C万歳:2011/02/04(金) 12:02:39 ID:f60ha5LY

すべてが終わった頃には空は闇に飲まれ、満月が惨状を暖かに照らしていた。
僕は馬から下り、母と妹を探す。
そして、血みどろで動かなくなった二人の姿を見つけ、両膝を地面に落とした。
妹の頬に手を沿え、その掌を眼前に持ってくる。
まだ乾いていない妹の血がべっとりと僕の掌を汚していた…
僕の涙腺は崩壊し、精神がズタズタになった僕は空を向いて泣き叫んだ。

「う…く…ぅ…うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!」

早く覚めてくれ…そう思えば思うほど夢は僕をがんじがらめに捕らえ、現実に返してくれなかった。
このままでは夢の中で精神が完全に崩壊してしまうと思った。
「助けてくれ」と心の中で何度も叫んだ。
そんな時、唇に暖かい感覚が灯った。
僕は泣き叫ぶことをやめ、やがてその暖かさは僕のすべてを温めて…


僕はベッドの上で目を覚ました。
目尻には涙が光り、少し汗もかいていた。
悪夢から開放されたことに僕は安心すると、僕は腹部に重さを感じ、眠ったまま下を向く。
そこには、幸せそうな笑顔で眠るC.C.の姿があった。

「君のおかげか…ありがとう、C.C.。」

僕は自然と笑顔になり、左手で優しく彼女の頬に手を添えた。
その時、彼女はむにゃむにゃと寝言をつぶやく。

「今度…ピザを奢れよ…」

僕は彼女らしい寝言に苦笑すると、再び瞼を閉じ、眠りに落ちた。
出来ることなら、次は彼女と楽しい夢を共有することを願いながら…

333 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 12:03:41 ID:cj4KnuzE
支援

334 :ライ×C万歳:2011/02/04(金) 12:06:19 ID:f60ha5LY
以上です。久々なので自信があまり…意見をいただければ幸いです。

それとここからは関係ないのですが…ロボ魂の暁直参にライ月下の複射波動付けてライ用暁直参仕様を妄想するのって僕だけでしょうか?
出来たらクラブにオフショのランスロット・コンクエスターのフロート取り付けてクラブ・コンクエスターもやってみたい…

335 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 12:09:38 ID:cj4KnuzE
お久しぶりです
このカプは好きだから投下嬉しいです

いっそその機体が出てくるSSを読んで見いたですね

336 :ライ×C万歳:2011/02/04(金) 12:24:42 ID:f60ha5LY
感想ありがとうございます。
むむ!少しミスが…

眠ったまま下を向く×
横になったまま下を向く○

左手で優しく彼女の頬に手を添えた×
左手を優しく彼女の頬に添えた○

ですね。
申し訳ない…

337 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 12:45:31 ID:soBOwUv0
ロボ魂ライ月下は暁直参が素体だから
頭が挿げ替わるだけになりそうな

乙でした。
さんざんライを起こそうと努力したらしいCCが可愛いです。
あきらめて同じ布団にもぐり込むCCを想像するとさらにかわいい

338 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 14:01:38 ID:xY8AVaYY
お久しぶりです、ライ×C万歳卿。
また作品が読めて嬉しいです。やっぱりこのカップリングは大人な雰囲気があっていいですね。是非また投下してください。

339 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 17:38:18 ID:O0YsS02r
283のものです。
私はアックス卿の真偽を知りたかっただけで、書き込みました。
確かに盗作疑惑が強まれば荒れると知って書き込みました。
ですが、「創作」である以上読者を楽しませるものではなく自分の満足のために書くものだと思ってます。
確かに喜ばせようと頑張っている人もいるかもしれませんが…

少なくとも自分で「書きたい」そう思ったから作者さんはこの板に集まって書いているわけです。
「趣味でいいのかけたから、感想貰いたいな」そう思い書いている人もいるわけです。

自分の空き時間や、リアルで時間を追われる人が書いたのかもしれません。
でも、必死で自分の思いを込めて書いたものです。
それを盗作のようなことをしたのなら説明してほしいのです。

もしかしたら、読者側の勘違いかもしれない。
もしかしたら、意図があって似せて書いたのかもしれない。
もしかしたら、自分では設定が浮かばなかったから設定を借りただけなのかもしれない。

設定や流れが似ているところはなにか理由があるはずです。
良いにしろ、悪いにしろ。

私は、それを教えてほしいんです。
そしたらこっちも納得できると思います。

長文、マジレスすみません。

340 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 18:53:12 ID:AukmrmxP
あなたは悪くないよ。当然のことをしただけ。恥じ入る必要はなにもない。


投稿の方はおつかれでした!
お久しぶりにお見かけして嬉しく思います。
内容もさることながら模型の話にあるあると納得w
次の機会を楽しみにしています。

341 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 19:16:52 ID:Va8kWb7t
ここまでダンマリだとほぼ黒だろな

342 :アックス:2011/02/04(金) 19:38:19 ID:DVmSVK2O
あまりこのスレを訪れる暇がなく説明できませんでした
結論をいいます
パクるつもりはありません
不快感を与えてしまいごめんなさい

サザーランドにMVSをつけたのには理由があります
ネタバレかもしれませんが「キョウト」がかかわります

こんな状況で自分のssを待ってくれてることに感謝します
ありがとうございます

3話中編ですがまだまだかかります。もう数日かかります
あと、二人目のライは別人です。

では

343 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 20:09:53 ID:JVRbK0Df
文章力に即した読解力のなさに感嘆すら覚える
こえーよ

344 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 20:16:54 ID:8osCIKRD
日本語でおk

345 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 20:18:11 ID:r6gIPr/U
こりゃ駄目だ……

346 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 20:59:16 ID:lbeT1OLg
283死ね。いらんこと言うな。そんなこと言うならお前がおもしろいの書け。アホ

347 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 21:20:15 ID:Va8kWb7t
パクっていません
でいいのに、つもりはありませんて…
読解力もねーみたいだし、どうしょうもないな

348 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 21:21:50 ID:xrFWZ1PV
>>283は何一つ悪くないだろう
むしろ犯罪者を擁護する>>346が死ぬべき

349 :lcss保管庫 @wiki ◆1kC3aaXjik :2011/02/04(金) 21:38:13 ID:soBOwUv0
失礼いたします。wiki保管庫を編集している者です。

アックスさんご投稿の長編「コードギアス LOST COLORS replay 」の件ですが、
拝読したところ283で指摘された作品と無関係とは思えず、
保管庫への未収録分(加えて、今後投下される続編)については
これまでアックスさんによって投稿されたお話が、
先方(アルカディア)に投稿されたご本人(ロータスさん)自身の
改稿であったことが明らかになった場合に収録を再開させていただこうと思います。

ご本人確認の方法として、
アルカディア掲示板ではトリップが使用できるとのことなので、
あちらの感想掲示板にて(※)作家ご本人であることが確認できるトリップを添えて
確認までの一時で結構ですので、なにかしらのコメントをいただければ幸いです。
(収録が不要とお考えでしたら、このまま放置していただければと思います。)

※こちらのスレッドにてトリップを提示していただければいいのですが、
 いちど自分のトリップをアルカディアの掲示板で試してみたところ
 生成式が異なるらしく違う文字列になってしまいました。


* * *
保管庫への収録の保留は、今回の長編についてのこととし、別のお話はこの限りとしません。
また、この長編の作品ページ、作家ページからの3話以降のお話への誘導は、
今後収納することになるスレッドのログそのものへのリンクで代えさせえいただこうと思います。

閲覧いただく皆さまにはお手数をおかけいたします。
あくまで本スレとは別に運営しているwikiのことであり、
今回の件について個人の判断にて方針を決めること、ご容赦ください。
また今後、展開があった場合にはその都度判断をさせていただこうと思います。

それでは、失礼いたします。

350 :創る名無しに見る名無し:2011/02/04(金) 22:06:01 ID:r6gIPr/U
非常に的確な対応だと感じました。
おつかれさまです。

351 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 04:37:49 ID:1fWgDmTl
乙。

352 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 09:34:12 ID:O/t2Fp9X
アックスさん=ロータスさんだったらどうなるんだ?


353 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 09:59:33 ID:TePhMki2
>>352の意図がわからん

354 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 10:18:09 ID:+sCjmxPT
作品の文章力と本人自身の文章、読解力からして99%別人だろうが
もしそうだったら自分の作品の宣伝だと思われてやっぱり悪影響だな
本人ならそもそも宣伝以外の理由で別人に成りすまして類似作投下する理由が無いし

355 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 12:19:31 ID:zwnYMgdr
あっちの宣伝目的ならそれこそ他人になりすます理由がないけどな。
改稿なら少なくとも盗作の汚名は免れるし
改めて新しい読者の反応が見たいって気持ちならわかると思う

東口と西口とかRがKにとか、展開上影響のない単語の挿げ替えを多用して
劣化抄訳状態になるのは普通のリライトと見るには不自然だと思うけど。

356 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 12:27:24 ID:kRMjD6b2
保管庫の編集者さんは手順として完璧なものを出しただけだからね。
現実的には、同一人物の可能性は考慮する必要がないと思う。
もちろん、管理をされている人間としてはあの対応が正しいよ。

まあ、物書きの資格がないのが一人紛れ込んじゃったってことで、
相手にせずに通常運転に戻った方が良い気はするな。
まともに謝罪する気もないようだし、あれには何言っても無駄だろう。

357 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 13:01:37 ID:oPr7gn+f
「向こうの作品の存在は知らなかった」ではなく「パクるつもりはない」だからな
つまりあっちの作品は前から知っていたってことだろ

そうなると一部参考程度の軽い気持ちだったかも知れんが、
あの作品を手本にしたことはほぼ間違いないと思う

358 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 13:25:26 ID:o3RSgFso
参考程度ってレベルじゃないけどな、個人的にはパクリと呼んでもいいぐらい
パクるつもりはないってことはあくまでこの作品は自分のオリジナルだって言いたいのかな?
ずいぶん図太い神経してるね。

359 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 14:25:41 ID:rBJ6yptw
MVSもったKMF使いたいなら他にどうとでもできるしな

360 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 14:31:46 ID:wKjuXFFe
久しぶりに来たら微妙な空気に…

ところで、バレンタインネタを考えているんだが
カレンは料理とか上手いからチョコレートみたいなお菓子も作れるんだろうか?
シャーリーやミレイさん、ルルーシュとかは作れそうだが
ノネットやアーニャみたいな軍人組が作ったら悲惨な事になりそうだ…

361 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 15:33:07 ID:dOUunJFT
CCはピザ生地にチョコぶっかけそうだな

362 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 15:54:19 ID:+sCjmxPT
作中で料理が上手い描写があったのはルルーシュスザクヴィレッタ、
ゲーム他メディアミックスを含めるとカレンにユフィってところか
そして別格というか味の破界王枠にセシルさん

363 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 17:33:29 ID:lthdo1CJ
セシルさんはステーキにハチミツぶっ掛けるだろうな
軍人って自分で料理とかしないのだろうか

364 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 18:03:46 ID:ixn5wGBf
軍人とか関係なく本人自身の問題じゃね?w
ヴィレッタやスザクはやれば出来る子だし

365 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 19:05:48 ID:WisoxRYH
>>363
アニメの作中で
ステーキをミルクで煮たようなものならあるぞ

因みにセシルさんは味音痴なんじゃなくて
思いついた物を後先考えず味見せずに作ってるとかなんとか

366 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 20:23:00 ID:kzaCg9Np
シャーリーは細かいことは苦手だからできるイメージがない。たとえできたとしても、台所がすごいことになりそう(汗
コードギアス 反逆のルルーシュR2 第3話「囚われの学園」を見ていてそう思った。

ナナリーは咲世子さんと一緒に作って、形は悪いけど味は美味しいチョコを作ってくれそう。
「ライさん。上手ではありませんけど一生懸命に作りました。受けとってください」なんて言われたら私はそれだけで家宝にしてしまいそうです。

ニーナは顔を赤くしながら「チョコレートは・・・・・・ですので、よかったら食べてください」といって渡しそう。たぶん市販品。

ノネットさんは「私からのバレンタインチョコだ」といって高級チョコレート専門店の店ごとあげそう。

ライは手作りのチョコレートを女性全てにあげそう。

全て私の想像なので怒りを買ってしまうかもしれませんので、先に謝っておきます。
すいません。


367 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 20:52:22 ID:wKjuXFFe
>>366

(`・ω・´)b

368 :創る名無しに見る名無し:2011/02/05(土) 22:17:08 ID:kRMjD6b2
リアルでもメシマズの人って自分で味見ってしないのよ。
フィクションの中だけのことだと思ってた行為を実践する友達がいて、
世界の真理を知っちまったわ……
セシルさんレベルの人は見たことないけどな!

そういや、カレンってアニメ本編系では料理あんま得意じゃなかったよね、確か。
ロスカラで結構上手いのは、やっぱ練習したんだろうなあw

369 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 03:40:47 ID:kTf94vvK
スザクに君料理しないだろ、って言われてたんだっけ。
無人島の素のカレンはおっさんくさくて妙に可愛い

カグヤは青月編で料理の練習するイベントあった気がする。
あの辺も楽しかったな

370 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 14:07:53 ID:tDjBBu07
>>368
名古屋人がそんな感じ
ほらテレビで名古屋のへんてこメニュー良く取り上げられ>じゃん

371 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 16:10:43 ID:bYG0okQI
マウンテンを名古屋標準にするのはやめれ
あそこはわざわざ遭難しに行く異次元の霊峰だ

ミレイさんも料理上手い設定だと思うよ
一期のカレン歓迎会の料理作ったのミレイさんみたいだし
R2の生還記念パーティー料理も自分でできるから
ルルーシュにあれだけ指示だせるんだと思う

372 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 16:19:58 ID:ubXgFYO1
卜部も料理上手設定だったな
味音痴だけど…


373 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 17:27:28 ID:M+lTA3MD
>>372

ライが卜部のアドバイスを聞いたら、ホワイトデーにイナゴの佃煮をあげそうだ

374 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 18:15:22 ID:ubXgFYO1
目玉焼きにメイプルシロップ掛ける人ですしおすし

375 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 21:11:25 ID:58mftN1g
味噌を手作りで作るんだっけか?

376 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 21:22:17 ID:TVqdQr5Z
味覚が狂っていても、手順とかちゃんと踏んで作る人はメシマズにならないんだよな。
セシルさんの正反対w

そういえばC.C.が料理してる場面ってなかったよな。
やる気になれば出来るのは確定なんだけど、自分でやるよりは人にやらせるよなあ、やっぱりw

377 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 21:38:35 ID:AWckrmnR
セシルさんは味見しないだけから味覚は普通なのかもしれない
まあ味見してても変わらない気はするがw

>>375
それはスザクだな>味噌汁は味噌から手作り
ロイドさんも出来そうにないし、特派の料理担当はスザクなんだろうなw
ライがいれば分担できそうだから幾分楽になりそうだ

378 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 23:29:30 ID:tDjBBu07
>>377
…ライって料理出来たっけ

379 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 23:55:49 ID:XjcXXmlz
出来るかどうかはわからんが、少なくとも料理界のキュビズムってことはないだろうな。

380 :創る名無しに見る名無し:2011/02/06(日) 23:58:12 ID:M+lTA3MD
>>378


何でもそつなくこなすから料理位はできそうだ

多分バトレーの睡眠学習で基本的な料理はインプットされていると予想される

381 :創る名無しに見る名無し:2011/02/07(月) 00:09:24 ID:e/PgeWxe
ということは、クロヴィスとシュナイゼルの好物のレシピは、確実に入ってるなw

382 :創る名無しに見る名無し:2011/02/07(月) 02:21:22 ID:QEunWFT0
>>377
卜部も味噌手作りしてるよ

CCも目玉焼きにマーマレード?ぶっ掛ける味音痴だし、恐ろしいモノ造りそう

383 :創る名無しに見る名無し:2011/02/07(月) 02:53:20 ID:8XgED0mj
C.C.はマンゴーソース
目玉焼きにメイプルシロップはカナダでは割と一般的みたいだよ

無意識にご飯のおかずとして考えるから奇異に思えるだけで
マンゴーソースもメイプルシロップも目玉焼き単品との相性や
組み合わせ次第ではさほど変じゃないじゃないのかな?
ギアスカフェでC.C.に因んでナシゴレンかなにかで目玉焼きにマンゴーソースを使ってたはずだけど
ブログみてまわったなかでは割と好評だったみたいだし
メイプルもマックグリドルが廃盤になってないんだから一定以上の支持はあるんだろう

384 :創る名無しに見る名無し:2011/02/07(月) 03:05:16 ID:exXYQqgJ
卵使った菓子なんていくらでもあるんだし、実は甘い味付けって別におかしくないよな。
米以外はおかずって考えがちな日本人から見ると奇異に映るだけで。

そういや、本編のライは食事どうしてるんだろう。
クラブハウスに居るルートで、馴染んだ後はルルやナナリーと一緒に取ってるんだろうけど、
最初のうちはどうしてたのかね。
準備してるのは咲世子さんで確定だけど、ルルやナナリーの初期のイベント見ていると、
頭っから日常生活一緒に取ってたわけじゃなさそうだし。

385 :創る名無しに見る名無し:2011/02/07(月) 08:04:57 ID:4p8BpXaz
>>378
ブルームーン編で資料みながら作ってたら出来た的な事があったな


>>363
上等な料理にハチミツをブチまけるがごとき(ry

386 :創る名無しに見る名無し:2011/02/09(水) 22:17:09 ID:fi//SHVM
最近またロスカラにハマって過去のも含めて殆ど読んできたけど完結作品すくねぇ・・・
かなりのSSで狂王って言われてるけど言われてたっけ?

387 :創る名無しに見る名無し:2011/02/09(水) 22:35:44 ID:DbxxzifW
何度かそんな問いを見た気がするけど、結局公式ではないって話じゃなかったか >狂王

連載もので完結したのは、虫食い同好会くらいかな?
本編沿いシリアス系は入り口は色々バリエーションがあるけど、
話が進むと目新しい違いが出せない感じなのが難しそうだなと思う

388 :創る名無しに見る名無し:2011/02/10(木) 02:56:36 ID:GBxXCWOs
うん、ロスカラ本編には狂王って表記はないね。
どこかのスレかSSが初出なんじゃないかな。

連載物の完結率が低いのは、ロスカラに限らずSSでは良くあることだから……
長編はやっぱり難しいと思うよ。

389 :創る名無しに見る名無し:2011/02/10(木) 03:59:34 ID:XOukXkZs
外部サイトのもリンクを辿って殆ど読破したけど、完結は2作くらいしかなかったわ
未だに連載してるとこも僅かだしな

390 :創る名無しに見る名無し:2011/02/10(木) 09:13:15 ID:kNNdP+u1
たしか狂った王と呼ばれたとはあったな

391 :創る名無しに見る名無し:2011/02/10(木) 09:39:05 ID:IMVW1eTH
完結してる長編があるのは知らなかった……

>>389
完結してる長編をよかったら教えてください



392 :シャドウ:2011/02/10(木) 23:34:50 ID:ionqhItK
孤独の戦士 第3話前編 投稿します

393 :シャドウ:2011/02/10(木) 23:35:38 ID:ionqhItK
遂に始まった黒の騎士団とエリア11のブリタニア軍との全面戦争。コーネリアは租界の外壁に軍を配備した
しかし、ゼロの策略により外壁は崩壊、それによりブリタニアは指揮系統が一時乱れた。ゼロはそのすきを突いて
突入した、対してコーネリアは政庁まで軍を引いた。状況は黒の騎士団に優勢だった。
この時間との勝負はこのままいけば勝ちだった。しかし、現実はあまりにも残酷だった。
「藤堂、ライ。後のことは任せた」
「どういうことだ、ゼロ。何故戦闘の最中に」
「私にはやることがある」
「CC、どうゆうことだ、君まで付いていくのか!」
「ライ、心配するな。私なら大丈夫だ、じゃあな」
ゼロの戦線離脱により次々と黒の騎士団は押され始めた、そして遂にギルフォード卿が
「全軍突撃せよ、敵を一気にせん滅する」
「ライ君、君は卜部たちと一緒に脱出しろ、ここは我らが引き受けた」
「藤堂さん、・・・・・わかりました、かならず皆さんをいつか助け出します」
「中佐、ご武運を」
ライ、卜部そして数十人の黒の騎士団員は脱出に成功した。しかし、事実上黒の騎士団は崩壊した
のちにブラック・リベリオンと呼ばれる戦いは日本の二回目の敗北となった

時は流れ、カレンと合流したライ達は仲間との合流ポイントに向かっていた。
ライは敵の罠の可能性を考えて1人で偵察に出ていた、容姿だけならブリアニア人と間違えられてもおかしくない
ライにしかできない作戦だった、当初はカレンも偵察に来る予定だったが黒の騎士団構成員と顔が知れてしまっていた
それに万が一のため紅蓮で皆と待機していた。
「(もう少しで合流ポイントだ、今回合流するのは隊員6名とナイトメア2機か・・・・。)」
歩きながら考えことをしていたライはほんの少しの間周囲を警戒するのを忘れていた。そんな彼に近づくものがいるのに気がつかなかった。
気付いた時には既に遅くカチャ、と銃を頭に突き付けられた。
「(しまった!油断していた。どうする?1人なら問題ないが・・・・・・)」
「戦闘隊長ともあろうものが後ろを取られるとは腕が鈍ったか?ライ」
「CC!なぜ、君がこんなところに」
「私がここにいてはおかしいか?」
ライは少し混乱していた。あの戦いの後、ブリタニアの発表でゼロはスザクに捕まり処刑されたと聞いたから。
当然CCも捕まったと思っていた。そんな僕の考えに気付いたのかCCはあの後のことを話してくれた。

すべて聞いた後僕は心の奥底で激しく怒っていた。無茶はしないという約束を破ったからである。
ルルーシュをナナリーの所へ行かせるために敵と戦い共に海に沈んでいった、そしてラクシャータ達に助けてもらい
彼らと別れて自分は日本に残った。
「ライ、わかってくれ。ああするしかなかったんだ。」
「・・・・・わかったよ、とりあえず仲間と合流して休もう。疲れただろ?」
「ああ、そうさせてもらうさ。」
そういってCCは共に合流ポイントの所へ向かった、しかしCCは気付かなかった。
ライの心の奥底から湧き上がるようにあふれ出している怒りに。
「(CC、君は僕の約束を破りルルーシュを優先させたのか!それにルルーシュ、ナナリーのためとはいえそんな
ことのために仲間を見捨てたのか)」
ライはかつての親友の行動に怒りを感じていた、そしてある一つの結論に達していた。
「(もし、皆の前で謝罪の一つとなかったらもう君は信用することはできない)」
2人の仲は死神の鎌によって徐々に引き裂かれていった。

394 :シャドウ:2011/02/10(木) 23:37:01 ID:ionqhItK
以上です。後編はまたできしだいに投稿します


395 :創る名無しに見る名無し:2011/02/11(金) 01:38:57 ID:zQKTK8Rc
投下乙

展開恐いです。このライは鬼の顔をしてるな

396 :シャドウ:2011/02/14(月) 02:52:03 ID:XaYcAKe+
孤独の戦士第3話です。
後編と書きましたが思っていたより長いので中編にします。
次回のおわりで第1話につながります。

397 :シャドウ:2011/02/14(月) 02:55:48 ID:XaYcAKe+
CCや仲間と合流してからかなりの月日が経過した。あれからライはCCとまともな会話をしてなかった。
ゼロがいない今、すべての作戦や指揮はライがしている。戦闘に関しては卜部やカレンがいたから問題はなかった。
しかし、内政のこととなるとそうはいかなかった、特に新総督カラレスにより今の黒の騎士団は動きがとりにくかった
ゆえに、CCもそんなライを見ているとわがままなことはしなかった。
そんな中、今日CCからゼロを復活させる作戦が提案され今はその作戦に向けての準備が進められていた。ライは部屋にこもり
当日の段取り、用意する物のリストアップ、ならびに調達方法。さらには幹部や隊員からの報告書に目を通すなど忙しかった。
そんなライの内なる怒りは日に日に増加していった。原因はCCがルルーシュのことばかりに気にかけていたことだった
「(CC、やはり君は僕よりルルーシュのことを。だから約束を破り彼を優先させたのか)」
今のライの心は怒りと嫉妬でいっぱいになっている。ライの部屋にあるごみ箱にはかつてライが学園にいたころに撮った写真が捨てられていた。
その写真にルルーシュが写っているものはすべて捨てられていた。唯一残っているものは部屋の壁に貼ってある眉間に穴のあいたルルーシュの写真だった。
ライはそんな写真を眺めながら残虐な顔をしていた
「ルルーシュ、君が復活しても皆君のことは信じないだろう。その時にこの僕が殺してあげよう、かつての親友として」
これからのことを考えていたその時、ドクン!、とライの心の奥で何かが音を立てた。
「何だ?・・・・・・この感じはギアス、何故だ。ギアスの力は失われたはずでは?」
「(それは違うよライ、失われてはいなかったんだよ。君がギアスを無意識に封印していたんだよ)」
「封印?それに一体君は誰だ!」
「(ひどいなぁ、僕のことを忘れたの?僕だよ、VVだよ)」
「VV?生きていたのか、いやそれより封印とはどういうことだ?」
「(簡単に言うと君自身がギアスを恐れたんだよ、元々君は母親や妹を助けるために僕と契約した。
そして暴走させた。その記憶がトラウマになって君は無意識にギアスを封印したんだよ。
だけど、怒りと嫉妬が再びギアスの力を呼び起こしただけだよ。)」
「なるほど、でも君が僕に話しかけてくること関係はないだろ?」
「(察しがいいね、じゃあ単刀直入に言わせてもらうよ。ライ、ギアスを再び使ってくれる?シャルルは今の君はかつての
狂王と呼ばれた者に値しないって言っているんだ、ギアスというものを屈服させてくれればいいよ)」
「そんなことでいいのか?」
「(うん、そうすれば問題ないよ。本当は仲間になってもらいたかったんだけどね、でも君には幸せになって
もらいたいからね。かつて僕と契約した時に僕の願いをかなえてくれたからね)」
VVの願い、それはギアスを与える代わりに北の蛮族の国を滅ぼしてくれという願い。結果としてライは蛮族は倒したが母や妹すらも失ってしまった。
「(僕の願いをかなえてくれたから今度は君に幸せになってもらいたい、とりあえずギアスの波長はしばらくは僕が抑えとくね。CCに気付かれたら困るしね)」
「助かる、VV。僕の願いは君を殺してコードを奪うことだった、でもCCは僕との約束を破った。今の僕にはCCを信じることはできない、だから君は殺せない」
「(さすが狂王。考えることが恐ろしいね。実はコードはもうひとつあるんだよね、教団の地下に眠っているXXのが)」
「XX?聞いたことがないな、そいつのコードならもらっていいのか?」
「(構わないよ、あとそのコードは少し特殊でね一つで2人分あるんだ。もし君がCCではなくて別の女性と夫婦になるならその女性に使ってあげればいい)」
「・・・・・・・・じゃあ、近い内にコードをもらいにく」
「(楽しみにしているよ、コードの渡し方はその時に。じゃあね♪)」
ライは今、CCを信じるかそれともゼロと一緒に裏切るか悩んでいた。
「今度の作戦で見極めるか、CCの心を。大丈夫CCを信じよう」
そう言っているライの顔はどこか不安な顔をしている。CCを信じていたいという気持より
もしCCの気持がルルーシュに向いていたとしたらという不安がライを襲っていた
死神の鎌は2人の仲をかなり切り裂き始めた。

398 :シャドウ:2011/02/14(月) 02:57:05 ID:XaYcAKe+
以上です
ちょっと急な展開になってすみません。
後編は近い内に投稿します。

399 :KTG:2011/02/14(月) 09:44:20 ID:uaYz+yMF
初投稿させてもらいます
KTGといいます
まだまだ未熟者なので、感想やアドバイスをいただければ幸いです
【メインタイトル】ライの何でも相談室

約5分後に投下します

400 :KTG:2011/02/14(月) 09:50:47 ID:uaYz+yMF
どうしてこんなことになってしまったんだろう・・・・・・
特区が出来上がってから、いろんな人の相談に乗っているうちに、気づいたら週に一度、僕が相談会を開くという状態に陥ってしまった。
ゼロからも『民衆の声を聞くことは民主政治において最も尊重されるべきことだ。全ての人々のために力を貸してほしい』などといわれてしまったからには断ることができるわけもない。
「えっと・・・・・・今日の予定は3人ね」
ぼくの助手として手伝ってくれているカレンが、今日の相談相手を教えてくれる。これが当たり前のような空気になっているのがなんだか怖い。
「えっ!?扇さんと、千葉さんと・・・・・・ゼロ!?」
「ぶっ!」
思わず飲んでいた紅茶を噴出してしまった。今までの相談相手はせいぜい新体制にどうすれば言いか混乱している日本人の人たちだった。
だからこそ、知っている名前が3人連続で、しかもゼロまでいることに驚きを隠せなかった。というかゼロでも悩むことってあるんだな・・・・・・
「とりあえず、早く済ませてしまおう。そうすれば君といられる時間も増えるしね」
僕とカレンは、このどれくらいかかるか分からない仕事で1日を終わることも少なくないため、ゼロからあらかじめこの仕事が終われば休んでもよいとの許可をもらっているのだ。
「えぇ、そうね。じゃぁ、さっそく扇さんを中に入れるわよ」

相談者bO342 扇要
「で、扇さんの悩みってなんなんです?」
「聞いてくれよぉ・・・・・・ライィィィ」
目の前で扇さんが泣き崩れている。完璧な男泣き状態。黒の騎士団で副指令をやっていたときの面影なんか微塵もない。ただの打ちひしがれた男だった。
「千草が・・・・・・千草がぁぁぁぁ・・・・・・」
「落ち着いてください、扇さん。千草って誰です?」
僕がそう聞いても、扇さんは一向に話してくれる気配がない。ただ泣き崩れるだけだ。
「カレンはこの千草って人が誰だか知っているかい?」
「きっと扇さんと同棲していた女の名前よ」
「同棲!?扇さんにそんな女性がいたのか!?」
「まさか気づいてなかったの!?さすが『アッシュフォードの3大朴念仁』と言われるだけあるわね・・・・・・私の気持ちにもぜんぜん気づいてくれなかったし・・・・・・」
最後のほうは良く聞こえなかったが、どうやら僕はあきれられたらしい。扇さんが同棲・・・・・・そういえば、井上さんがそんなことを言っていた気がする。たこさんウィンナーがなんだとか。
「その千草さんがどうかしたんですか?話してもらえないと、相談の仕様がないんですけど」
「千草は・・・・・・千草は、怪我をしているところを俺が助けたブリタニアの女性だ。そして記憶がなくなっていたらしくて、俺が面倒を見ることにしたんだが・・・・・・」
なんかアッシュフォード学園に僕が来たときと同じような状況だな。
「扇さん!記憶のない女性に手を出したんですか!?しかも、私たちがブリタニアと戦っている間にブリタニア人と!!」
「違う!俺はそんなつもりはなかった!ただ、気がついたらそんな関係に・・・・・・」
「最低っ!!」
カレンが扇さんをまるで汚物を見るかのように軽蔑した表情でにらみつけている。あんな目でにらまれたら、僕だったら絶対に耐えられない。
「まぁまぁカレンも落ち着いてよ。で、それでどうしたんです?今の話だと、上手くいってるようですけど」
「それがな、この間、千草の記憶が戻ったんだ」
「なら良かったじゃないですか。これで気兼ねなく二人の生活を――「ダメなんだ」――え?」
「千草は・・・・・・彼女はブリタニア軍人、それも純血派の人間だ。記憶が戻った瞬間にぶん殴られたよ『触るな!このイレヴンが!!』って・・・・・・なぁ、ライ。俺は一体どうしたらいいんだ?」
身分さのある恋。いや、身分の差があったのは特区ができる前までか。
それでも、ただのブリタニア軍人ならまだしも、名誉ブリタニア人制度廃止までしようとしていた一派だ。これは相当苦しいな。
「扇さん。あなたはどうしたいんですか?それによって対応も変わるんですけど」
「俺は・・・・・・できるならやり直したい。だが、彼女はブリタニア軍人だ。・・・・・・あきらめるしかないだろう」
「・・・・・・」


401 :KTG:2011/02/14(月) 09:53:13 ID:uaYz+yMF
「すまなかったな、時間を使わせてしまって。俺はもういいよ。次の彼女でも探すさ・・・・・・」
そのとき、何かがプツンと切れるような音が自分の中から聞こえた。実際本当に何かが切れたのかもしれない。気づいたら、僕は大声で叫んでいた。
「甘えるな!扇要!!」
「え?」
「貴様の愛はその程度のものだったのか!?そうやすやすと切って捨てられるような薄っぺらなものなのか!?」
「な・・・・・・ちょっとどうしたのよ、ラ――」
「カレンは黙っていろ!!扇!お前は日本を――愛する祖国を取り返すために戦ってきたのではなかったのか!?」
「そ・・・・・・そうだが・・・・・・」
「貴様の彼女への愛がその程度のものだというならば、黒の騎士団としての活動――日本解放への活動もその程度のものだったということだ!
 愛する対象こそ違えど、愛に変わりはない!貴様の日本への愛が真実のものであるならば、けっして諦めるな!
 ブリタニアがなんだ!日本がなんだ!愛に国境は関係ない!愛こそこの世界の基盤だ!愛なくしてなにが語れようか!」
「だが、しかし・・・・・・」
「『だが』も『しかし』も関係ない!行け、扇よ!彼女との愛が偽りのものでないのならば、彼女も心を開いてくれるはずだ!」
「・・・・・・わかった。ライを信じるよ」
扇さんが部屋を出たあと、僕は我にかえった。今の僕は、僕だけど僕じゃなかった気がする。
「カレン・・・・・・僕、何か変なこと言ったかな?」
「・・・・・・」
カレンは答えてくれない。唖然とした表情で、僕から少し距離をとっている。
きっとやってしまったのだろう。過去に王をやっていたときにやっていた演説の癖を。
『迫力だけで中身がぜんぜん伴っていない』。かつて母上と妹に言われたことだ。きっと今もそんな感じだったのだろう。
「・・・・・・カレン・・・・・・次の人を呼んでくれ・・・・・・」
「う・・・・・・うん」


相談者bO343 千葉凪沙
さっきの扇さんのときは失敗してしまった。だから、今度はちゃんと相談に乗らなくては・・・・・・
「失礼します」
千葉さんが入ってきた。
今までパイロットスーツや、日本解放戦線時代の軍服しか見たことがなかったためか、千葉さんの私服姿が新鮮なものに思われる。
これが大和撫子というものだろうか。カレンとは違い、どこか日本人女性の大人の魅力を感じる。そして何より――
「――きれいだ」
「は?」
「ちょっと何言ってるのよライ!」
思ったことを思わず口に出してしまったようだ。慌てて口をふさぐがいまさらもう遅い。言ってしまったことは変わらない。
後ろからカレンのすさまじい視線を感じるが、ここはしっかりと僕の仕事をこなさなくては。
「えっと千葉さん、相談ってなんですか?」


402 :KTG:2011/02/14(月) 09:54:58 ID:uaYz+yMF
「あぁ。その・・・・・・・そろそろバレンタインデー・・・・・・だろ?
 だから・・・・・・中佐に手作りチョコを手渡したいと思うのだが、男としてどういう風に受け取るのが一番嬉しいのだろうか!?教えてくれ!」
千葉さんは、そこまでを一息で言ってのけた。顔を真っ赤にしながら。
バレンタインデー。名前だけなら、以前ミレイさんが言っていたから知っている。
ただ、この時代で生き始めて1年とたっていない僕には、そのイベントがいったいなんなのかはっきりとは分からない。
僕よりもそういうことは詳しいはずのカレンに助けを求めた。
「千葉さん。そういうことをライに相談しに来るのは間違っていますよ?ライは『アッシュフォードの3大朴念仁』と呼ばれているんです。
 色恋ごとの相談には、はっきり言ってあまり向いていないと思います」
軽いため息のあと、カレンが言った。それにしてもさっき扇さんのときにも言っていたけど、『アッシュフォードの3大朴念仁』って一体何のことだろう?
「千葉さんの身近に僕以外にも四聖剣の方々とか男性がいますけど、そっちでは聞いたんですか?」
「あぁ、聞いたさ。でも駄目だ」
「どうしてです?」
「卜部は『カマキリでも混ぜたらどうだ?』とか言うし、仙波大尉はおっしゃることが一昔前の事ばかりだし、
 朝比奈にいたっては『醤油入れれば絶対においしいって。醤油は万能調味料なんだから』などとぬかす。これのどこを参考にしろと?」
「あぁ・・・・・・それじゃぁ厳しいですね」
僕は苦笑しながら、スザクのことを思い出した。スザクも、上司の女性が作る奇奇怪怪な食べ物に苦しんでいるらしい。
この間『お寿司にバナナって・・・・・・』と言っていたし。
きっと、バレンタインでもすごいチョコをプレゼントされるんだろうな・・・・・・
「すいません。人からプレゼントをもらったことがないので、どういうものがいいかは・・・・・・」
千葉さんは僕の言葉を聞いて、今度はカレンのほうへと目を向ける。
「紅月。お前はどうなんだ?お前だってライに――」
「あぁ!ダメです千葉さん!それ以上言ったら!!」
カレンが顔を真っ赤にしながら、千葉さんの口をふさぎにいった。何であんなに慌てて、しかも顔を真っ赤にしたんだろう?僕の名前がでてきただけなのに・・・・・・
「千葉さん?あとで私としっかり話し合いましょうね?」
「あ・・・あぁ・・・・・・そうだな・・・・・・」
そう言って千葉さんは出て行ってしまった。相談に乗れなかったけど、よかったのかな・・・・・・?


相談者bO344 ゼロ
『早速だがライ。これを見てくれ』
ゼロは部屋に入ってきて、いきなり大量の紙束を机の上に置いた。
「これは・・・・・・特区成立時にやったアンケートかい?」
そう、それはゼロが主導になって行った日本人全体へのアンケートだった。僕も準備を手伝ったから良く覚えている。
『そうだ。約1000万人からの回答を得ることができた。この資料に注目してほしい』
ゼロから手渡される1枚の紙。その紙の一番上には『黒の騎士団人気投票結果』と書いてあった。
「こんなものをやった記憶はないけど・・・・・・」
『それは私が企画したものだ。誰がどれだけ人気だったか。それが、今後の対外政策において誰を表立って推していくかに影響あることは君も納得できるだろう』
確かに、大勢から支持がある人が公の場に立つことが多いほうが、特区により関心を持ってもらえるだろう。
僕はそんなことをしなくても、今までずっとゼロが先頭に立ってきたのだからゼロでいいと思うのだが。
「どれどれ?私にも見せて」
カレンが興味津々に表を覗きにきた。


403 :KTG:2011/02/14(月) 09:56:48 ID:uaYz+yMF
1位 蒼月ライ 2,632,464票
2位 紅月カレン 2,146,213票
3位 藤堂鏡志朗 1,328,744票
4位 千葉凪沙 1,189,728票
5位 扇要 932,459票

ゼロの名前がトップ5にない。まさかゼロはこれが気に食わないのだろうか?
『ライとカレン、そして藤堂の人気は調査前から高いだろうとは理解していたさ。
 しかし!なぜこの私が19位なのだ!?扇や、ディートハルトにすら負けているのだぞ!』
激怒するゼロ。こればかりは僕もどうしようもない。日本国民全員の意見だ。僕の隣ではカレンも苦笑いをしている。
ゼロより上位に入ってしまった以上、何の言葉もかけられないのだろう。
『これも見てくれ。人気投票に伴って行った、日本国民の騎士団メンバーの印象に関する調査をまとめたものだ』
ゼロから渡された書類の束を見る。細かい字で、紙いっぱいに書き込みがなされている。
一番上に対象の名前。そしてその下にその人に対する意見となっているようだ。
・彼のカリスマ性やその卓越した戦略は認めるが、あのファッションセンスだけはいただけない
・ゼロの謎のポーズをテレビで見て、いつも笑ってしまいます
・あれをただの目立ちたがり屋だと思ってしまったのは俺だけなのだろうか・・・・・・
大体このようなことがゼロの欄に書いてある。きっとこれが気に入らなかったのだろう。
ゼロ――ルルーシュはこれがかっこいいと思ってやっていたはずだから。
「なんというか・・・・・・その・・・・・・残念だったね」
『なんだその哀れむような目は!』
「いや・・・・・・でも・・・・・・事実だし・・・・・・」
「そ・・・・・・そうよね・・・・・・」
『カレンまでそう言うか・・・・・・なら、君もこれを見るといい。世間からのカレンへの批評だ』
ゼロは今度はカレンに書類を手渡す。
最初は興味津々に読んでいたカレンだったが、徐々に顔色が変わっていき、最終的には阿修羅のような顔になってしまった。
「あの・・・・・・カレン?どうかしたの?」
「ん!」
僕の質問に、カレンは自分が持っていた書類を突きつけてきた。
上のほうには、カレンの紅蓮での功績を褒め称えるものが並んでいる。だが下のほうに目線を移すと・・・・・・

・なんであんながさつな女が私たちのライ様を!ライ様を返して!
・あの女、体でライ様に迫ったに違いないわ!お優しいライ様はこの悪女にだまされているに違いありませんわ!

それを読んで僕は言葉を失った。なぜか相当の誤解を受けている。それも若い女性を中心に。
とりあえず、今すぐにカレンをなだめなくては。
すぐにでも紅蓮で出撃したいと言うような顔をしているし、ゼロのあの状態だから、冷静に止めることなんかできないかもしれない。
「カレン。その、おちつい――」
「落ち着いてられないわよ!私たちの関係を嘘だって言ってるのよ!?許せるわけ――きゃっ!」
カレンは途中で言葉を止めた。僕が彼女を抱きしめたからだ。
「ちょっと、いきなりどうしたの?ゼロもいるのに・・・・・・」
「カレン、君は周囲がどう思っているかで僕の気持ちが変わると思っているのかい?」
「そんなことは思わないけど・・・・・・」
「ならいいじゃないか。僕は世間が何を言おうと君の事が好きだと言う気持ちは変わらないよ」


404 :KTG:2011/02/14(月) 09:58:21 ID:uaYz+yMF
以前C.C.からアドバイスされたこと。『カレンの扱いに困ったら、とりあえず抱きしめて自分の本音を語ってやれ』。
それだけで本当にカレンを押さえ込むことができるか疑問が残るところではあるが、彼女のアドバイスしか頼れるものがないため、実行せざるを得なかった。
効果があったのか、カレンの殺気(?)は消えた。いつもどおりのカレンに戻っている。
いや、いつもどおりを通り越して、僕と二人っきりで過ごしているときの乙女チックなカレンにまでなってしまっている。
「うん、私もあなたが好きよ、ライ。だからその証をここで示して?」
そう言って、カレンは目を閉じて僕のほうへと迫ってくる。
そんなカレンはとても魅力的だ。彼氏として補正がかかっているかもしれないが、それを除いても十分に魅力的だと保証できる。
だからこそ他の男――今の場合はゼロ――にはこんなカレンを見せたくなかった。これが独占欲とかいうものなのだろうか。
よし、ここは男を見せるときだ。カレンの気持ちにしっかりとこたえなくては。
僕も無言でカレンのほうへと近づいていく。
あぁ、なんてカレンの唇は――(中略)――こんなこと思うのはよくないかもしれないけど、カレンの体つきって――(中略)――ダメだ、煩悩に翻弄されすぎだ。
こんな気持ちでカレンにキスをするのは・・・・・・
「どうしたの?」
ごめんなさい、母上。愛する女性のこんな声を聞いてしまったら自分を止められません。
「ううん、なんでもないよ」
そう告げて、再びカレンに顔を近づけていき・・・・・・
『――お前達、私がいることを忘れていないか?』
「え!?」
「・・・・・・あ」
ごめん、ゼロ。正直言って忘れていたよ。
「カレン、続きは後でしよう。とりあえずはこの仕事を終わらせないと」
「続きは後で・・・・・・?後で、つまり夜。夜に恋人がすること、つまり・・・・・・!!!!!」
なぜかカレンの顔が紅蓮と同じくらい赤――いや、紅くなってしまった。なんでだろう?
「ともかく、ゼロ。君は周りからの君の評価がひどすぎる、それを何とかしたいんだね?」
『あぁ。その通りだ』
「だったら、君が変わればいい。間違ったやり方で手に入れた人気には何も意味はないんだから。ギアスを使おうとか思わないで、自分が変わったことをアピールすればいいのさ」
『なるほど・・・・・・それは一理あるな。だが、そのセリフは確かスザクの専売特許だったはずだが?』
「ダメだよ、ゼロ。そういうことを気にしちゃ。そういうことをいちいち気にするから人気が落ちるんだよ」
『なんだと!?』
「とりあえず、ポーズとその仮面を改良しよう。いろんな人に聞いて、大衆意見に合わせたものを作れば人気は出るはずだよ?」
『わかった。その意見を採用しよう。では、私はこれで失礼する』
そう言って、ゼロはポーズを決めて部屋から出て行った。いや、だからそのポーズがダメなんだって。
これで仕事が終わった。カレンとの時間を過ごせる。ほっと息をついてカレンのほうを見ると、なにやら体をクネクネさせながらブツブツ呟いていた。
「・・・・・・それでね、最初の子供の名前は、男の子だったらナオトにしようと思うの。
 お兄ちゃんの名前だけど、私たちの愛の結晶のために使うんだったらきっと許してくれるわ・・・・・・って子供?私とライの子供ってことは、そんなこともやっちゃったってこと?キャッ!!」


405 :KTG:2011/02/14(月) 10:00:35 ID:uaYz+yMF
「カレン・・・・・・?どうしたの?」
僕が声をかけると、カレンはクネクネをやめてはっとした表情を浮かべた。
「あれ?私なにやってたんだろう。なんかとても幸せな気分だった気が・・・・・・それより、ゼロはどこに行ったの?」
「一応相談はし終わったよ。気づかなかった?」
「ぜんぜん気がつかなかったわ。でも、終わったって事は今日は私たちの仕事は終わりよね?」
「そうだね。みんな思っていたよりも軽い内容だったからすぐに終われてよかったよ。久しぶりにカレンと長い時間デートできるね」
「そうね。そうと決まればすぐに出かけるわよ!」
「ちょっと、さっきゼロから渡された書類をまとめておかないと・・・・・・」
「問答無用!!」
そういって僕の事を引っ張って行くカレンの表情は幸せに満ちていた。



――後日。
『なぁ、ライ。このポーズなんかどうだ?』
「・・・・・・」
ゼロが仕事をしている僕の目の前でいくつものポーズを披露している。
確かに以前とは変わったが、正直言って変なポーズに変わりはない。
「・・・・・・ウン、サイコウダネ!ソレナラニッポンジュウノヒトタチモメロメロサ!」
『・・・・・・ありがとう、ライ!早速明日のテレビ中継で使わせてもらうぞ!』
ゼロ。君は修羅の道を行くんだね・・・・・・

テレビ中継の次の日、特区の政庁には大量のゼロあての手紙が届いたという。
もちろん、ファンレターなどではなかった。



406 :KTG:2011/02/14(月) 10:02:11 ID:uaYz+yMF
以上です
感想等ありましたらお願いします



407 :創る名無しに見る名無し:2011/02/14(月) 14:12:55 ID:bUy+8lHy
シャドウ卿、KTG卿2人共投下乙です。

シャドウ卿、だんだんライとC.Cの関係が不吉な感じになっていきますね。これからどうなっていくのか気になります。
KTG卿、初投稿歓迎します。ライカレのバカップルぶりとゼロのアレな感じがとても楽しかったです。

2人共次回の投下を楽しみにしています。

408 :シャドウ:2011/02/16(水) 23:02:38 ID:3BVDL/vM
おもしろ半分で思いついたものです。
題名は言葉とは難しい

409 :シャドウ:2011/02/16(水) 23:04:02 ID:3BVDL/vM
帝都ペンドラゴンにある王宮で長い廊下を歩く1人の青年がいた。その容姿は誰もが振り返るほどの美男子だった。神聖ブリタニア帝国
第66王位継承者ライ・S・ブリタニア。年頃は18ぐらいと若い身でありながら頭脳はシュナイゼル殿下、武道にかしてはコーネリア殿下や
ラウンズに匹敵するほどの逸材、まさに文武両道であった。しかし、彼の母親はイレブンであったためこの地位である
しかし彼は人を魅了する何かを持っていたため彼の周りは帝国でもかなりの地位を持つ者たちが大勢いた。

そんな彼の住んでいるところにラウンズの4人が遊びに来ていた。4人のうち3人は親友で1人は恩人ともいえる存在。
そんな彼らと話の最中、ライは少し席を外した。4人はライがいなくなると部屋を見回した。その部屋は隅々まで綺麗に
掃除してあり窓から見える庭には綺麗な花がたくさん植えられていた。そんな中、モニカは部屋に飾ってあった
物に気がついた。
「あれって剣かしら?」
「あぁ、前にコーネリア殿下に資料で見せてもらった。エリア11に存在していた武器、確か名は刀だったかな?」
モニカの質問にノネットは思い出すように答えた。
「前に見たことがある。ライが腰に差していた」
「へぇー、エリア11の武器か。ちょっと抜いてみるか」
ジノが触ろうとするとアーニャが止めた。
「ジノ、それに触っちゃダメ」
「何で?ちょっとぐらいいいじゃんか」
「前に私が触ろうとしたらライが怒った」
「ライが怒った?それは珍しいな、なんで怒ったんだ」
「それは私から説明させてもらいます」
そう言ってきたのは部屋に入ってきたメイドだった。
「初めまして、この屋敷でメイドとして働いているディアドラと申します。以後お見知りおきを」
「どうも初めまして。それで、なんでこれに触れちゃいけないんだ?」
「ライ様の母君、命様がライ様に贈られたものだからです。ライ様は刀を信頼できる人にしか触れさせないんです。
刀に触れることを許されているのは命様と妹君である咲久耶様、そしてこの私を含めこの屋敷で働く桂香と穂乃香のメイド3人だけです
今のところこの屋敷に住んでいるものだけが許されています。他にもメイドはいますが彼らは住み込みではなく仕事時間が終わったら皆それぞれ家に
帰っていきます」
「そうなんだ、残念だな。なぁ、アーニャ・・ってどうしたんだよ!」
ジノの視線の先には携帯のボタンを強く押しているアーニャがいた。あまりにも強さに携帯がミシミシと音を立てている。
「何、何か言った?」
明らかに不機嫌なアーニャを止めるべくジノは残り2人に声をかけた。
「おい、モニカもノネットも見てないで止めろ・・・ってヒィィィー」
「あらあら、何でそんなに情けない声を出しているの?仮にも貴族でしょ、ヴァインベルグ卿」
「そうだぞ、貴族として騎士としてどうかと思うぞ。ジノ」
ジノが見たのはあきらかに私今怒っていますとオーラを出している同僚2人だった。原因はわかっていた
「(命様や咲久耶様はともかくメイドが触れるのを許して自分達は駄目か、女の嫉妬は怖いな)」
この三人はライに惚れているのを他のラウンズを始め周りの人は知っていた。しかし何故か、当の本人は
まったく気付いていなかった。故に一部ではライは天然の女殺しと言われていた。
「そ、そういえばライはどこにいったんだ?」
「ライ様はただ今、所用で席をはずしましたのでもう少々お待ちください。その間、私がお相手します」
そういって席に着いたディアドラは三人の厳しい視線を受けても余裕の表情だった。まるで
「(信頼されてない女たちが、ライ様を取ろうなんて100年早いんですよ)」と言っているみたいに。



410 :シャドウ:2011/02/16(水) 23:05:50 ID:3BVDL/vM
「あれ、ディアドラここにいたの?探したよ、今夜のことで聞きたいことがあって」
何故か今の発言で3人の視線が痛いような気がするが気のせいかな?と思っているとジノがやってきて
「ライ、お前はもう少し発言を気をつけた方がいいぞ、じゃない・・・・おわっ」
「ライ様、それより聞きたいというのは今夜の・・・その、相手のことで」
「うん、予定を決めておかないと急に呼び出したら困るからね」
「わかりました、しかし桂香と穂乃香が今外出中ですのでまた後でお伺いします」
ディアドラと話していると突然モニカが詰め寄ってきた。
「ねぇ、ライ!私のことが信頼できないの!どうなの!」
「ど、どうしたんだよ。いきなり」
「あの刀に触れられるのは信頼できる人だけなんでしょ!」
モニカが示したのは飾ってあった刀だった。
「あれ?別に触ってもいいけど」
「「「いいの?」」」
なぜか三人が詰め寄ってきた。正直言って少し怖かった。そして何故かディアドラが少し笑っていた。
しばらく見ているとふと先のことを思い出した。
「そういえば、信頼してないってどういうこと?」
「だってこの刀に触れていいのは信頼している人だけなんでしょ?」
「それじゃないよ、それは飾り用に飾ってあるだけ」
「「「えっ!」」」
「大体そんな所に置いたらいろんな人が触るじゃないか、第一それは僕が作ったものだよ」
その言葉を聞いた瞬間、3人はディアドラに詰め寄った。
「「「どういうこと!」」」
「別にその刀とは一言も言ってません。あ、ライ様桂香と穂乃香が戻ってきましたのでさっそくお決めになりましょう」
「うん、そうだね。今夜は久しぶりに4人でするか」
「そうですか、ではそう伝えてきます。ライ様は夕食までお休みください」
そういって2人は出て行った。ちなみに3人は魂が抜けていた。
「言葉とは難しいものだな」
「「「黙ってろ!」」」
気を失う中、ジノは確信した。
「(皆、言葉は選ぼうな)」

411 :シャドウ:2011/02/16(水) 23:10:10 ID:3BVDL/vM
以上です。
遊び半分で書きましたからかなり出来は悪いです

412 :創る名無しに見る名無し:2011/02/17(木) 14:57:34 ID:eHSho8cq
乙でした
女の嫉妬恐ろしいよジノ逃げて

オリキャラがなんも註釈なしに入って来ると戸惑うのです
命さんはお母さんかな。メイドさんたちには元ネタが??

413 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/02/21(月) 09:02:24.03 ID:+Uxig2iI
前回、トリップをうっかり付け忘れていました(泣)

再び投下させていただきます
題名は『蒼き騎士と紅き騎士』です
内容は、ライ×カレンで、軍人ルートを元に書きました
レス数はまだなれていないんでどれくらい行くか分かりませんが、10はこえない予定です
5分後に投下します

414 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/02/21(月) 09:07:36.17 ID:+Uxig2iI


学校の昼休み。
あるものは食堂に駆け込み、またあるものは友達で集まって弁当を広げる。
世界のどこにでもあるような風景だ。
そしてエリア11のトウキョウ祖界に位置するこのアッシュフォード学園も例外でなく、同じ風景がみられた。
そしてその学園の屋上では、一組のカップルがお弁当を食べていた。
赤髪と銀髪の組み合わせ。どこからみても目立つ組み合わせである。
いつもと同じ風景――のはずだったが、今日は何かが違った。
さんざん朴念仁、天然と言われ続けてきた銀髪の彼氏も、さすがにその何かには気がついていた。
「カレン。いつもと雰囲気が違うけど、何かあったのかい?」
「ううん、なんでもないの。少し考え事をしていただけよ」
「だったらいいんだけど……」
赤髪の彼女――カレン・シュタットフェルトの悩みの原因は、今隣に座っている彼氏――ライ本人だった。

それは先日チョウフで、四聖剣とともに日本解放戦線の藤堂中佐を救出するときのことだ。
カレンは紅蓮弐式に騎乗し、ゼロと共に藤堂中佐を救出した。
そしてその後に現れたブリタニアの白兜との戦い。その戦いの中で、白兜のパイロットは同じ生徒会役員のスザクだったということをカレンは知った。
『スザクと同じ技術部の所属なんだ』
ライが以前言った言葉。
技術部ならば、黒の騎士団としての自分と戦うこともない。
だからこそ、安心してブリタニア軍所属のライとも付き合ってこれた。
昔はブリタニアの学校に通うことが嫌でしかたなかったが、ライという彼氏ができてからは昔は嫌だった毎日も楽しくなってきていた。
それなのに――――

「……ねぇ、ライ」
「なんだい?」
「その……スザクってあの白いナイトメアのパイロットなのよね?」
「うん。そうだよ」
「あなたもスザクと同じ部署ってことは、もしかして……戦場に出たことも…………」
「…………うん」
その言葉にカレンの表情はさらに暗くなる。
自分の不安が真実だとわかってしまった。
(やっぱり…………もう一体の白兜のパイロットって…………)
その表情に隠された真意を知らないライは、カレンは自分に危ない目にあってほしくはないのだと解釈した。
「でも大丈夫だよ、カレン。僕が騎乗しているのは、スザクが乗ってるランスロットと同じで第七世代のナイトメアだ。
 黒の騎士団や他のテロリストのナイトメアとは機体性能が格段に違う。それに、スザクと一緒に戦っているから危ない目には…………」
「そういうことじゃないの!!」
「……カレン?どうしたの急に?」
自分の感じている不安とは全く違う、しかしそれでも自分の心配をしてくれているライの心からの言葉。
彼の気持ちはうれしい。だが、この場合は逆にそれが辛かった。
「私が言いたいのは…………そういうことじゃないの…………」
「じゃあ、いったい何が?」
「ごめんなさい…………言えないの…………」
(こんな言葉言いたくなかった。きっとライは今ので私との間に距離を感じてる。私たちの関係は…………もう…………)
「…………わかったよ。カレンが言いたくなったら言ってくれればいい。それまで僕は待ってるから」
言えるわけがなかった。自分が黒の騎士団のエースで、ブリタニアと戦う張本人だということを。
その事実が、余計にカレンを苦しめていた。


415 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/02/21(月) 09:09:07.48 ID:+Uxig2iI


その日の夕方。
カレンは黒の騎士団のアジトで紅蓮を前に一人でぽつんと座り込んでいた。
先程の模擬戦で目もあてられないほどの失態をし、なんともない段差で躓き、扉を開けることなく衝突するといったことまでやってのけた。
「…………はぁ」
そして今日10回目のため息。
「私…………どうすればいいんだろう…………」
今まで、日本解放のために戦ってきた。そのためにブリタニアの兵士を何人も殺してきた。
そのことには微塵も迷いはなかった。
「私、ライのことを殺そうとしたこともあったのよね……」
思い出すのはナリタでの戦闘。
コーネリアのグロースターを追い詰めたときに現れた、白兜とサザーランド。
あの戦闘でもう一体の白兜が現れなかったことから、そのサザーランドにはライが乗っていたことが予想できる。
あの時、自分は何をしたのか。邪魔をされたことに腹がたち、輻射波動で殺そうとしたのではなかったのか。
フトウでの強襲。
はじめてのもう一体の白兜との出会い。あの時も彼を殺そうとしていた。
愛する人と戦い、殺しあわねばならない。
カレンに日本解放という夢を越える存在ができてしまった以上、戦わなければならない理由が見いだせなかった。





「どうすればスザクを仲間に引き入れられるだろうか。ギアス……いや、それはダメだ。
 それにもう一体の白兜。こいつをどうするか…………」
ゼロは自分の部屋で今後の作戦を考えていた。今の1番の課題は、2体の白兜の対処法。
それがゼロの計画にたいする最大の障害だった。
「ゼロ。少し…………お時間いいですか?」
「あぁ。入れ」
(カレンか。ちょうどいい。彼女に今後の戦闘について意見を聞こう)
そう思って顔を向けたゼロは驚いた。
いつものゼロへの尊敬の眼差しはなく、男勝りな様子もなく、はっきり言って普通の女子学生のようだった。
「どうした?カレン。何か問題でも?」
カレンはゼロの問いに答えず、代わりに紅蓮の起動キーを机の上に置いた。
「これは…………どういう意味だ?」
しばらくの沈黙のあとの2回目のゼロの問いに、カレンは彼女らしからぬ、やっと搾り出したかのようなか弱い声で呟いた。
「私…………もう紅蓮には乗れません」



続く


416 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/02/21(月) 09:12:35.08 ID:+Uxig2iI
以上です
10レスどころか5レスすらいきませんでした(汗)
何話かにわけるときの1話ぶんはこれくらいの長さだとやはり短いでしょうかね?
感想やアドバイスをお待ちしています


417 :創る名無しに見る名無し:2011/02/21(月) 09:17:44.97 ID:xyk04zby
KTG卿乙です。

一話の長さは個人の感覚なので、短くても読みやすくて丁度良いということもあると思います。

418 :創る名無しに見る名無し:2011/02/22(火) 08:24:50.43 ID:ZuWPK+Zy
KTG卿乙でした

続きを待ってます

419 :創る名無しに見る名無し:2011/02/22(火) 21:08:30.59 ID:t5BG7/15
乙した
続きまってます

420 :創る名無しに見る名無し:2011/02/22(火) 21:39:00.46 ID:jgpZdsns
KTG卿、乙です。

これはまさかのカレン黒の騎士団離脱?続きを楽しみにしています。

421 :創る名無しに見る名無し:2011/02/23(水) 22:35:37.32 ID:vfu1Yl8q
KTG卿乙です。

こういう敵同士の恋愛みたいなのはすごく良いと思います。
続きも楽しみにしてます。

422 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/01(火) 12:42:17.66 ID:CBsMz79+
約1週間ぶりです
『蒼き騎士と赤き騎士』の2話目を投下したいと思います
ライ×カレンの軍人ルートがもとです
45分に投下開始します


423 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/01(火) 12:45:17.54 ID:CBsMz79+
「私・・・・・・もう紅蓮には乗れません」
兄の意志を継ぎ、日本を取り戻したいという信念。
兄以外に初めて出会った心から愛せる人。
どちらを選べばいいのか。
カレンが悩み抜いて選んだのは後者だった。
『・・・・・・それはどういう意味だ?』
「そのままの意味です」
再び同じ問いに、今度は即答した。
『・・・・・・一応、理由を聞かせてもらおうか』
(カレンが紅蓮をおりてしまえば、黒の騎士団の戦力は大幅に下がってしまう・・・・・・
 そうなれば、ブリタニアに反逆するどころか組織を維持することもままならなくなる・・・・・・!)
焦っている内面とは裏腹に、ゼロは落ち着いた口調で問いかけた。
「実は、もう一体の白兜のパイロットがわかったんです」
『何だと!?』
この情報にはゼロも驚いた。
すでにディートハルトに指示をして情報を探らせていたが、よもやカレンの口からその情報が語られるとは思ってもいなかったからだ。
一瞬の驚きのあと、ゼロは1024通りの策を考案する。
どのような人物の名前が出てもいいようにと。
(・・・・・・いや待て。なぜあの白兜のパイロットと、カレンが紅蓮からおりることが関係する?・・・・・・まさか!)
「あれのパイロットは・・・・・・ライです・・・・・・」
(くそ!あたりか!)
ゼロの正体であるルルーシュも、もちろんカレンとライが恋人であるということは知っている。
だが“ゼロ”にとっては、ライは過去にカレンが騎士団に推薦してきたというだけの人間であり、カレンとの関係も知らない。
動揺が声に表れそうになったゼロだったが、なんとか押さえ込んで質問を続けた。
『確か、カレンの同級生だったな。以前シンジュクゲットーでテロに巻き込まれたときに助けてくれたという奴で間違いないな?』
「・・・・・・はい」
『しかし、なぜ彼があれのパイロットであるのと、君が紅蓮からおりることが関係あるのだ?
 枢木スザクも同級生だったはずだが、彼と戦うことにためらいはなかったはずだが?』
頭の中で会話をシミュレーションしながら、ゼロは会話を続ける。
できるだけカレンの心を傷つけないように、尚且つゼロとしての威厳が保てるようにと。
「・・・・・・彼とは・・・・・・恋人なんです」
『・・・・・・やはりな。何となく予想は出来ていた。だが、それを理由にするということは、戦争に私情を持ち込んでいるということになるな』
「わかっています。だから私は紅蓮を――『違うな。間違っているぞカレン』――え?」
思わぬゼロからの言葉に、カレンは俯きかけていた顔をあげる。
『こういう言い方はしたくないのだが、君は黒の騎士団のエースだ。君が前線からいなくなるだけで団員の志気も下がる。
 大切な人を傷つけたくない。そのためには自分の居場所を失っても構わない。その決断力の強さは認めよう。
 ただ、考えてみてほしい。君がいなくなるだけでどれほどの人が傷つき、そして死んでいくのかを。
 それでもなお、君は紅蓮からおりるというのかな?』
「それは・・・・・・」
カレンは何も言い返せなかった。
今までの黒の騎士団の作戦は、紅蓮という強力なナイトメアがあったからこそ実現してきたものがほとんどだ。
四聖剣や藤堂が合流したとはいえ、自分の前線離脱での戦力ダウンはかなりのもの。
共に戦ってきた仲間が死ぬ確率が上がるということは、カレンにでもわかることだった。
『君が紅蓮からおりることは許されない。だが、彼のことはこちらでもできるだけ対処をしよう。……辛いだろうが、そこは覚悟を決めてもらいたい』
「わかり・・・・・・ました・・・・・・」
カレンは肩を落とし、俯きながらゼロの部屋から出ていった。
(すまない、カレン・・・・・・)
ドアが閉まる直前、ゼロは少女が流す涙の音を聞いた気がした。



424 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/01(火) 12:48:30.22 ID:CBsMz79+




「カレン……」
ライは、生徒会室で作業をしながら、無意識に呟いていた。
あの日――ライがナイトメアに乗っていることをカレンに明かした日から、カレンはぴたりと学校に来なくなっていた。
最初は、また体調が悪くなったのだろうと思っていたが、連絡が取れないまま3日が過ぎた今では、その可能性をライは排除していた。
付き合いはじめてから今まで、1日でも休むことがあれば必ず連絡をしてくれていたからだ。
(やはり、ナイトメアで戦場に出ているって言わなかったほうがよかったかな……?)
悩みつつも、徐々に迫りつつある学園祭に向けて様々な書類を片付けていくライ。
(……あれ?)
ふいに、周りの視線が自分に向けられているのにライは気がついた。
哀れむような目つきで見てくるルルーシュ。
ニコニコしているスザク。
なぜか悔しそうにしているリヴァル。
そして何かをたくらんでいる目つきをしたミレイを見て、自分が何かをしてしまったのだということを自覚した。
しかし、ライには自分が何をしたのか検討がつかなかった。
「あの……何か……?」
「何かって……今自分でカレンの名前を呟いたこと気がつかなかったの?」
「……あ」
ミレイに言われ、確かに言ったかもしれないと思い、ライは顔を赤くする。
「無意識のうちに彼女の名前を呟いちゃうって……重症ね」
その言葉に、さらにライの顔は赤くなる。
「で?ライは愛しのカレンが最近学校に来ないから寂しいのかな?」
「えっと……その……そう……ですね……」
そう恥ずかしがりながら話すライを見て、リヴァルが叫ぶ。
「人は皆平等ではない!こんなところで皇帝陛下のお言葉に共感するとは思わなかった!!」
うわぁぁぁ!と叫びながら、そのままリヴァルは生徒会室を出ていった。
それもそのはず、スザクがユーフェミアの騎士となった今、独り身であるのはリヴァルだけだからだ。
ライはカレンと、ミレイには婚約者がいて、現在ルルーシュはシャーリーからの一方的な好意だが、そういう存在すらいないリヴァルにとっては羨ましい状態であることにかわりはない。
ニーナは異性に興味はないし、ナナリーはルルーシュという最大の壁があるから誰も手出しはできない。
「ミレイさん……?あんなになったリヴァルを放っておいてもいいんですか?」
「そのうち戻ってくるから大丈夫よ」
揚げ句の果てには、自分の思い人から適当にあしらわれる始末である。
リヴァル・カルデモンド。
つくづく不幸な男であった。

「ところでライ。一つ聞きたいことがあるのだが」
「ん?なんだいルルーシュ?」
リヴァルもいなくなり、そろそろいいだろうと思ったルルーシュは話を切り出した。
「確か、前に『スザクと同じ部署で働いている』と言っていたよな?
 で、そのスザクは実はブリタニアの最新鋭機である白いナイトメアのパイロットだったわけだ。
 それならば、ライもナイトメアのパイロットをしているということが簡単に予想できるが、実際のところはどうなんだ?」


425 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/01(火) 12:50:52.74 ID:CBsMz79+
ライはその質問に顔をしかめた。
今までみんなに心配をかけたくないと黙っていたことだからだ。
(でも、スザクのことが公になったし、今ここにいるのは僕の保護者のミレイさんと親友ともいえるルルーシュだ。
 無理に黙っている必要もないか・・・・・・?)
ちらっとスザクを見ると、その顔が『しかたがないよ』と物語っている。
それを確認し、ライは口を開いた。
「その通りだよ。僕もナイトメアで戦闘に参加したことがある」
「……やはりな」
ライの言葉に、ミレイの顔つきが一気に真剣なものへと変わる。
「どうして今までそのことを黙っていたの?」
「みんなを心配させたくなかったからで――」
「カレンはこのことを知ってるの?」
すかさずミレイ質問を重ねられる。
その声は、心なしか少し鋭くなっていた。
「……はい。3日前に話しました」
「その時のカレンの様子は?」
「・・・・・・怒っていたと思います」
――何にたいしてかはよくわかりませんでしたが、とライは付け加えた。
ミレイは、その言葉を聞いて結論を出した。
「この3日間、カレンが来ないのはあなたのせいかもね」
「えっ?」
「きっと、あなたが死ぬかもしれないという現実と向き合いたくないのよ。
 まぁ、私はカレン本人じゃないからこれが本当のことかはわからないけどね」
「そう……ですか……」
(カレンの事を思ってしていたことが、逆に彼女を苦しめていたのか……これじゃ彼氏失格だな)
彼女の不安を取り除こうと思い、正直に打ち明けた自分の職業。
それが彼女の負担になっていたと知り、ライの心は痛んだ。
(カレンとしっかり話をしなくちゃな。僕は今や自分の記憶の事のためにナイトメアに乗っているというわけじゃないということも……)

もともと、自分の記憶探しの手がかりになれば、と思って特派に入ったライ。
しかし、今では自分の過去の記憶などどうでもよくなっていた。
アッシュフォード学園で生徒会の仲間達と過ごす日々。
スザクたち特派の面々との生活や、ラウンズであるノネットとの交流。
そして何より、かけがえのない存在であるカレンの事が大きかった。
――今、このときを大切に生きて生きたい。大切な人たちを守りたい。
それが今のライにとっての戦う理由、生きる理由だ。
(いつかカレンと本音で話し合いたいな。カレンが『病弱なお嬢様』を演じている理由も含めて……)
その『いつか』が意外にも早く、そして悲しい別れとなることに気づいているものは誰もいなかった。


続く

426 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/01(火) 12:57:28.89 ID:CBsMz79+
第2話は以上です

前回感想を下さった方、ありがとうございました
数人でも感想をいただけるととても励みになりました
重ね重ね感謝です

予定ではあと2話か3話で終わらせるつもりです。
気分が乗ったら少し長くなるかもしれませんが……
大学受験が先日無事に終わったので、投下ペースが少し上がる(といいな)と思います

感想やアドバイスがありましたら、ぜひお願いします


427 :シャドウ:2011/03/01(火) 17:23:04.13 ID:CnYiqnsC
孤独の戦士とは別のものを投稿します
これも話が長くなると思います、もちろんオリジナルです
題名は誓い合った皇族と騎士

428 :シャドウ:2011/03/01(火) 17:23:43.57 ID:CnYiqnsC
神聖ブリタニア帝国で今、重大なことが起こっていた。それはとある室内で起きている
その部屋で剣を構えるビスマルク、ノネット。小剣を構えるアーニャ、ジノ。一方で剣を構え彼らと対峙
しているライ・S・ブリタニア。そしてそれらを見守るモニカ。事件の経緯は約20分前にさかのぼる
「では、話はここまでだ。解散!」
皇帝陛下が去った後、皇族もまた帰って行った。ただ1人ライだけがその場に残った。そんなライに
ルキアーノが話しかけた。その行動に他のラウンズに緊張が走った
「おや、殿下はお戻りにならないんですか?」
「・・・・・・・・」
ライはこの男が嫌いだった、最初会ったときから何を感じ取ったのかやたらと話しかけてきた。その度に無視してきた
しかし、この男はそれが気に入らないらしく遂にそれが限界に達した。
「け、ナンバーズの血が入った皇族が偉そうに。その刀ってやつも大したことないんだろ。イレブン風情が
作った武器なんてお前の母親とおなじでたいしたことな」
言葉はそこで途切れた、ラウンズが見たのは剣でルキアーノを切ったライである。
「ドロテア、ルキアーノを!」
ビスマルクは剣を抜きライの剣を止めた
「殿下、おやめください。ラウンズは陛下の直属の騎士です」
「ふん、だからなんだ。我が血を母上を侮辱した奴には死、あるのみ。邪魔するならお前も
切るぞ、ビスマルク」
2人の間に入り剣をはじいたのはノネットだった。
「殿下、確かに今のはルキアーノが悪かったですが何もここまで」
「邪魔だ、止めてほしければ俺を止めてみろ。もっともお前たち如きで止められたらな」
ジノとアーニャが構えるが
「お前たちはやめておけ、殿下の剣の腕はビスマルク以上だ。お前たちは身を守っておけ」
「賢明な判断だなノネット。そいつらでは俺の相手にならない」
ライは剣を繰り出すがビスマルクに止められた。
「2人がかりで来い、その方が楽しめる」
ライはそう言うとビスマルク、ノネットを同時に相手をした

429 :シャドウ:2011/03/01(火) 17:24:46.37 ID:CnYiqnsC
3人の戦いが続く中モニカはライを悲しそうな顔で見ていた。
「(殿下、やはりあなたはまだ)」
そう思うとモニカは腰に差していた剣を抜きライに切りかかった。
「モニカ!、止めろ」
ジノの言葉に皆気付いたが場所が遠くラウンズは止められなかった。誰もが駄目だと思ったが
「・・・・・・またお前に止められたな」
「また貸しが増えましたね♪、殿下」
ライの剣はモニカの剣の直前で止まっていた。ライは剣をおさめると部屋を立ち去ろうとした
「殿下、どこへ行かれるのですか?」
「安心しろ、ビスマルク。あいつを殺そうとはしないさ、もっとも向こうからやってきたら
話は別だが」
「殿下、駄目ですよ。そんなことをしては」
「わかったわかった、本当にモニカにはかなわん」
そう言ってライは帰って行った。他のラウンズは状況がまったく掴めていなかった。
「モニカ、お前殿下とはどういう関係なんだ?」
「うふふ、ナ・イ・ショ♪」
そう言ってモニカは出て行った、残されたラウンズは首を傾げるしかなかった。
「なぁ、どういう関係だと思う?」
「そうだ、殿下に聞いてみようぜ」
「ジノ、さすがにお前そ」
「おぉ、たまにはいいこと言うな。ジノ」
「ジノにしては珍しくまともな意見」
ビスマルクの言葉を遮り興味津津のノネットとアーニャ、さすがにビスマルクも止められないと
思ったのかため息をついている。
「そうとわかれば、殿下の所へ」
「待て、お前達殿下が普段どこにいるのかわかるのか?」
「「「あっ」」」
ライは皇族の中でも特別なためその住まいはほんの1部の者にしか知らされてなかった
訓練の際もライが出向いて行っている、また帰宅する際は極秘に行われるため追跡も不可能だった
「じゃあ、どうするんだよ」
「お前達は先ほどの話を忘れたか?数週間後新しいラウンズが就任するだろう」
「そうか!新人ラウンズ歓迎パーティーを開けば聴けるチャンスがくる」
「問題は殿下が参加するかどうかだな、ラウンズ全員参加だからルキアーノもいる。そうなれば
参加はしないだろう」
「じゃあ、誰かに連れてきてもらうか?親しい人にお願いされれば断りづらいからな」
「しかしな、ジノ。誰にするんだ、殿下と親しい人物は限られるぞちなみに
シュナイゼル殿下、オデュッセウス殿下は無理だ。予定が入っておられる」
「カリーヌ殿下は駄目、ライ殿下が疲れる」
「アーニャの言うとおりだ、コーネリア殿下は入院中だしな」
うーん、とラウンズの3人は考えていた。そんな彼らをビスマルクはため息をつきながら
見守っていた。

430 :シャドウ:2011/03/01(火) 17:26:05.43 ID:CnYiqnsC
「というわけでお前がライ殿下を連れてくるという意見になった」
「はぁ、まあいいけど。でも私が誘っても来るかわからないわよ。ルキアーノがいるんでしょ」
「それについては我々に任せろ、とにかくお前は殿下を連れてきてくれ」
「本人が嫌だっていう可能性もあるんだけど、いいわ」
こうして、新人ラウンズ+ライ殿下質問計画(極秘)は実行準備に入った。

そして当日になった。すでに会場にはラウンズが集まっていた、さらに用事があったシュナイゼル殿下や
オデュッセウス殿下も用事がなくなったため参加していた。
「じゃあ、ライ殿下は途中から来るということなので先にナイトオブセブン枢木スザクの
歓迎パーティーを始めまーす。かんぱーい」
「「「「「「「カンパーイ」」」」」」」
最初は皆、ナンバーズがラウンズと聞いて驚いていたが今ではすっかり仲良しになっていた
「そういえば、ジノ。ライ殿下ってどういう人?」
「そうだな、怒らせればかなり怖いぞ。それに白兵戦にかけてはナイトオブワンを超える
存在だな。最近じゃ、ナイトメアもかなりの腕になってきたし」
「でも、剣に触れては駄目」
「どういうこと?」
「いずれわかるさ、ま、今は楽しもうぜ」
すると扉が開かれライとモニカが入ってきた
「殿下、こちらへどうぞ」
「すまないな、モニカ。でも俺が来ても良かったのか?この前のこともあるし」
「気にしないでください、それに私は殿下が来てくれてうれしいです」
そこは明らかに他と空気が違っていた、そしてそこへスザクがやってきた
「お初目にかかります、ナイトオブセブン、枢木スザクです」
「ライ・S・ブリタニアだ、今回は貴殿のパーティーだ。俺に構うな、ラウンズの所にいけ。
これから同僚になるんだ」
「わかりました、失礼します」
「・・・・・・・・よかったんですか、あんな言い方をするとまた嫌われますよ」
「別にいいよ、どのみち俺は嫌われ者だから。モニカこそ俺と居ていいのか、新人ラウンズと
話さなくて」
「それはこれからいくらでもできますよ、でもライとの会話は滅多にできないから。
今はライとの話を優先するわ」
「話し方がいつもと同じになってるよ、モニカ」
「殿下こそ、その話し方でいいんですか、うふふ♪」
2人の会話はまるで恋人同士のような話だった。

431 :シャドウ:2011/03/01(火) 17:26:59.23 ID:CnYiqnsC
そんな2人をノネット達は見ていた。しかし会話は聞こえなかった。
「あの2人の周りの空気、まるで恋人がイチャイチャしてる感じだな」
「まさか、付き合っているとか」
「抜け駆け」
3人はそれぞれ思ったことを口にすると作戦をしかけようとした時
「これはこれは、ライ殿下ではありませんか。お久しぶりです」
話しかけてきたのはルキアーノだった、あれ以来ルキアーノはライを敵視していた。
「まさか、このような場所でラウンズ切りの皇族に会うとは驚きですな」
この発言に会場にいたラウンズに緊張が走った、全員が息をのむ中
「俺も驚いたさ、皇族ごときに切られる者がまだ帝国最強の騎士とはな」
さすがに剣は抜かなかったがその発言はルキアーノを切れさせる原因には十分だった
「調子に乗るなよ!ぶち殺す」
ルキアーノは懐に忍ばせていたナイフを投げた、しかしライは剣を抜くとナイフを弾いた
しかも弾かれたナイフはすべてルキアーノの足元に刺さっていた
「な、なんだと、この俺のナイフを弾いた!」
「気が済んだか、では俺はこれで失礼する」
「あ、殿下!お待ちください」
モニカはライを追って外へ出て行った、そこではライが星空を眺めていた
「やはり、僕は来るべきではなかったな」
「そんなことない、少なくとも私はうれしい。だからそんなこと言わないで」
「ごめん、モニカ」
そういってライはモニカを抱きしめキスをした。2人だけの時だけ見せるライの本当の表情
モニカはそれが好きだった。
「このキスに免じて許してあげる、それじゃあ、送って行くわ」
「ありがとう、モニカ」
モニカは数少ないライの住んでいる場所をしっている人物で何度もライの所へ遊びに行っている
迎えの車の場所まで歩いていく2人。
夜道でモニカはライの腕に抱きつきそしてライの顔を見た。案の定ライの顔は真っ赤になっていた。
「ライ、顔が赤いわよ、どうしたの♪」
「君にはかなわないよ、まったく」
そう言ってライはモニカを強く抱きしめながら歩いた。
「そうだ、今日は遅いから泊っていきなよ。モニカなら大歓迎だよ」
「うふふ、じゃあお言葉に甘えちゃおっか。ライの部屋でいいわよ」
「了解、エスコートしますよ。綺麗なお嬢さん」

次の日、ノネット達が見たのはかなりご機嫌が良かったモニカだった。
「なぁ、モニカ。お前昨日は帰ってこなかったよな?どこにいたんだ」
「うふふ、素敵な殿方のと・こ・ろ♪」
「まさか、ライ殿下の所にか!」
「な・い・しょ♪でも、素敵な夜だったわ」
モニカの頬は赤くなっていた。その様子に彼らはますます聞いてみたかった。
昨日のパーティーであきらかに何かしらの関係があると確信したがルキアーノのせいで
聞けなかったため3人は飢えていた。
「「「(どんな関係かかならず突き止める)」
そんなことはお構いなしに思い出したのかまだ頬が赤いモニカだった。

432 :シャドウ:2011/03/01(火) 17:28:13.57 ID:CnYiqnsC
以上、第1話でした
近い内に2話を投稿します
孤独の戦士の続きはもう少しお待ちください

433 :創る名無しに見る名無し:2011/03/02(水) 20:07:41.05 ID:aj2EkYQW
シャドウ郷乙です!
続きとっても楽しみです!

434 :創る名無しに見る名無し:2011/03/02(水) 21:05:37.80 ID:WNiKJIyv
モニカがヒロインだなんて珍しい
続きに期待してます

435 :シャドウ:2011/03/02(水) 22:11:44.52 ID:83jGYfDD
パーティーから1週間後、モニカは訓練場でライに剣を習っていた。
「それまで!かなり腕が上がったな、モニカ」
「それはライの教え方がいいからね、それに私もライを守りたいしね」
「嬉しいけど、あまり無茶はしないでね。モニカに何かあったら僕は」
「わかってるわ、心配しないで。あら、何か騒がしいね」
2人が見た先には慌ただしく走る兵士がいた。
「どうしたの?」
「そ、それがエリア11でゼロが復活したとのニュースが」
ライは驚いてモニカを見た、モニカは頷いてすぐにラウンズの所へ向かった
その後、皇族とラウンズが集まり会議を開いた、「黒の騎士団が復活」これは世界中に
流れもはや一刻の猶予もなかった、すぐにでも軍を動かすという意見も出たが相手が総領事館に籠っている為
迂闊に手が出せなかった。しかしそれから数日後、囚われていた黒の騎士団が解放されたニュースを聞いた
ブリタニアはラウンズを送るという決断をした
「メンバーはナイトオブセブン、スリー、シックス、そしてトゥエルブだ」
「皇帝陛下、4人もラウンズを?」
「待て、その前にライ、お前もいけ。トゥエルブは護衛として行かせる」
この言葉に全員が驚いた
「お前は政庁でカラレスの後を継げ、問題があるらしいからな」
「イエス・ユア・マジェスティ」
こうしてラウンズ4人と皇族1人はエリア11に向かう準備をした、しかしスザクだけ
皇帝陛下からの命令を受け先に向かった。残る3人はその後出発し、そして
「殿下、もう少しでエリア11です」
「そうか、懐かしいな、あの国に行くのは」
「ライの故郷でもあるからね、緊張してる?」
「少しね、でもそんなことは言ってられない」
「緊張してるんじゃ仕事はできないわよ、おまじないをしてあげる」
そう言うとライの唇にキスをした。
「緊張はほどけた?」
「あぁ、完璧にね、それじゃあお礼に」
ライもまたモニカにキスをした、そして抱き合ってお互いのぬくもりを感じようとした瞬間
「殿下、モニカ。そろそろ準備を、政庁にってどうかしました?」
ジノがいきなり現れたので慌てて離れた。
「いや、何でもない。それより指示通りにしてくれたか?」
「はい、我々のことは伏せてあり出迎え必要なしと」
「よし、では予定通りにスリーとシックスは攻撃を、多少は手加減をしろ」
「イエス・ユア・ハイネス」
「さて、どの程度の実力か確かめるか、トゥエルブは俺と共に戦況を見極めろ」
「了解」
こうして、ライの作戦は実行されようとした

436 :シャドウ:2011/03/02(水) 22:13:32.22 ID:83jGYfDD
「なんだなんだ。こんなものか? 大した事ないな、ここの守備力も」
そう言ってジノは操縦桿を巧みに操作すると、彼の愛機であり戦闘機であるトリスタンは空を舞うツバメのような機敏さで、空を縦横無尽に飛び交う。
先ほどからサザーランドが銃撃をしているがかすりもしていなかった、そしてトリスタンはナイトメアに向かって
スラッシュハーケンを発射した、サザーランドは対処しきれず次々と撃破された。
「ジノ、つまんない」
アーニャは今ジノとは違う場所で、専用機のモルドレッドを駆り、戦闘の真っ最中だった。
向こうの方でも大したことがなかったらしい、しかし皇族の命令であるため中断できなかった
そんな時、レーダーの電子音が介入した。KMFの反応が二つ。
「おっ、まさか、あれはグラストンナイツか」
『どこのだれだか知らないが、ここまでだ』
『よくも、好き勝手暴れてくれたな』
その光景を見て、ジノは少しがっかりした。グロースターは大型のランスをどっしりと構えていた。
戦闘機相手に大型ランスなんか持ってきてどうするつもりだったのかと、理解に苦しんだからだ。
「失格。その武装は拠点を守る事に適してはいるが、まぁいいだろ。なら」
戦闘機から、腕が、足が、そして、頭部が現れる。スマートな体躯に、二本の角が生えたような頭部。
「トリスタン、そういう事でしたか。ジノ・ヴァインベルグ卿」
「ああ、君たちを試しに来た。私を止めてみたまえ」
「ッ! 言われずともぉ!!」
火に油を注がれた騎士の叫びに呼応して、二騎の“グロースター”が槍を構える。
そして突撃してくる、しかしそれを受け止めると弾き返し体勢を崩すグロースター
そこにすかさずトリスタンの槍が上段から襲い掛かる。さらにスラッシュハーケンを撃ち
もう一方のグロースターを撃破した
「お終い、と」
その時、アッシュフォード学園の制服に身を包んだスザクが現れた
「そこまでだ、ジノ。これ以上ふざけが過ぎると君を拘束するよ」
「相変わらずお固いな、スザク。でも、俺は命令に従ったまでだ」
「命令?、それは誰から」
「それは、俺が指示したことだ」
現れたのは2本の剣を腰に差したライと1本の剣を腰に差したモニカだった。
「殿下!」
スザクを含め周りにいた兵士も臣下の礼を取った。
「ヴァインベルグ卿とアームストレイム卿に守備力を試せと命令したのだ、どの程度のものか。
はっきりいって酷いものだな、鍛錬が足りん。クルシェフスキー卿、貴殿はどう思った?」
「そうですね、まずグラストンナイツは武装の選びが駄目でした。いくら政庁を守るのに適しているとはいえ
それにこだわっていました、逆に他の兵士は武装はよかったですが殿下の言うとおり鍛錬が足りません」
「グラストンナイツは明後日までに今回の被害報告を提出、ラウンズは守備隊の悪いところをまとめて提出を、
他の者はエリア11の現状と内政について提出、誤魔化しはきかないからな。解散!」
「イエス・ユア・ハイネス」
そう言うと各自自分の仕事に取り掛かり始めた、ライはその後自分なりに内政の状況を調べ始めた


437 :シャドウ:2011/03/02(水) 22:14:52.16 ID:83jGYfDD
以上です
第3話も近い内に投稿します

438 :創る名無しに見る名無し:2011/03/02(水) 22:33:36.85 ID:Qtnt/Mnh
乙。
こちらは、ブリタニア側なんですね^^

439 :創る名無しに見る名無し:2011/03/02(水) 22:37:32.81 ID:RfnneH8p
凄いスレだな。
脚本家目指してくれよ
才能あるぞ


440 :創る名無しに見る名無し:2011/03/02(水) 23:10:33.58 ID:C7Z2jLVb
上手い皮肉だなw

441 :創る名無しに見る名無し:2011/03/03(木) 12:27:05.86 ID:4woEHG0M
このテンポで続けていくなら、もう少しまとまってから投下したらどうかな?
メモ書きじゃないんだし、そう慌てることもないと思うよ。

>>426
乙。
続き物はよほど区切りが綺麗に付いてない限り、ぽんぽん感想がつくものじゃないから
レスの多寡は気にしない方が良いですよ。
あと、これはSS投下時のお約束のひとつだけど、感想を催促する(と捉えられかねない)発言は、
悪気はなくてもスレによっては一気に叩かれたりもする。
老婆心ながら、今後のためにアドバイスね。
せっかくだからもうひとつ、書き上がってから声に出して読んでみると、
文章の不自然なところに気が付くのでオヌヌメ。

442 :創る名無しに見る名無し:2011/03/05(土) 14:49:28.71 ID:U3Vt5IDu
他にやってる連載物が大して進んでもいないのに、新しい連載って
飽き性なのかな?なんか両方とも未完で終わりそうな雰囲気がする
まあ作品全体でみると完結作品の方が圧倒的に少ないのだけれども

443 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/07(月) 12:53:20.58 ID:RZYQ0Uz7
投下のペースが速まるかと思いきや、結局1週間たってしまいました(泣)

蒼き騎士と紅き騎士の3話を投下します
55分から開始の予定です

444 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/07(月) 12:55:37.05 ID:RZYQ0Uz7
――式根島。
伊豆諸島を構成する島の一つであり、新島の南西に位置する面積3.9平方キロメートルの島である。
ここに、現在エリア11で対立する2つの勢力が集まっていた。
ブリタニア軍と黒の騎士団である。

ブリタニア軍側では、式根島を訪れる第2皇子シュナイゼル・エル・ブリタニアを出迎えるために、
第3皇女ユーフェミア・リ・ブリタニアと彼女の騎士である枢木スザク、そして彼が所属する特派の面々が訪れていた。
ライも先日のチョウフでの一件でナイトメアの騎乗資格を停止されていたが、スザクとセシルが『気分転換になるから』と言って強引に連れてこられていた。
「でも、本当に僕が来ちゃってもよかったんですか?いざというときにナイトメアにも乗れないですし……」
「いいのよ、あなたはここに休暇に来たとでも思っていてくれれば」
「そうだよ、ライ。ここは海も青く澄んでいるし、空も綺麗に見える。体を休めるにはもってこいのところだと思うけどね」
「君ね、役に立たないなんて大間違いだよ?君はスザク君波の身体能力があるんだから、万が一スザク君がランスロットで出撃中にテロリストが来ても、その身体能力で皇女殿下をお守りできるんだよ?」
ライの身のことを気にかけているスザクとセシルとは裏腹に、ロイドはあくまでもライの能力だけを見て声をかけた。
いつもの通りにそれを聞いたセシルがロイドに説教を始める。
ライとスザクはそれを苦笑いしながら眺めていた。
「ライ。カレンと話はできた?」
「いや、まだだ」
ルルーシュとミレイに自分の本当の仕事を告げたあの日から後は、スザクの騎士就任の準備や事務作業に追われて学園に行くことすらままならなかった。
そのため、カレンが学園に顔を出していたとしても直接あって話をすることもできず、また、メールでの連絡は依然としてとれないままであった。
「だったら、今日は誘わないほうが良かったかもしれないね」
「いや。いいんだよスザク。さっき君が言ったように、ここにいるとなんだか心が安らぐんだ。それに、何か自分が変われる気がするんだ」
「どういうこと?」
「さぁね。ただ、ふとそう思っただけさ」
そう二人が話していると、遠くから何かが爆発したかのような音が聞こえてきた。
「!?なんだ、今のは?」
二人が音のしたほうを見ると、黒煙が立ち上っているのが見える。
明らかに何かが燃えているような色。
それもただの火事のようなものではない。
「何事ですか?」
音を聞いて出てきたのであろう、ユーフェミアが近くの軍人に話しかける。
「皇女殿下!?危険です、一度船の中にお戻りください!!」
すぐに皇女の身を守ろうとしたのは、彼女の騎士であるスザクだった。
しかし、彼女はそんなこともかまわずにその場にい続けて軍人からの説明を待つ。
「守備隊の司令部がテロリストの奇襲を受けているようです」
「そんな!?なぜいままで察知できなかったんですか?」
「特殊なジャミングを使われているようで、直前まで探知できなかったようです」
ブリタニア皇族を巻き込みかねない危険事態に、軍人たちは急遽対応策を練り始めた。
「ご安心下さい。皇女殿下の事は、自分が守ります」
スザクはすぐに自分の主君であるユーフェミアの警護を名乗り出た。
「いえ、あなたは司令部の救援に向ってください。せっかくの戦力をここで私一人のために遊ばせておくわけにはいきません」
「しかし……」
「枢木スザク、私を守りたいと言うのなら、速やかに敵を追い払い、私の元に戻ってきてください」
「……イエス、ユア・ハイネス!」
「スザク。さっきロイドさんが言ったように、いざとなったら僕が殿下を守るから。君が戻ってくるまでの安全は任せてくれ」
「……ありがとう、ライ」
ライの言葉を受け取ってスザクはランスロットに乗り込み、司令部に急行した。



445 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/07(月) 12:56:50.34 ID:RZYQ0Uz7


紅月カレンは紅蓮弐式に乗っていた。
先日、ゼロから告げられた『ライという少年は、先日のチョウフの一件でナイトメアの騎乗資格が停止させられているらしい』という言葉。
それを聞いてこの作戦で紅蓮に乗ることは承知したものの、やはり以前と違ってためらいなくブリタニア人を殺せなくなっていた。
白兜をおびき寄せるための司令部強襲の作戦中でも、輻射波動の使用頻度が激減し、呂号乙型特斬刀での駆動系を破壊する、という攻撃のみをしていた。
そしてスザクの乗る白兜が現れ、ゼロの乗る無頼を追いかけ始める。
「ライ…………」
その機影を見て、カレンはここ最近メールすらも無視している彼氏のことを思い出す。
自分が彼を心配させていることはちゃんとわかっている。
それでも、黒の騎士団としての自分とブリタニア軍人としての彼が存在している以上、安易に連絡を取ることはできなかった。
『どうした紅月?!我々も早く集合地点に向うぞ!』
「わかりました!」
藤堂の言葉に、しばらく呆然として白兜とゼロの無頼を見ていたカレンは紅蓮を集合地点――ラクシャータによるゲフィオンディスターバーが設置されている砂地へと向った。

『枢木スザク、出てきてくれないか?話し合いに乗らない場合、君は四方から銃撃を受けることになるが?』
カレンの乗る紅蓮の前に広がるくぼ地の中で、ゲフィオンディスターバーによって動きを止められた白兜と無頼が対峙していた。
ゼロは既に無頼を降り、その姿を現している。
スザクもそれに応じ、コクピットから降り立つ。
何かを話しているようだが、コクピット内にいるカレンには聞こえない。
しかし突如スザクがゼロから銃を奪い、羽交い絞めにして彼を拘束した。
「あいつ!」
『動くな。力場の干渉を受けるぞ』
「でも!」
ライと戦うことには抵抗はあっても、目の前にいるスザクと戦うことにはそれはない。
自分達に日本解放という夢を見せてくれたゼロをみすみすと殺させるようなことをするのなら、スザクを殺すこともいとわなかった。
しかし場合が場合であるためにゼロを助けられないことが、ゼロの親衛隊隊長であるカレンにとって辛いことだった。
『藤堂さん!レーダーに多数のミサイルの反応が!』
その通信を聞き、カレンもレーダーに目を走らせる。
(多すぎる……ゼロを助けないと!!)
カレンが行動に移ろうとしたちょうどそのとき、林の中から黒の騎士団のものでない1機のナイトメアが現れた。
(嘘……なんで……?)
白いナイトメア。
カレンの愛する人が乗る機体だった。
それを見て、黒の騎士団のナイトメアが一斉に臨戦態勢を取る。
『待ってくれ!交戦の意志はない!ミサイル迎撃に協力する!』
オープンチャンネルで告げられるその声は、間違いなく彼のものだった。
カレンが唖然として動けない間に藤堂の機体がほかの期待を制止し、通信をかえした。
『なるほど。命令より戦友を選ぶか。承知した。そちらが手を出さない限り貴公の行動には干渉しない』
(良かった……)
藤堂の言葉にカレンは感謝した。
あやうく、愛する人を失いかけたのだから。
藤堂の言葉を受け、白いナイトメアはアサルトライフルを狙撃モードに切り替えて射撃を開始した。

半分ほどまでミサイルが減ったところで、ライは射撃をやめた。
(エナジーが足りない……これでは通常射撃も無理だな……)
「すまない!こっちはここまでのようだ。後を頼む!」
ライの言葉に返答はなかったが、藤堂のナイトメアは左腕を空に向けた。
それに追従するように黒の騎士団のナイトメアがそれぞれの武器を空へ向ける。
藤堂の指揮の下、黒の騎士団のナイトメアは全力で対空射撃を開始した。
(だが……ミサイルの数が多すぎる)
スザクはゼロをランスロットのコクピットにゼロを押し込んだまま動かない。
あくまでも命令に従うつもりで、その身を犠牲にしようとしているようだった。
ミサイル着弾まであと少し。
残されている時間はない。


446 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/07(月) 12:59:40.80 ID:RZYQ0Uz7
同じように感じ取ったのか、紅いナイトメアが動きだしてゼロを救出しようとする。
しかしそのナイトメアも、ランスロットと同じように機能を停止してしまった。
そしてナイトメアから一人の紅い髪をした少女が飛び出す。
「スザク!ゼロを離せ!私は……私は、生徒会のカレン・シュタットフェルトだ!こっちを見ろ!!」
(カレン!?なぜここに!?いや、それよりもこのままでは彼女が危ない!!)
ライは反射的にコクピットを飛び出して、ユーフェミアのことをも忘れて彼女のもとへと向かっていた。
驚きよりも、主君の事よりも、彼女の命を守らなくてはならないという気持ちが彼を彼女のもとへと動かしていた。
「カレン!!」
ライの声にカレンは彼の姿を見て足を止めた。
「どうして!?どうしてあなたも出てきちゃうのよ!!」
「それは――」
ライが言葉を発しようとした瞬間、辺りを闇が包んだ。
正体を探ろうと空を見上げると、そこには1隻の戦艦が飛んでいた。
「空飛ぶ……戦艦?」
ライの隣では、カレンも呆然と立ち尽くしている。
黒の騎士団のナイトメアの軍勢がいっせいに攻撃を開始するが、ランスロットやクラブと同じブレイズルミナスによって全て防がれていた。
その数瞬後、空中戦間の下部ハッチが開き、そこから赤黒い光が放たれて辺りは光で包まれた。
そして光が晴れたときには、そこにいたはずの5人の姿は見えなくなっていた。






滝の下で、一人の少女が水浴びをしていた。
ゼロを助けるために飛び出し、もっとも戦場で会いたくなかった人と出会ってしまった黒の騎士団のエースパイロット。
普段騎士団の仲間からは『がさつ』、『女っ気がない』などと言われているが、現在恋愛真っ盛りの年相応の女でもある。
そんな彼女がナイトメアを操縦して汗だらけになった自分の体をそのままにしておくはずもなく、意識が戻ったときに近くにあった水場で水浴びを始めていたのであった。
もちろん、周囲への警戒は緩めていない。
隠しナイフであるポーチを忍ばせた騎士団の制服も手を伸ばせばすぐに届くところにある。
相手がナイトメアで攻撃してこない限りは対処できる自信あった。
「!?」
ガサっという草のすれる音に反応したカレンは、服を着ることもなくそのまま騎士団の制服からポーチを取り出し、ナイフをきらめかせながら一目散に駆けつける。
視界に入ったのは、ブリタニア軍の制服。
何のためらいもなく、ナイフを相手の急所へと――
「きゃっ!」
突き出したナイフは相手の肉体を傷つけることなく、代わりに自分の手をつかまれて体が宙を舞う。
背中から地面にたたきつけられ、気がついた時には手にしていたナイフが自分の首筋へと当てられていた。
しかし、その軍人はそれ以上手を動かさない。
「……はやく……殺しなさいよ」
空高く輝く太陽が逆光となって軍人の顔が見えないカレンにはその行動の真意が見出せない。


447 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/07(月) 13:02:00.69 ID:RZYQ0Uz7
しかし、その考えは彼の一言によって打ち砕かれた。
「やっぱり、カレンはお嬢様を演じていたんだね。僕は今のカレンも好きだけど」
「えっ?」
固定したナイフをはずし、カレンの手をとった銀髪の少年は笑みを見せながら言った。
「ライ……?」
「そうだよ、僕だ。正真正銘の君の彼氏で、ブリタニアの騎士でもあり、ランスロット・クラブのパイロットだ」
ライのその言葉に、カレンの顔は一瞬暗くなる。
「でも、今は僕たち二人しかいない。黒の騎士団もブリタニア軍も関係ない。ただのライとただのカレンだよ」
続いた彼の言葉に、暗くなった顔もすぐに明るくなる。
カレンは感極まって、そのままライに抱きついた。
いきなりのカレンの行動に、ライは顔を赤くしながら言う。
「……その、彼氏としてはこういうことは嬉しいんだけど、状況を考えてからにしてくれないか?」
ライの言葉にカレンは辺りを見回す。
しかし誰の姿も視界にはない。
「別に、誰もいないからいいんじゃない?」
「いや……その……そうじゃなくて…………そういう姿で抱きつかれるのは、理性を保つのが……」
そこまで言われて、カレンは今の自分を見る。
先ほどまで彼女は水浴びをしていた。
そして物音に警戒して、そのままの姿で飛び出していたのである。
だから今の彼女は何も身につけることなく、生まれたままの姿でライに抱きついていたのだった。
その事実に気がつき、カレンの顔が紅蓮と比べても負けないくらいに真っ赤になる。
「ライのバカ!エッチ!スケベ!ど変態!!」
そう叫びながら放ったカレンのパンチが、見事にライのみぞおちに決まった。
それを見て、カレンは自分がした事に気がついて慌てて謝り始めた。
「ご、ごめんなさい!大丈夫?!」
「だ……大丈夫だ……それより早く服を……」
そこまで言ってライの意識は途絶えた。
「どどどどどどどうしよう!」
ライを気絶させてしまったことに焦り、彼の手を握って辺りを見回す。
もちろん、どこにも助けてくれる人などいない。
とりあえずライに言われたとおりに服を着て、再び彼のもとへと戻る。
「気絶してるとはいっても、綺麗な顔して寝てるわね……女の私でも惚れ惚れしちゃうわ」
そんなことを呟きつつ、カレンは今後の事を模索し始めた。
目が覚めたときに確認したように、カレンは通信機器を一切持っていない。
それにどうやら黒の騎士団もブリタニア軍もこの島にはいないようなので、式根島でないであろうと言うことは予想できる。
自分一人ならそれなりにできることはあるのだが、今は一応敵方のライと一緒なのだ。
最初に出会う人間がどちら側の人間かによって、今後の対応が決まってしまう。
それもふくめて、二人でしっかりと話し合わなくてはいけなかった。
そのための第一段階は、カレンが気絶させてしまったライを起こすことだった。
「寝ている人を起こすっていうと、昔から定番なのは――いや、だめよカレン!いくら恋人同士だからといって、寝ている人にそんなことをしちゃ!」
そんなことをいいながらも、カレンの顔は徐々に隣に寝ているライの顔に近づいていく。
(少しくらいならいいわよね?私たちは付き合ってるんだし、初めてのキスというわけでもないし……)
あとわずかでカレンの口がライの口に触れようというちょうどそのとき、お約束かのごとくライは意識を取り戻した。
「くっ……」
「ほわぁ!!」
すっとんきょうな声を上げて、カレンはライから飛びのいた。
そんなカレンを見つけて、ライは不思議そうに尋ねる。
「ん……どうしたの、カレン?」
「ななななんでもない!!」
明らかに挙動不審なカレンに首を傾げつつも、彼女がなんでもないというならいいか、と思ってライはそれ以上追求しなかった。


ライとカレンの二人が食料として魚を大量に捕まえ、それを焼きはじめたころには空は暗くなっていた。
そしてこのとき初めて、二人が落ち着いて話せる時間が生まれた。
しかし、二人とも立場が立場なのでなかなか口を開くこともなく、ただ黙々と焼き魚を食べ続けるだけだ。



448 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/07(月) 13:03:40.09 ID:RZYQ0Uz7
ライにとって、ブリタニア軍とは自分の記憶を取り戻すための手がかりであり、アッシュフォード学園のみんなを守るためのものに過ぎなかった。
一部の軍人のように軍を純粋なブリタニア人で組織しようという考えなどももたないし、普通のブリタニア人のようにイレヴンを差別しようとも思わない。
黒の騎士団と戦いはするが、彼らの戦う理由を一方的に否定することもない。
もともとここは日本と呼ばれた彼らの国なのであり、それを取り戻そうと戦うのは当たり前の事だともいえる。
それに他のテロ組織と違って一般人を巻き込んで戦うようなことはほとんどなく、まさに正義の味方といったようなものだった。
それでも、ブリタニアに戦いを仕掛けるということはライの戦友たちを殺そうとしてくるということでもある。
そのほとんどがナンバーズに差別的な意識を持っているとはいえ、共に戦った仲間であることには違いがない。
彼らが死ぬのを黙って見過ごすわけにはいかない。
それよりも、なす術もなく知り合いが死んでいくということに対するライ本人もよく知らない感情が彼を戦場へと立たせていた。

カレンにとって、黒の騎士団は自分の兄の夢を達成するための手段であり、日本人として自分がいられる大切な場所だった。
シンジュクで初めてゼロの指揮下で戦い、彼がいれば兄の夢がかなえられると思って所属をし続けてきた組織。
ナリタでシャーリーの父親を犠牲にしてしまったことは精神的につらいことではあったが、この犠牲のためにも一刻も早く日本を取り戻したいと考えていた。
彼女にとっての最大のイレギュラーは、ブリタニア軍に所属するライと恋におちてしまったことだった。
技術部所属と聞いていたからこそそのまま戦い続けることができていたし、早い段階で日本独立を達成できたのなら、ハーフであると聞いていた彼とともに新しい日本で生きていけるとも思っていた。
結局はそのはかない夢もついえて、こうして敵同士として二人は対峙する事になってしまった。

「はぁ〜おいしかったぁ〜」
「そうだね。普段こんなものを食べないから新鮮だったし。新鮮といえばカレンの素の姿も新鮮だったけど」
「もしかして、素の姿を見て私のこと嫌いになった?」
今のカレンにとって、一番の不安はそれだった。
ライも学園での『お嬢様との自分』の事が好きだったのではないかと。
「そんなことないよ。最初に言ったけど、僕はその素のままのカレンも魅力的だと思う。それに、君がどんな性格をしていようともカレンはカレンだ。僕が君の事を好きだっていう気持ちは変わらないよ」
「…………ありがとう」
ライのこの言葉が、カレンに決心をさせた。
チョウフのとき以来、心にはあったもののけっして考えないようにしてきたことを。
「ひとつお願いしたいことがあるの」
「なんだい、カレン?」
「私を……ブリタニア軍に入れてほしいの……」


続く


449 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/07(月) 13:08:54.03 ID:RZYQ0Uz7
以上です
本来はこの話と次の話で1話の予定だったのですが、長くなりそうな予感がしたのでここで切りました
あとどれくらいで終わるかはわかりませんが、3月中には終わらせたいと思っています

>>441
アドバイスをありがとうございます
これからの参考にさせていただきます


450 :創る名無しに見る名無し:2011/03/07(月) 18:50:43.25 ID:ZKCL8L/s
ルルーシュとスザクが別々のゲームに出てるね。
http://www.ace-game.jp/
http://www.suparobo.jp/srw_lineup/srw_z2/chara26.html

451 :創る名無しに見る名無し:2011/03/09(水) 02:00:30.00 ID:ZP9jU64J
二人とも双方に出ている気がするのですが。

452 :創る名無しに見る名無し:2011/03/09(水) 07:43:05.32 ID:GHlkEUAY
KTG卿、乙です。
カレンの騎士団離脱?ルルーシュ涙目の展開ですね。これは長編の設定で読んでみたいと思いました。
次の投下をお待ちしています。

453 :創る名無しに見る名無し:2011/03/13(日) 01:17:02.34 ID:ZR2brHKf
職人及びスレ住人のみなさん、無事ですか。

454 :創る名無しに見る名無し:2011/03/15(火) 18:39:14.47 ID:KhV6cnus
沖縄だから被害無し
東北の被害は酷いな(´・ω・`)募金してきたよ

455 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/15(火) 19:08:12.82 ID:s9fBtxhH
小説書いてる途中に地震くらいました(汗)
関東在住なんで、被害といったら皿が割れたことぐらいでしょうか
蒼き騎士と紅き騎士の第4話は、停電の時間を避けつつ、完成したら投下しようと思います
自分にできる被災者の皆さんへの支援は節電と募金くらいなんで、出来ることはしっかりとやっていこうと思ってます

456 :創る名無しに見る名無し:2011/03/15(火) 21:30:36.19 ID:sHEEKp6d
地震当時浜松町にいたからかなり。
宮城の方は壊滅みたいだけど大丈夫かな?

話は違うが、もうすぐで3周年か。
それどころの話ではないけど・・・・・。

457 :創る名無しに見る名無し:2011/03/16(水) 00:48:09.52 ID:QEn1zyDu
もうそんなに経つのか。
落ち込んでばかりでもなんだから、合わせて何かやりたいところではあるけども、色々と辛いね。

458 :創る名無しに見る名無し:2011/03/24(木) 00:16:28.91 ID:IG1Ru4w3
保守

459 :創る名無しに見る名無し:2011/03/27(日) 15:26:07.08 ID:WoN4G3we
ロスカラ三周年おめ保守!

460 :創る名無しに見る名無し:2011/03/27(日) 22:25:48.55 ID:Mho+xuUs
ああ、ついに三年か。
創作に専念できる状況でもないけど、ゆっくりと続けていくスレにしたいね。

461 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/28(月) 20:55:44.93 ID:h5IBjfkX
お久しぶりです
地震の影響の停電やら教習所やら大学に提出する書類の準備やらで、続きの執筆にだいぶ時間がかかってしまいました
蒼き騎士と赤き騎士
4話目を投下します
ブリタニア軍人ルートで、ライ×カレンです


462 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/28(月) 20:57:09.81 ID:h5IBjfkX
「私を……ブリタニア軍に入れてほしいの……」
「え……?」
カレンの言葉にライは耳を疑った。
日本人のことをイレヴンと呼んで差別をし、虐げていたブリタニア軍に入るというカレンの言葉。
公園で偶然見かけたその光景にとてつもない怒りを見せていた彼女が、そんなことを言うなんてライには信じられなかった。
「それは……どういう……?」
「そのままの意味よ。私は今まで、ブリタニアから日本を取り戻すために黒の騎士団として戦ってきたわ。それが、私にとって一番大事だったお兄ちゃんの夢だったから。でも、今の一番は――あなたなの」
昔からカレンに優しくしてくれた兄、紅月ナオトの存在。
ブリタニア人とのハーフだということで、あまり多くはなかったがいじめを受けたこともあったカレンにとって兄の存在は大きかった。
当時日本との関係がぎくしゃくしていたブリタニアとのハーフである自分を、なんの隔てもなく優しくしてくれたただ一人の兄。
そんなカレンとナオトの関係は、ルルーシュとナナリーの関係に似ている部分がある。
ルルーシュがナナリーを溺愛していることに類似することがないなど違うところもあるが、基本的には同じような関係だ。
カレンにとって心から安心して生活できたのは、兄と母、そしてたまに顔を出しに来ていた扇と過ごしていた時間だけだった。
ルルーシュとナナリーが、スザク以外の人間を信用せずに日本での留学生活をしていたのと同じような状況にあったのだ。
だから、ルルーシュがナナリーのためにゼロとなって戦っているのと同じように、カレンもまた兄の夢のために今まで戦ってきた。
その信念が今、転機を迎えていた。
「私はあなたの役に立ちたい……あなたのために戦いたい……そのためなら、何を失ってもかまわないわ……」
日本人としての自分も捨ててもかまわない。
あれだけ嫌っていたシュタットフェルトの名を名乗ることもいとわない。
尊敬し続けてきたゼロの敵として戦うことにもためらいはない。
愛する人――ライのためになら何だってできる。
「……カレン。本気で言っているのか?」
「えぇ」
『何を失ってもかまわない』
この言葉がライのどこかで引っかかっていた。
確証のもてる疑念ではない。
ただ先ほど脳裏にちらついた映像が頭から離れなかった。

槍や矢が飛びかう戦場のひとつになったその町に、戦いの後に残されたのは人々の死体しかない。
老若男女、民兵問わず、全ての人が息絶えていた。
そしてその中心で打ちひしがれている銀髪の青年。
何もかも――自分自身の肉親すらも失った彼。
『何を失ってもかまわない』という決意の元、愛する人たちのために戦った男の末路だった。

その映像が何を意味するのか、なぜその映像の背景が自分にわかったのか、ライにはわからない。
しかし、カレンの決意がいい方向に進まないと何かが全力で警告しているのだとライは感じとっていた。
「……カレン。残念だけどその頼みは受け入れられない」
「どうして?!ライは私と殺しあうことになってもいいの?!」
「違う!そんなことは……!」
「私はあなたと一緒にいられればそれでいいの!日本が解放されなくたってもいい。あれだけ憎んでいたブリタニアの一員になってもいい。あなたがいてくれれば、私はそれだけでいいのよ……」
「カレン……」
カレンの強い決意は十分にライに伝わっていた。
それでも、ライはカレンの気持ちにこたえることができなかった。
カレンが何か強い決意を持っているということは、付き合い始めた当初からわかっていた。
それがなんにせよ、全力で応援してあげようとも思っていた。
しかし今は――
(僕が彼女の足枷になっているみたいじゃないか……)
自分という存在が彼女の目標を霞ませてしまっているのだとライは感じ取っていた。
カレンの夢である日本解放。
ブリタニア軍人であるライには手助けなどできるものではなかったが、積極的に妨げようとも思わなかった。
(もちろん、恋人としてカレンには危ない目にはあってほしくない。ただのカレンとして、平和に暮らしてほしい)

463 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/28(月) 20:58:37.35 ID:h5IBjfkX
そうは思っていても、ライの心はなかなかすっきりしなかった。
(カレンの『日本解放』という夢は、僕がアッシュフォード学園に来る前からのものだったはずだ。そうであるならば、僕という存在が現れたことによって、彼女に夢を断念させてしまったことになる……)
カレンの事を大切に思うがゆえに、自分自身の存在も否定したくなる。
もしも自分がいなければ、カレンは自分の夢を貫けただろうか。
もしも自分と恋仲にならなければ、カレンはこんなにも苦しい決断を迫られるようなことがあっただろうか。
歴史にifはない。
それと同じで、人生にもifはない。
(――いや、“あの力”なら『もしも――』は実現可能だ……)
絶対遵守の力。
一回のみだが、相手を自分が命じたままに行動させることができる王の力。
その力があれば、過去の記憶をなくさせることもできる。
――自分のことをカレンの記憶から抹消すれば、彼女は昔のように兄の夢を達成するために戦えるようになるはず。
そんな考えがライの頭をよぎった。
「カレン。君が何で黒の騎士団に入ったのかを聞いてもいいかい?」
ライの言葉に一瞬戸惑うような表情をみせたが、カレンはゆっくりとその質問に答え始めた。
「さっきも言ったけど、私のお兄ちゃんは日本を解放するために戦っていた。
 私だけがブリタニア人の父から認知されブリタニア人として生活し、お母さんは使用人扱いで雇われ、お兄ちゃんにいたっては存在も認識されなかった……」
10年以上にわたって共に過ごしてきた家族がばらばらにされた。
“ブリタニア”という支配者によって。
――こんな家族の在り方は間違っている。
ブリタニアが、それを自分達に強要してくるというのなら、そのブリタニアを壊すしかない。
そう思い、カレンは兄と共に反ブリタニアのレジスタンス活動に参加するようになり、兄の死後もこうして黒の騎士団のエースとしてブリタニアと戦ってきたのだった。
そう、カレンの戦う真の理由は、日本のためというよりも家族のためなのだ。
もし家族が離れ離れにならないので住むならば、カレンはなんでもやっていただろう。
日本がどうなろうがかまわない。
家族と――兄と母と、昔のように一緒に楽しく幸せに暮らせるのなら、ほかの事はどうでも良かったのだ。
しかし今やその兄は死に、母はリフレインの使用で実刑判決を受けて服役中。
『待ってて。お母さんが出てくるまでには――きっと変えてみせるから。私とお母さんが普通に暮らせる世界に。だから、だからっ……』
かつてカレンが、リフレイン中毒でまともに会話ができない母に向かって誓った言葉。
カレンの母に下された判決は禁錮20年。
その間にカレンにできることは、黒の騎士団の一員としてブリタニアを壊すことだけだった。
「これが、私が黒の騎士団で戦う理由。でも、どうしてこんなことを知りたいの?」
話し終えたカレンの、当然とも言える質問。
黒の騎士団に所属していたことは、カレンにとってはもう既に過去の事。
いまさらなんでそんなことを……という気持ちがカレンからは離れなかった。
「僕は君の真意を知りたかった。カレンが話してくれたおかげで、僕も決心がついたよ」
ライはカレンの話を聞いて決めた。
“あの力”を使おう、と。
「じゃぁ――」
――私をブリタニア軍に入れてくれるのね。
そう言おうとしたカレンの体をライが抱きしめた。
割れ物を扱うように、大事に、優しく包み込む。
「どうしたの、急に?」
いきなりなことに驚きつつも、愛する人からの抱擁に顔をほころばせるカレンに、ライは別れの言葉をつむぎだす。
「カレン……僕は君の事が好きだ。いや、愛している。世界中の誰よりも、君の事が大切だ」
これがきっとカレンへの最後の言葉になる。
そう思いながら、ゆっくりと彼女への気持ちを語った。
「最初は『人形みたいだ』と言われた僕が今みたいになれたのも、お世話係主任としてカレンが一緒にいてくれたからだと思う。僕にとってカレンは世界そのものだ。だから――」
――これ以上、僕のせいで君を縛り付けることはできない。
「――だから、僕たちの関係は終わりにしよう」

「…………え?」

突然の別れの言葉。
先ほどまで幸せだったカレンには嘘のような言葉だった。
呆然としているカレンが反応するまもなく、ライはカレンに口づけをした。
今まで何度もやってきた深いものではなく、ただ唇を重ね合わせるだけの簡単なもの。

464 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/28(月) 20:59:09.65 ID:h5IBjfkX
今しがた自分が言われたことの意味を理解しきれないカレンに対してそのようなことをするのは気が進まなかったが、ライは最後に彼女とキスをしておきたかった。
そしてそれを、カレンとの決別を意味するものとして、自分自身に深く刻み付けたかった。
ゆっくりと顔をカレンから離し、心の奥で“力”のスイッチを入れる。
「カレン。君は――」
ライは、苦しげに“絶対遵守の命令”をカレンに下した。
記憶を失う前にもこんなに辛い決断はなかったに違いない。
そう思いながら。
“力”を使われたあとは、目の周りが赤く縁取られてその命令に従う。
そのはずだった。
「……嫌よ」
「!」
カレンは、ライの“命令”に明らかな拒否反応を示していた。
力に抵抗するかのように、目の周りが赤くなったり正常に戻ったりを繰り返す。
「嫌よ!私はあなたと共にいたい!あなたと……別れるなんて…………別れる……?誰と……?」
彼女が涙を流しながら辛そうに“力”に抵抗する姿を見ていられなかった。
自分自身でそうすることを選んだとはいえ、あまりにも辛いことだった。
「すまない……カレン……」
ライはそう呟き、愛する人の首筋に手刀を打ち込み気絶させた。
次に彼女と対峙するのは敵同士として、戦場でのこととなるだろう。
(そうなる前にこのエリア11――いや、日本が平和になれるように全力を尽くそう……)
それは、満天の星空のもとでの出来事。
愛する人と別れを告げた銀髪の青年の目からは、一筋の涙が流れていた。


465 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/28(月) 21:03:35.67 ID:h5IBjfkX
以上です
今回の話の部分がこの作品で一番書きたかった部分のはずなのに、あまりうまくかけなかった感じがしてしまいます
3月中に完結させるという目標もどう考えても不可能なものに……
あとどれくらいの期間を使って完結させることができるかわかりませんが、それまでお付き合い願います


466 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/28(月) 21:28:40.43 ID:h5IBjfkX
以上です
今回の話の部分がこの作品で一番書きたかった部分のはずなのに、あまりうまくかけなかった感じがしてしまいます
3月中に完結させるという目標もどう考えても不可能なものに……
あとどれくらいの期間を使って完結させることができるかわかりませんが、それまでお付き合い願います


467 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/03/28(月) 21:30:01.18 ID:h5IBjfkX
すいません、ミスって二連投してしまいました
携帯でチラッと見たときに反映されてなかったので、ついうっかり……
どうもすいませんでした

468 :創る名無しに見る名無し:2011/03/29(火) 02:08:30.03 ID:2RzD6eUh
乙です。
期間とか気にせず、焦らずじっくり続きを書いてください。
次回も期待してます。

469 :創る名無しに見る名無し:2011/03/30(水) 16:50:07.45 ID:BE7nWof0
乙です
↑の人も言ってますが、焦らないで大丈夫ですよ
続きはゆっくり待ってます
これからも頑張ってください

470 :創る名無しに見る名無し:2011/03/31(木) 18:11:17.18 ID:MGSQEDyy
支援

471 :創る名無しに見る名無し:2011/03/31(木) 18:18:34.32 ID:PW933dOo
乙です。

472 :創る名無しに見る名無し:2011/04/04(月) 14:21:02.12 ID:YOc5O55t
支援

473 :創る名無しに見る名無し:2011/04/04(月) 16:56:43.07 ID:UYo6WB1H
支援て…

474 :創る名無しに見る名無し:2011/04/04(月) 17:55:20.32 ID:wZKjsWPm
保守と勘違いしてるのかねw

475 :創る名無しに見る名無し:2011/04/12(火) 00:35:02.63 ID:L//exkSW
保守

476 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 :2011/04/15(金) 10:25:20.13 ID:imUzIRa6
保守≒密かな催促

477 :創る名無しに見る名無し:2011/04/16(土) 23:12:53.27 ID:EVWU1kBw
そういえばギアス出ているスパロボ出たんだっけ。
いや、ロスカラとはあんま関係ないけど。

478 :創る名無しに見る名無し:2011/04/16(土) 23:54:16.97 ID:SfYse/Eu
1期なら隠し機体でホント出して欲しいなロスカラ勢
青月下に乗れるのが何人いるかだが

479 :創る名無しに見る名無し:2011/04/24(日) 11:53:44.28 ID:XOA4rBAf
保守


480 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/24(日) 14:29:03.97 ID:uTZfXcXg
お久しぶりです
どうも、KTGです
約1ヶ月ぶりですかね?
時間とは過ぎるのが早いものです
14時40分から『蒼き騎士と紅き騎士』の第5話の投下を開始させていただきます
ちなみに、軍人ルートでのライ×カレンです

481 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/24(日) 14:55:04.67 ID:uTZfXcXg
制限……なのか?
『本文が長すぎて――』のエラーが、今までの4分の一の長さの文にしても出てくる……
出直すか、使うパソコンを変えるかで投下しなおしてみます

482 :創る名無しに見る名無し:2011/04/24(日) 16:28:13.02 ID:pV7vGV3r
>>481
乙ですw 首を長くして待ってますw

483 :創る名無しに見る名無し:2011/04/26(火) 09:21:01.34 ID:lzbTKENk
なんというじらしプレイ

484 :創る名無しに見る名無し:2011/04/27(水) 21:55:30.69 ID:LfpuLgHk
>>481
なんという焦らしっぷり

だが、それでも待っている

485 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 07:41:14.58 ID:lngTDVik
大学の陰謀でゴールデンウィークがありません
どうも、KTGです
たぶん復活です
今度こそいきます
蒼き騎士と紅き騎士 第5話です
どれだけ小分けになってしまっても、なんとか投下しきってみます


486 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 07:44:04.30 ID:lngTDVik
ブリタニア第二皇子シュナイゼル・エル・ブリタニアが保有する、ブリタニア軍初の“フロートユニット”を備え付けた空中戦艦、アヴァロン。
その艦内で二人の青年が、シミュレータを使って今回始めて実戦投入される装備のシミュレーションを行っていた。
“ナイトメア用フロートユニット”。
現在ブリタニア軍最強の陸戦兵器であるナイトメアフレームに装備可能なフロートユニットだ。
それを装備することによって、今まで陸上の戦いがメインだったナイトメアが、空中からの攻撃も可能になり、戦略も大幅に広がることになる。
その装備自体は既にドルイドシステムをつんだガウェインに装備されていたが、神根島でゼロに強奪されてしまったため、今回が初実戦ということになる。
「すごいよね、このフロートシステムは」
シミュレーションをしていた茶髪でくせっ毛の青年が、隣のシミュレータを使っていた銀髪の青年に声をかけた。
彼はスザクの言葉に答えることもなく、いぜんとして苦しそうな表情をしている。
その青年は、神根島に遭難したスザクが合流した時には既に様子が変だった。
恋人であるはずのカレン・シュタットフェルトの身柄を拘束し、それを盾にしてゼロに拘束されたユーフェミアの解放を求めていた。


487 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 07:45:14.81 ID:lngTDVik
鈍感なスザクから見ても幸せそうに見えていた二人が、互いに敵側の陣営に属していたからと言って、そこまで他人行儀になるとは思えない。
一度だけ彼がそのことについて言葉を発したのは、『喧嘩をしたんだ。ルルーシュとシャーリーみたいに、他人ごっこ中だよ』というものだけ。
それ以降は、カレンに関することは何一つ話していない。
彼が意図的にカレンの話題から逃げていることは、さすがのスザクにもわかる。
だから、直接そのことについて聞くようなことはせず、できるだけ普段と同じように接するように振舞ってきた。
(なんとかカレンを説得できれば、戦わずに二人を仲直りさせられるんだけど……)
敵を殺すためではなく、敵を含めた多くの命を守るために軍に入ったスザクにとって、その考えは妥当なものであった。
実際スザクは、カレンが自分の説得に素直に従うとは思っていなかったが、何もしないであきらめるということだけは絶対にしたくなかった。
親友とその彼女。
二人の関係を正常化できるなら、スザクはどんな努力も惜しまないつもりだった。


黒の騎士団のアジトの一室ではゼロが頭をかかえていた。
もちろんキュウシュウに侵攻してきた澤崎のことではなく、表の顔であるルルーシュ・ランペルージの親友であるライと、ゼロ親衛隊隊長の紅月カレンの神根島での行動に関しての事だった。


488 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 07:46:26.93 ID:lngTDVik
ゼロ――いや、ルルーシュが一番気になったのは、神根島で自分を含めた5人が一堂に会したときのライの表情だった。
(似ている……あのときの俺の表情に……)
それは、彼がナリタでシャーリーにギアスをかけたときの事。
ゼロとしての自分、そして秘密を知ってしまったシャーリーの身を守るためとはいえ、大切な人にギアスを使ってしまって苦しんでいたときに鏡に映った自分の表情にそっくりだったのだ。
そのことと、その後のカレンの様子から導き出される結論はただひとつ。
(ライもギアスが使えるのか……?)
そうであるならば、全て理解ができる。
幸い、カレンが依然悩んでいたことの内容を知っていたのがゼロのみだったので、神根島から帰ってきて以降、彼女が以前よりも元気になったことに騎士団員は素直に喜んでいる。
彼がどう命じたかまでは知らないが、これで黒の騎士団の戦力は元に戻った。
二人の親友とたたかわなくてはならないという辛さに加えて、カレンに関することまで考えなくてはならなくなった。
全てはナナリーが平穏に過ごせる世界を作るため。
そう思って自分がしてきた行動が、次々に親しい人間を巻き込んでいってしまう。
一体どうすれば――
「ゼロ!キュウシュウに向かう準備が完了しました!」
ゼロの考察は、急に部屋に入ってきた赤髪の少女によってさえぎられた。
彼女の目は、かつてのようにゼロに対する尊敬の色に満ち溢れている。
『わかった。カレン。君にはキュウシュウで私と共に最前線に出てもらう。紅蓮の突破力と、ガウェインの飛行能力でしかなしえないことだ。それにそなえ、キュウシュウまでしっかりと休養をとり、紅蓮の整備もしておくように』
「はい!!」


489 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 07:48:12.08 ID:lngTDVik
黒の騎士団のエースとも呼ばれる少女は、尊敬するゼロと共に前線に出られると言うことを聞いて、目の輝きをさらに増してかけていった。
もしも彼女に犬のように尻尾があったとしたら、引きちぎれんばかりにその尻尾を振っていただろう。
それくらい嬉しそうに見えた。
そんな彼女を見て、ゼロは再び考え込んでしまう。
「ライ――お前は本当にこれでいいのか?そして、俺は本当にああなってしまったカレンを使っていいのか……?」
味方を駒として扱っていたかつてのゼロなら持つことがなかったであろう心情。
彼の考え方が変わってきたのは、学園で見つけた記憶喪失の青年が原因かもしれないし、そうでもないかもしれない。
ただ、彼と知り合いになった頃から何かが変わり始めていたのは事実だった。


ライは、アヴァロンのナイトメア発艦カタパルト内に装填されたランスロット・クラブのコクピット内にいた。
機械の音しかしないその場所で、彼は先日の自分の行動について考えていた。
本当にああしてよかったのだろうか。
結局自分のしたことは、カレンを戦いに縛り付けることになってしまったのではないのだろうかと。
『ライ君?聞いている?』
「えっ?すいません、セシルさん。もう一度お願いします」
彼の思考は、特別派遣嚮導技術部所属のセシル・クルーミー中尉の言葉によって遮られた。
考えに夢中で忘れていたことであったが、今は作戦の真っ最中。
キュウシュウを奇襲でその手におさめた、元日本政府の官房長官を務めた澤崎敦が率いる日本軍を名乗る中華連邦軍を、フロートユニットを備えたナイトメアでの空中からの奇襲により制圧する。


490 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 07:51:04.90 ID:lngTDVik
それが、シュナイゼルから特派に命じられた任務だった。
いくらランスロットとランスロット・クラブが世界で2機しか存在しない第7世代ナイトメアフレームとはいっても、圧倒的な火力と量を誇る敵を前にしては、そのスペックも関係ない。
命を捨てろと言う命令に限りなく近いものであった。
『神根島から戻ってきてから様子が変だけど、何かあったの?』
「……黒の騎士団に、同級生がいたんです。それで、すこし複雑な気持ちで……」
もうカレンのことを“恋人”とライは言えなかった。
別に“同級生”でも間違ったことは言っていないのだから、セシルに嘘をついてしまった、というような罪悪感もない。
「でも、心配しないで下さい。任務中に私情ははさみませんから。与えられた任務を的確にこなすだけです」
その説明で完璧に納得したわけではなかったが、個人的なことにもあまり触れないほうがいいだろうとセシルは思い、それ以上は追求しなかった。
こういうところが、『特派のお袋さん』とも呼ばれるゆえんでもある。
『じゃぁ頑張ってね、ライ君』
「はい」
そうやって、いつも通りに出撃していく彼を見送る。
それが、今の彼女にできる精一杯のライへの応援だった。

『ライ!2時の方向に敵影!』
「わかってる!」
アヴァロンから発艦した2機の白い巨人は、フクオカ基地から迎撃に来た約10機の軍事ヘリを相手に戦っていた。
今までの戦争であるなら、2対10の空中戦はそのまま負けを意味する。
しかし、今回はその2機がフロートユニットにより空中での機動性まで手に入れた第7世代ナイトメアフレームであるということが、その常識を覆した。


491 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 07:55:12.74 ID:lngTDVik
かつての極東事変で始めて実戦投入された第4世代ナイトメアフレーム、グラスゴーによって日本軍がことごとくやられていったのと同じように、なすすべもなく、相手の機動性に翻弄されながら撃墜されていく。
迎撃機を全て撃墜した2機の巨人は、それぞれ手に持ったヴァリスを腰のホルスターに戻して、再びフクオカ基地に急行した。
しばらくの飛行後、2機の行き先に巨大な軍事施設が目に入ってきた。
広大な敷地と、何台もある砲台。
キュウシュウ最大の要塞と呼ばれるその基地は、海辺にあるという性質上、対空対地対海全てにおいて鉄壁の防御ともいえるものを持っていた。
『見えた!フクオカ基地だ』
スザクの言葉と共に、ライは可変ヴァリスをスナイパーモードに切り替えて、基地に備え付けられた対空砲に狙いを定める。
砲塔もこちらを射程範囲内に捕らえているはずだが、今までの戦闘機にはない機動力で宙を舞うランスロットによって上手く照準が合わせられないでいた。
キュウシュウ基地側が対応できないでいる間に、ライは的確に1つずつ対空砲を破壊していく。
スナイパーモードでの連射はできないため、徐々に基地に接近しながらの射撃となり、最後の対空砲を破壊し終えたときには、基地まであと200メートルの場所にまで近づいていた。
地上に降り立った2機は、もはや荷物以外のなんでもないフロートユニットをパージして、基地内へと向う。
『ライ。さっきの射撃でクラブのエナジーは相当減っているはずだ。僕が先鋒をするよ』
「すまない、スザク」
『そんなことはないよ。ここまでの道を切り開いてくれたんだから』
そう言って、スザクが乗るランスロットはキュウシュウ基地の壁を乗り越えていった。
それにライのランスロット・クラブも続く。

492 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 07:56:32.18 ID:lngTDVik
キュウシュウ基地の敷地内は中華連邦製のナイトメア、ガン・ルゥであふれていた。
その数、約300。
とても2機のナイトメアで戦える量の相手ではない。
さまざまな面で現行のナイトメアフレームに劣るガン・ルゥだったが、その生産性と火力は目を見張るものがある。
生産性が高いからこそ、こうして300機集めることができたのだし、火力があるからこそ、数での勝負を仕掛けることが可能になっている。
『必ず・・・・・・生きて帰ろう』
「あぁ!」
二人の騎士はそれぞれの武器を携え、偽りの日本軍との戦いを開始した。


『壱番隊は右翼から回り込め!弐番隊はそのまま前身!参番隊は敵をひきつけろ!』
ゼロは、部下である黒の騎士団員に命令を下した。
彼らは、ゼロの指示をなんの迷うことなく遂行する。
今までのゼロの作戦が完全な成功まではたどり着けなかったものの、今までのレジスタンス活動に比べればはるかに大掛かりなことを実現してきたからだ。
今回のキュウシュウでの作戦も、黒の騎士団が真の日本解放を手に入れようとしていることを示すことや、その後に倒すべきブリタニアにすら恩を売ることによって、『正義の味方』としての知名度をさらに向上させようとするもの。
今までの最大の反ブリタニア勢力、日本解放戦線などではなしえない作戦だった。
『カレン!今からフクオカ基地司令部に向かう!送れずについて来い!』
『わかりました!』
ゼロの一声に、ゼロの親衛隊隊長である紅月カレンは従順に従う。
その声には、尊敬の念をさらに越えた別の情も感じられた。


493 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 08:12:24.63 ID:lngTDVik



途中ですが、時間がないのでいったんここで打ち切らせてもらいます
第5話の残りは、本日の夕方もしくは明日に投下しに来ます

494 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 20:56:12.28 ID:lngTDVik
再降臨です
朝の続きから投下を再開しす

495 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 20:58:19.99 ID:lngTDVik
そのことに気づいたルルーシュは、顔を曇らせる。
「どうした?親友の女の気持ちを奪ってしまったことが心苦しいのか?」
『……黙れ』
複座式になっているガウェインのコクピット内で、C.C.がゼロことルルーシュに問いかけた。
その声にはなにやら面白がっているような雰囲気も含まれている。
対するルルーシュは、険しい顔つきで、戦況をモニターする画面を見ながら両手を組んでいた。
ナイトメアの操縦という面では役に立たない――そのあたりは、生身のルルーシュが運動を得意としないことと同じである――ため、操縦はC.C.に一任して、自分自身はドルイドシステムを使って高度な電子戦を仕掛けようとしている。
今に置き換えてみれば、それはフクオカ基地のシステムへのハッキング。
基地の防衛システムである砲塔や、戦闘ヘリなどを収納している格納庫のシステムに侵入し、格納庫の扉を閉ざしたり、砲塔の制御を奪ったりして敵の攻撃力を下げようとしている。
しかし――
(あいつらのおかげで、俺の役目は少ないな……)
ハッキング先の砲塔が、別ルートからフクオカ基地に入ってきたスザクとライの手によってことごとく破壊されていたからだ。
彼らのおかげで、実際黒の騎士団がしているのはほぼ基地内のガン・ルゥの殲滅のみ。
当初の予定より、かなり楽になったともいえる。
「……まったく、あいつらの有能ぶりにも困ったものだ」
ガウェインのコクピット内で仮面をはずしたルルーシュは呟いた。
このフクオカ基地を攻めるに当たって、多勢に無勢であった黒の騎士団にしては彼らの活躍は嬉しいものではあったが、ブリタニア軍人である二人は本来敵勢力。
優秀な敵が少ないにこしたことはない。

496 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 20:59:20.37 ID:lngTDVik
「ルルーシュ。そろそろあいつらのもとに着くぞ」
「あぁ」
ルルーシュの指示のもと漆黒の闇に包まれた空を黒いナイトメアが宙を舞い、その後ろに紅い機体が続いていった。


「くっ!」
ライは今受けた攻撃のダメージを急いで確認する。
左腕部駆動系へのダメージ。
使用すること自体には問題ないが、長時間の使用は難しい。
エナジーの残量も少なくなっている。
左腕が動かなくなるのが先か、エナジーがなくなるのが先か。
どちらにせよ、そろそろ活動の限界が迫ってきている。
そのとき、少し離れた場所でガン・ルゥと戦闘を続けていたランスロットの動きが変わった。
電池が切れた懐中電灯のように徐々に動きが遅くなっていき、そしてまもなく活動を停止した。
(まさか……!)
『ライ。ランスロットのエナジーが切れた』
ランスロットが動きを止めた理由は単純明快だった。
エナジー切れ。
ナイトメア戦においては、致命的なことである。
エナジーが切れたナイトメアは、とどのつまり巨大な棺桶。
動くこともできず、ただ破壊されるのを待つだけ。
イグニッションシートで脱出することも可能だが、味方がいないこの戦場ではその選択肢も危うい。

497 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 21:00:40.94 ID:lngTDVik
脱出先で攻撃を受けてしまえば、それこそどうしようもない。
『ライ。僕のことは置いて、君だけでもここから脱出してくれ』
「何を言っているんだスザク!君を見殺しにはできない!」
『ダメだ。君は生きなくちゃいけない。黒の騎士団に参加している、カレンと和解するためにも……』
スザクの言葉にライは唇をかみしめる。
彼女にギアスをかけてしまった以上、簡単には以前のような関係に戻ることはできない。
「スザク。ダメなんだ。僕とカレンは――」
ライが言葉を言いかけたちょうどそのとき、近くで爆発音がとどろいた。
ランスロットが破壊された音ではない。
破壊されたのはランスロットを取り囲んでいたガン・ルゥ。
そしてそれらを破壊したのは、漆黒のナイトメアフレーム、ガウェインだった。
『枢木。それともう一体の白兜よ。聞こえるか?』
その機体の外部スピーカーから、黒の騎士団のリーダーであるゼロの声が響く。
『私はこれから澤崎を叩きにいく。まだ動けるか?私とともに戦ってもらいたいのだが』
『ゼロ……なぜ君と僕たちが協力しなければならない?』
『簡単なことだ。我々の目的は同じ――この基地を占拠した、澤崎率いる中華連邦軍を討滅すること。違うか?』
ゼロの言葉は、確かに的を射ていた。
両陣営とも、ここでやるべきことは同じ。
違うのは、その行動の目的だけだった。
『それにだ。確率論的には、戦力はあればあるほどいい。今の私の戦力は、このガウェインと後に来る紅蓮のみだ。機体性能の面からでは十分な戦力だが、このままでは損傷なし、というわけにもいくまい?』
その通りだった。

498 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 21:02:09.18 ID:lngTDVik
2体の第七世代ナイトメアフレームでも、時間さえかけられれば十分にこの要塞を攻略することができる。
ただしそれは、エナジー切れの可能性を除き、なおかつ機体の損傷率を無視して考えた場合。
それは、この場に赴いている黒の騎士団所属の2機のナイトメアにおいても同じことだった。
「わかった。ゼロ、僕は君に協力しよう」
『ライ!?』
ライの心は既に決まっていた。
紅蓮がこの場に来るということを聞いた時点で。
「僕のナイトメアのエナジーも残り少ない。もってあと5分程度だ。その間に勝負を決めてほしい」
『了解した……君の補佐に紅蓮を残そう。君も知ってのとおり、紅蓮の機動力は君たちのナイトメア同等だ。存分に敵を撹乱してくれ』
「……っ!……わかった」

その後、スザクもゼロの言葉によって共に戦うことを決意した。
4機のナイトメアが同時に行動を開始する。
漆黒のものと白と金の塗装のものは基地司令部に向かい、紅いものと白と蒼の塗装のものは先行する2機を狙うガン・ルゥを破壊していく。
今現在、エリア11内で最高ともいえる機体性能を誇る4機の共同作戦が始まった。




499 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/04/29(金) 21:11:24.39 ID:lngTDVik
以上で第5話は終了です
保管庫に保管の際は、朝の分と一つにまとめての保管をお願いします。

みなさんお待たせしました、という感じなのでしょうか?
その間の期待(?)のようなものに十分こたえることができたかどうかがいささか疑問の残るところではありますが、いかがだったでしょうか?
大学生活や、バイトの合間に自分の娯楽としてなんとか1ヶ月かけて書き上げました。
予定では、少なくとも第10話までには終わらせるつもりです。
今のペースでいくと、終わりは夏休みかな……?
なんにせよ、ほかの職人の方の投下がなかったとしても、マイペースで投下を続けていこうと思います。
それでは、また次に投下できる日まで……

500 :創る名無しに見る名無し:2011/04/29(金) 21:17:44.34 ID:v3+U+yl5
>>499
乙でした。いつも楽しく読ませていただいてますw

501 :創る名無しに見る名無し:2011/05/01(日) 08:33:18.86 ID:nWHb/lHg
乙ですー。

502 :創る名無しに見る名無し:2011/05/02(月) 02:26:43.99 ID:E4h4+JSU
そういえばちょっと前にいたアックスってパクリ疑惑でた人どうなったの?
結局パクリばれて逃走?

503 :創る名無しに見る名無し:2011/05/02(月) 08:08:18.84 ID:rUBXvX1A
説明する機会あったのにはっきりと説明する事なく消えた

504 :創る名無しに見る名無し:2011/05/02(月) 11:14:31.41 ID:nZQPZ3KS
この様子だと、やはりパクリだったようですね。残念な話です。
まとめWikiの作品はどうなるんでしょうかね。

505 :創る名無しに見る名無し:2011/05/02(月) 23:50:15.34 ID:zd9FsOrW
あの人の作品には確かに疑惑があった。しかしあの騒ぎで別の職人までいなくなった。
もうああいう騒ぎは勘弁してほしい。

506 :創る名無しに見る名無し:2011/05/03(火) 14:13:13.52 ID:JqU8Dicx
勘弁って件の作品は盗作先読めば似ちゃったねってレベルじゃなかったから騒ぎになったのであって
それが原因で他の職人消えたっていうのは
他の人らも盗作って疑ってるようなもんじゃないか

507 :創る名無しに見る名無し:2011/05/03(火) 14:24:14.23 ID:vmtsDkTR
そりゃ悪いのは盗作した本人だからなあ。
まあ、さすがにそう何度も起こらないとは思うけど。

508 :創る名無しに見る名無し:2011/05/03(火) 15:14:21.48 ID:PGox0iiT
>>505
騒動でいなくなった別の職人て誰
ただの過疎をあれにかこつけてるだけ?

509 :創る名無しに見る名無し:2011/05/03(火) 20:46:23.19 ID:QjEsKWPu
>>499乙です! 続き楽しみに待ってます

久しぶりにのぞいたら悪い雰囲気
ま、昔のことはあまり言わず今の職人を応援しましょうよ

510 :創る名無しに見る名無し:2011/05/09(月) 21:05:27.12 ID:otX99p+s
スパロボクリア。スレに帰還しました

511 :創る名無しに見る名無し:2011/05/16(月) 10:17:26.53 ID:tcqZAcfd
あしっど・れいん さんの書き込みありましたか?
『蒼天の騎士』書いてる人です

512 :創る名無しに見る名無し:2011/05/16(月) 14:44:20.51 ID:zRFQuJCJ
詳しくは知らないけど、もう投下する事はないだろうね

513 :創る名無しに見る名無し:2011/05/16(月) 15:24:19.44 ID:0Mu38DnE
名前変えただけだろ。
どっちにしろここしばらく投下がないことには変わりないけど

514 :創る名無しに見る名無し:2011/05/16(月) 19:00:07.08 ID:n1EXyMZP
あしっどさんは、サイトを持っているのだけど、震災以降、更新がない…。

515 :創る名無しに見る名無し:2011/05/18(水) 16:24:19.68 ID:nwV6uL8o
俺はKOUSEIさんの続きが気になる
もう半年も前だしアウトだよなぁ

516 :創る名無しに見る名無し:2011/05/18(水) 20:05:09.40 ID:H65tuww3
自分はライカレ厨さんのが

517 :創る名無しに見る名無し:2011/05/19(木) 08:59:49.26 ID:iToWH8MK
残念です


518 :創る名無しに見る名無し:2011/05/20(金) 00:37:08.58 ID:dsavY+Qo
何が?

519 :創る名無しに見る名無し:2011/05/22(日) 21:33:12.48 ID:TrBBzq9H
 投下するにしても規制が解けなければモチベーションがあがらない

保守

520 :創る名無しに見る名無し:2011/05/22(日) 21:34:26.26 ID:TrBBzq9H
・・・・解けとるがな

521 :創る名無しに見る名無し:2011/05/24(火) 05:35:10.45 ID:+z2TzenQ
>>519先生の次回作に、ご期待下さい

522 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/05/25(水) 04:55:01.30 ID:uG22Fjw/
おひさしぶりです
龍を食べてみたい人、です

寝付けず、ニコ動でコードギアスの動画を見ていたら、書きたくなって書きました

コードギアス LOST COLORS R2
「神逆のライ」
turn03 「反逆の処刑台」

を投下します

523 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/05/25(水) 04:58:15.33 ID:uG22Fjw/
コードギアス LOST COLORS R2
「神逆のライ」
turn03 「反逆の処刑台」



『仮面の男――、ゼロ』
マスメディアの存在を逆手に取り、劇場型テロリズムという斬新な手法をこの世に知らしめたテロリスト、ゼロの復活は、瞬く間に世界の人々が知ることとなった。
『――当エリア11に再び姿を現したゼロを名乗る仮面の男の消息は、いまだに不明です。
総督カラレス侯爵を殺害し、多数の政治犯を強奪したゼロとその一味は、現在もエリア11内に潜伏しているものと思われ、市民の間では不安が広がっています。
情報は引き続き、現場から入り次第、――』
この他の放送局以外はジャックされ、ゼロの演説が今もなお続いていた。
アナウンサーが読み上げるニュースとともに、事件の記録映像も次々と流されていく。足元の骨格を爆破され、大きく傾き、崩れ落ちていくバベルタワー。
ブリタニア軍主力KMF・グロースターと刃を交える無頼と、紅いナイトメア。ブリタニア側の見るも無残な敗北劇が映し出されていった。
「すごい騒ぎになりましたね」
「近いうちに戒厳令が敷かれるのは、間違いないわ…」
アッシュフォード学園の生徒会室でシャーリー・フェネットは、同学年になった年上の先輩、ミレイ・アッシュフォードに声をかけた。
鼻にシャープペンシルをひっかけているリヴァル・カルデモンドは、テーブルの上に重なる雑務から現実逃避しながら、テレビの画面を眼の端にとらえている。
「こわいです…」
か細い少女の声を聞いた三人は、はっと振り返る。車椅子に乗っている少女、ナナリー・ランペルージが眉をよせ、呟いた。シャーリーは近づくと、彼女の手の甲に、自分の掌を優しく乗せる。
「大丈夫。大丈夫、だから…」
「お義姉さま…」
盲目のナナリーがシャーリーの表情を見ることはできない。しかし、シャーリーの微笑みと穏やかな心の情景は、彼女の手の温もりを通してナナリーに伝わってきた。リヴァルは二人の光景を見て、ここにいない親友に内心毒づく。
途端、ドアが開かれる音が聞こえた。
「ごめん!ナナリー。シャーリー…みんな」
 銀髪と透き通った碧眼、すらりとした体躯の青年。アッシュフォード学園の制服を身にまとった少年は帰還する。
「ルルーシュ!」
「遅いぞー!ルルーシュ」
皆は、ルルーシュを心配していた。
一年前のルルーシュとは、似ても似つかない少年、ライを『ルルーシュ・ランペルージ』と認識しながら――


524 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/05/25(水) 04:59:57.17 ID:uG22Fjw/
ナナリーは顔をほころばせ、ミレイは「やっほー」と手を振り、リヴァルとは視線でやりとりを交わす。
違和感しかない平凡な日常に、ライは身の毛も立つ戦慄が走った。友と呼べる人々の表情が、ライの心を無情に掻き毟った。
 皆、ギアスで記憶を書き換えられている。
 残酷すぎる現実に、ライは眩暈がしそうだった。咄嗟に笑顔を取り繕うにも、唇の端が引きつり、不自然な表情になってしまう。
 ぴしゃりという音とともに、ライの眼から火が出た。
「…え?」
 ライが痛みを認識するのに、数秒の時間を要した。
頬がひりひりと熱くなってくる。
「シャー、リー…?」
ライは呆気にとられ、ミレイやリヴァルも思わぬ事態に、息を呑んだ。ライの眼前で、眉間にしわを寄せたシャーリーが恋人に平手打ちをくらわせたのだ。ナナリーもはっとした表情で、口元を両手で押さえていた、
「…こんなときに、どこに行ってたの?ルル」
 シャーリーの据わった緑色の眼差しが迫る。
「シャ、シャーリー…実は俺が」
「リヴァルは黙ってて!私は、ルルに聞いてるの!」
 彼女の気迫に、年長者のミレイも二の句がつげないでいた。
「私に嘘ついて!ナナリーを心配させて!こんなことになってるっていうのに、一人で賭けチェス!?信じられない!」
シャーリーの罵声は止まらない。
「ルルって、付き合う前はとっても優しい人だと思ってた。けど、本当はものすっごいエゴイストだよね!ナナリーや私の為だとかいって…ただ単に、自分の気ままな行動を、言葉で取り繕ってるだけじゃない!
…私が気付かないとでも思ってた?」
「シャ、シャーリー!ルルーシュを責めないでくれ!俺も悪かったんだ!今回はレートが高かったから、つい。…」
「…すまないっ。シャー…」
ライはそれ以上言えなかった。
シャーリーの両手はライの頬をつかんで、そのまま、口が塞がれた。
「んっ…!」
室内に静寂が訪れる。
くぐもった吐息だけが、聞こえるだけ。
 ミレイとリヴァルは唖然となり、ライとシャーリーは深い口づけを交わし、ナナリーは見えなくとも、その場の事態を把握した。
「本当に…心配、したんだから…」
潤んだシャーリーの瞳が、ライの目いっぱいに広がる。
細い彼女の両腕が、ライの背広に手を回し、温かい抱擁が恋人を包んだ。胸板に伝わる柔らかな乳房と、茜色の髪からかすかに漂うシャンプーのにおいが、ライの鼻腔をくすぐった。
(――――――…ッ!!)
シャーリーが無償で与えてくれる愛情と温もりに、声にならない悲鳴をライは心の中で叫んだ。
まるで大麻のようだ。
心地良すぎて、いつまでもこの愛に浸っていたくなってしまう。
シャーリーが愛しているのは、『ルルーシュ・ランペルージ』であって、彼のふりをしている『ライゼル・エス・ブリタニア』ではなくとも、ライは、シャーリーを愛し、抱いてしまった。
彼女もまた、ルルーシュとしてのライを、愛していた。
ライはシャーリーの全てを知っている。
彼女の好きなものも、嫌いなものも、微笑む顔も、愛欲におぼれた淫靡な姿も――彼女の友達よりも、ルルーシュよりも、あるいは彼女の肉親よりも…ライはシャーリー・フェネットという女を知り尽くしていた。
そのシャーリーと、この関係は清算しようと心に決めて戻ってきたつもりだった。
徐々に距離を取り、元通りとはいかないまでも、せめて彼氏彼女の関係は断つつもりだった。
左眼に宿る悪魔の力を利用してまでも、彼女の意思を捻じ曲げる覚悟も、出来ていたつもりだった。


525 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/05/25(水) 05:06:07.75 ID:uG22Fjw/
ライには、カレンがいる。

ライの呪われた過去を知り、それでも受け止めてくれる紅月カレンが、黒の騎士団で待っている。
(だけど……)
シャーリーを穏やかな笑顔を前にして、この一年間育んできた蜜月が脳裏をよぎると、ライはふんぎりがつかなくなった。
シャーリー・フェネットもまた、ルルーシュとして生きていた虚無のライの日常に、色を与えてくれた、大切な人であったから――
ライの複雑な心中を知らずに、ただ安堵するシャーリーは恋人を抱きしめている。静かに近づいてきたナナリーがライの手を取った。
「お兄、様…?今朝とは、なにか…雰囲気が違いますね?」
恋人にも嘘を隠し通せるライも、ナナリーには異変を気付かれた。視覚以外の感覚で他者の心を読み取る彼女に、嘘をつくことは難しい。
だが、ギアスは、そのナナリーにすら大虚を信じさせることができる。
長年苦楽をともにしてきた実の兄、ルルーシュを忘却させ、赤の他人であるライを、ルルーシュとして認識し、想うように操った。
超常の力、ギアス。
考えれば考えるほど、ライは息が詰った。人とは思えぬ悪魔の所業に、内臓が焼け爛れるような憎悪が、ライの心底からふつふつと込み上げてくる。
しかし、ライはそのような心境をおくびにも出さず、彼は見る者全てを安心させるように、柔和な微笑みをたたえた。
「…リヴァル。もういい。俺から話すよ。……素直に白状します。実はバベルタワーにいたんです」
ぎょっとする面々を目視して、ライは言葉をつづけた。
「運よく難から逃れて、ブリタニアの軍人に保護されました。でも、身分証明とか色々と面倒なので、途中で抜けてきたんですよ。
皆に、心配はかけたくなかった。それだけです……特に、ナナリーとシャーリーには」
ライは頭を下げた。
平然と皆に嘘をつける自分が、怜悧で、恐ろしい。
「…ルルーシュ。貴方の罪は重いわ。情状酌量の余地は、無いわね」
ミレイ会長の容赦ない言葉。
ライは弁明しない。
リヴァルもシャーリーも、ミレイの判決を待った。
そして。
「だから――――罰ゲームよ!」
「……え?」
ミレイ・アッシュフォードのとびきりの笑顔を向けられ、きょとんとするライ。
「それじゃあ、今日のディナーは全部、ルルーシュに作ってもらいましょう♪デザートもよ?それとねぇ〜…んーふっふぅん。メイドエプロン姿で、というのはどうかしらぁん♪」
ミレイは豊かな乳房を蠱惑的に揺らし、意地悪な視線を向ける。
ライは、しばし黙然として――、絶句した。
「会長!私、賛成です!」
「……ちょ!シャーリー!?」
「私も賛成ですっ♪ミレイさん」
「な、ナナリーまでっ!?」
ライは身に起こるであろう悲劇を想像し、同性の悪友に、視線で助けを請う。
その前に、ミレイの蛇のような目つきで睨まれたリヴァルはあっけなく平伏した。
「…すまねぇ。ルルーシュ」
ライは咆哮した。
「―――リヴァルゥウウッ!!」
ライの両腕はシャーリーとミレイに絡めとられ、リヴァルはナナリーの車椅子を押して、生徒会のメンバー総員で衣装室に移動を始めた。


526 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/05/25(水) 05:12:17.84 ID:uG22Fjw/
いつもの平穏。
いつか終わる平穏。
穏やかで優しい、偽りの平穏。
もう目覚めてしまったライには、この日常が、愛しくも、寒々しい虚無なものに思えた。


      ◇


バベルタワー崩壊から、数日がたつ。
そんな折、黒の騎士団の団員が勢いよく室内に飛び込んできた。
「大変です! 扇さんたちが!!」
団員の声色が、ただならぬ事態が起こったということを告げている。
三日前、ブリタニアの帝営放送を通して、ギルバート・G.P.・ギルフォードが大々的に通達した、収容された黒の騎士団の幹部の処刑劇が、ついに始まろうとしているのだ。
紅月カレンは、大宦官の椅子に座る一人の美男子、黎・星刻(リ・シンクー)に、ただならぬ警戒心をこめて睨みつけた。東洋人にしては背が高く、しなやかに伸びた手足と分厚い胴体は、高水準に鍛えられている。
ナイトメアの操縦だけではなく、生身の肉弾戦においても、男顔負けの実力を持つカレンでさえ彼に敵わないことは、手を合わせずとも理解していた。
さらに、C.C.によれば、黎星刻は頭も切れるらしい。
C,C.が人を評価することは非常に稀なことだ。彼がただの武官であるなら、二〇代の若さで領事館に出入りする重役に抜擢され、中華連邦に害を齎した上司をくびり殺し、
しかも、その罪を黒の騎士団になすりつけるような、悪辣きわまる手腕を振るうことはできないだろう。
黎星刻は役員に耳打ちし、すぐに退席すると、カレンもC.C.に目配せし、即座に席を立ち、魔女は赤髪の少女に続いた。

『聞こえるか! ゼロよ! 私はコーネリア・リ・ブリタニア皇女が騎士、ギルバート・GP・ギルフォードである。今日の15時より、国家反逆罪を犯した特一級犯罪者、256名の処刑を行う。
ゼロよ、貴様が部下の命を惜しむなら、この私と正々堂々勝負をせよ!』

 コーネリア親衛隊のKMF『グロースター』のコックピットから、姿を現したギルバートの背後には、窮屈な拘束服を身につけ、見知った顔ぶれが、大型トレーラーの壇上で磔にされていた。
扇、玉城、藤堂、四聖剣の三名……その他、一年前のブラックリベリオンまで、苦楽を共にしてきた多くの団員達、監獄生活でやつれた仲間たちの姿を見たカレンは、心臓が張り裂けそうになった。
刀を固く握りしめ、乱杭歯を剥き出しにして苦渋の表情に満ちた卜部も、また同じ気持ちだった。
処刑場と化した中華連邦領事館の前で、固唾を?む日本人の群れ。
正義の名のもとで、執行を下す準備を着々と整えるブリタニア軍人。
溢れ出す感情をなんとか抑えながら、カレンは愛機である紅蓮弐式のコクピットに乗り込んだ。出来るのならば、今すぐにも発進して、皆を助け出したい。
だが、それだけの力が自分に無いことは、カレン自信が一番よく分かっていた。
多くの民衆と報道陣が詰めかけ、いつの間にか、中華連邦領事館の周囲は、異様な盛り上がりを見せていた。刻々と時間は過ぎていく。
緊張が高まるなか、約束の時間を、ついに迎えた。
『さあ、いよいよ刑の執行時間です。黒の騎士団の残党に、正義の裁きが下されます』
「ゼロ様!!」
「お願いです!!」
「どうか奇跡を――――!!」
処刑台の周囲に集まったイレヴン、日本人たちが祈るように懇願の声を漏らす。
自分たちの最後の希望、黒の騎士団の団員の解放を、ゼロの出現とその奇跡を信じて。
そんな彼らの希望を打ち砕くように、ナイトメアに乗ったギルフォードが鋭い声を放った。
『イレヴンたちよ。お前たちが信じたゼロは現れなかった! すべてはまやかし。奴は私の求める正々堂々の勝負から逃げたのだ。―――――構えろ』
 処刑台の前に佇むナイトメアの銃口が、台に縛り付けられた黒の騎士団のメンバー、扇たちへと向けられる。
 紅蓮弐式に乗り込んだカレンは、操縦桿を握り締め泣き出しそうな声を吐き出した。
「みんな……っ!!」
『動くな。紅月!ここから出たら、お前も殺される!今の戦力じゃあ、嬲り殺しにあうだけだ。誰も救えない!』
「わかってる! でも……!!」

『―――――違うな。間違っているぞ、ギルフォード』


527 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/05/25(水) 05:17:26.76 ID:uG22Fjw/
静まりかえる民衆。
その声は間違いなく―――――ゼロだ。
大多数のブリタニア軍の戦力に対して、ゼロの戦力は、無傷のサザーランド、ただ一機だった。
『なるほど、後ろに回ったか、ゼロ!』
ギルフォードの視線の先には、処刑台の周囲に集まっていた日本人の合間を縫って近付いてくるゼロの姿だ。
『ギルフォードよ、貴公が処刑しようとしているのはテロリストではない。我が合衆国軍、黒の騎士団の兵士だ』
『国際法に乗っ取り、捕虜として認めよ、と?』
 ブリタニア軍だけでなく、日本人を始め、捕らわれている黒の騎士団のメンバー、そして報道陣もゼロの登場に一斉にざわざわと騒ぎ始めた。
 そんな中、ゼロの乗ったサザーランドは静かにギルフォードへと近付いていく。
『お久しぶりです、ギルフォード卿。出てきて、昔話でもいかがですか?』
『せっかくのお誘いだが、遠慮しておこう。過去の因縁には、ナイトメアでお答えしたいな』
「ふん、君らしいな。では、ルールを決めよう」
最初から、ギルフォードが素直にこちらの言葉に従い、姿を見せるとは考えていなかった。
ギルフォードは自分の言葉に従い無防備に姿をさらけ出すような、そんな愚かな人間ではない。
出せば、あのオレンジと同じ末路をたどることになる。
『ルール?』
コックピットに乗り込むと、ギルフォードの怪訝な声が響いてきた。
「決闘のルールだよ。決着は、一対一でつけるべきだ」
『いいだろう、他の者には手を出させない』
すんなりとこちらの申し出をギルフォードは受け入れる。
それほど自信があるのだろう。
「武器は一つだけ」
『よかろう』
ギルフォードは手にした対ナイトメアフレーム用大型ランス以外の装備されていた武器を外し、その切っ先をこちらへと向けた。
『では、こちらの武器は―――――廻転刃刀』
ゼロが駆るナイトメアの後背部に備えられた、無骨な剣を、サザーランドは抜いた。
ブリタニア軍に、失笑がおこった。
策略に長けたゼロを警戒していたギルフォードにも、流石に、驚いた。
ゼロは、本気でギルフォードに一騎打ちを仕掛けている。
コーネリアの騎士となったギルバートの実力は、ブリタニアだけではなく、君主と共に駆け巡った植民地でも、その名を轟かせている。
そのギルバートの実力を、天才戦術家として名を馳せるゼロが知らないはずはないのだ。
『悪に手を染めてでも悪を倒すか。それとも、おのが正義を貫き、悪に屈するをよしとするか』
『…ッ!我が正義は、姫様の元に!!』
 武術の腕は長けても、話術では、ゼロに多分の部があると思ったギルフォードは、口車に乗せられまいと、早々に話を打ち切った。大型ランスを構え、一気にこちらに向かって突進してきた。
『…ほう、君は、コーネリアの名のもとに、騎士の名を賭けたのだな』
ゼロはその姿を静かに見据え、馬鹿にしたように笑みを零し、小さく頭を振った。避けるような素振りは一切見せずに。
『なるほど。私は、悪を為して巨悪を打つ!』
眼前から消え失せた。
「ッ!?」
ギルフォードが乗るコックピットに衝撃が伝わると同時にアラームが鳴り響いた。液晶モジュールを目にしたギルフォードは言葉を失う。
機体の頭部が多大なダメージを受けたとの情報が記されており、その事実を示すべく、ギルフォードの頭上にある外部モニタが光を消失していた。
ゼロの乗ったサザーランドは機体を急回転させ、スタントトンファをグロースターの首にぶつけ、強引に捩じきったのだ。
外部カメラの死角を突かれ、思わぬ一撃を食らったギルフォードだったが、すぐに平静な戦闘心を取り戻し、グロースターの体勢を整えた。
頭部の故障だけでナイトメアが動かなくなるはずはない。
電波をとらえる機材が損傷したのは確かに手痛いが、地上戦の一騎打ちにおいては些細な被害だ。視界が狭まっただけだと思い込めばいい。



528 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/05/25(水) 05:19:45.93 ID:uG22Fjw/
しかし、決着はすぐについた。
ゼロが乗るサザーランドはグロースターの背後に回ると、近距離からスラッシュハーケンを射出した。グロースターの両足は粉砕され、ギルフォードの騎馬は、ついに戦闘不能に陥った。
無傷のサザーランドは回転刃刀を静かに、コックピットに近づける。
あまりにも呆気ない展開であり、誰もが予想しなかった結果に、観衆だけではなく、ブリタニア軍人たちも、押し黙った。
コックピットのなかで、ギルフォードは、絶句する。
『―――――――ゼロが、武芸にも、秀で、ている、とは…初耳だ、な』
 今起こった現実が、ギルフォードには信じられない。
言葉を紡ぐことだけで、精いっぱいだった。
『…約束だ。同志たちを…返してもらおう。騎士の誓いに、嘘が無いのならば』
 ゼロはギルフォードの問いに答えない。
ただ、ゲームの勝者の条件を突きつけるのみ。
コックピット内で、ギルフォードは下唇を噛み切る。他者にはあれほど、注意を怠るなと叱咤しておきながら、自分自身がゼロを見くびっていた。
一騎打ちに持ち込まれた時点で、気付くべきだった。
ギルフォードのナイトメアの操縦技術は、親衛隊だけではなく、ブリタニア国内でも有数の実力を持っており、その腕で幾戦の功績も挙げている。
だからこそ、慢心した。
謀略家の男、ゼロの操作技術が自分に劣るものだと、誰が決めつけた。一騎打ちを破断し、何か仕掛けてくると、誰が決めつけた。
純粋な勝負を仕掛けてくるという事態を、なぜ考慮していなかったのか――!?
ダンッ!とギルフォードは必死の形相で拳をパネルにたたきつけた。

ブリタニア人の運転手は、隠しきれない動揺を顔に浮かべたまま、死刑囚256名を乗せた巨大トレーラーを駆動させる。
中華連邦の領土にタイヤが跨ぐ。ブリタニアの軍勢はただじっと目視することしかできない。
『ギルフォード卿!我々に追撃の命令を!』
『一級犯罪者たちを黙って見過ごせというのですか!?』
部下の非難めいた声が逆に心地よかった。冷静さを失ったギルフォードは、己の不甲斐無さを恨みつくし、いまにも奥歯をかみ砕きそうだった。
騎士としてのプライドを捨てればよい。ゼロとの口約束など反故にして追撃を命令すれば、黒の騎士団の幹部は処刑できる。
だが、その時、エリア11の民には大きな反感を買うだけは無く、一人の騎士としても、一人の司令官としても、人望の失墜は避けらない。
先ほどの問答は一般市民だけでなく、メディアの中継で、不特定多数の人々にも知れ渡っている。一度伝播した情報を隠ぺいすることは国家総力を持ってしても、不可能に近い。
ギルフォード自身が泥をかぶることでことが治まるのなら、進んで泥にまみれる意思は持っている。
しかし、この約束の反故はそれだけでは済まされないのだ。
ギルフォードは主君、コーネリア・リ・ブリタニアの名に誓って、約束した。
自分だけが害を被るのは構わない。だが、コーネリアの名を貶められることは断じて許すことができなかった。
どこまでも、彼は、高潔な紳士であるがゆえに―――
その時、一機のランドスピナーが撃音をたてた。IFF(Indentify Friends or Foes)を外し、巨大ランスを構えたまま、トレーナーに猪突していく。
「アルフレッドッ!」
『…私は、命令無視、領土侵犯、独断専行を行いました。懲罰は、のちにいくらでも受けましょうぞ!』
それを最後に、アルフレッドのグロースターとの通信が途絶する。
ゼロは高らかに笑い、
『ふはははははははっ!約束破りは大の得意というわけだな?ブリタニアは!虐殺皇女、ユーフェミア然り!』
 ギルフォードには、返す言葉も無かった。
『虐殺皇女の姉、コーネリアの騎士、ギルフォードよ!』
グロースターのランスは奪われ、太陽の日差しが地に這うKMFを照らし、ゼロの駆るサザーランドの全貌が日陰となった。
『―――…』
そっと呟かれたゼロの言葉にギルフォードは思考が停止し、凍りついてしまった。
刹那――


529 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/05/25(水) 05:25:13.15 ID:uG22Fjw/
大地が揺れる。

ブラックリベリオンを経験したブリタニアの軍人たちは、あの時の同様の仕掛けであることに気付く。しかし、物理法則に従って巨体のナイトメアが傾く現象には、誰もが狼狽した。
ゼロが乗るサザーランドは、ギルフォードのグロースターから奪ったランスを持ちかまえると、足場を固定し、大槍を投擲する。
そのランスは、中華連邦領事館の領内に侵入したグロースターに目がけて飛んでいき、金属製の胸部をコックピットごと深々と貫いた。
パイロットの生死など、確認するまでも無い。
『アルフレッドォォオオオオッ!!』
ギルフォードの絶叫は届くことなく、アルフレッドのグロースターはサクラダイトの誘爆とともに爆散した。ギルフォードが乗る大破したグロースターは、傾斜がある床を転がるように、滑り落ちていった。
幾多のナイトメアを足蹴にしながらアクロバティックな軽技で、不安定な足場から離れ、中華連邦領事館の区域に入ったゼロは、ナイトメアのマイクを通して、芝居がかった口調で叫ぶ。
『黒の騎士団よ!卑劣にも決闘に勝った私達を討ち取ろうとしたブリタニア軍は我が領内に落ちた!領内に侵略したブリタニア軍を壊滅し、同胞を守るのだ!』
そして、ブリタニア軍との第二幕が上がった。
赤鬼と化した紅蓮弐式は、けたたましい地響きを鳴らせ、両脚に備え付けられたランドスピナーを起動し、体を急発進させた。卜部が駆る月下は回転刃刀を抜刀し、怒涛の勢いで、平坦なアスファルトを颯爽と駆け抜けていく。
カレンが操縦する紅蓮弐式は、彼女の心の姿を映すように、血に飢えた獣じみた動きで、相手を翻弄した。
右腕に装備された禍々しい鉤爪でサザーランドを捉えると、瞬時に濃縮エネルギーをこめた薬莢が装填され、甲高い音と鈍い光を放つ輻射波動の餌食となった。
月下も巧みな剣捌きで、ブリタニア製のナイトメアを次々に斬り伏せていく。
飛び交う砲弾、激しく鳴り響く剣戟――、観衆はパニックに陥った。報道陣は身の危険を感じ、中継を打ち切って、早々に撤退していく。

「どぅわっアアアア!?」
玉城は恐怖で尿意を催しながら、ありったけの悲鳴をあげた。手足が拘束された状態でありながら、眼前では、ナイトメア同士が大々的な戦闘を繰り広げている。数秒前には、敵性ナイトメアの銃口が囚人たちのほうを向けられていた。
対ナイトメア用のアサルトライフルの銃弾を、生身の人間が被弾すれば、人は肉片も残らない。
そのピンチを助けてくれたのは、他ならぬ、ゼロの機体だった。
サザーランドは回転刃刀を投擲し、銃口を構えていたナイトメアの腕を斬り飛ばした。ゼロが駆るサザーランドも影が、玉城の眼前に広がる。
身に迫る恐怖とゼロに対する恩と感動に、玉城は思わず尿を放ち、叫んだ。
「うおおおおおっ!ゼ、ゼロォォオォオオオおおおおっ!!お前はやっぱり、最高の親友だだぜぇえッ!!」




530 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/05/25(水) 05:32:07.88 ID:uG22Fjw/
ナイトメア同士の血みどろの殺し合いが繰り広げられている。
黒の騎士団の幹部を乗せた大型トレーラーが中華連邦領事館の区域を過ぎたところで、事実上の中華連邦のトップとなった黎星刻が、凛々しい怒号で、戦場を制した。
「そこまでだっ!ブリタニアの諸君!これ以上は武力介入とみなす!引きあげたまえ!」
戦闘本能に呑まれ、仲間の仇に情熱を燃やすブリタニアの軍人たちは、頭が冷えた。
領土侵犯の罪は、決して軽くはない。国際問題に発展すれば、一人の責任だけは済まされないことは、誰もが理解している。
無残に撃破されたナイトメアが、軍人一人一人の脳裏に焼きついた。黒の騎士団に対して、身を焦がすような憤怒を覚え、一人残らず殲滅してやりたい殺意を必死におさえつけがならも、ブリタニアのナイトメアのパイロットたちは命令に従い、撤退していった。

『良い、部下を持っているな――』

コックピットのなかで、敗北という辛酸を舐めたギルフォードは、全身が麻痺するような呆然自失の感傷に浸りながらも、かつてない怒りを覚えていた。
 オペレーターの声が、全く耳に入ってこない。モニタに映る情報をうまく頭の中で整理できず、忘却されていく。
 ゼロに、慰められた――
無様な敗北を蔑むことも無く、殺されることもなく、己の心境を全て把握したうえで、敵に心を救われてしまった。そして、憎むべきゼロの器を知ったギルフォードは、ほんの僅かでも、敬意を酔ってしまったのだ。
それが、たまらなく悔しかった。
狭い機械の籠のなかで、ギルフォードは雄叫びを上げた。
「う、うおおおおっ!貴様は、私から姫様だけではなく、騎士の名誉までもっ、コーネリア様に対する忠義すら、奪ったのかぁあああ!!!ゼロ…!ゼロォオオ!!」




531 :創る名無しに見る名無し:2011/05/25(水) 05:32:08.41 ID:U3jpBA67
間に合わなかったかな
支援

532 :創る名無しに見る名無し:2011/05/25(水) 05:33:22.68 ID:U3jpBA67
もひとつ

533 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/05/25(水) 05:35:08.43 ID:uG22Fjw/

中華連邦領事館は、日中の嵐のような騒乱が嘘のように無くなり、静けさを取り戻していた。陽はすでに傾き始め、クリーム色の夕焼けがトウキョウ租界を染め上げている。
 捕えられていた黒の騎士団の幹部は、誰も欠けることなく、救い出された。
歓喜の声が彼らを取り巻くなか、遠く離れたところで、仮面の男は、魔女に寄り添った。
『C.C.』
 魔女は、黒いマントを纏った男に振り向く。ゼロの背後には、損傷軽微のサザーランドが膝を折り、鎮座している。彼女の琥珀色の双眸が仮面を通りこし、サファイアのような輝きを放つ瞳を持ったライと、交差した。
C.C.の麗しい唇が、ゆっくりと開いた。
「なんだ?」
『…皇帝は何故、僕をこのような檻に閉じ込めたんだ?』
 ブリタニア皇帝は、記憶を書き換えるギアスを有している。
ライに、ルルーシュとしての記憶を刷り込み、アッシュフォード学園の生徒にも、その記憶操作は行き届いていた。一年前とは全く別人の人間を、「ルルーシュ・ランペルージ」として認識し、また、ライも、ルルーシュとして生き、日々を送っていた。
「ナナリーを人質として取ること…だと、私は思っていたんだがな、どうやら、シャルルの目的は別のところにあるらしい」
『というと?』
ライの問いに、C.C.は目を伏せ、
「…わからない。だが、この一年で変化したのは、私たちだけではないみたいだ」
と、複雑な感情をのせた言葉を吐いた。
ライにとっては、皇帝の真意よりも、C.C.の真意のほうが分からない。まずは、聞きそびれていたC.C.の話から、じっくりと腰を据えて聞き、アッシュフォード学園の学生としてのアリバイ作りにも、それなりの手段を講じなければならない。
ひとまずの危機は脱したとはいえ、問題は山ずみだった。
 扇たち旧テロリストのグループや藤堂たちと言葉を交わすカレンと、目があう。ライは仮面の中で微笑し、隣に立つC.C.に声をかけた。
『C.C.…僕は、決めたよ』
 魔女は緑色の長髪を風に揺らしながら、ライの確固たる決意を、耳にした。



『俺は――、ゼロになる』



534 :創る名無しに見る名無し:2011/05/25(水) 05:35:31.97 ID:U3jpBA67
支援

535 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/05/25(水) 05:52:34.68 ID:uG22Fjw/
投下終了です
勢いのままに書いたので、誤字脱字が多いです、すいません
もうレッドブルのカクテルを夜に飲まないことを心に決めました。

ID:U3jpBA67
支援ありがとうございます

誤字、発見したところだけ書いておきます
>>526 手足と分厚い胴体は、高水準に鍛えられている→手足と分厚い胴体は、高水準に鍛え抜かれている
>>529 ゼロが駆るサザーランドも影が、玉城の眼前に広がる→ ゼロが駆るサザーランドの影が、玉城の眼前に広がる
   敵性ナイトメアの銃口が囚人たちのほうを向けられていた→敵性ナイトメアの銃口が囚人たちのほうに向けられていた
>>530 敬意を酔ってしまったのだ→敬意を払ってしまったのだ

朝早くから、大量の投下、すみませんでした
近いうちに次回も投下しますので、その時はまた、よろしくお願いいたします



536 :創る名無しに見る名無し:2011/05/25(水) 21:48:44.94 ID:q+xAVqhG
龍を食べてみたい人卿、お久しぶりです。

ゼロ(ライ)、ギルフォードを瞬殺。天才戦術家であり戦闘能力も高いチートなゼロ相手じゃ仕方ないですね。でもこれじゃあ敵味方に自ら正体をバラしている気が・・・・。

次の投下を楽しみにしています。乙でした。

537 :創る名無しに見る名無し:2011/05/26(木) 19:02:09.89 ID:XCRatxEo
失礼ながら今までチェックしていなかったのですが、これは久々に続きを読みたくなる長編

次の投下を楽しみに待っています。

538 :創る名無しに見る名無し:2011/05/28(土) 09:42:37.26 ID:MXX1bmkf
スパロボZにもライがでればいいのに・・・
贔屓改造するわ

539 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/05/30(月) 21:50:30.52 ID:YX2pxaI7
お久しぶりです、KTGです。
22:00ごろから投下をさせていただきたいと思います。

540 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/05/30(月) 22:00:45.20 ID:YX2pxaI7
それでは『蒼き騎士と紅き騎士』の第6話の投下を開始します

541 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/05/30(月) 22:02:46.68 ID:YX2pxaI7
「なんで私がブリタニアなんかと一緒に戦わなきゃならないのよ!」
黒の騎士団のエースパイロットである紅月カレンは、愛機である紅蓮弐式のコクピット内で叫んでいた。
そんな不満を叫びながらも、中華連邦制ナイトメア、ガン・ルゥを持ち前の操縦技術と紅蓮の機体性能で続々と撃破していく。
その後ろでは、黒の騎士団の前に幾度となく立ちふさがってきた、青と白のカラーリングのブリタニア軍のナイトメアが戦っている。
カレンをここまで怒らせているのは、何もそのナイトメアがブリタニア軍のものであるというだけでない。
そのナイトメアのパイロットが完璧なまでにカレンのフォローを行い、後方からの攻撃を心配する必要がなくなっているからだった。
「私はあんたなんかに助けられなくても……!」
カレンの負けず嫌いの心に火がついた。
もう一体のナイトメアのことなど考えず、そのまま単機でガン・ルゥの群れに突入していく。
『待て!カレン!』
誰かの声が聞こえたような気もしたが、カレンはそれを無視した。
紅蓮は左腕に持った呂号乙型特斬刀でガン・ルゥを切り裂いていく。
反撃の隙さえも与えない。
数の多いガン・ルゥ自体を他の機体からの攻撃の盾に使いながらの攻撃。
そして、高速移動することによって的を絞らせないようにする行動。
いくらか力のあるガン・ルゥとはいえ、攻撃が当たらなければ機動力がない分ただの的。
カレンは自信満々に攻撃を繰り返した。


542 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/05/30(月) 22:04:50.83 ID:YX2pxaI7

ピーッ!

「えっ!?」
突如としてコクピット内に鳴り響く電子音。
あわててカレンは何事かと景気に指を走らせてチェックをする。
「嘘でしょ……」
今や紅蓮は中華連邦のガン・ルゥに完全に包囲され、固定式キャノンによってロックオンがかけられている。
戦闘能力だけでなら卓越したものがあるカレンであったが、戦略まで完全に把握できる能力はない。
そしてそのことが、今の状況を作り上げたのだ。
ガン・ルゥの撃破数だけを見れば、帝国最強の騎士と呼ばれるナイトオブラウンズの親衛隊をも上回る結果を残しているが、相手の指揮官が徐々に紅蓮を包囲しようと布陣を動かしていることに気付くことはできていなかった。
しかし、今の状態を改善することができないということぐらいはわかっている。
終わった……
カレンは自分の人生の終焉を感じた。
抵抗しようという気は失せ、ゆっくりと目を閉じる。
脳裏には、ブリタニアに侵略される前に家族で楽しく過ごしていた時期の光景が浮かんでくる。
母と笑って過ごした日々。
兄と扇と3人で無邪気に遊んだ日々。
そして……



543 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/05/30(月) 22:06:58.77 ID:YX2pxaI7

『カレン!!』

――どこからか声が聞こえた気がした。
声につられて目を開いたカレンが見たのは、次々に炎上していくガン・ルゥ。
そして紅蓮を守るかのように立ちふさがる白き騎士の姿だった。
カレンはその後ろ姿に、銀髪の少年の姿が見えたような気がした。
彼女に対して優しく微笑み、暖かな気持ちで満たしてくれる彼の姿が。
しかし、その幻想も一瞬で消え去ってしまう。
『紅蓮のパイロット!ぼさっとしないで戦え!』
「……わかってるわよ!」
微妙に上から目線なランスロットクラブのパイロットの言葉に、再びカレンは闘志を燃やした。
即座に2機のナイトメアはその場から離れ、持ち前の機動力を生かした戦いを繰り広げる。
それはさきほどまでの紅蓮が連携を無視したような戦いではない。
紅蓮が複写波動を使うならばクラブがその大きな動きをカバーするようにツインMVSで援護を。
クラブが可変ヴァリスを使用するために動きを止めた時には、紅蓮がその背後をカバーする。
本当に今まで敵同士だったのかとも言えるほど2人の呼吸はそろっており、向かうところ敵なし、という状況だった。
そして……

『日本軍を名乗る者たちに告げる。お前たちのリーダーである澤崎と曹将軍は私が確保した』
『自分は無駄な命を取るつもりはありません。速やかに投降してください』

544 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/05/30(月) 22:12:42.00 ID:YX2pxaI7
カレンとライが周りのガン・ルゥのほとんどを撃破し終えたころ、フクオカ基地全体にある2人の声が響き渡った。
黒の騎士団のリーダーであるゼロと、ユーフェミアの騎士枢木スザクの声だ。
彼らの宣言により、ガン・ルゥの部隊は即座に攻撃をやめて投降、もしくはフクオカ基地からの撤退を始めた。
もとより、彼らは上司である曹将軍に命じられたためにこのエリア11に来ただけであり、そうでなければ日本人である澤崎敦と行動を共にしようと思いもしなかった人々だ。
無駄に戦って命を散らすことに何の意味もない。
こうして、のちにキュウシュウ戦役と呼ばれる戦いは終わりを告げた。



遅れてフクオカ基地に到着したコーネリアの部隊からも無事に逃げ延び、カレンたちは黒の騎士団のアジトに戻ってきていた。
あたりは今回キュウシュウへ共にいけなかった団員たちの歓声にあふれている。
そんな中、カレンは今回の戦闘における報告書を書きながらあることに意識を集中させていた。
自分のことを助けたあのもう一体の白兜のパイロット。
その男のことについてだ。
カレンは今までブリタニア軍人となど、同じ生徒会である枢木スザク以外には面と向かって話したこともない。
(それなのに、あのパイロットは私の名前を知っていたのよね……)
左手で頬杖を突き、右手ではペンを回しながらカレンは思う。
あの時、命を落とす寸前に例のナイトメアが現れた時の安堵感はいったいなんだったのだろうかと。
心が温かくなり、何かに満たされたかのような感情。
今まで感じたことのないはずなのに、どこか懐かしいものを感じた。
黒の騎士団のエースパイロットであるとはいえ、普段から扇が言っているようにカレンも年頃の女の子だ。
同じ年代の女の子が話題にあげそうなこともしっかりと知っている。

545 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/05/30(月) 22:15:11.41 ID:YX2pxaI7
「恋……なのかな……」
もちろん、確信が持てることではない。
同年代の人間とかかわってきたのは、シュタットフェルトの名を名乗り、ブリタニア人として生きてきたときだけ。
自分の故郷を奪っていったブリタニア人と恋仲になれるわけがない。
さらに、ブリタニアに侵略される前はまだ10歳になったぐらいであったから、初恋も未経験。
「でもこの感じ、初めてじゃないのよね……」
記憶をたどってみると、確かにそのような感情を持ったことがある。
それも黒の騎士団が成立してからという最近のこと。
なのに、その感情がだれに向けられたものなのかがわからない。
『どうかしたのか、カレン?』
声の主は、カレンとともに今回の戦闘において、神根島でブリタニアから拿捕したガウェインを使用し、それについての報告書をラクシャータによって書かされているゼロだった。
「いえ……その……」
(言えない……ゼロに『恋の悩みです』なんて言えない!!)
ゼロは心のうちでカレンがそんなことを思っているなどとは微塵も思わず、彼女に言葉をかける。
『確か、君の通っているアッシュフォード学園ではそろそろ学園祭があると聞いたが?』
「……どうしてそれを?」
そのことをここで話した覚えはないのに……とカレンは思った。
黒の騎士団としてブリタニアの敵となり戦っているのだから、カレン・シュタットフェルトという表のブリタニア人としての自分をアジト内ではできるだけ見せないようにしている。
その一面をのぞかせていたのは、しばらく前まで学園から直接アジトに来ていたときに制服のままで来ていたことや、親代わりとしていろいろ心配をかけてくれる扇から学校のことを聞かれたときにしぶしぶと答えるときぐらいだった。
『なに、私はゼロだからな。たいていのことは知っている』
そう言いながら右手を頭にかざすようなポーズをとるゼロ。
かっこいいと思っているのかしら……と思いつつも、カレンはゼロの次の言葉に耳を傾けた。
『最近の君は少し無理をしているように見える。特に神峰島から戻ってきて以降、実家にも帰らず常にアジトにこもりっきりだ。あの島で何があったのかは知らないが、戦士にも休息が必要だ。学園のイベントに参加して、戦いの日々から少し離れてくるといい』
「でも、学園には枢木スザクがいます!神根島で私が黒の騎士団にいるということを知られてしまっているので、私がそこに行くのは……」
『いや、それについては大丈夫だろう。枢木スザクは義理堅い男だ。それはかつて私が彼を出すけたときに、再びブリタニア法廷に出頭したことからも明らかだ。君がアッシュフォードの生徒としている間は手を出してこないだろう。だから安心していってくるといい』
(本当は、アッシュフォードには“あいつ”がいるからなんだが……)
ゼロの脳裏に浮かぶ銀髪の少年の姿。
納得がいかない、といったような表所を浮かべるカレンの顔を見ながら、ゼロはその少年がしたと思われる可能性が一番高いことについて思索する。
(あいつがギアスを持っていようがいなかろうが、今のところ俺の計画には支障がない。あとは、どうやって2人を前線から離脱させるかだが……)
いつの間にかカレンの話から、ブリタニアの最新ナイトメアに騎乗する2人の親友への対処へと考えが変わっってしまっていたゼロ。
しかしそんな考えも数日後の一人の少女の宣言によって意味をなさなくなる……


546 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/05/30(月) 22:17:38.17 ID:YX2pxaI7
以上で投下完了です。
すっかり月一ペースが身についてしまったようです。
そしてその間にほかの職人さんの投下があり、なんだか嬉しくなりました。
正直、このシリーズを最初から読み返してみるとかなり無理をしている部分が多く感じる気が……
でも『すべては過去。終わったことだ。』とどこかの誰かも言ってましたし。
かなりごり押しなストーリーでも、最後までは持っていきます。
さて、自分の中の予定だとあと完結まで2話です!
今度は予定通りにいくといいな……
自分でも確認をしましたが、万が一誤字脱字等がありましたら報告を頂けると助かります。

それでは、KTGでした。


547 :創る名無しに見る名無し:2011/06/03(金) 21:41:39.56 ID:R90jGKDq
>>546 乙!
>>万が一誤字脱字等がありましたら報告を頂けると助かります。
じゃあ、遠慮なく……

>>542
>>景気に指を走らせて→計器
>>543
>>複写波動→輻射波動
>>544
>>今まで感じたことのないはずなのに→今まで感じたことがないはずなのに
>>545
>>特に神峰島から戻ってきて以降→神根島
>>私が彼を出すけたときに→助けた
>>納得がいかない、といったような表所→表情


548 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 18:50:23.90 ID:T95WJJzU
こんばんは。
龍を食べてみたい人、です


コードギアス LOST COLORS R2
「神逆のライ」
turn04 「偽りのルルーシュ」

20時45分頃から投下する予定です

1万3000字以上なのですが、できれば、誰か支援をお願いします


549 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 19:42:23.98 ID:mnJurDov
8時45分過ぎ、了解です。
忘れないとは思うけど待機予定

550 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 20:50:31.20 ID:T95WJJzU
コードギアス LOST COLORS R2
「神逆のライ」
turn04 「偽りのルルーシュ」



日は暮れ、闇夜に輝く星が日本の空を彩っている。
黒の騎士団の団員たちが踏む領土は、日本ではあって日本ではない土地だが、彼らの両眼に広がる夜空は、日本の空だ。
200を超える黒の騎士団の幹部たちは、檻の中からでも、星が煌めく空を眺めていた。
しかし、天空を覆う闇は、沈鬱な気持ちを象徴するものであり、あと何回、この夜を迎えることができるのであろうか――と、日々、死と非人道的な拷問におびえる毎日だった。
だが、今日、目にする空は、同じ空でも別格だ。
闇を照らす星々が、明るい未来を象徴する道しるべに思えてならない。視界に入るもの全てが、希望に満ち溢れている。燃え盛るような野心のみが、団員たちの胸に去来した。
団員たちは、己の体臭が染み付き、悪臭を放つ囚人服を忌々しく脱ぎ捨てると、軍用トレーラーに設置された大浴場で体中の垢を洗い落とす。
「おおっ!懐かしの団員服!」
「やっぱりこれじゃないとなぁ。拘束服なんて二度とごめんだぜ」
彼らはサイズごとに揃えられている新品の黒の騎士団の制服に袖を通し、用意された飲食物に手当たり次第、腹に詰め込んだ。
酒も食事も、決して良質なものとはいえない。紙コップに注げられた日本酒は悪酔いする安物であって、つまみとなる軽食も、大衆用に作られた雑把な料理である。
だが、涙が出るほど美味い。四方からは嬉々とした声が飛び交い、笑いが絶えずに湧き、大声を張り上げるだけの稚拙な合唱も聞こえた。一方で、そんな彼等とは一線を画すかのように相も変わらず剣呑な表情を浮かべる一団の姿も見受けられる。
一八年前のブリタニアとの戦争で、開戦以来、ブリタニアに最初で最後の黒星を飾った「奇跡の藤堂」と名高い豪傑、藤堂鏡志朗を含む、黒の騎士団の幹部たちである。
「そうか、桐原翁は……」
「はい、キョウト六家の方々は神楽耶様を除き皆様……」
 藤堂の呟きに、彼の忠臣である四聖剣の面々は沈痛な心情を露わにし、最年長の老侍、仙波峻河は言った。
「その神楽耶様は?」
「ラクシャータ達と共に中華連邦へ難を逃れられたと」
「一先ずは安心という事か」
 仙波は腕を組むと、安堵したかのように溜め息を一つ溢す。
「いずれにせよ、これからの戦いは更に厳しいものになるな」
 それを聞いた人々は一様に口を噤んだ。
一年前のように、キョウト六家の支援はもう望めない。周囲を敵に囲まれた、まさに陸の孤島とも言えるこの領事館から全てを始めなければならない。 皆一様に渋い顔を浮かべるとそれっきり押し黙ってしまった。
 所変わって少し離れた場所では、そんな壮年の男達の姿を心此処に有らずといった様子で見つめる一人の女性の姿がいた。四聖剣の紅一点、千葉凪沙だ。
 すると、不意に彼女の側に居た朝比奈昇吾が悪戯っぽい笑みを浮かべながら背中を押す。
「告白しちゃえばいいのに…」
「な、何を告白しろとっ!」
 慌てて否定する千葉。そんな時、周囲に声が響いた。
「ゼロだ!」
 隊員の誰かが言った言葉に二人の目付きが鋭くなる。
 千葉は我先にとゼロの元へ集まる隊員達へ向けて、牽制の言葉を発した。
「待て待て!ゼロ、助けてくれた事には感謝しよう。だが、お前の裏切りがなければ私達は捕まっていない」
「一言あってもいいんじゃない?」
 遅れ馳せながら朝比奈も援護射撃を行う。
 しかし、ゼロは一言で切り捨てた。
『全ては、ブリタニアに勝つ為だ』
 玉城が尋ねる。
「ああ、それで?」
「それだけだ」
 傲然と言い放ったゼロに、隊員達の間でどよめきが起こった。しかし、ゼロ――ライはいまひとつ、彼らの反応に理解できずにいた。
実は、組織全体の問題に対して、上層部に謝罪を求める文化は日本特有のものであって、国によっては、己の非を決して認めてはならない風習もあれば、裁判での決着がすべての判断基準となる国柄もある。



551 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 20:51:04.10 ID:mnJurDov
支援

552 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 20:51:21.09 ID:ZlbWRhsW
支援

553 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 20:52:27.22 ID:T95WJJzU
「やめろッ!」
 団員たちが騒ぎ出す前に、藤堂鏡志朗は大喝した。
一年の牢獄生活を過ごし、藤堂の精悍な顔に、多少のやつれは見えるが、体に纏う覇気はいまだに衰えていない。
「…もう一つ聞きたい。あの時も勝つための策を練ろうとしたんだな?」
『私は常に結果を目指す』
 ゼロの言葉に、藤堂は、
「分かった」
 と短く答えた後、ゼロが佇む壇上に並び立ち、眼下に群れる団員たちに振り向いた。
「作戦内容は伏せねばならない時もある。それに今は争いごとをしている場合では無い。我々には彼の力が必要だ。私は、彼以上の才覚を――」
 そこまで言った時、藤堂の脳裏に一人の青年の姿が過った。ふと、言葉を途切らせた藤堂の心中に気付いたのか、朝比奈は、辺りをきょろきょろと見回す。 
「…そういえば、ライ君は、どうしたんだい?」
ライ。
黒の騎士団の幹部、作戦補佐兼戦闘隊長。
赤鬼と呼ばれるほどの腕前を持つ紅月カレンと同等のナイトメア操縦技術を持ちながら、指揮能力はゼロに次ぐと言われた、事実上、黒の騎士団のナンバー2。

『死んだよ。彼は』

団員たちに衝撃が走る。
「…どういうことだっ!?」
朝比奈は眉をぴくりと震わせ、大声を張り上げる。
『文字どおりの意味だ。ライという男は、もう、この組織には存在していない』
「ッ!説明になっていないぞ!ゼロ!」
「死んだ?ライ隊長が!?」
幹部をはじめ、他の団員たちの動揺は、想像をはるかに超えていた。
苦渋に満ちた表情で、仙波は吐く。
「なんということだ。日本の旗印となるべき御方を…みすみす死なせるなど…ッ!」 
ライが皇(スメラギ)家の血を引く遺児であることは、幹部を含め、彼に近しい人間には公然の秘密として知れ渡っていた。扇要はカレンを目視する。
虚を衝かれたような表情をした彼女に対して、扇は下唇を噛みしめた。肩を落とし、泣き崩れる団員達まで現れている。
藤堂が握りしめる愛刀が、軋む。
「…そうか……彼は…逝ったか…」
藤堂は、一瞬だけゼロに視線を移すと直ぐに向き直る。
そして、軽く咳払いをした後、
「彼以上の才覚を持つ者はこの場には居ない!」
団員達の絶望を払拭するように、藤堂は叫んだ。後に続くように壇上に上った扇は一人気を吐く。
「そうだ、みんな!ゼロを信じよう!」
 だが、以前のような盲信は危険だと思った南が苦言を呈する。
「でも、ゼロはお前を駒扱いして……」
 それでも、扇はめげなかった。
彼は一人の旧友に狙いを定めた。
「…彼の他に誰が出来る?ブリタニアと戦争するなんて中華連邦でも無理だ。EUもシュナイゼル皇子の前に負け続けてるらしいじゃないか。俺達は全ての植民エリアにとって希望なんだ。
独立戦争に勝つ為にも、俺達のリーダーはゼロしか居ない!」
「―――そうだぁ!ゼロッ!ゼロッ!ゼロッ!」
 玉城が呼応する。
両目にうっすらと涙をためていたが、玉城は大声を張り上げることによって、己の脆弱な心を征し、疎らながらも半数近くの隊員達が後に続く。次第に、ゼロを称える声は大きくなり、夜空に轟く叫びとなる。
黒の騎士団はこの時を以て、復活を果たしたのだ。

554 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 20:52:51.12 ID:mnJurDov
支援

555 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 20:53:01.45 ID:ZlbWRhsW
支援

556 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 20:53:56.98 ID:T95WJJzU
    ◇


黒の騎士団の指令室となった、中華連邦領事館の一室に舞い戻ったライは、ゼロの仮面を外し、マホガニー製のテーブルに置く。演説は想像以上に体力を要するものであり、ライは万感の思いを胸に、回転椅子に深く腰を下ろす。
ライ…と、自分の名前を呼ぶ声に反応し、彼は振り向く。燃え盛る炎のような紅い髪をした少女の顔が、ライに迫った。
「カレン?」
「…どうして、あんなこと、言ったの?」
 互いの唇が触れ合いかねない距離で、カレンはライに問う。
心なしか彼女の頬は紅潮している。
生温かい吐息が肌を撫で、カレンの女の匂いに、ライの官能は疼いた。
恋人であるシャーリー・フェネットも、今のカレンのように揩スけた表情をすることがある。
その時は、ライは有無を言わず、シャーリーの体を抱いた。
 カレンはライを愛している。
 その愛情が、痛いほど肌を通して、伝わってくる。
 数センチ、顔を前に動かせば、彼女の唇を簡単に奪えるだろう。カレンは拒むことはない。むしろ、彼女が待ち望んでいたことだ。唇を吸ってしまえば、カレンはライを受け入れる。    
ライの理性の崩壊が秒読みにさし迫った時、指令室に来客があった。
妖艶な空気は一瞬で消え、カレンは夢から覚めた少年のように両手で頬を叩き、正気に戻る。ライも軽く頭を揺らし、思考回路を改める。
 扉から現れた男女はC.C.と卜部という、珍しい組み合わせだった。共通する点は、ゼロの正体を知っていることにあった。
「…納得のいく説明をしてほしい。あれはどういうことだ?」
 卜部の追究する用件は、先ほどの演説での言葉だ。ライが死んだ、と、本人が言ったのだ。 
長いソファに身を乗り出したC.C.とは異なり、卜部は直立したまま、軍人らしく率直に切り出した。仮面を外したままのライは、卜部の視線から眼を逸らさずに応える。
「僕がゼロになる以上、一人二役を演じることは不可能です。それに、素顔の僕は、極秘裏に、ブリタニア側にマークされています」
「つまり、素顔を晒すことは、デメリットが大きいと言いたいのだな?」
 ライはゆっくりと頷く。
「では、本物のゼロは…」
「処刑されたかは定かではありませんが…死亡したものと、考えて良いでしょう」
 シャルル・ジ・ブリタニアがスザクに問いかけた言葉を、ライは脳裏で反芻した。ゼロを殺した褒美をよこせ―――、と。
 ライの表情から、沈痛な心情を感じ取った卜部は、
「…以前から、ライ君は、ゼロの正体を知っていたのか?」
 言葉を選ぶように、云った。
 ゼロの衣装を纏ったライは、
「はい。親友…でした」
 と、重々しく吐いた。


557 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 20:54:44.45 ID:mnJurDov
支援

558 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 20:55:04.03 ID:ZlbWRhsW
支援

559 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 20:56:26.71 ID:T95WJJzU
ルルーシュ・ランペルージ。
 ライが生まれて初めて、親友と呼べる存在だった。二人とも、皇族に生まれ落ち、時代に翻弄され、大切なものを守るために、血の分けた兄弟を殺す――ライとルルーシュの生い立ちは、あまりにも似通っていた。
同種のギアスを持ち、同じ過ちを犯し、時を超えた偶然の出会いですら、運命と思えるほどに。
「…あえて聞く。作戦補佐、いや、ライ。君は一体、何者だ?」
 卜部は、ライに抱いていた疑問を口にする。
ライは目を伏せた。
「……時がくれば、いずれ話すことになるかもしれません」
 多くを語らずとも、卜部はそれ以上追究をしない。
「ありがとうございます」と、ライが礼を述べた瞬間、本能が危険を察知した。
 卜部は携えていた刀を抜き放ち、ライの首筋を狙った一閃を放ったのだ。
思いがけぬ事態にカレンも対処が遅れ、C.C.は手に取っていたピザを落としてしまう。
 鋭利な刃は、ライの首を刎ねることなく、数センチ手前でぴたりと止まる。卜部の眉間には、コイルガンの銃口が突きつけられていた。
「…流石は作戦補佐兼戦闘隊長だ。感覚も、鈍っていない」
 卜部は薄く笑った。
刀を持つ握り拳には、ライの左手が添えられていた。つまり、卜部はライの首を斬りつける前に、ライに頭を撃ち抜かれることになる。
「う、卜部さん!いったい何を!?」 
カレンは慌ててホルスターから銃を引き抜いた。卜部は抵抗せず、刀を退き、パチン、と鞘に納める。
「ライ…君はゼロだ。日本の希望であり、俺たちのトップだ。部下に感謝の言葉などいらん。ただ、命令すればいい。それが人の上に立つ者の役目だろう?」
 卜部は一旦、言葉を区切った。
「人を率いていく者は、常に冷静沈着で、時には味方をも欺く、権謀術数に長けた人間ではなければならないのかもしれない。しかしな、俺のような武人たちは、純粋に、武芸に秀で、礼節を弁えた人間に対して好意を抱く。
人を率いる力と、人を惹きつける力は、似通っていて、相反するものだ。君は、幸運にも、その二つを兼ね備えている」
 ようやく、ライは卜部の本意を知る。
「C.C.や紅月と共に逃亡生活を続けていて、心底思い知った。俺は人を率いる器じゃない。俺は死ぬまで、人に扱き使われる一平卒の兵隊だ。
だが、俺たち兵隊たちも血の通った人間だ。意地がある。理想がある。使えるべき主君を選ぶ権利は、あるはずだ。
正直…俺は、ライ君がゼロとなって良かったと思っている。最後の最後で、俺は、主君に恵まれたらしい」
 ライに刃を向けた男の表情は、穏やかであった。
差し出された手を、ライは固く握る。
「最期じゃありません。今から、始まるんです」
 二人は、どちらともなく、互いに笑った。
 ゼロの正体は、藤堂や四聖剣の人々にも内密してほしいという約束を、卜部は快く承諾すると、しっかりとした足取りで指令室を後にした。その後ろ姿にC.C.は眼もくれず、カレンは呆然と見送る。
カレンは、男同士に通じ合う物騒なコミュニケーションが、いまいち理解できないでいるようで、そんな彼女の様子を見ながら、ライは、
「この一年間、僕もただ無為に過ごしてたわけじゃない」
 コイルガンを懐に仕舞い、再び回転椅子に座った。
「いくら記憶を書き換えられても、僕が持つ情報では、現代の感覚に、ズレがあった」
 ライ――ライゼル・エス・ブリタニアは、この時代の人間ではない。
彼が生きていた時代は、高度に発達した通信技術が無ければ、大地を縦横無尽に駆けまわるナイトメアも無かった。手紙のやりとりで情報を得、兵士は、訓練された馬に乗り、重い金属製の鎧をまとって槍や弓矢を用いて争っていた。
その時代を生き抜き、染みついた物事の常識や感覚は、現代ではどうしても齟齬が出る。
「いくら考えても、学んでも、人と語り合っても、そのズレが一体何からくるものなのか、記憶が戻るまで分からなかった――そのせいもあってか、必要以上に様々な物事に取り組んで、学んだよ」
ランペルージ兄妹の金銭面はアッシュフォード家にすべて賄われているとは言え、ライは賭けチェスやその他の内職で、小遣いの域を超える収入を得ていた。
 ライはこの一年で、アッシュフォード学園の図書館にある本は殆ど読み尽くし、教科書以上の知識は、インターネットを駆使し、ブリタニア内外の事情は大まかに把握している。
学校の行事には進んで参加し、気付けば、生徒たちの圧倒的な支持を受けて生徒会長に上り詰めたほどであり、結果的に、それは必要以上に人の目と関心を惹きつけてしまっていた。


560 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 20:56:42.87 ID:mnJurDov
支援

561 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 20:56:58.70 ID:ZlbWRhsW
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562 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 20:59:22.29 ID:T95WJJzU
「カレン、C.C.…近いうちに、僕たち三人だけで、中華連邦に向おう」
 ピザを食べ終えた魔女が答える。
「目的は?」
「大宦官たちに会うためだ。黒の騎士団の発展のために役立ってもらう。中央集権国家の官僚は、世界に類を見ないほど、権力と富を牛耳っている。ありがたく有効活用させてもらおう」
 言外にギアスで事を運ぶ、ということを意味していた。C.C.は表情を変えず、云った。
「星刻という男、お前はどう思った?」
 中華連邦の若き執政官だ。
この領事館で、ライはゼロの姿で、数度、顔を合わせている。
「カレンが指摘した通り、油断のならない人物だよ。想像以上に頭がきれる」
 C.C.は内心で、お前ほど油断ならない人間はいない、と含み笑った。
「今、ブリタニアと中華連邦は急速に近づきつつある。大宦官たちの詳しい内部情報は、ディートハルトが掴んでいる」
 カレンは今一度、ライという人物に畏怖を覚えた。
 一年前から、彼は頭が回る人間だと認識していたが、直に話を聞いただけでも、その聡明さが理解できる。カレンも、学生時代の学業は優秀な部類であったが、ライの頭脳の良さは、群を抜いている。
 だからこそ、カレンは思う。
 黒の騎士団を率いるのは、ルルーシュのほかにおいて、ライしかいないのだと。
 今や、自分が盲信する《ゼロ》は、自分が素直に恋い焦がれる人物でもあるのだ。そう考えるだけでも、カレンは、胸の高揚が抑えきれなくなりそうだった。

ライは、小さく呟く。
「――私は、ゼロだ」
 その言葉は、亡き友と、自分自身に対する、絶対遵守の誓い(ギアス)だった。
   


     ◇


その翌日の朝。
「本日付を持ちまして、アッシュフォード学園に復学することになった枢木スザクです。よろしくお願いします」
 思わぬ人物の登場に、ライは驚愕する。くせのある栗色の髪、翠色の瞳を持つ少年、枢木スザクは、生徒会のメンバーであり、かつては軍人と学生を両立する名誉ブリタニア人であった。
一介の軍人から、ナイトメアフレームのパイロット、皇族の専任騎士と肩書を変え、現在では帝国最強の騎士、ナイトオブラウンズの一角、ナイトオブセブンまで上り詰めた、空前絶後の出世街道を駆け抜けた稀代のブリタニア貴族だ。
名誉ブリタニア人、イレヴンなどと忌み嫌っていた人々も、色眼鏡をかけ、スザクの評価は一変している。


563 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 20:59:52.80 ID:mnJurDov
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564 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 21:00:17.27 ID:ZlbWRhsW
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565 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 21:04:35.70 ID:T95WJJzU
スザクは、ルルーシュの初めての友達だった――らしい。
だからこそ、ルルーシュは、スザクにギアスを使わなかった。それを知ると、ゼロのスザクに対する不可解な勧誘と、ルルーシュの複雑な心境が、手を取るように分かってしまう。
だが、ルルーシュ・ランペルージは、もうこの世にいない。
このアッシュフォード学園で、《ルルーシュ・ランペルージ》として存在する人間は、ギアスで偽りの人格を植え付けられている、真っ赤な他人だ。
皇帝がギアスで書き換えたライの記憶は三つ。
深い眠りから覚め、ライとして生きた記憶。
《狂王》ライゼル・エス・ブリタニアである記憶。
そして、ブリタニア皇族としての自覚が無い、ルルーシュ・ランペルージという記憶。今の《ルルーシュ・ランペルージ》は単なる、妹想いの、文武両道の優等生でしかない。
「久しぶりだね、ルルーシュ」
「本国では、元気にしていたか?スザク」
 再会を喜び、柔和な笑顔を浮かべながら握手で迎える二人の心には、他人には計り知れない溝があった。


     ◇


アッシュフォード学園の地下に、秘密裏に建設された機密情報部の管理室。
学生服姿で訪れたスザクの表情に、笑顔は微塵も無い。潜入捜査として教師に扮した諜報員に案内されたスザクは、年嵩の諜報部長を見るなり、口を開いた。
「ルルーシュの動向に変わったところは?」
「今のところ、何も…」
皇帝陛下から勅命を受け、アッシュフォード学園の警備員を装っているこの男は、身なりは下級階層の人間に見えるが、機密諜報部をとりまとめる人物であり、彼の三白眼は異様な迫力を帯びている。
 一年前から、この地下室を根城にC.C.の確保を目的として活動し、彼女のエサとなるライを二十四時間体制で監視していた。スザクは女性員から数枚のコピー用紙を手に取った。
ライの最近の行動を詳細に表した情報であり、読み終われば、すぐさまシュレッダーにかけられる資料だ。
「…品行方正、学業は主席を争うほど優秀で、身体能力も非常に高く、大会のおりには運動部各部の誘いを受け、試合に出場し、チームを勝利に導いたこともあります。
未成年法に触れる違法賭博に関わっている節はありますが、表沙汰になる事態には至っていません。
また、女性関係におきましては、様々な異性との交遊はありますが、生徒会の役員であるシャーリー・フェネット以外との肉体的な『交渉』はありません」
 年嵩の諜報員は、手元にある資料をテーブルに置き、話を続けた。
「枢木卿がご指摘された二件の事件ですが、バベルタワー崩壊事件では、ゼロの演説中継の際にルルーシュは、アッシュフォード学園に帰還しておりますし、中華連邦領事館事件に関しましても、C.C.と接触する機会は皆無であります」
「…情報員として、ルルーシュに対する、率直な意見を聞かせていただきたい」
「絵に描いたような優等生…といったところでしょうか。社交性もあり、頭脳も明晰と言っていいでしょう。ただ…」
「ただ?」
「優秀すぎて、少し、不気味なくらいです。天才、と一言で言ってしまえば、それだけですが、あまりにも人間として完成されすぎている」
 液晶パネルに映るライを、スザクは険しい表情で睨みつけた。
 ルルーシュ並みの頭脳、スザク並みの身体能力、ブリタニア皇族と日本貴族の血を引く血統、そして、絶対遵守のギアス――神にも悪魔にも愛された男。
 年嵩の諜報員は、驚くべきことを口にした。
「もう少し、個人的な意見を述べさせていだだけるのであれば――…この際、どうでしょうか。彼、ルルーシュ・ランペルージを我が諜報部にスカウトしたいのですが…」
「…正気か?」
「思想の偏りはありませんし、休日に知識を蓄え、体を鍛え、自己研鑚にも励んでいます。一個人としては、とても優秀な人材で…」
「――ふざけるなっ!」
 スザクは凄まじい剣幕で怒鳴る。コンピュータを操作していた他の諜報員も肩を震わせ、手を止めてしまった。
ルルーシュ・ランペルージはC.C.をおびき寄せる付け餌であり、黒の騎士団はその撒き餌という認識しか、情報部は持っていない。


566 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 21:04:53.77 ID:mnJurDov
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567 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 21:05:10.72 ID:ZlbWRhsW
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568 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 21:09:46.00 ID:T95WJJzU
スザクの激昂に、呆気にとられていた年嵩の諜報員であったが、顔を引き締めると、
「枢木卿、お言葉ですが、この一年間、陛下の命を受け、我々、帝国諜報部はルルーシュ・ランペルージを二十四時間体制で監視してきました。この意見は我々の総意なのです。諜報部をあまり舐めないでいただきたい」
 三白眼に凄みをきかせて、スザクに言った。 
あらゆる財界人の黒い人脈を調べ上げ、必要なときは、大掛かりな自作自演テロすらでっち上げた情報部は、世界有数の精鋭部隊だ。シャルル・ジ・ブリタニアの皇帝即位の際に起きた『血の紋章』事件でも、彼らの暗闘無くしては語れない。
これは、彼らの本音である。
情報局の仕事は、過酷だ。権力や武力が渦巻く世界の中で、いくつもの試練を乗り越え、生き抜いてきた。そんな猛者たちが、勅命の任務に就いてみれば、一年間、一人の学生を観察するだけの仕事だったのだ。
百獣の王たる獅子も、餌に困ることの無い環境に慣れてしまえば、その牙を磨くことなく、鈍らせてしまう。
凡人にとって退屈は人生であるが、彼らにとって、平和は毒以外の何物でもない。
獣は、荒涼とした自然界を生き抜くことによって、獣になるのだ。
スザクは歯噛みした。
確立された組織の中で、人を従属させるためには、地位こそが、最も重要である。ナイトオブラウンズという肩書は、スザクにとって、大きな武器だ。しかし、それだけは人を動かすことはできない。
スザクは、筋や理屈では通らない社会を、今、目の当たりにしていた。


    ◇


トウキョウ租界の政庁では、ひと騒動が起こる。
ナイトオブラウンズの一角、ナイトオブスリー、ジノ・ヴァインベルグの粋な計らいによって、彼の愛機、可変型ナイトメアフレーム《トリスタン》が政庁を急襲し、エリア11の最大要塞の防衛線を軽々と突破してしまったのだ。
飛行形態のトリスタンを不明MRF(Multi Role Fighter)と認識し、迎撃したグラストンナイツは赤子のように弄ばれた。
スザクが仲裁に入らなければ、グラストンナイツの面子は中華連邦領事館事件に相次いで、ことごとく潰され、ヴァインベルグ卿もただでは済まない状況に陥っていたが、ジノ・ヴァインベルグも一流の武人であり、名門貴族の人間だ。
負傷者を出すことなく、最後の一線は弁えており、事なきを得る。
史上最年少でラウンズ入りを果たしたナイトオブシックス、アーニャ・アールストレイムもナイトメアフレーム《モルドレッド》を率いて、ジノと時期を同じくして入国する。
枢木スザクを含む三人のラウンズが、エリア11に集結することになった。
 長身のジノに寄りかかられているスザクは、トリスタンとモルドレッドを見据える。
(これで、戦力は十分すぎるほど整った。あとは――)
 銀髪の少年の姿が、スザクの脳裏をかすめる。
 そして、アッシュフォード学園での歓迎会の日を、迎えた。


569 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 21:10:13.64 ID:mnJurDov
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570 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 21:10:30.45 ID:ZlbWRhsW
支援

571 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 21:16:08.88 ID:T95WJJzU
枢木スザクの奇妙な掛け声から、祭りの幕は開ける。部員やクラスがまとまって、出し物をし、学生の保護者だけではなく、様々な年齢層の人々が集い、予想以上の盛況を見せていた。
その成果は、娯楽行事に如何なき才能を発揮するミレイ・アッシュフォードの差配によるところが大きい。校門に溢れかえるほどの来客が、数々のイベントに目を白黒させている頃、生徒会のメンバーは裏方で馬車馬のように働き、学園中を走り回っていた。
「…ごめんなさい、お兄さま」
「何を謝っているんだ?ナナリー」
 インカムをつけたライは、ネコ耳のカチューシャをつけた妹に答えた。
「…本当は、シャーリーさんと、一緒に歓迎会を回りたかったんですよね」
「まさか。生徒会のメンバーは歓迎会を楽しむ時間は無いよ」
 ルルーシュ――ライの言っていることは本当だ。運営の仕事量は凡人には激務であったが、要領が良い彼はそつなくこなし、車椅子をおしながら、比較的静かな校庭を散歩している。
「私、実はシャーリーさんに、酷いことを言ったことがあるんです」
「…え?」
「シャーリーさんは、お兄さまにはふさわしくない…って」
 ナナリーは口元を締め、両手でスカートを握りしめた。
「だって…お兄さまが、取られるようで。どこか…遠くに行ってしまうような気がして、シャーリーさんと付き合うって聞かされた時、私、私…すごく落ち込んで、いやな気持になって…」
 震える声を発するナナリーに対し、ライは、妹の眼前に経つと、そっと手を包み込み、「ナナリー」と名前を呼んだ。
「僕は…どこにもいかないよ。ずっと…ナナリーの傍にいる」
 ライの心からの言葉に、ナナリーは、
「……僕?」
「…あっ」
 クスリと笑って、落ち着きを取り戻した。
「…ふふっ、お兄さまが「僕」なんて、初めて聞きました」
 ライは小さな手を握りしめながら、思う。
 自分は、ナナリーの本当の兄ではない。しかし、ルルーシュが彼女を大切に想っていたように、自分もまた、彼女を本当の妹として、守っていこうと。
 はるか昔、ギアスで殺してしまった自分の妹とナナリーを、心の中で重ね合わせながら。

日当たりのよいテラスでナナリーと共に昼食を取り、ドレス姿のミレイと合流した時だ。
大勢の人で賑わうアッシュフォード学園のなかで、見知った顔を見つけたライは、飲んでいたあやうく紅茶を吹きだすところだった。
ライはインカムを素早くきると、ナナリーをミレイに任せ、一目散に走り去る。
中華連邦領事館にいるはずの魔女、C.C.がアッシュフォード学園の制服を着て、我が物顔で練り歩いていた。チーズ君人形を抱いたC.C.の手を引き、ライは人気のないところまで連行する。
「目的は…そのぬいぐるみ?」
「ああ」
 魔女は、こくんと首を縦にふった。
ブリタニアの機密情報局に狙われていることは彼女自身がよく理解しているはずだ。勿論、この学園が、敵の巣窟であることも重々承知している。
「…本当にそれだけのために、アッシュフォードに?」
「ああ」
「V.V.に関して何か分かったとか、そういう話じゃないのか?」
「…くどい。しつこい男は嫌われるぞ」
C.C.はまるで子供のようにへそを曲げ、そっぽを向く。
ライは中華連邦領事館で、二人きりの時に、C.C.から出来る限りの情報を聞き出していた。だが、核心をつく部分を、彼女は口を閉ざす。
シャルル・ジ・ブリタニアの実の兄をV.V.といい、彼が皇帝にギアスを与え、ギアスに関する組織や情報を持っているという。また、皇帝とV.V.は、ある計画を秘密裏に進めているらしい。
神を殺す――という、お伽噺のような計画を。


572 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 21:16:32.29 ID:mnJurDov
支援

573 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 21:16:49.30 ID:ZlbWRhsW
支援

574 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 21:45:59.15 ID:mnJurDov
さるかな

575 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 21:46:47.42 ID:ZlbWRhsW
もいっちょ

576 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 21:51:19.79 ID:T95WJJzU
「ルルー?」
 トレーラーの台に立つライとC.C.は、互いに顔を見合わせる。
 (マズい。C.C.の姿が他人の目に触れるわけには…!)
二人の背後から、のしのしと迫る着ぐるみから異様な意思を感じたライは、咄嗟にC.C.の華奢な体躯を抱き上げた。
「きゃっ!?」
『…はあッ!?』
 ライは、C.C.を抱えたまま、着ぐるみの頭を足蹴にして3階のテラスへと飛び移る。ライの驚異的な身体能力を目にした着ぐるみ――もとい、カレンは開いた口が塞がらなかった。
 トレーラーの側面に設置された階段を上ったシャーリーの目に飛び込んできた光景は、尻餅をついたファンシーな着ぐるみの姿だった。
「…あのー、ここに、誰かいませんでしたか?」
『し、知らないのにゃ?最初から、僕一人なのにゃ』
 一年ぶりに再会した友人に驚きつつも、カレンは、着ぐるみのキャラクターを演じる。3階のテラスを見上げるが、ライの姿はどこにもない。
(…ああっ!もう!)
領事館を勝手に抜け出した魔女(バカ)を引き戻すために、危険を承知でカレンは、かつて、通っていたアッシュフォード学園に忍び込んだのだ。あろうことか、カレンの目の前で、意中の男がC.C.をお姫様のように抱いた。
その上、真正面に立っている、奇妙なコスプレをした同級生は、ライの恋人。
言いようのない鬱憤がカレンの体を駆け巡る。
其の時だった。
トレーラーに積まれたコンテナが、一機のガニメデに持ち上げられた。
建物の角から、何かを探しているような素振りをする少年は、ガニメデに乗っているはずの枢木スザクだ。3階のテラスからその状況を見ていたライはインカムの電源を入れる。
「離せ!ライ」
「君は少し黙ってくれ!C.C.!」
テラスの窓ガラスは外側から開かないようになっている。ライは胸板にC.C.の頭を押し付けたまま、
『ガニメデに乗っているパイロット。応答しろ。誰が乗っている?』
 と通達した。操縦席にちらりと見えた人影は、ライの記憶にない人物だ。しかし、かえってきた答えは快活な笑い声だけで、ガニメデはランドスピナーを回し、急発進する。
ライは、C.C.にこれ以上学園を歩き回るなと念をおし、3階のテラスから飛び降りた。建物の壁と樹木を蹴って、何事も無く着地すると、ガニメデの後を追いかけるスザクと合流する。
「…っ!ルルーシュ!?」
「スザク!ガニメデが誰かに奪われた!それに、コンテナの使うイベントはまだ一時間先だ!」
 ライとスザクは、常人を逸したスピードで、校舎を走り抜けていく。
「…その、ガニメデに乗っている人には、僕に心当たりがあるんだけど」
「誰だ?」
 ガニメデは今や、このアッシュフォード学園にしか存在しない幻の機体だ。初めての操縦で速度を落とさずに角を曲がる技術は、並の人間にできることではない。
「ッ!とりあえず僕はアーサーを追いかけているんだ!ガニメデのほうは、ルルーシュに任せた!」
 スザクがガニメデから遠ざかると、ライは脳内でアッシュフォード学園の構造図を思い描き、目的地に至るために最短のショートコースを導き出す。
 時には路面店の天井をつたい、やっとの思いでたどり着く一歩手前で、トラブルは起こった。
 猛スピードで走るライに驚いた子供が、階段を踏み外し、背中から転げ落ちようとしている。
(――危ない!)
 ライはすぐさま足先を切り替え、空中で小さな子供の体を抱きとめた。だが、足元が狂い、不安定なステップで、階段に転がる。それを見た人々から悲鳴があがった。ライは背中から痛みを抑えつつ、腕に包まっている少年に微笑みかけた。
身に起こったことを知覚し、安堵したのか、少年の瞳が湿っぽくなる。
背後から血相を変えて階段を下りる母親は、ライに何度も感謝の意を述べた。すると、周囲に集まりつつあるアッシュフォードの学生から、拍手と称賛の声が沸き起こった。
ライの目の先では、トマトを乗せたコンテナがガニメデによってシェイクされている。
司会進行役のリヴァル・カルデモンドがマイク越しに戸惑いの声を発していた。
パーティの幹事役は多忙だ。
この事態を収拾するために、ライは苦笑ぎみにインカムを手に取った。


577 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 21:51:46.80 ID:mnJurDov
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578 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 21:52:05.28 ID:ZlbWRhsW
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579 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 22:13:48.58 ID:T95WJJzU
    ◇

日が暮れ、辺りは暗くなり、星々が夜空に輝くころ、キャンプファイヤーを囲んだダンスパーティを以て、歓迎会はフィナーレを迎える。オーケストラが奏でるリズムと、ゆるやかな野風に人々は身を委ねている。
校舎の屋上から、その光景を見渡している二人の影があった。
「今さらだけど、生徒会長の就任、おめでとう。ルルーシュ。それと、シャーリーとは付き合ってるんだって?」
「ああ。それに、ミレイさんは名誉会長に就任したよ。ラウンズの情報網も、結構甘いな」
 スザクは、どきりとした。アッシュフォード学園に潜む機密情報局を、暗に言われたと思ったからだ。そんな彼の心中をよそに、ルルーシュ――ライは、話を切り出す。
「何だい。こんなところに呼んで。咲世子さんがいない今、ナナリーの世話は…」
「話があって…」
 スザクは、両手を硬く握りしめると、
「僕はナイトオブワンになるつもりだ」
 真剣な表情でライに、己の目標を宣言する。
「おいおい。それは帝国最強の騎士…」
「特権に、好きなエリアを一つ選ぶというのがある。僕はこのエリアを…日本をもらうつもりだ」
「…間接統治か。保護領を目指して…」
気の遠くなる長い話だ、ライは毒づいた。
確かに、スザクがナイトオブワンになり、日本復興に、自らが着手できるのならば、今の状況よりも、ある程度は改善されるかもしれない。年月をかければ、戦前の日本の姿は取り戻せるだろう。
だが、スザクは十分に理解していない。一度植民地にされた国家は、支配している国に勝たない限り、真の繁栄は在りえないことを。
半世紀前、エリア1と呼ばれる、神聖ブリタニア帝国誕生以来、初めての国家的植民地となったイギリスは、ブリタニアとの戦争で、ことごとく都市は破壊され、国土は一度、焦土と瓦礫の山となった。
数年の時を経て、矯正エリアから脱したものの、ブリタニア指導の英国憲法の下、国防省解体、軍隊と完全武装解除という、戦争破棄の異例の国家に成り代わった。
しかし、隣国で勃発した二度の代理戦争で空前の特需景気が起こり、ナイトメアの前身となるロボット産業の黎明期に伴い、EUと中華連邦すら凌ぐ、世界第二位の経済大国へと成長を遂げた。
国民の生活水準は、戦前よりも向上し、GDPはブリタニアと大差ない数値を保持している。この驚愕の経済成長に、他の国々は「奇跡の国家」と誉めそやしたが―――事実上はブリタニアの金融植民地だ。
小さな領土で莫大な利益を上げながらも、生活水準が広大な土地を持つブリタニアに劣っている現実を鑑みても、その事実は明白である。
エリア1の財務省を訪れたシュナイゼル宰相に対して、イギリスの財務省長官が「ここはイギリスのブリタニア支店です」と答えたのは、知る人ぞ知る裏話だ。


580 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 22:24:14.63 ID:mnJurDov
支援

581 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 22:24:28.55 ID:ZlbWRhsW
支援

582 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 22:30:12.07 ID:T95WJJzU
「スューマ・アウィラム・イーイン・マール・アウィラム」
 ライは、唐突に云った。
「え?」
「ハンムラビ法典の一節だよ」
ライは眼下でにぎわうダンスパーティから目を離し、スザクを正面から捉えた。
「世界で最も古く、そしてもっとも有名な法律だ。『眼には眼を、歯には歯を』という言葉を古代バビロニアでいうと、そうなるんだ」 
「…それなら、僕も知ってるよ。やられたら、やり返せ、ということだろう?」
 スザクはライの話に疑問を持ったが、中断せず、次の言葉を促す。
「間違ってはいないけど、正解でもないんだ。正確には、こう訳す。『持てざる者が、持てざる者の眼を潰した時、持てる者は、持てざる者の眼を潰すことができる。
これは同態復讐法といって、やられたらやり返せ、というより、やられたこと以上の仕返しをしてはならない、と規制しているんだ。
とすれば、奴隷が貴族を恨んで眼を潰せば、奴隷を捕まえた貴族はどうすればいいと思う?」
「眼を潰してもいいが、殺してはいけない――つまり、やりすぎるな、ってこと?」
 スザクの解答に、ライは静かに頷く。
「はるか4000年前に作られたハンムラビ法典は先進的だった。だけど、同態復讐法の適用はあくまでも同一身分に限られていた。別の条文では、奴隷が主人のものを盗めば死刑とある。
この法律はこう言っているんだ。自分が相手の奴隷でないのなら、眼を潰された時には、相手の眼を潰して、奴隷でないことを証明しなくちゃならない。潰さない限り、それは奴隷と一緒なんだ」
黙って耳を傾けるスザクに、ライは言った。
「スザク、君はブリタニアに日本を奪われた。名誉ブリタニア人になった後でも、理不尽に殺されそうになった。君にふりかかった苦難は、紛うことなき、戦争だった。イレヴンは、名誉ブリタニア人は、奴隷じゃない。君はそれを証明したんだよ」

「戦争だったんだ。戦争、……殺されてもいい、だから、殺してもいい」

 ライの言葉に、スザクは息を呑む。
「スザク、君の行く道は、間違ってはいないと――俺はそう思うよ」
 唇の先を噛んだスザクは俯き、前髪を揺らす。
 二人の間に、沈黙が流れた。
 屋上にふく風が、大きな音を立てる。
 先に沈黙を破ったのは、携帯電話を手に取ったスザクだった。ルルーシュに会わせたい人物がいると言い、ボタンを操作する。
「はい。枢木です。はい、目の前に…」
ライは眉をひそめた。
皇帝直属の騎士、ナイトオブセブンであるスザクが敬語を使っている。
「困るんだけどなぁ…そんな偉い方に」
 翠色の瞳に、深い闇をたたえたスザクが無言で、ライに携帯電話を差し出す。
 何らかの思惑があると気付いたライは、表情から感情を悟られないようにするため、スザクに背を向けた。
「もしもし、電話、変わりました。私は――」
『君か?スザクが言っていた、ルルーシュ君というのは?』
 その声を聞いた途端、ライの体に、稲妻が走った。


『偶然だな。私の名前もルルーシュというんだよ。私は、神聖ブリタニア帝国第一七皇子、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだ』


583 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 22:33:10.58 ID:mnJurDov
支援

584 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 22:33:29.02 ID:ZlbWRhsW
支援

585 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 22:36:02.39 ID:T95WJJzU
投下終了です

ID:mnJurDov
ID:ZlbWRhsW
支援ありがとうございます

最後のふたつ、投下が大幅に遅れてしまい、申し訳ありません
NGワードが文章内に存在していたらしく、それを発見し、修正に時間がかかってしまいました。

本当に支援、ありがとうございました!
では、次回に!



586 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 22:44:05.21 ID:mnJurDov
おつかれさまです。
本編沿いシリアス面白い。読み応えあります。
続き楽しみにしています

587 :龍を食べてみたい人 ◆0Tx1J0.kZc :2011/06/04(土) 23:03:13.41 ID:T95WJJzU
>>579
すみません。重大な誤字がありました!
「ここはイギリスのブリタニア支店です」→「ここはブリタニアのイギリス支店です」

こういう書き込みはマナー違反だということは重々承知していますが…
説明の意味が全く変わってくるので、この文だけは、お願いします


588 :創る名無しに見る名無し:2011/06/04(土) 23:25:08.04 ID:XvkGRXPU
>>585
約2時間にわたっての投下お疲れ様です
展開が今までのSSの中には全くなかったものになっているので、続きがとても楽しみです



>>547
誤字指摘ありがとうございます
おかしいな……ちゃんと確認したはずなのに……
特に『景気』→『計器』のところは自分でも直した記憶があるのに……
まだまだ自分のチェックが甘いということがよくわかりました
保管庫の管理人様、お手数ですが今回指摘された誤字を訂正しての保管をお願いできないでしょうか?
次回ではこんなことがないようにしたいと思います……


過去スレで『投下以外ではコテハンを外して書き込みを』とあったのでコテハンではないんですが、誤字に関するお願いの時もコテハンは外していたほうがいいんでしょうかね?

589 :創る名無しに見る名無し:2011/06/05(日) 08:55:20.55 ID:YoNAN5yw
自作絡みでは逆にコテハン付けて、できればトリップも維持したままが良いかと思います。
著作に手を入れることになるので、本人以外は(基本的に)手を付けられないという理屈です。

590 :創る名無しに見る名無し:2011/06/05(日) 08:58:23.41 ID:IjcCfXdt
よほどの誤用ならともかく
自分では修正できるわけでもないのに
なぜ誤字の指摘を求めるのだろう

591 :創る名無しに見る名無し:2011/06/05(日) 10:28:40.81 ID:dtvWkzqC
そろそろスレ46を立てる頃合いかね?
KTGと龍を食べてみたい人が頑張ってるから立てたほうがいいでしょ

龍を食べてみたい人は誤字が多すぎる
内容が面白いから、余計に残念だ

つーか、エリア1の説明ってまんま日本じゃんww

592 :創る名無しに見る名無し:2011/06/05(日) 11:11:28.36 ID:hGdBZ0of
投下、乙です

機情にロロだけでなくヴィレッタもいない。この2人どこにいったんだろう?

次回の投下を楽しみにしています

593 :創る名無しに見る名無し:2011/06/05(日) 11:12:59.29 ID:XSp5bFHp
立てた方が良いかもな、最近立てにくくなってるし
俺は誤字は別に気にならんが内容が好きになれないな>龍を〜
どうにも主観が入り過ぎてしっくりこない上に冗長に過ぎる、今回だとエリア1の説明にも出てるが
二時創作で作者の偏った思想が滲み出てしまうのは仕方ないがやり過ぎると気持ちが悪いという典型

594 :KTG ◆za3JlxCYag :2011/06/05(日) 11:33:20.48 ID:8QFjVmW/
>>589
回答ありがとうございました
今後こういうことがあった場合はそのような感じでいこうと思います
>>590
その疑問はもっともだと思いますが、誤変換や自分が文章を打つ時の癖を把握しておきたかったからです
それがしっかりとわかっていれば、誤字脱字の予防にもつながっていくと思ったので今回はあえて聞きました
まぁ、そんなことよりも自分のミスをさっさとなくせって感じですけどね……


595 :創る名無しに見る名無し:2011/06/05(日) 11:39:17.31 ID:5iEdjEPi
内容の好き嫌いは、人それぞれだろうけどね

596 :創る名無しに見る名無し:2011/06/05(日) 21:41:55.39 ID:ukciEDoN
以前契約願望というサイトでみたAfter Storyというssを探しています。どなたかお持ちではないでしょうか?よろしくお願いします

597 :創る名無しに見る名無し:2011/06/05(日) 22:41:55.99 ID:DpI4puuz
kTGさんも、龍を食べてみたい人さんも投下お疲れ様。
個人的にはどちらも次が気になる展開で次の投下を楽しみにしてます。

偏った思想とまで言うと言いすぎな気がするけど
それを職人の個性と捉えて受け入れるか、忌避するのかは読む側の自由だからね。

598 :創る名無しに見る名無し:2011/06/05(日) 22:56:45.77 ID:EnQEY2QM
書くのも自由なら読むのも自由だからな、勿論どんな感想を書くのも
まぁ俺も「個人的には」龍を食べてみたい人の一元的な考え方は気に入らんし
それだけならまだしもそれを有無を言わさず完全に正しいものとして押し付けている感は嫌いだが
それが個性だというなら単純にその職人の考え方と嗜好と性格が合わんってだけなんだろうしな

599 :sage:2011/06/06(月) 19:33:31.48 ID:YrUVAZNW
作品自体の感想は自由だと思うが、作者自身への批判は慎むべきだろ

600 :創る名無しに見る名無し:2011/06/06(月) 19:40:38.30 ID:UijxjUOy
>>599
>>598だが、俺のことなら紛らわしくてすまんかった
確かに「の作品」を略したらそう受け取られても仕方ないなw

601 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 :2011/06/08(水) 03:59:50.16 ID:y29UM4bh
467.88KB

602 :創る名無しに見る名無し:2011/06/09(木) 09:56:53.07 ID:+D3X4oNd
最近思ったのですが、『ゼロ・レクイエム』にノネットさんが参加
してない事や、黎星刻END後の小説がないのは少し残念です…。


603 :創る名無しに見る名無し:2011/06/09(木) 13:23:30.28 ID:3GdDR2Fb
無ければ自分で書いてみれば良いじゃない

604 :創る名無しに見る名無し:2011/06/09(木) 14:01:41.19 ID:+D3X4oNd
>>603
皆さんが望めば書きますよ。

605 :創る名無しに見る名無し:2011/06/09(木) 15:09:54.85 ID:92g9wXax
うわうぜえ

606 :創る名無しに見る名無し:2011/06/09(木) 15:22:16.25 ID:Pv9fELL7
ごめんやめとく

607 :創る名無しに見る名無し:2011/06/09(木) 16:34:11.76 ID:feAYSbGu
ほんとに書いてくれるなら読むわ

608 :創る名無しに見る名無し:2011/06/09(木) 16:40:44.32 ID:Q18iUnEm
ウザさが滲み出るような作品になりそうで楽しみですね^^

609 :創る名無しに見る名無し:2011/06/09(木) 17:30:12.31 ID:0+j8zNG+
近い内に投下できるように書いてみてますが、やはり難しいですねSSは。

610 :創る名無しに見る名無し:2011/06/09(木) 17:48:24.59 ID:IhPdmqdM
誘い受けも甚だしいが書く書かない言ってる人同じ人間なの?
コロコロID変わり過ぎ

シンクーEDのSS読んだ気がする
あるとしたら黒い方の保管庫。多分602が探せてないだけ

611 :創る名無しに見る名無し:2011/06/09(木) 22:55:38.40 ID:vFU9/fU8
星刻EDのSSは確かに旧保管庫にありましたね
どの辺にあったかは残念ながら忘れてしまいましたが
ただ、長編、という形ではなかったと思います

612 :創る名無しに見る名無し:2011/06/10(金) 01:11:25.25 ID:3pjP+r5y
>>605 >>606 >>608
こうゆう書き込みする事は
予想はしていましたけど、やはり当たりましたね
何か意地でも書きたくなりましたよ



613 :創る名無しに見る名無し:2011/06/10(金) 01:52:00.94 ID:kMkeirYP
前にもたまにいたな。
飢餓感煽っておいて満を持して登場!を
演出したいんだろうなあって感じの誘い受けな人。
よかったね。きっと反応貰えるよ。

614 :創る名無しに見る名無し:2011/06/10(金) 03:19:22.45 ID:pedU2i/o
471kbか。
480超えたら勝手に落ちるんだっけ?

615 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 :2011/06/10(金) 03:54:29.77 ID:O5C2EyVB
>>614
480kb超えで一定期間のレスがない場合
SSスレ44は、一週間レスがなくて落ちた

ttp://jfk.2ch.net/test/read.cgi/gal/1226828782/641-646



616 :創る名無しに見る名無し:2011/06/10(金) 08:16:23.87 ID:zLck3mbx
>>612
いらない

617 :創る名無しに見る名無し:2011/06/10(金) 12:06:49.73 ID:kFxa1SrQ
構ってちゃんは無視、これに限る

618 :創る名無しに見る名無し:2011/06/11(土) 23:25:56.24 ID:WOhLVxDy
>>610-611
>>シンクーEDのSS

0023-600 涙の理由 (BLUEDESTINY卿の作品)の事かな?
ヴァルキリエリーダーなライ
解放戦線ルートを通った事がセリフなどから判明

シンクーEDが有力だが、藤堂EDの可能性も……

619 :創る名無しに見る名無し:2011/06/12(日) 00:16:41.13 ID:btVMgjiK
記憶にある感じだと、シンクーの補佐をしていたような

620 :創る名無しに見る名無し:2011/06/12(日) 01:47:10.35 ID:y+zwRQds
>>618
前にチャットかなんかで本人が藤堂エンド後の話と言ってた気がする

621 :創る名無しに見る名無し:2011/06/12(日) 15:04:53.41 ID:jIV+Pyrc
何にせよ書いてくれるのなら大歓迎

622 :創る名無しに見る名無し:2011/06/13(月) 02:03:52.98 ID:X5yVxvWa
シンクーED後のは小ネタで幾つかありませんでしたっけ。

623 : 忍法帖【Lv=4,xxxP】 :2011/06/13(月) 05:08:07.83 ID:ghqytgqG
支援

624 :創る名無しに見る名無し:2011/06/13(月) 11:28:59.86 ID:JWvgG2us
だから「支援」は
保守とか期待の意味じゃないと何度

625 :創る名無しに見る名無し:2011/06/13(月) 17:12:33.63 ID:X5yVxvWa
sageも忘れてません?
前に書いてみたくなったと言っていた人も。

626 : 忍法帖【Lv=6,xxxP】 :2011/06/16(木) 00:22:09.22 ID:5uq0ChAX
新スレ建てなきゃいけんのぅ

627 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 :2011/06/17(金) 01:11:52.05 ID:FgK9ZYxX
シンクーED後SS
0002-0625 〜いつかその日まで〜              (シリアススキー卿の作品)
0010-0940 〜いつかその日まで〜〜ライ その翼は〜
0021-0738 それ以外でもそれ以上でもそれ以下でもない (全力氏の作品)
0037-0322 無       題                  (???)

>>626 レベルが足りない……

628 : 忍法帖【Lv=7,xxxP】 :2011/06/18(土) 08:55:04.57 ID:vm55gLXj
この際スレ立て依頼所かなんかでスレ立て依頼するしかないかねぇ

629 :創る名無しに見る名無し:2011/06/18(土) 12:47:26.27 ID:b3M58avo
純粋な疑問なんだが、ssで南がロリコンで書かれている理由って何かあるの?
過去の作品みててふと思ったんだが、実際のところどうなんだろうか?

630 :創る名無しに見る名無し:2011/06/18(土) 13:03:06.07 ID:R174Uex+
>>629
ナナリーの特区宣言で頬赤らめて見てたり
後なんかもう一件くらいあったような気がしたが忘れた

631 :創る名無しに見る名無し:2011/06/18(土) 14:15:14.71 ID:6DkIBQVN
>>630
天子様見た時じゃなかったっけ?

632 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 :2011/06/18(土) 17:22:17.76 ID:W3A7BJtR
あとはOPとかくらいか
確か監督辺りがインタビューで「南ロリコン説」を肯定してた気もする

633 :創る名無しに見る名無し:2011/06/18(土) 20:46:42.17 ID:el82Fv2d
ドラマCDで明言されてたよ。

634 :創る名無しに見る名無し:2011/06/18(土) 23:28:08.99 ID:b3M58avo
>>630-632
ありがとう
該当箇所をチェックしてみるよ
>>633
ドラマCDか……盲点だったな……
明確な回答サンクス

635 : 忍法帖【Lv=5,xxxP】 :2011/06/19(日) 03:16:08.22 ID:5nm+qssl
関連スレが充実?しているから住民だけでなんとかなるんでないかい?
それに今のペースだと、埋るよりもスレ建てレベルに達する方が早いと思う。

本スレが埋っても後から「SSスレ32」で誘導できるし、埋るのが作品投下途中だったとしても
「代理投下スレ」に仮置きしといて、後からコピペすればいい。感想は「感想スレ」でも次スレでもいい。

ところで、今回テンプレの見直しが必要かと思い>>2を修正してみたので意見下さい。

636 :創る名無しに見る名無し:2011/06/19(日) 03:20:53.46 ID:5nm+qssl
■全般
1.作品への割り込みを防ぐ為、支援目的以外のレスは送信前に必ずリロードしてからにしましょう。
2.支援はあくまで規制を回避するシステムなので、必要以上の支援及びネタ支援は控えましょう。
  (連投などに伴う規制について参考>>3
3.次スレ建設について。
  ・960レスもしくは470kBオーバーしたら、「次スレ建てる? テンプレ変更有る?」か訊くこと。建てる人は宣言してから。
  ・スレ建て制限(「忍法帖」の“xxxPT”のTがついていなければスレ建て不可 )をクリアした人が、「次スレ建ててきます」
   宣言をしてください。
  ・重複などを防ぐために、次スレ建設宣言から建設完了まで投稿(SS・レス共に)は控えてください。
   ※SS投稿中に差し掛かった場合は別です。例)950から投稿を始めて960になっても終わらない場合など。
4.夜更かしは、程ほどに。

■SSを投下される方(職人さん)へ
1.メモ帳等のテキストエディッタからのコピペが大前提です。
  作品の完成度を上げる(推敲する)為、スムーズに投下する為、スレに直接書くのは止めましょう。
2.1レスに投稿可能な容量(>>3参考)があります。オーバーすると投稿自体ができません。
  推敲は、誤字・脱字だけでなく容量にも気を付けてください。(後述 >>3のSSチェッカーが便利です)
3.投下前後に開始・終了の旨を書いたレス(前書き・後書き)を入れて下さい。
4.前書き・後書き含めて10レス以上の連投になると同一IDからの投稿が規制されます。(←「さる」状態)
  間に他IDからの「支援」が入ることで規制は回避できますので、規制にかかりそうな長文投稿の際は
  投下前に支援を要請して下さい。逆に、必要ない場合は支援の要らない旨を書いてください。
  前レス投稿から40秒ほどで次レスを投稿することができます。(投稿に関する規制については >>3参考)
5.前書き(投下予告・支援要請)は作品を完成させ、確実に投下できる状態にしてからにして下さい。
  支援要請等で時間をずらして投下する場合は、支援や次の投下タイミングを計って待機している人の為に、予定時刻を明記し
  15分以上遅れない様にして下さい。(投下詐欺の予防)
6.直前の投下終了宣言(後書き)から15分程度の時間(感想タイム)を置いて投下してください。
7.なるべくタイトル・カップリング・ジャンルの表記をして下さい。(特にタイトルはある意味、後述の作者名よりも重要です)
  ・読む人を選ぶような内容(オリキャラ・残酷描写・カップリングなど)の場合、始めに注意を入れて下さい。
  ・前書きの中に、以下のテンプレを含むことが推奨されます。(強制ではありません)
   【メインタイトル】
   【サブタイトル】
   【CP・または主な人物】
   【ジャンル】
   【警告】
   【背景色】(後述 >>4に関係)
   【基本フォント色】(後述 >>4に関係)

8.作者名(固定ハンドルとトリップ)について。
  ・投下時(予告・完了宣言含む)にだけ付けること。その際、第三者の成りすましを防ぐためトリップも付けて下さい。
   (トリップのつけ方:名前欄に「#(好きな文字列)」#は半角で)
  ・トリップがあってもコテハンがないと領地が作れず、??????自治区に格納されます。
9.投下許可を求めない。言質取るよりも前書きにしっかり注意を入れて下さい。誘い受けも止めましょう。
10.規制により投下できない場合は>>1の 代理投下依頼専用スレッドに投下し、代理で投下してもらう方法もあります。

637 :創る名無しに見る名無し:2011/06/21(火) 18:43:15.46 ID:LpHM1Yi1
32スレなくなってるし

638 :創る名無しに見る名無し:2011/06/21(火) 21:23:18.97 ID:62ei0Jw1
>>636
テンプレの【背景色】・【基本フォント色】は、過去誰も使ってないし
トーマス卿のとこの保管庫での話。
だから>>5共々次スレではいらないかな?

>>637
…釣り…なのか?

639 :創る名無しに見る名無し:2011/06/21(火) 22:04:26.87 ID:LpHM1Yi1
>>638
釣り?新スレ誘導用の32スレなんだが、>>1から行ってみたら
驚くことに、落ちてたよorz

640 :創る名無しに見る名無し:2011/06/22(水) 15:07:41.51 ID:/ZEANRJ/
コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ 32
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/gal/1226828782/

>>639
専ブラじゃ行けたから気づかなかった。移転してたって事か…
>>1のURLも変更の必要ありですな


641 :創る名無しに見る名無し:2011/06/24(金) 19:42:52.86 ID:tMYNpqZT
>>638
じゃあ、これも
>>・トリップがあってもコテハンがないと領地が作れず、??????自治区に格納されます。
・コテハンのない方は、作家リストの「???」に保管されます。
みたいにするか、いっその事消せば?


642 :創る名無しに見る名無し:2011/06/26(日) 14:12:42.72 ID:R+wJ/hTa
スレ立て行ってみる

643 :創る名無しに見る名無し:2011/06/26(日) 14:37:28.70 ID:R+wJ/hTa
次スレ
コードギアス反逆のルルーシュLOST COLORS SSスレ46
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1309065823/l50

テンプレいじりました。過不足があったらごめんなさい

644 : 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/06/26(日) 14:50:40.08 ID:rKAJBIW0
ありがてぇ……
スレ立てありがとね

645 :創る名無しに見る名無し:2011/06/27(月) 21:17:05.67 ID:uLWhDtWt
埋めるか

646 :創る名無しに見る名無し:2011/06/27(月) 21:44:29.11 ID:yaolNkxT
昔みたいに短編突っ込んでいけばすぐに埋まったりするけどなぁ……
残念だが俺にそんな力はないorz

647 : 忍法帖【Lv=13,xxxPT】 :2011/06/28(火) 06:55:19.07 ID:/NLTC9f8
ume

648 : 忍法帖【Lv=4,xxxP】 :2011/06/29(水) 21:02:32.25 ID:UfPYVLpx
埋め

649 :うめ:2011/06/29(水) 21:57:15.91 ID:3tRF2oew
「体が軽い、こんな気持ちで書類仕事をするなんて初めて。
 も う 何 も 恐 く な い 」
「おいばかやめろ」

生徒会で仕事をしつつ、ボソリと呟かれたライの言葉に、リヴァルが即座に突っ込みを入れる。
そして、2人は黙って仕事を続ける。

「あたしって、ほんと・・・」
「やめろ やめろ……」
「……わりぃ」

次にリヴァルが呟いた言葉に、ライが過剰に反応した。
そして、二人の作業ペースが明らかに遅くなる。

「ねぇ、ルルーシュ? あの二人、なにを言ってるの?」
「くっ、まさかこんなに仕事が溜まっていたとは・・・!
 えっ、ああ……なんでもリヴァルにアニメを薦められたらしいです。
 そのせいかライは最近遅くまで起きている、と咲世子さんが言っていましたから」
「へぇ、深夜アニメってわけね。 面白いのかしら?」
「さぁ? 俺は見てませんから」
(ぱっと絵柄を見た感じではほのぼのしていそうだしな。
 ライがナナリーに語って聞かせているようだが、そういうアニメなら何の問題もないだろう。
 アニメは絵がなければ楽しめないかもしれないが、ライが細かに情景を語ってくれているから、結構興味を持っているようだしな。
 もしかしたら、アニメを見たいという気持ちがプラスに働くかもしれないな……)

ルルーシュは知らない、そのアニメがちまたで血だまりスケッチと呼ばれていることを。
ライの語る先輩魔法少女の影響か、ナナリーが新しい病に罹りそうになっていることを。

「マミマミしたい」
「ほむほむしたい」

650 : 忍法帖【Lv=14,xxxPT】 :2011/06/30(木) 06:00:04.84 ID:MYnolbbN
482.41KB

651 :埋めネタ 生徒会役員共:2011/07/01(金) 02:20:21.37 ID:aX8mtYjr
女3人寄れば姦しい、そんなことわざがあったな……四人集まればどうなるんだろう。
そんなことを考えながら、僕は目の前の仕事に集中していた。

「でも、そこはちゃんと処理しないといけないわよ、カレン」
「えぇ! でも、そんなこと……」
「シャーリーも、愛しのルルーシュのためにしっかりと剃ってるんだから」
「違いますって、会長! 私は、ほら、水泳部だから!」

聞こえない、何も聞こえない。 無駄毛を処理するとか聞こえない。
毛がはみ出るとか、そんな言葉は聞こえないんだ。
というか、僕がいることを認識しているんだろうか……?
もししていないなら、今のうちに逃げ出すべきじゃないか?


そう、思い立ったが吉日、早く部屋から
「ねぇ、ライはどう思う?」

……遅かったようだ

「何の話ですか、会長?」
「もう、とぼけちゃって。 しっかりきっちり、聞いてたんでしょ? 私たちのハ・ナ・シ♪」
「……」
「知ってる? 沈黙は肯定、と同じって」

さて、どうしよう。
さっきまでの話の流れなら、おそらく無駄毛がどうとかということだろう。
しかし、部屋から出ようと思い、その考えに集中していた僕は、僕にふられた話がどういったものかがわからない。

「ちょっと、ミレイさん……」
「しかたないわねぇ……」

カレンの助け舟が入ると思われたが、ミレイさんが説明を始めようとしている。
あぁ、なぜ僕はキリのいいところまで仕事をやろう、と思ってしまったんだろう。

「率直に言うわ。 腋毛に興奮する?」
「……はっ?」


652 :埋めネタ 生徒会役員共:2011/07/01(金) 02:21:34.81 ID:aX8mtYjr

……わき……げ? こう……ふん……?
……どういうことだ?

「ミレイさん! なにを言って」
「カレン! これは重要なことなのよ!」

カレンの言葉をさえぎりミレイさんが叫ぶ。

「男の子のフェチズムを知れば、恋愛に有利! そう、これはシャーリーのためでもあるの!」
「ええー!!」

驚くシャーリー、当たり前だ、僕も驚いている。
というか理解できない。

「さぁ、ライ! どうなの? 剃ってるほうが好み? 生えてるほうがいいの? 白状なさい!」

ミレイさん、近いです。
カレン、なぜ君もこっちをチラチラ見てるんだ。
シャーリー、助けて……顔を真っ赤にして頭を抱えている、無理か。
ニーナ、会話に参加してないのに、ノート片手に興味津々な君が一番恐い。



……どうしよう。
ここで颯爽とルルーシュが登場してくれないだろうか。
スザクでもいい、いや、もうリヴァルでもいいから……



もちろんそんな都合のいいことが起こるわけがない。


……よし、とりあえず逃げよう。


「あ、コラ! 待ちなさい!」


そして、追いかけてくるミレイさん……どうしてこんなことになってしまったんだ。

653 :埋めネタ 生徒会役員共2:2011/07/02(土) 02:26:33.59 ID:21CPhs5y

「やっぱり脛毛とかの処理って大変なのよ。 わかる? ライ」
「すいません、話が唐突過ぎて意味がわからないです」

ミレイさんたちが会話しているのを見た僕は、すぐさま生徒会室から出て行こうとしたが、間に合わなかったよう

だ。

「剃ると痛くはないんだけど、やっぱり抜くほうがいいのよね〜」
「……で?」

いつものことだが、ミレイさんの話はよくわからない。 過程が省かれて結論だけ述べられている気分だ。
おそらく、ミレイさんの頭の中では既にいろいろな理論が完成されているのかもしれない。

「と、いうわけで シャーリー、カレン、ニーナ」
「えっ……って、うわっ!?」

僕の右腕をシャーリーが、左腕をカレンとニーナがつかむ。

「フフフ……ライ、あなたもこの痛みを味わうといいわ」
「えっ……えっ?」

ガムテープを持ったミレイさんが迫ってくる。
美人の女性が迫ってくる、といえば聞こえはいいが、まったく嬉しくはない。


「フフフ……」
「や、やめ……」

ガチャ

「おいーっす!」
「あ、リヴァル!」

なんというタイミング! リヴァル! 助けてくれ!

「リヴァル! 助け」
「あ、リヴァル! あなたも女装する?」
「失礼しました」

リヴァルゥゥゥゥゥ!!!

「というか、え? 女装?」
「そうよ。 何の意味もなく私があなたの脛毛を抜くわけないじゃない」

そもそも脛毛を抜く意味がわからない。
女装もわけがわからない。


654 :埋めネタ 生徒会役員共2:2011/07/02(土) 02:27:19.58 ID:21CPhs5y

しかしそのとき、ナナリーの話を思い出した。 思い出してしまった……

「あ……男女逆転祭り……」
「あら、わかっちゃった? あなただけやってないから、仲間はずれはよくないかなーと思って、ね?」
「カメラの準備は……万端です……」

くそっ、なんてことだ……
その気持ちはありがた……くないな、ありがた迷惑ってやつだろう。
だが、しかし、一応行為から来ている行動を無下にはできない。
いや、面白がっているだけの可能性も高いけど……どうしよう。
おとなしく女装するしかないというのか……?

「大丈夫、心配しないで。 最近、男の娘っていうのが流行っているらしいから」

シャーリー、なんの慰めにもなっていない慰めをありがとう。
カレン、何気に君が一番強く握っているぞ、腕が痛い。

「さて、じゃあいくわよ?」

はっ、いつの間にかズボンがめくられている!?

「それ!」
「っ……!?」

叫ばなかった僕を褒めたい、それくらいの痛みだ。
脛を押さえて叫びたい気分だが、両腕を抑えられているため、それは叶わない。

「それ! それ! そーれっ!」

ベリベリとガムテープを剥がしていくミレイさん。
その痛みと、この後に待ち受ける羞恥を考えると、無性に泣きたくなってきた僕だった。

655 : 忍法帖【Lv=5,xxxP】 :2011/07/02(土) 22:43:51.97 ID:WcIr390H
埋め

656 : 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 :2011/07/02(土) 23:18:20.68 ID:SwNibmQk
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657 :創る名無しに見る名無し:2011/07/03(日) 19:05:20.98 ID:kT5xpMSM
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658 :創る名無しに見る名無し:2011/07/04(月) 20:34:24.91 ID:6P9MFqzj
もうしばらく置いておけば勝手に落ちるよ

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>>1の 代理投下依頼専用スレッドに投下し、代理で投下してもらう方法もあります。 ンターネットを駆使し、ブリタニア内外の事情は大まかに把握している。
学校の行事には進んで参加し、気付けば、生徒たちの圧倒的な支持を受けて生徒会長に上り詰めたほどであり、結果的に、それは必要以上に人の目と関心を惹きつけてしまっていた。
r> 「用事が終わったのなら出口はあっちよ」
 冷笑を返すと、それを中和するかのようにジノは緩んだ笑みを浮かべた。 /test/read.cgi/mitemite/1281466514/">★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

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